「そんな……」
ピーサードが放つ衝撃波を正面から受け、舞い上がる土煙の中へ消えた蓮の姿に絶句するほのか。
「可哀そうに、首を突っ込まず大人しくしていれば死なずに済んだものを…… どうだ? いまプリズムストーンを渡せば、お前の命だけは取らんぞ!」
対するピーサードは先の様子を見せしめに右手をほのかに差し出し邪悪な笑みを浮かべる。後ずさるほのか。
「ほのか、煙の中をよく見るミポ」
危機的状況の中、ほのかの持つ携帯へと姿を変えた妖精【ミップル】が静かに告げる。その声を受けほのか、そしてピーサードも再び奥が見えない土煙へ視線を向けた。
『Hoffnung Mut.』
その中で小さな光が生まれ、その姿を現す。
「なに!?」
「あの子もプリキュアなの?」
風吹きその姿が露になると先程とは違う驚きがほのか達を襲う。胸部のエメラルドブルーのクリスタルが黄昏時に自身の存在を周囲にしろしめすが如く輝きを放つ。何事もなかったかのように仁王立ちする様にピーサードが後ずさり、その姿にほのかが疑問を浮かべる。
「誰が、死んだって?」
両者の視線を一身に受けるホッフヌングムートは俯く顔を上げ、仄かに光る黄色の瞳をピーサードに向け、勝気な笑みを浮かべた。
「今のうちに逃げろ!」
「え、ええ」
視線はピーサードから離さずほのかに逃げるよう声をかける。ムートの言葉受け、一先ず重機などが残る工事現場の中へと逃げ込んだ。
「まさか3人目のプリキュアがいるとわな! だが、貴様一人でこのピーサード様を倒せると思っているのか!」
「あぁ、
ファイティングポーズを取りながら放つ言葉。挑発とも受け取れる強気なセリフを受けピーサードの表情は酷く歪む。しばしの間にらみ合いが続く中、少し強めの風が砂を巻上げたのを合図にどちらともなく接近。互いにの拳がぶつかりすさまじい衝撃が周囲を襲う。その衝撃波をまじかで受けた仕切り壁の鉄が変形し何処かへと吹き飛ばされた。
「ッチ! 強気な発言なだけはある」
続けざまに放たれた蹴りを左腕で房びながらも右側へと転がり距離を取ったピーサード。すかさずムートへ向けて掌を合わせ力を込める。
「………不可視の力場による遠距離攻撃か」
咄嗟に上空へ浮かび上がる事で射線上から逃れたムート。ピーサードへと警戒を続けながらも先程まで自身が立っていた場所を見つめる。地面がえぐれ、金網のフェンスが原型をなくしていた。その威力に内心冷や汗を掻きながらも地面へと降り立ち再び構える。
そこにピーサードが瞬きも許さぬ速度で接近し拳を振るう。その一撃をしゃがんで回避するとそのまま膝をつき腹部へ右ストレート。ムート一撃を受け数歩後ずさりながらせき込む彼だったが、体制を立て直すと怒涛の連撃を放つ。
一撃一撃を確実に防いでいき負うダメージを最小限にとどめるムート。両腕をクロスし拳を防御、力の限り放たれた蹴れを頭上を飛び越える事で回避。振り返ったピーサードの溝内に向けエルボーを決め、蹲るピーサードの肩を掴み横へ投げ飛ばす。
「グゥ………ッ!」
「シュッ!」
受け身を取れず地面を転がり込むピーサード、3回転バク転で距離を取り体勢を立て直したムート。膝をつき呼吸を整えるピーサードを注視するムートの背にはほのかの姿があった。どうやら移動しながらの攻防でほのかのそばまで来ていたようだ。
「すごい………」
何度かピーサードとの戦闘を経験しているほのかが思わず言葉を溢す。
「っく、プリズムストーンを渡せ!」
起き上がりざまに掌を二人に向け不可視の攻撃を放つピーサード。それに対抗するべくムートは人差し指と中指を合わせ正面へと向ける。放たれる一撃は同じく不可視の力場。ピーサードの衝撃波とムートの【ウルトラ念力】が幾度もぶつかり合い小さな爆発を起こす。
「どうして人が大切にしている物を無理やり奪おうとするの。あなたにそんな権利があるの?!」
ピーサードの言葉に対しほのかが叫んだ。衝撃波をやめ近くにあったブルドーザーを念力で吹き飛ばす。迫りくるブルドーザーをウルトラ念力で受けとめ少し離れた場所に降ろした。
しかしそれは囮であり続けざまにロードローラーが迫りくる。回避や受け止めるは不可能と即座に判断し、ムートは背景のみが描かれたメダルがセットされてるゼットライザーを取り出した。
「ギャラクシーバースト!」
右手で持ったライザーを左肩の前で構え、そのまま時計回りに円を描きながら水色の刃に光エネルギーと赤黒い闇をの稲妻を纏わせ右肩の前へと持っていく。再び左肩へと持っていくと背後で一瞬だけXの字が浮かび上がるのと同時に青白く輝く光の輪が出現。それを気にも留めず右腕を右側に伸ばしながらその場で身体を一回転。
クレーン車に向けて刃が振るわれたその瞬間、ムートの眼前に重なった銀河状のエネルギーが現れる。銀河状のエネルギーと重なる形でゼットライザーから光の刃を放つ。必殺の一撃【ギャラクシーバースト】がロードローラーを切り裂きピーサードへと迫る!
大きく跳躍する事で直線状に迫るギャラクシーバーストを回避。着地ともに電撃を放ち、先のほのかの質問に答えるかのように言葉を発する。
「ジャアクキング様の永遠はドツクゾーンの永遠。ドツクゾーンの永遠は俺の永遠だ」
「自分達さえ良ければそれでいいって事でしょ? そんなの、絶対間違っている!」
「言っている意味が分からんなぁ! ただ俺は俺のやるべき事をやるだけだ、プリズムストーンを渡せっ!」
主張をぶつけ合うほのかとピーサード。その間に立ち、放たれる電撃を八角形の光の障壁で防ぐムート。その胸部のクリスタルは人知れずエメラルドブルーから黄色へと変色していた。ホッフヌングムートは胸のクリスタルはムートの残りエネルギーの残量を現しており、もしその輝きを失うとムートは二度と立ち上がれなくなってしまう。
停滞する状況を打破するべく超空間・インナースペース内にて蓮が動きを見せた。左手で持つゼットライザーの展開していたブレードを元に戻し、トリガーを押す。それと同時に右腕のブレスから3つの光が飛び出し連の周囲を舞う。
3つの光の輝きが収まるり、光の巨人の横が描かれたカジノコイン調のメダルの姿が露となる。そこに描かれているのは額に地底世界の守護者【ウルトラマンビクトリー】、大地が生んだ赤き光の戦士【ウルトラマンガイア】、海が生んだ青き巨人【ウルトラマンアグル】。
「ビクトリー! ガイア! アグル!」
自身の周囲を自在に舞う3枚のメダルを右手で掴み、戦士の名を叫びながらゼットライザーにセットしていく。メダルをセットしたブレードを横にずらし再び展開、【アクセスカード】の絵柄と重なる事でインナースペース内に天の声が響き渡る。
『Victory. Gaia. Agul.』
「
「トッリャア!」「デュアッ!」「デェアッ!」
『Hoffnung Mut Photon Ether.』
口上を発しながらライザーを天高く上げトリガーを押す。すると蓮に【ウルトラマン】としてのムートの姿が重なりホッフヌングムート:スタンダードへと変わる。更にビクトリー、ガイア、アグルのビジョンがムートの周囲を飛び、彼らのエネルギーが衣装へと変化。スタンダードの服の上から重ね着するように身に纏う。
「私にはあんた達が何を言ってるのかよく分かんねぇけど______」
場所は戻って現実世界。胸部のクリスタルから放たれた光に包まれたムートが会話に割って入る。
「自分達の世界の存亡に必死になるのは分かる」
光が晴れるとムートの姿は変化していた。赤を中心とした衣装に青や黒のライン。胸部のクリスタルの縁は銀から金へ。肩から胸部のリボンに向け黒に金縁のプロテクター。四肢には黄色に輝くV字のクリスタル。頭部も同じく黄色のクリスタルがあるがそこに埋め込まれるかのように、ちょうど額の中心部分に水色のしずく型クリスタルが輝く。
「けど、問答無用で自分達の意思を押し通して良いはずがないだろ!」
スタンダードから力を高めたパワー形態【ホッフヌングムート:フォトンエーテル】へとウルトラフュージョンしたムートが高々に叫ぶ。その剣幕に思わず後ずさるピーサード。しかしすぐに立て直したピーサードは攻撃を放つ。
「ならば自分達が正しいと証明して見せろ!」
ムートとピーサードの拳が衝突。互いに少し後退し、再び接近し組み合う。しばらく縺れ合う両者だったがムートが自身とピーサードの体重を利用し横に転がる。そのまま転がり続け勢いが無くなって気タイミングを見定めピーサードを投げ飛ばした。
何とか受け身を取り立ち上がるピーサードとボクシングのような構えを取り警戒を続けるムート。睨み合う両者であったが一筋の風が雑草を揺らすのを合図にしたかのようにどちらともなく接近、激しい攻防を繰り広げる。
ピーサードの右ストレートの勢いを利用しムートが投げ飛ばす。ムートが右腕を内側に入れるかのようなラリアットをしゃがんで回避、続けざまに放たれた右裏拳打ちを受け吹き飛ぶも腕をクロスさせ防御に成功したピーサード。しかしながら防御したその腕には痺れが残っているようで表情を歪める。
「デュラァッ!」
「___な!」
怯んだピーサードに向け右足のクリスタルから放たれる矢尻状の光弾【フォトンスラッシュ】が放たれる。小規模の爆発と共に吹き飛ばさたピーサードの元へと跳躍するムート。そのまま右足に閃光を纏い放たれる急降下蹴りを必死の形相で回避したピーサード。
「この…!」
ムートが地面に着地する瞬間を狙い、起き上がる事なく放たれた衝撃波。その一撃を受け土煙の中へとその姿を消す。戦いを見つめていたほのかが小さく息を吸い、ゆっくりと立ち上がったピーサードが先程変身する前の状態と酷似する現状に警戒を続ける。
「……………」
「___ッチ!」
案の定土煙が晴れるとそこには無傷の後姿。ピーサードが無意識に舌打ちする中、起き上がりざまに振り返ったムートがファイティングポーズをとり隙を窺う。そんな彼にピーサードは問いかける。
「分からんな……」
「なに?」
「なぜそれ程の力を持ちながらひ弱な連中の為に力を振るう?」
「ねぇよ。ただ昔からやって来た、ただそれだけだッ!」
それはピーサードの純粋な疑問。その問いに答えるムートは堂々と言い放つ。その言葉を聞いたピーサードは口元を歪め怪しげな笑みを浮かべる。
「ならそれがお前を滅ぼす!」
「っな!?」
突如として後ろに振り返り電撃を放つ。その矛先にはほのかが突っ立ていた。迫りくる電撃に視線をそらし、手に持つミップルを守るように胸に抱え背を向ける。
「__? …………ッ!」
「デュワアァァァーーーーーッ!」
何時まで来ぬ痛みに視線を正面に向けるほのかの瞳に映るは、一瞬でほのかの元にやって来たムーンがその身を盾に電撃を受け止める姿だった。胸のクリスタルが黄色から赤点滅へと変わり、聞く者の不安を煽る音色が響き渡る。
「大丈夫!?」
電撃を受け止める背中で小規模な爆発が起き、力なく膝から崩れ落ちるムーン。その体をほのかが支える。
「醜いな。そんなちっぽけな存在を守る事に執着しなければ俺を倒せたものを……」
「そんな事無い! 誰かを守るために自分を犠牲にする。簡単に思えてそれはかなりの勇気がいる尊い事なのよ!」
嘲笑うピーサードの言葉を否定するほのか。その瞳には怒りの炎が宿っていた。
「だから何だというのだ。なにをやろうが負ければ意味は無い。それ現実だ、素直に認めるんだな!」
「認めない。私は絶対に認めない!」
「なら楽になるんだな」
二人の息の根を止めようと歩みだすピーサード。その様に無理やり立ち上がろうとするムート。ほのかの額から一滴の汗が流れた時、待ったをかける声が響き渡る。
「ちょっと待ったーー!」
「……美墨さん」
この場の全員の視線を一身に受けるのは茶髪をショートヘアにした一人の少女。ほのかの相方であるもう一人のプリキュア【美墨なぎさ】だった。その手にはミップルが変身した携帯と色違いに姿を変えた妖精【メップル】の姿が。
「雪城さん、愛の力ってすごいわね」
「愛の力………?」
「ミップル助けに来たメポ」
「メップル!」
「二人の事を守ってくれてありがとう」
ほのかとは逆の肩を支えムートが立ち上がるのを補助するなぎさ。なぎさの言葉に顔を縦に動かし頷くムート。彼が立ち上がるの横目にピーサードに言葉の刃を向ける。
「アンタさ!どんなに偉そうなこと言ったって、人の物を勝手に取ろうとしているあんた達の方が間違っているに決まってるでしょ!」
「よく来たな、関心な奴だ。全力で来い! プリズムストーンは必ず奪って見せる!」
そろったふたりに変身を促すピーサード。そんな彼の言葉に応えるかのように妖精が変身している【カードコミューン】の下部スリットに金色に輝く女性が描かれたカードをスキャン。どちらともなく手を繋ぎ、反対の手を天へと伸ばし言葉を紡ぐ。
「「デュアルオーロラウェーブ!」」
虹色に煌めく閃光に身を包んだふたりの少女は戦う為の姿へと変わった!
「光の使者、キュアブラック!」
美墨なぎさは黒を基調とし白のフリル、ピンクのベルトにグレーのハートのイヤリング。腕や足・ベルトの留め具部分にはピンク色のハート、ベルトからはカードコミューンを入れる為のキャリー。へそ部分を外部に晒した戦士【キュアブラック】に。
「光の使者、キュアホワイト!」
雪城ほのかは白を基調とし青が差し色として入ったワンピース調の衣装。頭部の髪留めのリボンや手足に青いハートがあり、耳にはブラックとおそろいのグレーのハートイヤリング。コミューンのキャリーをブラックとは違い緩やかにぶら下げた【キュアホワイト】へ。
「「ふたりはプリキュア!!」」
「闇の力のしもべたちよ!」
「とっととお家に帰りなさい!」
名乗りを上げ、ピーサードを指で刺すふたり。彼女達の鋭い言葉と視線がピーサードを射貫く。
今ここに始まりのプリキュアである【ふたりはプリキュア】と、異世界からやって来た光【ホッフヌングムート】の3人が並び立つ!
「だぁぁあああーー!」「はぁぁあああーー!」
真っ先に動いたのはプリキュアのふたりだった。一気に距離を詰め放たれたふたりの一撃を跳躍で難なく回避したピーサード。そこに飛翔で接近したムートの拳が迫る。その一撃をなんとが防いだピーサード。反撃に放たれた衝撃波を急上昇で回避、その体制のまま放たれた蹴りの威力に命中と共に閃光が起きる。
大きく体制を崩したその隙を狙い、ムートと入れ替わるようにブラックとホワイトが跳びかかった。両者の蹴りを意地とプライドだけで防いだピーサードは吹き飛ばされるの力を利用して少し離れた場所にある線路沿いに着地。
一方の弾かれたプリキュアは偶然か必然か、ピーサードが着地した場所の線路を走る電車の上に着地。プリキュアを追う為、立ち上がったピーサードが電車よりも速く走る。人間を凌駕した速度で走るその姿を唖然と見つめるふたり。
その隙をピーサードが逃すわけなく襲い掛かる。ホワイトを全身を使った一撃で転倒させ、ブラックの足を掴み上げる事でホワイト同様転倒させた。
「頑張るミポ!」
「だぁぁーーーッ!」
ミップルの声を受け立ち上がったホワイトがブラックを掴むピーサードの手を振り払う。それにより大きく体勢を崩したピーサード、一方のホワイトはブラックに伸し掛かる形で倒れていた。そんな彼女達の上を通過する影。
「なにぃ!?」
電車を優に超える速度で飛行してるムートだ。ピーサードに抱きつく形で拘束すると更に速度を上げ、電車から引き離す。拘束をはがそうと肘で何度もムートのを叩くピーサード、その痛みに耐えながらも河川敷へとピーサードを叩きつける。
そのままムートは後退、膝から崩れ落ちるように着地した。片膝と片手を地に付け呼吸を整えるムート。一方、電車の屋根から飛び降りたブラックとホワイトがムートに合流しようとする。しかし起き上がったピーサードが阻止せんと言わんばかりにブラック目掛け拳の一撃を放った。
何とか腕をクロスし防御姿勢を取ったブラックだったが、いともたやすく吹き飛ばされ芝生に背中を打ち付ける。ブラックへの追撃を阻止する為ホワイトが距離を詰めるも右ストレートをもろに受けダウン。そのままホワイト目掛けて踏み下ろされた足を転がる事で回避した。
「たぁぁーーー!」
ホワイトへの追撃を許さんとブラックの跳び蹴りがピーサードに迫る。ブラックの接近に気が付いたピーサードは振り向きざまにブラックの足を掴み取った。そのまま自身を軸に回転、遠心力を載せブラックを投げ飛ばす。
多いく投げ飛ばされたブラックを受け止めよとするホワイトであったが、あまりの威力に一緒に転倒してしまう。そんな二人の様子を水面を駆け抜け対岸へと移動したピーサード。それを追うように体に鞭を撃ち立ち上がったムートが一跳びで川を越える。
「ミャルゥッラ!」
「グァッ!」
着地と共に手裏剣を放つような動作と共に右手から打ち出された【クイックスラッシュ】がピーサードを襲う。命中と共に身体から火花が散り表情を歪ませる中、先程よりも激しさを増した胸の点滅と警告を響かせるムートへと接近。
振るわれた拳を受け流し、続けて放たれた蹴りの一撃を受け止める。そのままムートは自身の体を捻りながらピーサードを力任せに投げ飛ばす。身体を何度も回転させ宙へと舞い上がり最中から地面に落ちるピーサード。
ネックスプリングで起き上がったムートは痛みでもだえるピーサードのそばに近づくと、片手だけで頭上に持ち上げ再び力の限りピーサードを投げ飛ばした。
「……ッウ!」
更なる追撃に移行しようとしたその時、ムートが動きを止め少しふらついた。
無理もないだろう。なぜなら小鳥遊蓮はこの宇宙に来てから必要最低限の休息しかとっておらず疲労がたまっているうえに、先程のダメージが彼の体を蝕んでいるのだから。
「貰った!」
だからと言って明確に出来た隙をわざわざ見逃すピーサードではない。起き上がりざまに駆け出しムートを捕まえると先程までの鬱憤を晴らすが如く自身を起点に回転、ジャイアントスイングの要領で対岸まで投げ飛ばした。
「いくら強かろうとお荷物を抱えてはそんなものか!」
鼻で笑いながらも超撃破を荒れ狂う水面へと放ち、戦闘のダメージでうまく立ち上がれずにいるプリキュアとムート目掛けて津波と言う形で攻撃。水が引いたところを水面を駆け接近したピーサードが吹き飛ばしていく。
「犠牲者ぶって他人を労わってどうする? 命乞いをしろ!自分だけ助かりたいと言え! 最初にそう言った奴だけ助けてやろう」
鉄橋の上へと跳び乗ったピーサードが見下すように地に倒れた者達を見下ろす。だがそれに屈する戦士達ではない。膝を地に立て不屈の闘志を燃え上がらせた。
「冗談じゃないわよ!」
「そんなの……… そんなの絶対間違ってる!」
ピーサードの言葉を否定する為、そして自分達を鼓舞する為、プリキュアのふたりが声を荒げる。そんな彼女達の様に小さく微笑みを浮かべるとムートまた言葉を紡ぐ。
「誰もアンタの言葉に従う気ないってっよ!」
「ならどうする?」
「こうするに…」
「決まってるでしょ!」
失笑する彼の言葉を他所にブラックとホワイトは互いの手を握りしめ、ムートは残ったエネルギーを振り絞り、それぞれの必殺の体制へ。けっして折れない彼ら彼女らの姿にたじろぎ、1歩後ろに下がるピーサード。
「ハァァァ………」
胸の前でクロスした両腕を左右に伸ばし光を開放。その後、手の甲を視線の先に向けそれぜれの腕を斜めに上げる。横に広がる光の筋に乗せるように腕のクリスタルで描いたV字の光が輝く。その二つの輝きを包み込むように両腕で円を描き、光球の中に閉じ込め圧縮しながら左腰へ。
「ブラックサンダー!」
「ホワイトサンダー!」
その横では手を繋いだ方とは逆の腕を天高く上げ、自身のカラーと同色の雷をその身に宿すプリキュアの姿が。
「プリキュアの美しき魂が」
「邪悪な心を打ち砕く!」
身体をは触れるエネルギー虹色に輝かせ、詠唱を紡ぐふたり。互いの手を強く握りしめピーサードへと掌を向けた。
「ダアァ…… シャアッ!」
「「プリキュアマーブルスクリュウー!」」
荒ぶるエネルギーを制御し荒ぶる波動弾を両手を突き出すと共に放つムートの一撃【クァンリュームスキュリュー】、それに続く形で黒と白の光の激流による【プリキュアマーブルスクリュウー】がピーサードへ迫る!
「デェヤァッ!」
「「っあ!」」
だがその必殺技はピーサードの両腕によって押さえつけられた。
「すべての世界は二つに一つ、勝つか負けるか。さぁ、俺様の力の前にひれ伏すんだ。そしてプリズムストーンを大人しく差し出すんだ!」
「そんな事、できる訳ないじゃない」
「力でねじ伏せて自分の思い道理にしようなんて、そんなの、そんなの絶対に認めない!」
プリキュアとピーサードぶつかり合い。その様子をエネルギーの消耗で変身が維持できずに解けた蓮が背後から見守っていた。
「まだ良く分かって無いようだな。どんなに抵抗しようと、所詮お前達はドツクゾーンに飲み込まれるだけの存在なのだ! 黙ってジャアクキング様の意志に従っていれば良い!」
「バカにしないで! みんな一生懸命生きてるのよ。理解し合って、尊敬しあって生きてるじゃないの! 力づくでみんなを支配しようなんてそんなの、そんなの絶対間違ってる!!」
ピーサードの言葉を否定し互いの手を強く握りしめたふたり。その瞬間、マーブルスクリュウーの意欲が上がり、天高くピーサードを押し出した。
「バカなっ!? なぜだぁぁぁーーーーーーーーー!!!」
絶叫を上げ光の中で消滅したピーサード。こうしてプリキュアはドツクゾーンからの第一の刺客を撃破した。だけど同時に自分達のやっている事は、命を懸けた戦いであることを改めて彼女達に知ろしめす事となる。
それでもプリキュアのふたりは自分達の日常を守るべく、新たな戦士を仲間に戦い抜く。これはその伝説のプロローグの終わり。
次回はおそらく、情報交換会と言う名の説明会で終わると思います。
戦闘描写
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今のままでいい
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もう少し大雑把な方がいい