「…ん」
目が覚めるとそこは見知った天井、俺の部屋だ。
レーティングゲームの後俺は気を失ったはずだ。
ベッドから起き上がろうとすると右腕が少し重い、見てみるとアーシアがベッド脇で右腕にしがみついていた。
ずっと俺が目覚めるのを傍で待っていてくれたのだろうか?
「彼女はレーティングゲーム中から貴方を心配そうに見ていましたよ」
銀髪のメイドさんが俺の部屋にいた。
メイドさんはアーシアの頭を撫でながら微笑む。
なんでこの人もいんだよ。
「いつからいるんです?」
「私は先程来ましたがアーシアさんはずっとここにいたみたいですよ」
アーシアには後でお礼を言わなきゃな。
「ゲームはどうなったんですか?」
「私はその結果を貴方に伝えに来ました」
メイドさんは真剣な表情をして言い出す。
「今回のレーティングゲームはライザー様の勝利となりました」
「は?!勝利って俺は確実にライザーを倒したぞ!」
あの時ライザーは確実に消し飛んでいた。
なのになんでなんだ?
「今回のレーティングゲームを中継したのは以前お話しましたが、その見ている人達が今回ダメでした」
メイドさんは少し不機嫌そうに話し出す。
「今回見ていた悪魔の重役はとても長い年月を生きており、先の対戦の数少ない生き残りでもあります。
その重役達はかなりの天使嫌いでして、貴方が最後に使った武器の名前とその強さから貴方を天使派のスパイと言いがかりをつけて今回のレーティングゲームの中止と絋雅さんの討伐令を出しました」
「討伐令?!つまり俺はこれから悪魔たちに命を狙われるのか?」
「いえ、中継をご覧になっていた魔王ルシファー様が討伐令を取り下げる様に交渉してくださいました」
まじか、やるじゃん魔王様。
しかし交渉か、怪しいな。
「交渉内容は?」
「貴方の討伐令を取り下げるためにリアス様がレーティングゲームの勝利を差し出すという事になりました」
は?
俺のためにあんなに嫌がっていた結婚を受け入れたのか?
「…あの人はどこまで」
どこまで優しいんだ。
この借りは必ず返そう、なんとしてでも。
「そして、今現在婚約パーティが行なわれています」
まじかよ、早くないか?
そうだ、あいつらは。
「イッセー達は、どうしたんです?」
「眷属の皆様は会場にてパーティに参加しております。
1人を除いて」
イッセーだな。
あいつがこれくらいで諦めるわけがねぇ。
「イッセーは今何を?」
「戦いの準備をしております」
あいつは会場に乗り込む気だな。
「イッセーの所へ送ってもらえますか?」
「わかりました」
俺の右腕を掴んでいるアーシアの手を解いて、体を抱き上げベッドに寝かせる。
「行ってくるよアーシア、ごめんな」
そして俺の部屋を後にした。
一瞬でイッセーの部屋の前に着く。
「イッセー様にはドラゴンの強力な力が眠っています、使いこなすにはまだ経験が浅い、助けになってあげてください」
「もちろんだ」
「こちらを使って会場までお越しください、ではまた」
魔法陣の書かれた赤い紙を渡される。
「待ってくれ、あんたは何故そこまでよくしてくれる?」
ただのメイドがここまで手助けしてくれるなんて思えない。
「リアスは優しい子です。そんなあの子にも自由に恋愛して欲しい。
1人の女としての願いでもあります。
それにあの子は私の義妹ですから」
「義妹?ってことは貴方は」
「私は魔王サーゼクス・ルシファー様の女王であり、妻のグレイフィア・ルキフグスです」
マジかよ、めっちゃ大物やん。
そんな人がなんでメイド姿を?
彼女はそれを言い切るとすぐに転移で消えてしまった。
今度改めてお礼をするとしよう。
そう決めて、イッセーの部屋へと入る。
「うおおぉぉおおおおお!!!」
イッセーは上裸で左手を抑えながら叫んでいた。
「おおぉ!…ふう、よしこれなら!…うん?」
イッセーがこちらに気がついたようでこっちを見ている。
「イッセー!、お前まさか発病したのか?」
あいつは厨二病になってしまった。
そこまで追い詰められてたのか、っくそ!
「ちげぇよ!!今のはドラゴンに左手を支払った反動で痛がってただけだ!」
「そうだな、イタイな」
手遅れか。
「字がちげえーーーー!!」
今は弄るのはこれぐらいにして後で弄ろう
「で、その腕の代償で勝てるのか?」
「ったくお前は、…実際わかんねぇこれでもライザーの野郎をぶっ飛ばすには足りねぇ気がする」
「やっぱり乗り込むんだな」
「当たり前だ!部長は絶対に助ける!」
それでこそイッセーだ。
「俺も行くぜ、行くって言ってもライザーと戦うのはお前だけどな」
「絋雅…」
「俺にはライザーを倒せる決定的な一撃があの戦斧でしか出せねぇ、だがあれを出すと俺は破壊衝動に呑まれて俺じゃなくなってしまう」
「お前じゃなくなるって、前はなんとも」
「あの時は既にボロボロだったし直ぐに武器を消したから気を失うだけで済んだんだ、次はわからん」
「だからイッセー、部長を頼む。あの人は俺のために人生を、自由な恋愛を捨てた。そんなもん、償いきれねぇ。
だから、イッセー頼む、部長を救ってくれ」
「任せろ!必ず部長は助けてみせる!」
イッセーの本気の誓い、俺にも何かしてやりたい。
俺は仮面ライダービルドのビルドドライバーと、ドラゴンフルボトル、クローズドラゴンを召喚する。
「なんだそれ?」
俺はドラゴンフルボトルをイッセーの左腕に近づける。
カッ!!!
「アツッ!」
イッセーの左腕のとドラゴンフルボトルが共鳴するかのように、発行し、熱を帯びる。
光が収まるとそこには真っ赤な色をしたドラゴンフルボトルが存在した。
「イッセー、これらを託す。頼んだぞ」
「おう!」
俺たちは貰った魔法陣を発動し、会場へと転移した。
フォン
俺たちは恐らく会場の出入口であろう扉の目の前に転移した。
イッセーは勢いよくその扉を開けて会場へ入っていく。
「部長オオオオーーー!」
俺もイッセーに続き会場へ入る。
「部長のリアス・グレモリー様を取り戻しに来ました!」
イッセーは叫びながら会場へと進んでいく。
「貴様!ここがどこだと!」
『ジカンギレード!』
俺はジカンギレードでイッセーに向かってくる警備の者を打ち倒していく。
「行ってこい!イッセー!」
「サンキュー!」
ドカンッ!
俺の横の警備が吹っ飛んでいく。
「遅いですよ」
「悪ぃな小猫」
「大丈夫なんですよね?」
「ああ、俺はなんともない」
小猫にも心配をかけていたようだ。
「リアス・グレモリーの処女は俺のもんだ!!!」
イッセーがライザーの元へたどり着き宣言した。
俺のものとは言い切ったなあいつは。
周りがその発言に騒がしくなる中、魔王サーゼクスが出て来て場を沈める。
あの人が部長のお兄さんか。
「済まない、彼らは私が呼んだんだよ」
一瞬目があった。
グレイフィアさんもいるようだ。
「私は可愛い妹の結婚式は派手にやりたくてね、彼は今回の赤龍帝、その彼とフェニックスの伝説の生物同士で戦えば盛り上がると思ってね」
「ライザー私の前で1度は人間に負けた君だがそれでも強く誇り高いフェニックスだということを示してはくれないだろうか?」
「いいでしょう、貴方に頼まれれば断れるわけもない」
「ドラゴン使い君、君が勝った場合の代価は何がいい?」
「リアス・グレモリー様を返してください」
「いいだろう、君が勝てばリアスを連れていきたまえ」
魔王さまかイッセーとライザーの一騎打ちの場を設けるだけでなく部長を景品として婚約破棄の段取りまでつけた、流石だな。
魔王という立場を存分に使い、自分の意見を通していた。
あとはイッセーが勝てば丸く収まる。
イッセーとライザーが特別会場へと転移させられた。
もうすぐ一騎打ちが始まる。
「ドラゴン使い君は勝てるかな?」
魔王様が隣まで来ていて話しかけてくる。
「イッセーなら勝ちますよ、1度決めたらやりきる男です」
「その言葉信じて見届けよう」
戦いが始まった。
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イッセーサイド
「不死身の俺に本当に勝てると思っているのか?」
「ああ、勝てるさ。それにお前、絋雅に負けてたじゃないか」
「ちっ!うるさい!お前などもやし尽くしてやる!」
「俺は最強の兵士になってあなたを守ってみせます!
見ててください!」
絋雅、力を借りるぜ!
ビルドドライバーとドラゴンフルボトルを取り出し、ビルドドライバーを腰に装着。
「それは奴が使っていたもの?!」
「来い!クローズドラゴン!」
「そして、ブースデッドギア!!」
イッセーの左手が赤龍帝の篭手に変わる。
そして小型の恐竜型の変身アイテムクローズドラゴンが飛んできてイッセーの手に収まる。
フルボトルを振りクローズドラゴンの頭と尻尾を畳んで装填。
その時、フルボトルを差し込んだ瞬間にクローズドラゴンの色が変化した。
グレートクローズドラゴンとは違う、透明感のある赤色に変わる。
それをドライバーに装填する。
『ウェルシュ!クローズドラゴン!』
「うぉぉぉぉ!!!」
全力でボルテックレバーを回転させる。
エネルギーが生成され、変身に必要なエネルギーが溜まる。
『Are you ready?』
「変身!」
掛け声とともに全身を装甲で覆う。同時に赤色光が全身から解き放たれる。
『balance Break!!
Wake up boost!! Get Welsh CROSS-Z DRAGON!!
Yeah!』
バランスブレイカーの『赤龍帝の鎧』と仮面ライダークローズの力を合わせた俺の力!
「仮面ライダーオーバークローズ ブーステッドスタイル!」
「なんだ!この力!赤龍帝の力だけではない!凄まじい!」
『イッセー、この仮面ライダーとやらの力を取り込んだ今、10秒という枷は外れた。 存分にやれ』
「ああ、ドライグ!今の俺は・・・負ける気がしねぇ!」
ドゴッ!
超高速で地面を蹴り、ライザーへと飛び込んでいく。
踏み込んだ地面にはクレーターができている。
ドシュッン!
「ッ!?」
あまりの速さにライザーは反応できていない。
ドッン!
「くっそ、制御がムズい」
『赤龍帝の鎧』と仮面ライダーの力が合わさり、今のイッセーではまともな制御ができていない。
「認めよう!今のお前は正真正銘の化け物だ!」
ライザーがこちらに突っ込んでくる。
炎の翼を広げ、拳にも炎が纏われている。
「リアスの前で散るがいい!」
「てめぇのチンケな炎で消えるわけねぇだろ!」
ガッン!
ライザーの拳が頬に当たる。
だが全く痛くもない。
「効かねぇんだよ!」
お返しとばかりにライザーに殴りかかる。
ゴバッン!
ライザーはまともに攻撃を受け半身が消し飛ぶ。
「もういっちょ!」
後ろを向きながらの回し蹴り、見事にライザーの腹へと吸い込まれ、
またもやライザーの体が消し飛ぶ。
「貴様!なんだこの強さは、上級悪魔の力をゆうに超えている」
体を回復させながらライザーは言ってくる。
俺は左手をライザーに見せる。
その左手は鎧の上からでもわかるような活き活きしさと禍々しい気が溢れている。
「まさか、その腕!」
「そうだ!俺の左手は本物のドラゴンの腕だ!
腕の1本で部長が帰ってくるんだ、安いもんだろ」
部長が帰ってくるなら、もう一本の腕だって、全身だってくれてやる!
「イカれてるな、その腕とそのベルト、だからここまでの力を、
…正直怖いぞ、奴と同じ圧倒的な力。心底畏怖している。
だから!俺は、俺は全力でお前を倒す!」
ライザーが魔力をさらに高め拳に集める。
「こっちだって!」
俺も魔力を拳に集め構える。
そして同時に拳をぶつけ合う。
ドオオオオオオオオン!!!
轟音と共に煙が巻き起こりその威力の高さが分かる。
煙が晴れると息が切れて今にも倒れそうな2人が出てくる。
「まじかよ」
イッセーの拳は確かにライザーの拳とぶつかり、大爆発を起こしていた。
しかしライザーはもう一つの手でビルドドライバーへと攻撃をしていた。
バッチバチバチ!
ビルドドライバーは火花を飛び散らせ今にも壊れそうだ。
「もうそこまでだろ?貴様の力の源はその左手とベルトだ!
どちらかを壊せばお前はもう戦えない」
確かにイッセー自体にダメージはない、だがドライバーが壊れてしまうと弱体化してしまいライザーには決定的なダメージが出せ無くなる。
「お前は強い、だがここまでだ」
ライザーは特大の炎の塊を空中へと生み出す。
その一撃を喰らえばドライバーは壊れ、そのままダメージを負い倒れてしまうだろう。
「ドライグ、あと一撃、イけるか?」
『あと一撃なら持つだろう、だが一撃だけだ』
「一撃あれば十分だ!」
「まだ足掻くのか?!諦めて倒れるがいい!」
ライザーは炎の塊を凝縮しその硬度と、温度を上昇させる。
「負けらんねぇ!」
ボルテックスレバーを勢いよく回転させる、そして生み出されたエネルギーは脚へと溜まっていく。
通常のクローズの蒼いエネルギーと違い、深紅のエネルギーを脚へと溜め、勢いよく飛び上がる。
『Ready!go!』
「ライザァァァァ!!!」
飛び上がったイッセーの背後に巨大な赤色ドラゴン、ドライグが現れる。
そのドライグの口から放つ火炎に乗り、灼炎を纏った右足をライザーへと向け、突っ込む。
「その程度でぇぇぇー!!」
ライザーが凝縮した炎の塊をこちらに放つ。
『ボルテックス・フィニッシュー!!!』
イッセーの蹴りが炎を突き抜け、ライザーに当たる。
ゴオオオオオオオオ!!!!!
先程の爆発とは桁外れの大爆発が起こり、会場までその轟音が振動となって伝わっていく。
爆発が止むとそこにたっていたのはイッセーのみ。
ライザーは地面へと埋まり、死にかけている。
バシュン
イッセーの変身が解け、ビルドドライバーが崩れ落ちる。
クローズドラゴンと、フルボトルはかろうじて無事のようだが再変身は当分の間無理だろう。
「お兄様!」
勝敗が決して倒れたライザーにその妹であるレイヴェルが降りてくる。
「あなた!よくもここまで!」
レイヴェルは炎をイッセーへと放ってくる。
イッセー は疲労でそれを避けられない。
ドパッン!
横からの銃撃でその炎が撃ち消される。
「そこまでだ、勝敗は決まった。
イッセーの勝ちだ。
まだやるってなら俺が相手になってやる」
「っ!」
絋雅がこちらへと歩いてくる。
「イッセー、やったな」
「おう」
俺たちは拳をぶつけ合う。
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絋雅サイド
「すまん、絋雅。ベルトが」
イッセーは壊れたベルトを指差し謝る。
「気にすんな、なんとかなるさ」
クローズドラゴンと、フルボトルは無事だ、ドライバーならまた召喚すればいい。
俺はとある紙をイッセーに渡す。
「これは?」
「これに魔力を通せば、グリフォンが召喚される。
それに乗って部長と会場を離れるんだ」
「サンキュー絋雅」
イッセーはお礼を言うと部長の元へと走っていく。
イッセーのあの力、仮面ライダーの力にこの世界の力を合わせるやり方。
このやり方なら原作で出なかった新しいフォームチェンジ等を生み出せるかもしれない。
イッセーに今度手伝って貰うか。
俺はそう思い、小猫達の所へ戻った。
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レーティングゲーム前の夜
「力は1つ返したわ」
俺は転生した時の女神に会った空間に居た。
調整した天使の1つを返してくれた。
「ああ、サンキュー、残りはまだかかるのか?」
「ええ、まだ少しかかるわ」
「わかったよ」
「じゃあまたね」
眩い光に包まれ、意識を手放していく。
「あ、あとその世界にイレギュラーな転生者が行ったみたいだから対処よろしくね」
「は?ちょっとま・・・て」
俺はそこで意識を失った。
オリフォーム考えるのムズ過ぎた。
イッセーのヒロインにリアスを入れたかったのでこんな形になりました。
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