少しの日常
「ぐへへ!良いんですね!部長!」
「いいわよ、あなたの喜ぶ事なんでもしてあげる」
狭いベッドの上で変態1匹と全裸の赤髪美女がイチャイチャしていた。
「はぁ〜」
俺は朝からナニを見せられているんだ。
レーティングゲームから数日が過ぎ、
今日は早朝トレーニングをするとの事でイッセーの家にオカルト研究部全員で来ていた。
家に着いたらいいものの、呼び出した部長とこの家に居るはずのイッセーがずっと出てこないため俺が起こしに来たのだが、部屋に入ってきた俺に気が付かず今だにベッドでイチャコラしている。
「絋雅さんーまだですか?」
アーシアが二階に上がってくる。
ちょうどいい、アーシアにも見せてみるか。
「アーシア見てみろよ、これが美女と野獣ってやつだ」
「…?美女と野獣ですか?…ってええ?!」
アーシアがイッセー達の絡み合いを見て叫んでしまう。
「え?アーシア?って絋雅!?」
「あら、もうそんな時間なのね」
アーシアは顔を真っ赤にして俺の背後に回ってしまう。
流石にまだアーシアには早かったか。
「おはようございます、部長。皆待ってるので服を着て早く来てください」
「ええ、…絋雅は私の裸に驚かないの?」
アニメで見ていたとは言えないしな、どうしよう?
「そうですよ!絋雅さん?何時まで見てるんですか?!」
そう言ってアーシアが腕を引っ張って行く。
「部長さんも早く来てください!」
「ふふ、そうね。すぐ支度するわ」
今日も過激な1日が始まりそうだな。
放課後、部室がある旧校舎に清掃が入るということで皆でまたもやイッセーの家にお邪魔していた。
「ちょっと皆、俺のアルバム返してぇ!」
俺たちはイッセーの家で母親の持ってきたイッセーのアルバムをそれぞれ見ていた。
「小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー小さいイッセー……」
部長がアルバムを必死に見ている、あれには絶対近ずきたくない。
「フッ」
小猫がアルバムを見ながら笑う、珍しい。
俺も小猫の後ろからアルバムを覗いてみると、砂場で大きなおっぱいを作っている写真が載っていた。
「小さい頃からあれなんだな」
そうだ、今朝のイッセーをこっそり写真に撮ったんだった。
「小猫、これもアルバムに追加しようぜ」
今朝の写真を小猫に見せる。
「…ぷっ、良いですね。これも成長の証です…ふっ」
今朝の写真、計20枚(沢山の角度から撮った)をアルバムに貼る。
将来見返した時、いい思い出として残ることだろう。
そんなことをしていると、後ろでイッセーが何やら木場とアルバムの取り合いをしている。
「あいつどうしたんだ?」
木場からアルバムを返した貰ったらしいイッセーが呟いている。
「木場がどうしたんだ?」
「この写真に写っているのが聖剣らしいんだよ」
写真を見せてもらうと、確かに写真の背景に剣が写っている。
木場は聖剣との因縁があったはずだ、その事を改めて思い出したんだろう。
「ありがとよイッセー」
アルバムをイッセーに返す。
木場の反応を見て多分物語が進むフラグだと俺はどうにも思ってしまう。
次の日俺たちオカ研メンバーは球技大会に向けて練習をしていた。
種目は当日発表するのでめぼしい球技の練習をしようということで、今は野球の練習を行っていた。
「次、祐斗!行くわよ!」
部長が木場にフライを打ち上げる。
何時もならこんなボール余裕で取れるだろうが
「あっ」
木場はボールに反応すること無く頭にボールが当たってしまう。
「木場!シャキッとしろよ!」
「祐斗、どうしたの?
最近ボケっとして貴方らしくないわよ?」
木場は昨日の聖剣の写真を見てからずっと様子がおかしいようだ。
「部長、少し休憩してきます」
木場がそう言うと校舎の方へ向かっていく。
その日木場は戻ってこなかった。
今日は本校舎の清掃が入ってるらしく、午後から休講となっていた。
元浜達とふざけあっているイッセーを誘い部活へ向かう。
「イッセー、部室行くぞー」
「おう」
「アーシアもご飯すんだか?」
近くの席で友達とご飯を食べていたアーシアを呼ぶ。
「アーシア彼氏が呼んでるわよ」
「はい?」
「かっかかっか彼氏ぃぃ!!」
「まじかよ絋雅!」
「え?違うの?あんたらいつも一緒にいるからてっきり付き合っているのかと思っちゃった」
「そそそそんなこと…あぅぅぅあ」
こいつアーシアをからかって遊んでいるな。
「桐生その辺にしてやれ、俺たちは付き合っていない」
「ふーん、でも一緒に住んでるんでしょ?私が教えた裸の付き合いも実践したらしいし、どうだった?手出しちゃた?」
「裸の付き合いだと!絋雅てめぇ!なんて羨ましい!」
「お前だったのかアーシアに変な事吹き込んだの」
先日風呂に入っている時にアーシアが裸で突撃してきた事があった。
実際何も無くすぐに俺が出ていく事で事なきを得た
「イッセーうるさい、それに俺がアーシアに手を出したりする訳ないだろ。
アーシアは俺にとっては大事な妹みたいなもんだ」
「い、妹ぉ…」
「絋雅お前…」
「まぁ相当大事にはしてるみたいだし、まだまだこれからね」
なんだこの俺を責めるような空気感は、俺が悪かったのか?
「と、とにかくもう部室に行く時間だ、早く向かうぞ」
俺は逃げるように部室を向かった。
部室に着くと生徒会長である蒼那ともう1人男子生徒がいた。
どうやら今日は新しく入った眷属の顔合わせらしい。
俺とアーシアはついでだ。
「前に少し説明したけど、基本私たちは『表』の生活ではお互い干渉しないようにしているの」
「イッセーは悪魔になって日が浅いから知らないのも無理ないわ」
蒼那と部長がイッセーに説明してくれる
「私たちは昼と夜で分担しました。昼はシトリー家、夜はグレモリー家に」
「会長と俺たちシトリー眷属の悪魔が日中動き回っているからこそ平和な学園が送られているんだ、それだけは覚えておいてくれよ?」
新たに会話に加わったのはシトリー眷属の兵士である、生徒会書記で二年の匙元士郎。
「おお!同学年に同じ兵士がいるのはちょっと嬉しいな」
イッセーが匙を見て喜んでいる。
だかその匙はイッセーを見て険悪な雰囲気を醸し出した。
「俺としては変態3人組の1人である、お前と同じなんて、ひどくプライドを傷つくんだけどな」
「な、なんだと!」
「それに!そこの奴、お前が如月だな!」
イッセーを睨んでいたらと思ったらこっちに突っかかってきた。
「会長は何かある度にお前の名前を呟いて…許さねぇ!」
匙がこちらに近ずいて来るが、蒼那が止める。
「サジ、おやめなさい」
「しかし、会長!」
「今日ここに来たのはあなたたち、新入眷属の顔合わせのためシトリー眷属なら私に恥をかかせないこと、それに今の貴方では兵藤くんはおろか、絋雅には絶対勝てません」
「そ、そんなこと」
「そんなことがあるんですよ、フェニックス家の三男を倒したのは、兵藤くん、彼なのだから、兵士のコマを八つ消費したのは伊達ではないということです、その彼より強いのが絋雅で、私の眷属候補です」
まだ諦めてないんすね。
「ダメよ、絋雅は私の眷属になるんだから」
あなたもですか…
「まぁいずれ決着はつけるとして、私たちはこのくらいで失礼します」
「会長、いえソーナ・シトリーさん…様これからもよろしくお願いします」
イッセーが部長の眷属としてきちんと礼をしている。
これには蒼那も微笑みながら言葉を返す。
「ええ、よろしくお願いします。
それと絋雅、今日はぐれ悪魔討伐の依頼をします。
では、失礼します」
蒼那と匙が部室から出て行った。
「さあ、球技大会に向けて今日も練習するわよ」
「「「はい!」」」
その日の夜
少し町外れの廃墟に蒼那と来ていた。
「ここですか?」
「はい、ここではぐれ悪魔が出たとの報告がありました」
「じゃあちゃっちゃと討伐してきますか。
それにしても毎回毎回一緒に来てもらわなくても大丈夫ですよ?
蒼那先輩も忙しいでしょう?」
「いえ、これぐらい手間ではありませんし、…少しでも一緒にいたいですし」
「ん?じゃあ行きますか」
廃墟へと侵入する、少し血の匂いもする事から何かがいるのは間違いない。
奥へ奥へと進み、調べていく。
進んでいくと扉越しに少し人の声が聞こえた。
「蒼那先輩、気づいてます?」
「はい、少し様子を見ましょう」
俺は小さく頷くと少し空いている扉から様子を伺う。
「まさかこんなとこにはぐれ悪魔がいるとはな」
「まぁいいじゃない寝床も確保できたことだし」
肩にかからないぐらいの髪の長さの青髪の子と茶髪のツインテールの子が会話している。
首にかかっている十字架から祓魔師だと仮定する。
横にははぐれ悪魔だったものが倒れている。
「それはイリナがお金を使いすぎるからじゃないか、…誰だ!」
どうやらバレたらしい。あの子たちは確か原作に出ていたキャラだったはずだ。
蒼那にはハンドサインでここに残るように伝えて部屋に単独で入る。
相手が祓魔師なら人間の俺が出た方がまだ安全だろう。
「お前は何者だ?」
蒼那はバレていないっぽいな。
だかかなり警戒されている、まぁ当たり前なんだが。
「俺はそこで死んでるはぐれ悪魔の討伐を依頼された、フリーの神器持ちって奴だ。
俺の討伐対象を倒したのはあんたらか?」
「私達はこの地にとある目的できた祓魔師だ、依頼されたと言ったがそれはこの街を縄張りにしている悪魔からなのか?」
「そうだ」
「なら話が早いその悪魔と交渉がしたくてね、繋げてはくれないか?」
原作では確か部室で会談をしていたはずだ、ならば問題ないか?
俺が少し悩んでいると後ろの扉から声が聞こえた。
「いいでしょう、会談の場を設けます」
「「!」」
隠れていた蒼那が姿を現した。
「先輩」
「大丈夫、任せてください。
私はシトリー家の時期当主、この街の管理者でもあります。
明日の昼、駒王学園でその会談を行います」
「了解した、感謝する」
「行きましょう、絋雅」
「は、はい」
俺たちは廃墟を後にした。
「助かりました、俺1人では判断に困っていました」
「いえ、後輩を助けるのも先輩の役目ですし、あれは管理者としての役目でもあります」
やはり蒼那はこういう判断が早くそして正確だ。
「それでですね、はぐれ悪魔の討伐もなく早く終わったことですし…その」
急に蒼那が手をモジモジしながら言ってくる。
「ご飯でも食べて帰りますか?幸いまだやってる店もありますし」
「はい!そうしましょう!」
蒼那は2人きりだとかなり感情起伏が大きくなる。
これは俺を信頼しての事だと思うとかなり嬉しい。
とりあえず、さっきの会談の話は置いといて、ご飯に集中するとしよう。
俺たちは手頃な飲食店を探して街へと歩いていった。