オカルト研究部メンバー全員は部室にて会談相手を待っていた。
「あれ?部長、蒼那先輩は来ないんですか?」
昨日の夜会談を申し出たのは蒼那だ。
部長と揃って行うのはわかるがいないのはどうしてだろうか?
「ええ、実は私の故郷である魔界で不可解な事件が起きたの」
「不可解?」
「魔界の重鎮、まぁ年寄りたちがかなりの数が死んだらしいの。
その死因の捜査をソーナの姉である魔王セラフォルー様がしているから、その事件について聞きに行っているわ。
まぁ会談だけなら私1人でも大丈夫よ」
そんな事件原作でもあったのだろうか?
次あったら聞いてみるしかないか。
そんな話をしていると扉の前に先日の2人の気配が近づいてくる。
そろそろ会談が始まる。
会談の相手は祓魔師であるゼノヴィアとイリナと名乗った。
会談は滞りなく進み終盤へと差し掛かっていた。
俺は部長の座っている椅子の横に離れて聞いていた。
まとめてみると、教会の管理していた聖剣エクスカリバーが3本盗まれた。
その聖剣エクスカリバーとは、折れたエクスカリバーの破片を集め新たに7本作った剣らしい。
俺からしたらエクスカリバーって折れる物なのか?とは思ったが世界が違うのだからそんな事もあるのかと納得していた。
そしてそのエクスカリバーの内の2本を彼女らは持っていた。
ゼノヴィアは
イリナは
そして彼女達は今回のエクスカリバー争奪戦に関わるなと要求してきた。
この争奪戦には堕天使組織
彼女達は2人だけでエクスカリバーの奪還、もしくは消滅させるつもりらしい。
部長は自殺行為だと言っていた、それでも彼女達はやるらしい。
やはり天使側の奴らの信仰心は常軌を逸している。
そして会談も終わり、彼女達は帰ろうと立ち上がる。
結局口は出さずに静観しきっていたのだが、最後に彼女達はアーシアへと話しかけた。
「む?もしかして魔女アーシア・アルジェントか?」
ふと声をかけられ視線をゼノヴィアに合わせたアーシアだが魔女と呼ばれ顔を伏せてしまう。
「あなたが一時期噂になっていた元聖女さんね、追放されたとは聞いていたけど悪魔側に寝返っていたなんて、大丈夫よここで見たことは上には伝えないから」
「しかし聖女と呼ばれていた者が堕ちる所まで堕ちたもんだなまだ我らの神を信じているか?」
「悪魔側に行った彼女が主を信じているわけないでしょう。
そんなの悪魔達に厄介がられるだけよ」
「いや彼女からは背信行為を罪の意識とも感じながら信仰心を忘れてない、そんな感じがする」
「…ずっと信じていましたから」
アーシアは俯きながら答える。
「そうかそれならば今すぐ私達に切られるといい、神の名の下に断罪しよう」
ゼノヴィアは
だが構えることはできていない。
全力の殺気を俺がゼノヴィアに向けているからだ。
「散々アーシアに言いやがって、神の名の下だ?そんな神こちらから願い下げだ」
こいつらにアーシアの何がわかるって言うんだ。
「アーシアの優しさを全く理解せず勝手に聖女へと祭り上げ、少しでも違うと思えば簡単に見限る、そんなの神じゃねぇよ!むしろそっちが悪魔だろう!」
「神は彼女を愛していた、何も起きなかったのは信仰が足りなかっただけよ」
「我らが主を罵倒したな、それは教会への挑戦か?
たかが神器持ち風情が大きな口を叩く」
ゼノヴィアとイリナがそれぞれ聖剣を構える。
「ちょうどいい僕が相手になろう」
すると部屋の端にいた木場が殺気や、復讐心等の負の感情を隠すことなく垂れ流している。
「誰だ?君は」
「君たちの先輩だよ、失敗作だったそうだけどね」
「へぇー聖剣計画の生き残りってもしかして君?」
「俺も忘れてんじゃねぇぞ」
俺も木場の横へと並び霊力を漲らせる。
「ちょっと待ちなさい、やるなら外でそれも私的な決闘。
それ以外で戦うのならこちらも相応の対処を取らせてもらうわ」
慌てて部長が俺たちを止める、俺たちは校舎横の空き地に向かった。
そしてこれは私的な決闘で、教会側も悪魔側も感知しないという決まりを立てて木場がゼノヴィア、俺がイリナと戦う。
「絋雅さん!頑張って!」
「絋雅ー!気をつけろよ!」
「おう!」
アーシアを傷つけたんだ少しは痛い目にあってもらわなきゃ気がすまねぇ。
「ねぇ、貴方の名前は何かしら?」
「俺は如月 絋雅だ」
「絋雅くんね、貴方はなんで悪魔側ににいるのかしら?」
えらい簡単な質問をしてくる。
「友達の傍に、仲間の傍にいて何が悪いんだよ」
「ああ!貴方もイッセーくんと同じ!悪魔に見惚れてしまっているのね!
大丈夫貴方はまだ間に合うわ!主の名の下に救ってあげる!」
イリナの突拍子もない話と勢いに少し精神が落ち着いてくる。
「言いたいことは言ったか?それなら行くぞ!」
『火炎剣烈火!』
木場以外だとほぼ初めての対剣士、それを相手にするならこれしかない!
変身はしない状態でイリナの聖剣、その真価を図らせてもらう。
「その力!まさか聖剣!」
俺が召喚した火炎剣烈火の持つ聖なるエネルギーにイリナや離れて戦っていた木場、ゼノヴィア、観戦していた部長達が驚いている。
「これはこことは別の世界で、人の手によって作られた最初の聖剣だ。
聖剣と聖剣どちらの方がより強いか試してみようか!」
全身に霊力を漲らせる事で上昇した身体能力により一瞬でイリナの前に躍り出る。
「うそ!」
俺の上段からの打ち落としをギリギリで反応して
「くっ、重い」
俺の力は霊力によってかなり上がっている受け止めたはいいがその均衡は長くは続かない。
「っふ!」
イリナは聖剣を少し傾け転がるように離れる。
「逃がさねぇ!」
火炎剣烈火に炎を纏わせ振り抜き、刃状に飛ばす。
「はっあ!」
イリナの聖剣は日本刀の形から鞭のように伸びしなり、炎の刃を打ち消した。
「凄い力ね、でも
鉄の鞭となった聖剣を振り回しながらイリナはこちらを駆けてくる。
鞭の先端がとても早くなっており火炎剣烈火で弾き防御するが守ってばかりになる。
「それなら…ここだ!」
霊力を限界まで目と下半身に流し鞭を見切ってくぐり抜け、下から切り上げる。
「っ!」
驚きの表情を浮かべながらもイリナはまたギリギリで交わしたが、髪の毛を数本切り落とした。
「まだ!ここからよ」
イリナは距離をとり、構える。
「ああ、準備体操は終わりだ。
その聖剣の力はだいたいわかった」
「何を言って…!」
『聖剣ソードライバー!』
聖剣ソードライバーを召喚し、火炎剣烈火を刺す。
そして腰に装着する。
『ブレイブドラゴン!』
俺は仮面ライダーセイバーの聖剣ドライバーとワンダーライドブック・ブレイブドラゴンを召喚した。
『かつて全てを滅ぼすほどの偉大な力を手にした神獣がいた』
ライドブックの1ページ目を開き、ブレイブドラゴンの伝承を解き放つ。
そしてページを閉じ、聖剣ドライバーにセットする。
すると背後に大きな本、ブレイブドラゴンのライドブックが現れる。
待機状態の音声が流れると共に勢いよく火炎剣烈火を引き抜く。
「変身!」
斜め十時に炎の剣を振り抜き、後ろのライドブックから紅い龍が出てきて体全体に巻き付く。
そしての身体がが燃え上がるように炎のオーラで全身を染め上げる。
『烈火抜刀! ブレイブドラゴン!』
『烈火一冊! 勇気の竜と火炎剣烈火が交わる時真紅の剣が悪を貫く!』
仮面ライダーセイバーがここに現界した。
「姿が変わるなんて、もしかして禁手!」
火炎剣烈火を手にして悠然とイリナに歩き出す。
「このっ!」
イリナは鞭状態の聖剣を振るうが、全て切り落とされる。
さらに切り落とす度、威力が落ちている。
「まぁ異世界の聖剣、しかも7等分されたエクスカリバーじゃこのぐらいだろうな」
腹ペコ騎士王があの聖剣を見たら笑うどころか、まず聖剣エクスカリバーだと信じないだろう。
「あっちももう終わるし、変身してそうそうだが終いだ」
攻撃を受けながらも余裕だったので隣を見れば木場がゼノヴィアに押されている、自分の長所をまるで生かしきれていない、聖剣への恨みだったか?
変に意識を割かせて余裕が無い、あれは負けてしまうだろう。
「はぁはぁ…まるで効かない」
イリナの攻撃を全て捌き切り、イリナに問う。
「なあ、その聖剣は擬態って言うくらいだし盾の形状もあんのか?」
「えっ?あるけ…ど」
イリナの声が止まる、それは俺が込めた霊力のせいだろう。
火炎剣烈火に
同じ炎系の力だからか相性がいい。
死んでも困るからかなり抑え気味だが。
『烈火居合!』
火炎剣烈火を腰の必殺ホルダーに指し、イリナに対して引き抜く。
『読後一閃!』
変身前とは威力が桁違いなの炎の刃がイリナを襲う。
盾状へと聖剣を変化させて受け止めるが、一瞬の間もなく吹き飛ばされる。
かなり衝撃を逃がしたようだが気絶している。
変身を解いて横を見る。
ギャリッン!
隣の決闘も決着が着いた、勝ったのはゼノヴィア。
ゼノヴィアは直ぐにイリナの元へ行き、気絶しているだけと確認すると抱えてこちらへと歩いてくる。
「イリナを倒すとは強いんだな、名前は?」
「如月 絋雅」
「そうか、その聖剣があれば教会側に喜んで招かれると思うが?」
「言ったろ、好きでこっちにいるんだ」
「フッ、愚問だったな」
ゼノヴィアはそういうと部長の方へ向かう。
「リアス・グレモリー、先程の件よろしく頼むよ。
それと下僕は少し鍛えた方が良い、センスだけでは限界がある。
如月 絋雅を見習うと良い」
言い切るとゼノヴィアはそのままこの場を後にした。
俺は皆の所へ向かうとアーシアと小猫、イッセーが集まってくる。
「大丈夫ですか?怪我はありませんでしたか?」
「…流石です、スカッとしました」
「イリナは幼なじみだからちょっとヒヤッとしたぞ、だけどアーシアの事はよく言ったぜ!」
イリナ幼なじみだったのかよ、ちょっとやりすぎたか?
そう考えていると。
「待ちなさい!祐斗!」
「あなたはグレモリー眷属の騎士なのよ、はぐれになっては困るわ」
木場がふらつきながらもこの場を去ろうとしていた。
「僕は同士たちのおかげであそこから逃げ出せた」
「だからこそ彼らの恨みを魔剣に込めないと行けないんだ…」
「祐斗…どうして」
木場はそのまま去って行った。
そのままこの場では解散となり俺も帰ろうとしていると小猫が話しかけてくる。
「…絋雅先輩」
「ん?どうした、腹すいたのか?今はこれしかないが」
バックから出した飴玉を小猫に見せながら聞き返す。
「…絋雅先輩が私をどう見てるかとことん問い詰めたくなりましたが今はやめときます」
少しむくれてしまう小猫、だが飴玉を顔に近づければその小さな口を開き食べようとする。
俺は飴玉を小猫の口に入れ、改めて聞き返す。
「結局どうしたんだ?」
「…実はイッセー先輩の様子がおかしくて、前に来た生徒会の書記の人に電話してました、多分何かやらかします」
小猫は飴玉を話しやすいように頬の端に寄せながら喋っている、口が少し膨らみ可愛い(可愛い)。
「聞いてます?」
「聞いてる、聞いてる。
じゃあとりあえず先に帰ったイッセーを尾行でもしに行くか」
俺たちはイッセーを探しに校舎を後にした。
少しイリナをいじめすぎた感がある