オカ研へ入った次の日
放課後に悪魔についてやここで何をしているかの説明をしてもらっていた。
「オカルト研究部って言うのは集まるための隠れ蓑って認識でいいんですか?」
「そうね、その認識で大丈夫よ。昼はここでまったりして、夜は悪魔としてのお仕事よ。
紘雅は神器持ちで戦闘経験もある事だしはぐれ悪魔の退治を頼む時もあると思うわ」
「わかりました」
俺は朱乃先輩に出してもらった紅茶とショートケーキを頂きながら了解する。
ちなみにリアス・グレモリーの事は部長、姫島朱乃は朱乃先輩と呼ぶ事になった。木場、小猫、イッセーはそのままだ。
「今日はとりあえず悪魔の仕事をイッセー、貴方に教えるわ」
「了解です!」
ケーキを食べながら思う、俺は眷属ではないからもう帰ってもいいのだろうか?
そんな事を考えていると小猫がケーキを指したフォークを口へ差し出してくる。
「くれるのか?」
「はい、どうぞ」
くれると言うのなら遠慮なく貰う、小猫が食べていたのは朱乃先輩特製のチョコケーキで上品な甘さがとても良い。隠し味だろうか?ワインの香りも仄かに香る。
「美味しいよ、お返しにこっちもどうぞ」
お返しにショートケーキを1口分小猫の口へ運ぶ。
小さな口でケーキを頬張る、少し大きすぎたかな?
食べている最中の小猫の頭を少し撫でる。小猫は恥ずかしいのか顔が赤いが、気持ちよさそうに目を細めている、猫みたいで可愛い。
そんな小猫を見ていると周りがこちらを見ていることに気づいた。
「小猫がそんなに懐いてるだなんて、驚きよ」
「僕も初めて見たよ。小猫ちゃんがここまで男性に懐いてるいるのは」
「あらあら、小猫ちゃんにも春が来たのですね」
「紘雅、お前いつの間にそこまでいったんだよ!」
皆口々に言うが小猫は会った時と比べれば確かに懐いてくれている。
前世でも狂三と猫カフェに良く行っていたが猫に好かれやすかった。
そしてまた、小猫の頭を優しく撫でる。
「ん〜」
小猫が気持ちよさそうに声をあげる。そんな感じで部室内が甘々な感じで放課後は解散となった。
オカ研の部室を後にし帰り道に綺麗な金髪のシスターが地図を片手にオロオロしている。とりあえず話しかけてみる。
「どうしました?」
「はわっ!?」
急に話しかけたのでシスターは驚いてしまった。 というかよく見たらこの子原作ヒロインの1人のアーシアじゃないのか?
「ごめんな、驚かせたかな。道に迷っているように見えたから」
「い、いえ、少し驚いただけですから。実はこの街の教会に今日赴任する事になりまして、あなたもこの街の方ですか?今日からよろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げる彼女、この街には廃教会しか無いはずだかそこに赴任するのか?あとこれイッセーのイベント取ってないか?
「どうかされましたか?」
少し考えていたので気を使われてしまった。
「いや大丈夫だよ、俺の名前は如月紘雅。廃教会なら知ってるし案内するよ」
そう伝えるとアーシアはまた頭を下げる。
「本当ですか!あ、ありがとうございますぅぅ!私の名前はアーシア・アルジェントと言います、アーシアと及び下さい。貴方に出会えたのも主の導きのおかげですね!」
顔をあげ、涙を綻ばせながら微笑む。かなり信仰深い子なんだなと思いながら廃教会へと案内する。その途中で公園の横を通り過ぎようとする。
「うわぁぁぁぁん!」
公園の中から子供の鳴き声がする。
「大丈夫?よしくん?」
ちゃんと母親が着いていたようだ。転んだだけっぽいし大丈夫だろうと、公園通り過ぎようとした時、アーシアがその男の子へと歩みを進める。
俺もアーシアのあとを追う。
「大丈夫?男の子がこのぐらいの怪我で泣いてはダメですよ?」
アーシアはそう言いながら男の子の頭を撫でる。その表情は優しさに溢れている。そう思っているとアーシアが子供の怪我に手のひらを近づける。
次の瞬間アーシアの手の平から淡い緑色の光が発せられ、子供の膝の怪我を治していく。
あれは魔力か?いや違うな、おそらく神器だったはずだ。傷を治す力、神器にも様々な種類があるんだな。
子供も、子供の親もキョトンとしている。まぁこんな現象まず見ないからな。
「はい、傷は無くなりましたよ。もう大丈夫です」
アーシアは子供の頭を撫でると俺の方へ顔を向ける。
「すいません、つい」
舌を出しながら小さく笑う。
キョトンとしていた子供の親は頭を垂れると、子供を連れさっさと公園を出ていってしまった。
「その力…」
「はい。治癒の力です。神様から頂いた素敵なものなんですよ?」
微笑みながら言うがその顔は少し寂しげだった。ここは少しフォローしておくか。
「俺も神様から力を貰っているんだ。」
俺は武器ではなく仮面ライダーオーズの補助アイテム、カンドロイドのタカカンドロイドを手の平に召喚する。
アーシアはタカカンを不思議そうに見ている、タカカンのプルタブを開けて展開する。すると鳴き声と共に2人の周りを飛び回る。そしてアーシアの肩に止まった。
「わぁ!これは可愛いですね!」
「気に入ってくれて嬉しいよ。俺にはこんなのを召喚できる力があるんだ。
不思議な力を持つのは君だけじゃないよ。」
アーシアはそれを聞き寂しげな笑顔も子供に見せた優しげな笑顔に変わっていた。
「ありがとうございます、私以外にもいたんですね。
…あの、紘雅さん、私とお友達になってくれませんか?」
アーシアはお礼を言うと少し緊張気味に聞いてくる。
こんなの答えはひとつしかない、手を差し出しながら答える。
「もちろんだよ、これからよろしくな。アーシア」
「はい!よろしくお願いします。紘雅さん!」
満遍の笑みを浮かべて手を握ってくる。今日見た顔の中で1番の笑顔だった。
公園を後にし、また廃教会へと向かうが一向にたどり着かない。
これは迷ったな、間違いない。
「紘雅さん、さっきここ通りませんでしたか?」
「すまんアーシア、完全に迷った」
「え?じゃあここは?」
「どこだろうな?」
「紘雅さん?!」
アーシアは驚いているようだ、これは困ったな。
するとそこに聞き覚えのある声がする。
「お前何してんだよこんなところで?」
声の方を見るとイッセーが自転車に跨りこちらへと話しかけていた。
「アーシアに廃教会へ道案内していたんだが、完全に迷ってな。
アーシアというのはこのシスターだ」
「今日から教会に赴任してきました。よろしくお願いします」
アーシアがぺこりと頭を下げる。
「お前方向音痴なのに何してんだよって…え?」
俺へと呆れていたと思えばアーシアを見た途端声が出てないようだ。
「おい、イッセー?。はぁ…アーシアこいつは兵頭一誠、俺の友達だ。
気軽にイッセーと読んでやれ」
「イッセーさんですか?よろしくお願いします」
「はい!よろしくお願いします!」
イッセーは元気よく答える、復帰早いなこいつ。
「イッセー、一緒に廃教会まで行ってくれないか?全然たどり着けないんだ」
「いいけど、こことは真反対だぜ?。お前の方向音痴には恐れ入るよ」
イッセーが褒める、恐れ入るとは照れてしまう。イッセーがジト目で見てくるが無視する。
イッセーが案内を始めてくれる、まさか真反対にいるとは思わなかった。
そうして30分程歩いてようやく廃教会が見える。
「あそこだよ、アーシアちゃん」
廃教会の前に着く。イッセーが何やら震えているようだ、悪魔だから本能的に教会を恐れてしまうのだろう。これはすぐに離れた方がいいな。
「じゃあアーシア俺たちはここで」
別れを告げてその場を立ち去ろうとするが、アーシアが呼び止める。
「私をここまで連れてきてくれたお礼を」
「ごめん、急いでいるから」
イッセーが断りを入れる。もう限界なんだろう、気分が悪そうだ。
ここは何とかしてやろう。
「アーシア、すまない。こいつと俺はこの後用事ができてな。お礼はまたでもいいか?」
そう言いながら俺は先程のタカカンをアーシアに手渡す。
「これを開いて俺を呼んでごらん、すぐに向かうから。
今度は街の方に遊びに行こう。」
「はい!わかりました!紘雅さん、イッセーさん、また必ずお会いましょう!」
アーシアはタカカンを握りしめ、ぺこりと頭を下げる。
俺たちは別れを告げる。アーシアは俺たちが見えなくなるまで手を振っていた。
オカルト研究部
イッセーの体調が悪くなったため、俺も学園まで付き添いで戻ってきた。
今日あった事を部長に話すと険しい顔で話し出す。
「二度と教会に近づいてはダメよ。
教会と言うのは私たち悪魔にとっての敵地、神側と悪魔側の戦争の引き金になってしまうかもしれない。今回はシスターを送っただけだからまだいいものの、もしかしたらその場で光の槍が飛んできてもおかしくなかったのよ」
確かにあの廃教会には4つほど力を感じた。だが神や天使のような力ではなかった、恐らく堕天使だろう。その内1つはイッセーを襲ったやつだった。こいつらが原作での最初のボスなのだろう。
「聞いているの?!紘雅は人間だから戦争などにはならないかもしれないけど襲われる事はあるのよ?ちゃんと気をつけなさい」
「あらあら、お説教は済みましたか?」
いつの間にか俺たちの背後に朱乃先輩が立っていた、謎のニコニコ顔である。
「朱乃、どうかしたの?」
「討伐の依頼が大公から届きました」
朱乃先輩は顔を少し曇らせて言う。
「わかったわ、今から全員で行くわよ。紘雅、あなたも来なさい。神器の力を見せて欲しいわ」
ついに力を見せる機会が来てしまった、そろそろ変身までいける気がするので少し本気を出してみることにする。
日常とか書くの難しいですね。