「ん……んぁ……?」
起きてみるとそこは見知らぬ場所……ではなく、マミさんの家だった。
「あ、そうか。昨日はマミさんに勉強を教えてもらう為にマミさんの家で勉強して……そこから寝ちゃったのか……何で僕ってこう肝心な時に……」
あの時だって……マミさんに迷惑かけたしなぁ……。
「あら?起きたの?」
「マミさん」
僕が起き上がるとマミさんがやってきた。その手には朝食らしき物が乗ったお盆がある。
「せっかくだから朝食、食べていかない?」
「いやでも……迷惑でしょうし……」
「迷惑じゃないわよ。それに明久くんの味覚は信用出来る物だし……しっかり評価してね?」
「あ、あはは……」
その日の朝食はマミさんにご馳走になってしまった……家に帰ったら朝食を用意していた杏子ちゃんにむくられてしまったが……ごめん、杏子ちゃん。
「それじゃ皆。今日も一日頑張ろう!」
「「「「「おぉおおおおおお!!!」」」」」
2日目の皆のコンディションも大丈夫そうだ。特に元気なのがFクラスの男子。普段から元気が有り余ってるみたいだもんね。
こういう時に労働力として使わせないと。
「ふ、ふわぁ……」
「明久くん、大丈夫なの?」
思わず欠伸をしてしまうとまどかちゃんに心配させてしまった。
「大丈夫大丈夫……ちょっと昨日マミさんの家で勉強してただけだから……」
しかし、それでも眠いものは眠いな……。
「何だったら決勝戦まで保健室とかで寝てる?」
「え、いいの?」
「うん、こっちは任せて!時間になりそうだったら起こしにいくから」
「ありがとう、それじゃ言葉に甘えるよ……」
いやぁ……今日は朝早くから日本史のテストをしてたから……本当にありがたいや……そういえば雄二はどこにいってるのかな?
杏子SIDE
明久、大急ぎで出て行ったからな……多分、テストを受けにいったのかな?
確か西村先生に頼めば受けれたし……結構いい点を取れたのかな?
明久、昔っから集中すれば相当だしな。
さて……あたし達の役目は……
「坂本と二人で寝るのね」
「やっぱり二人で寝るんでしょうか?」
「そうに決まってるでしょ?坂本の腕枕で」
ここで変な妄想をしてるバカ二人を止める事だな。
「おい、お前ら。そんな変な妄想をしてないでさっさと仕事に移れ」
「何よ。あんたらには関係ないでしょ」
「いや、明久からしたらお前らもあんまり関係ない人間だし……それに多分普通に休める為に保健室に行くと思うぞ?」
「保健室にいるのは……っ!瑞希!」
「はい!美波ちゃん!」
何かあいつら、張り切って出ていこうとしてるんだけど……確か保健室の先生は結構美人で有名な先生だったよな……あいつら、明久がその先生に何かするとでも思ってるんだろうか?
「おい、お前ら。さっさと仕事の準備しろ」
「何言ってるのよ!私たちは保健室の先生を守る為に行くのよ!」
「そうです!明久くんは保健室の先生を襲うつもりなんです!」
「んな事すっかよ……」
明久はその辺の事はきっちりとしてるからな……というか、明久がそんなだったらあたし達は既に襲われてるっての……。
「お前らは明久を信じねぇのかよ……」
とりあえず、こいつらを黙らせてからじゃないと仕事にもいけやしねぇ……はぁ、あたしってこんな役回りばっかりだな……。
あたしはそんな事を思いながら二人を止める事に専念した……。
SIDE OUT
「……ん……あき………く…………」
「ん……」
誰だよ……姉さんの声でもないし……。
「明久くん!」
「うえっ!?ま、まどかちゃん!?」
一際大きな声が聞こえたので目を開けるとドアップでまどかちゃんの顔が見えた。
このまま顔をあげればまどかちゃんとキス出来てしまう位の距離だ。
しかし、何とか我慢する。
「もう。そろそろ決勝戦の時間だよ?」
「えっ?嘘!?」
携帯を開いて時間を確認する。確かにもうそんな時間だ。
「ごめん。ちょっと寝すぎたかもしれない」
「いいよいいよ。ちゃんと間に合ったし……それに役得だし(ボソッ)」
ん?何かまどかちゃんが最後に何か言ったような気が……気のせいか。
そして場所は……召喚大会決勝戦会場。
『さて皆様。長らくお待たせ致しました!これより試験召喚システムによる召喚大会の決勝戦を行います!』
始まったね。てか放送は先生じゃなくて放送部の人かな?
『出場選手の入場です!』
「いこうか」
「うん!」
『2年Aクラス代表、吉井明久君と同じくAクラス所属、鹿目まどかさんの入場です!』
うわ……すごいお客さんの数……これ、制服着てる生徒とかもいるから合間をぬって来たのかな?
『なんと吉井明久君はAクラス代表にして今まで先生にしか取れないような点数を取りつづける生徒という事で注目を浴びております!これは楽しみであるものです!』
僕ってそんなに取ってたんだ……まあ、700点とか取ってたらそんな風に言われるのも仕方ないか。
『対するは3年Aクラス所属・常村勇作君と、同じくAクラス所属・夏川俊平君です』
まがりなりにもここまで来れるということは点数はいいはずだ。
あんなことしなくてもいいはずなのにね……まぁ、そんなことは関係ない。
皆をひどい目に合わせた責任は取らせないとね。
『では召喚してください』
「「「「
日本史
3年Aクラス 常村勇作 209点
3年Aクラス 夏川俊平 197点
さすがはAクラス。点数が高い。
「どうした?俺たちの点数見て腰が引けたか?」
「仕方ねぇよな。お前は観察処分者だ。バカだもんな」
あれ?僕の点数の事は知らないのかな?
多分、そんなのデマだろって思ってるのかな?
「ホラ、観客の皆様に見せてみろよ。お前の貧相な点数をよ」
「夏川。あまり苛めるなよ。どうせ直ぐに晒されるんだぜ?」
「お前らあほだろ」
僕はそう言い放った。
「なに?」
「はあ、そっちの点数にはあんまり興味ないんだよね」
「な、何言ってんだ……お前みたいなバカとは格が違う」
「ただ、あんた等は他人に迷惑をかけすぎた……」
だから……
日本史
2年Aクラス 鹿目まどか 329点
「後悔はさせませんよ?」
2年Aクラス代表 吉井明久
1098点
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「……は?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
僕の点数を見た全員が同じ声を同時にあげる。
まあ、それも仕方ないよね。だって……この短い学園の歴史上、1000点以上取った人間……それも生徒なんて存在しないんだから。
『な、なんという事でしょう!吉井明久選手、1000点越え!1000点越えです!この1000点越えという偉業はこの学園史上、類を見ません!』
「あ、明久くん……すごいね……」
「そうかな?皆も時間さえあればここまで出きると思うよ?」
「か、カンニングだ!」
「そうだそうだ!カンニングしたに決まってる!バカのお前がそんな点数取れるわけがねぇ!!観察処分者のお前に!」
目の前の二人は現実逃避をしているようだ。
『ええ、はい。ただいま入りました情報によりますと……明久選手は別に観察処分者というわけではないようです。彼は召喚獣の操作力向上の為に先生達から率先して召喚獣を呼び出すような仕事を引き受けていたようです』
「「なっ!?」」
「噂に踊らされたね……ごめん、まどかちゃん。僕にやらせて」
「うん、わかったよ」
そう言ってまどかちゃんの召喚獣は僕の召喚獣の後ろに引く。
「そんな点数取ったからってな!」
「いい気になってんじゃねぇぞ!!」
先輩達の召喚獣は僕の召喚獣に突撃してくる。
「……舞い狂え」
僕はそう呟き、召喚獣を操作する。
僕の召喚獣は先輩の一人の召喚獣を高く斬り上げ、もう一人の召喚獣を踏み台にして高くジャンプする。
「お、俺を踏み台にしたぁ!?」
何か言ってるけど無視だ。
そして落ちてきた召喚獣に木刀で斬り上げる。重力に従い落ちてきていた召喚獣にカウンター気味に僕の一撃は決まり、そして僕は召喚獣に縦に乱回転させる。
「なっ!?」
こんな操作、普通にやって出来る物ではないけど僕には出来る。それは僕が召喚獣の操作に慣れているからだ。
「絶影・刹那!!」
そして乱回転しながら僕は何度も斬りつけ……そしていつしかその点数を0にした。
日本史
3年Aクラス 夏川俊平 0点(戦死)
「な、俺が何も出来ずに……」
「夏川ぁ!クズがぁ!」
常村先輩…だったかな?の召喚獣が僕が着地してくる所を狙っているけど……そんなの喰らうわけないでしょ?
僕は着地する瞬間に待ち構えている先輩の召喚獣の頭に木刀を叩きつけ、着地の際の衝撃を和らげる。
そしてこれでトドメ!
「トリニティ……セイバーッ!!」
木刀で三角を描くように斬りつけ、トドメにその三角を縦に切り裂く。
ちなみにこれもマミさん考案の技名。……これをやる際には叫べと言われてるんです……それに多分マミさんもこれを見てるだろうし叫ばなかったらOSHIOKIをされる可能性がある。
お仕置きじゃないよ。OSHIOKIだよ?僕の精神が崩壊しちゃうよりも羞恥心を犠牲にした方がいいに決まってるでしょ!?
日本史
3年Aクラス 常村勇作 0点(戦死)
『え、えっと……ものすごい瞬殺劇でしたが……優勝は、吉井明久・鹿目まどかペアです!お二人に盛大な拍手を!!』
こうして、僕等の優勝が決まった。
こんな感じですね。はい。