魔法少女と召喚獣   作:レゾナ

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第23話 怒り

廊下を見てみると、そこにはほむらちゃん達がいた。

 

「貴女達、何をしているの?」

 

「明久くん、大丈夫っ!?」

 

ほむらちゃんがモデルガンを構えながら僕達の前にやってきて、まどかちゃんが僕等を心配して駆けつけてきた。

 

杏子ちゃん達も僕等の前に立つ。

 

「な、何で貴女達がここにいるの?」

 

「質問してるのはこっちの方なの。答えて。貴女達は、明久達に何をしていたの?」

 

「こ、こいつらがこれを女子風呂の脱衣所に仕掛けて覗きをしようとしてたのよ」

 

Cクラスの代表がCCDカメラと小型集音マイクをほむらちゃんに見せる。

 

「そう……で?」

 

「で……って、こいつらは覗きをしようとしてたのよっ!?」

 

「証拠は?」

 

「え?」

 

「だから、証拠よ。そこまで言うなら明久達がこのカメラを仕掛けたという証拠があるんでしょ?見せて」

 

ほむらちゃんは右手をCクラス代表に向ける。

 

「だから、このカメラとマイクが証拠だって言ってるでしょ!こんなの仕掛けるの、Fクラスのこいつら以外にいるわけないでしょ!?」

 

それでも代表さんはカメラとマイクを突き出す。

 

「あのね……」

 

と、さやかちゃんが面倒くさそうに頭を掻きながら前に出る。

 

「一言言っとくよ?そんなの通販とかでも買えるからね?つまりは、カメラやマイクを土屋が仕掛けたとは考えにくい。つまりは、物的証拠にはなんないの」

 

あ、あのさやかちゃんが……ここまで頭が冴えてるなんてっ!?

 

そ、そういえば……こういう時にはさやかちゃんはいつも前に出てしかも勝ってたっけ……。

 

ホント、普段の勉強はあんまり出来てないのにこういう時だけは頭の回転が早いもんね。

 

「さらに言わせてもらうけど……先生にこの事、話した?」

 

「うっ……そ、それは……」

 

今の反応でわかった。この女子生徒達は先生にカメラやマイクの事を何も報告しないで勝手に行動を起こした。

 

「で、でも同じクラスの島田さんと姫路さんが言ってたのよ!こんなの仕掛けるのは土屋君しかいないって!」

 

いや、それはあまりにもおかしいでしょ?

 

「それはおかしいよ!」

 

僕と同じ事を思ったのかまどかちゃんが叫ぶ。

 

「だって、土屋君はこんな事する人じゃない!勝手に決めつけて、まったく関係ない人に危害を加えて……こんなの仕掛けるのは土屋君しかいない?偏見も大概にしてよ!」

 

まどかちゃんは普段は気弱だが友達や親しい人が謂れもしない事を言われたりしているのを決して許さない強い女の子だ。

 

やっぱりまどかちゃんはすごいと僕は思った。

 

「そうね。ただこんなの仕掛けるのは土屋康太しかいない……そんなのは証拠にもならないわ。それにね……私たちは土屋康太達と一緒にこの合宿所まで来てそれぞれの部屋に入るまでずっと一緒に行動してたのよ?それもこんな騒動が始まる数分前に、土屋康太はこの部屋に戻ったのを私と佐倉杏子、美樹さやかが確認しているわ」

 

「それと、霧島さんに聞いたんだけどね。坂本は明久と一緒にこの合宿所のボイラーの調子が悪いからって鉄人に呼ばれてたんだよ。つまりはこの部屋にいる全員には歴としたアリバイがあるって事」

 

ほむらちゃんとさやかちゃんはどんどん責め立てていく。

 

しかし、それでも引かない人物がいた。

 

「な、何よ!あんたらには関係ない話でしょ!ウチ達は吉井に説教しているだけよ!」

 

「そうです!吉井君がダメな事をしたからお説教しているんです!」

 

島田さんと姫路さんだった。

 

「説教……だぁ?」

 

っ!ヤバい!杏子ちゃんが本気でキレかけてる!

 

「これが説教かぁ……そうかそうか……ふざけんのも大概にしろよ?」

 

杏子ちゃんは二人にだけ殺気を向ける。

 

「「ひっ!?」」

 

「お前らがやろうとした事を社会一般的な言葉で言ってやろうか?……お前らがしようとしてた事は、一般的には暴力って言うんだよ。そして今のお前らは気に入らない事があったから自身のオモチャに八つ当たりをする子供そのものだ……もっと、はっきり言ってやろうか?これは立派な犯罪なんだよ!」

 

本気でキレかけてるだけで本気でキレてはいないようだ。本気でキレてたら今すぐに殴りかかってるし。

 

「お前らもお前らだよ!」

 

そう言って杏子ちゃんは後ろで黙り込んでいる女子達にも言葉を発する。

 

「こんな事しといて自分達は知らんふりか?んなの出来るわけねぇだろ!お前らだって同罪だ!」

 

「「「「「「………………」」」」」」

 

再び黙り込む女子達。

 

「おい、吉井。ちょっとボイラーの件で話が……どうした?」

 

そしてそこに西村先生が来た事で事態は一応の終結を迎えた。

 

 

 

 

 

今、僕がいるのは自室だ。Aクラス代表専用の部屋。

 

とりあえずは布団は二つあるにはあるが……ここには僕一人しかいないため、意味はない。

 

はぁ……にしても……。

 

「今回のカメラとマイク……そして、僕に送られた脅迫状……」

 

これらを実行に移したのは同一犯なんだろうか?

 

だとしても、その目的は?なんでこんな事をしたのか……。

 

「まあ、そこは康太に任せるしかないか……」

 

康太の勘によると、カメラはまだ仕掛けられている可能性が高いらしい。

 

なんでも、こういう時にはわざとダミーのカメラを見つけさせて油断を誘うというのが盗撮犯などのやる事なのだという。

 

ちなみに何でそんな事をしっているのかと聞いたら

 

『……カメラに関しての知識を得る時に、少々な……今ではそれのおかげで本命のカメラを見つけるのに数分と掛からない』

 

だったら、康太に見つけてもらえばいいと思ったがそうもいかない。

 

仕掛けられているのは女子風呂なのだ。男子である康太が入れるわけがない。

 

まあ、そこは女子達に任せる事になった。

 

まどかちゃんから話を聞いた霧島さんや優子さん、工藤さんも協力してくれる事になったし。

 

「明日は……なんだか、波乱万丈な一日になりそう、だな……」

 

僕はそう呟きながら目を閉じ眠りについた……。




短くなってしまった……。
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