あの泊りがけの勉強会から数日後……今日は期末テスト当日。
「いやぁ、今日は期末テストだねぇ……鬱だ……」
「さやか、お前どんだけなんだよ……」
これからテストだというのに、さやかちゃんのテンションの低さが目立つなぁ。
まあ、テスト大好きっ!って人はあまりいないと思うし、しょうがないとは思うよ?
それを抜きにしても、ちょっと、ねぇ……?
「明久。さやかはな、テストが面倒くさいんだよ」
「杏子、ズバッと言うのやめてくんない!?結構傷つくんだよ!?」
「事実を指摘されてるからでしょうね」
ほむらちゃんもいつも通り、ストレートだね。
「ぐっさぁ!!」
と、さやかちゃんはわざとらしく仰け反る。
いつもながら、リアクション大きいな……。
「は、はは……で、でも今回こそ杏子に勝ってやる……これからバカにされない為にも……」
さやかちゃんがフラグを立てたよ、どうなるんだろう。
というより、結果は見えてる気がするな。
「それよりも。皆、そろそろ時間だしそれぞれの席に戻ったら?」
「それもそうね」
「うん、それじゃ頑張ろうね明久君!」
「じゃあ、また後でな」
「今回こそ、杏子に勝って……かはは……」
さやかちゃん、笑い声が変な感じになってるよ。
そして、期末テストが始まった……。
「あ、あはは……」
まどかちゃん、苦笑い。
「まあ、当然の結果といえば当然の結果ね」
ほむらちゃん、平常運転。
「だっはっは!!!」
杏子ちゃん、爆笑。
「………………」
さやかちゃん、撃沈。
まあ、ここまで言えばわかると思う。
全教科、さやかちゃんは杏子ちゃんに勝てなかったんだ。
それも結構な点数差をつけて。具体的に言うと五十点から六十点くらいかな?
英語なんかは散々だったね。確か……点数を見てさやかちゃんの顔から生気が消えたから。
「さやかちゃん、仕方ないよ。今回は悪かったと思って……次回、頑張ろう?」
「今はその優しさが物凄く痛いよ~~~~~!!!!」
しまった!今はそんな優しい言葉をかけたらこうなるのはわかってたじゃないか!
ちなみに、僕は学年最高得点。
次点が霧島さんだったかな。
ほむらちゃんもまどかちゃんも中々な点数を取っていた。
意外だったのが杏子ちゃん。何と、全教科四百点以上。
本人曰く「あたしはブレが激しいからなぁ」らしい。
さやかちゃんは、まぁ……仲間内では最下位。いや、それでも結構いい点数取ってたんだよ?
それでもね……。
「まあまあ、そう落ち込む必要はないよ。後は夏休みを待つだけなんだから」
「……そう……そうだったよ!夏休みがあるじゃない!こんなへこたれてちゃ、あっという間に夏休みが終わっちゃうわね!」
夏休みの話題になると途端に復活したさやかちゃん。
うん、さやかちゃんはやっぱり元気な顔が一番似合うね」
「え、えっと……」
と、なぜかさやかちゃんは顔を赤らめる。
……?どこかに顔を赤らめる要因でもあったのかな?周りを見ても何も変わった所はないけど……。
「明久、声に出てたわよ」
「えっ!?」
ほむらちゃんにそう指摘される。というか、指摘されるまで気づかなかったんだけど……。
「ご、ごめん、いきなり変な事言って……」
「う、うぅん!大丈夫大丈夫!むしろ、嬉しかったし……」
最後の方は小さくて聞こえなかったけど……よかった、嫌われたとかじゃなくて。
そして、夏休みに入るまでのしばしの学生生活に戻る……筈だった。
???SIDE
「学園長……何ですか、これは?」
「そう非難がましい顔でアタシを見るんじゃないよ西村先生。ちょっとシステムの調整に失敗しただけじゃないか」
「……これのどこがちょっとなんですか?」
「なんだい、ちょっと見てくれが悪いだけじゃないか」
「そうですな、見てくれも悪いですな……」
「「…………」」
「もうすぐ、夏だねぇ……」
「学園長、遠い目をしても現実は目の前にあるのです。目を逸らさないように」
「はいはい、わかってるよ。再度調整に入るからね」
「もしも、これが生徒に知られたら?」
「そこは、きちんと説明するしかないだろうね」
「はぁ……頼むぞ、せめて吉井辺りにだけバレるように……」
そんな会話が学園長室であったそうな。
SIDE OUT