魔法少女と召喚獣   作:レゾナ

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第4話 Fクラスとの試召戦争! その2

「それでは、第3回戦を行います。代表者、前へ」

 

「…………(スクッ)」

 

Fクラスからはムッツリーニこと土屋康太が出るようだ。

 

って事はここは勝負に出てるって事かな。康太だったら保健体育では右に出る者はいないし。

 

「相手はムッツリーニ君かぁ。相手にとって不足はないね」

 

そう言って意気揚々と対戦の場に向かう工藤さん。

 

「1年の終わりに転校してきた工藤愛子です、よろしくね、ムッツリーニ君♪」

 

「……なぜ俺の黒歴史の名前を知っている……」

 

ああ、そういえば今ではムッツリーニって呼ばれるの嫌ってたっけ。今では健全な事しかしてないもんね。でも前と変わらず妄想力は凄いけど。

 

「噂に聞いてたんだよ、保健体育で右に出る者はいない程の点数を取る寡黙な人がいるって……その人のあだ名がムッツリーニ」

 

「……まあ、確かにそう言われていたが、今でもその名前は気に入らない、これからはその名前では言わないでくれ」

 

「わかったよ、人の嫌がる事はボク、嫌いだしね」

 

よかった、康太もあまり怒ってないみたい。

 

「それでは、科目はどうしますか?」

 

「……保健体育……」

 

「康太君、やっぱり自分の得意科目で来たね、でもボクだって保健体育は得意科目なんだ……もちろん、実技でもね♪」

 

そう言って工藤さんはスカートをチラッと康太だけに見せるようにする。

 

「……(ポタポタポタ)」

 

康太は鼻血を押さえていた。

 

康太……ムッツリーニって呼ばれたくなかったらその妄想力を少しは抑えないと……。

 

「……これは、さっき景気づけにチョコを食べ過ぎたせい……!(ポタポタ)」

 

景気づけにチョコを食べ過ぎるってのは意味不明な言い訳だよ、康太……。

 

「ね、ねぇねぇ明久君。あの人、あんなに鼻血出してるけど大丈夫なの?」

 

「あれ、確実にもう少しで致死量だぞ……」

 

まどかちゃんの疑問も仕方ない。それに杏子ちゃんの言う通り、あれは既に致死量だ。しかしそれでも康太は死なない。

 

「大丈夫だよ、康太はあれくらいなら慣れてるから」

 

「「「慣れてるのっ(てんのかよっ)!?」」」

 

三人は同時にツッコミをして

 

「……凄いわね……」

 

ほむらちゃんは感心していた。

 

「そろそろ、召喚してください」

 

「あ、すいません。試獣召喚(サモン)ッ」

 

「……試獣召喚(サモン)ッ」

 

二人の呼びかけに応えて召喚される召喚獣。康太の召喚獣は忍者装束に小太刀二刀流。対する工藤さんは

 

『な、なんだあのバカでかい斧は?!』

 

『あんなのに切られたら一溜まりもないじゃねぇか?!』

 

Fクラスの生徒の言うことももっともだろう。

 

セーラー服に身の丈ほどある大斧を持ち、腕輪までしている。保健体育が得意と言うのは嘘ではないようだしね。得意科目でも保健体育を最初に上げていたし……というかこの二人が揃えば保健体育の教師にも楽に勝てるんじゃ……。

 

保健体育

 

Fクラス 土屋康太 ???点

 

VS

 

Aクラス 工藤愛子 419点

 

おお、さすがは工藤さん。400点超えだ。まあ、腕輪をつけてたからそれも当たり前か。

 

「それでは、試合開始」

 

「実践派と理論派のどっちが強いか、教えてあげるよ、バイバイ!ムッツリーニ君!!」

 

「「「「「ムッツリーニッ!!」」」」」

 

工藤さんがそう言うと同時に工藤さんの召喚獣はその放電している巨大な斧を振り上げ、飛び掛った。

 

腕輪の能力は雷を武器に宿すとかそんなのかな……?

 

が、しかし

 

「……加速」

 

そう、康太が言うと、康太の召喚獣の姿が消えた。

 

「え?」

 

次の瞬間、お互いの召喚獣が交差した状態で姿勢を止めた。

 

「……加速終了…」

 

そう言いながら、小太刀を腰の鞘に収めた瞬間

 

ズバァ!

 

工藤さんの召喚獣の胸元が十字に切られ、倒れた。

 

そして結果が表示される。

 

保健体育

 

Fクラス 土屋康太 587点

 

VS

 

Aクラス 工藤愛子 0点 戦死

 

うおっ……康太、既に生徒の領域越えてるよ……。

 

「しょ、勝者Fクラス土屋康太!」

 

「「「「「うおぉぉぉl!!」」」」」

 

「そ、そんなこのボクが……」

 

工藤さんは両膝を突いて悔しがっていた。

 

そんな工藤さんに康太は近づく。

 

「……工藤、お前の負けた敗因は分かるか?」

 

「……敗因?得点差じゃないの?」

 

工藤さんは康太の顔を見ないようにそう言う。

 

「……違う、確かに得点差もあっただろう。だがそれ以前にお前は慢心していた」

 

「……慢心?」

 

その時、工藤さんは顔を上げて康太の顔を見た。

 

康太の顔は……笑顔だ。

 

「お前のその点数は誇れる物だ。だがそれで自分は誰にも負けないと慢心してはいけない。日々人は切磋琢磨し続ける」

 

康太が……工藤さんに何かを説いている……!?

 

「……お前とはそんな関係でありたいとお前の点数を見た時に、俺はそう思った」

 

「康太君……」

 

「……だから、これからもお互いに頑張ろう」

 

そう言って康太は手を差し伸べる。

 

「……うん!ボクもそんな関係でありたいよ!」

 

そして工藤さんは康太の手を取って立ち上がると……自分でも勢いをつけたからか、立ち上がるだけではなく康太に抱きつく。

 

「…………!?!?!?」

 

康太は驚きで声が出せないみたいだね……にしても、この反応……康太、工藤さんの事、好きになったのかな?

 

まあ、後で確認すればいいか。

 

「それでは、第4回戦を始めます。代表者、前へ」

 

今度はまどかちゃんの出番だ。

 

「まどかちゃん、頑張ってっ」

 

「うん、いってくるね、明久君!」

 

そして笑顔で対戦の場に向かうまどかちゃん。

 

Fクラスは……姫路さんか。

 

「明久君!!なんで私たち以外の女の子と喋ってるですか!?お仕置きです!!」

 

「ちょっと待って!?僕が誰とどんな話をしようが僕の勝手でしょ!?」

 

「そんなのは聞きたくはありません!お仕置きです!」

 

「あ、あの今は対戦なんですから、対戦と関係ない人とそんな事をするのは「関係ない人は黙っててください!」いや、あの私対戦相手なんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「明久くんにはお仕置きが必要なんです!私たち以外の女の子と喋ったりしたらいけないし、お話したからお仕置きです!!」

 

姫路さんがそう言った瞬間、まどかちゃんの雰囲気がガラリと変わった。

 

え……あの……まどかちゃん……?

 

まどかSIDE

 

今、目の前の人は何て言ったの……?

 

「ねぇ、確か姫路さんだったよね?なんで明久君にお仕置きするなんて言うの?それに私たち以外の女の子と喋ったらいけないって、本気で言ってるの?」

 

「関係ない人は黙っていてください!それに明久くんはAクラスじゃなくてFクラスが合っているんです!この戦いが終わったらFクラスに来てもらいます!」

 

そう……この人は明久君の事を何も考えずに自分の考えを押し付けてるって事なんだね……。

 

私達は明久君の事に関して皆で決めている事が一つだけある。

 

それは……「自分をアピールしてもいい。でも自分を選んでとは決して言わずに、決めるのは明久君の意志に準ずる」という誓約。

 

私たちはそれに則ってずっと明久君と過ごしてきた。

 

でも、私はそれ以外にも自分で決めている事があった。

 

それは……明久君を傷つけようとする人を決して許さない事だった。

 

好きな人の為なら頑張れる……私、頑張れっ。

 

「明久君は自分の実力でAクラスになったんです!それを貴女の勝手でFクラスに移動なんて……ふざけるのもいい加減にしてください!高橋先生、総合科目でお願いします!」

 

「わかりました、総合科目承認します。召喚してください」

 

試獣召喚(サモン)!」

 

試獣召喚(サモン)っ!」

 

総合科目のフィールドが展開されて召喚獣が召喚される。

 

姫路さんの召喚獣は騎士鎧に身の丈の倍近くある大剣。それに腕輪までしている。私の召喚獣はピンク色の皆みたいな魔法少女のような恰好をしてる。武器はみた所弓矢だね。

 

総合科目

 

Fクラス 姫路瑞希 4409点

 

『マ、マジか!?』

 

『何時の間にこんな実力を!?』

 

『この点数、霧島翔子に匹敵するぞ』

 

いや最後の人?明久君の点数は霧島さんよりも高いからね?

 

「明久君をFクラスに戻す為に……貴女は邪魔なんです!」

 

「私は……負けないもんっ!」

 

そして私の点数も表示される。

 

総合科目

 

Aクラス 鹿目まどか 4698点

 

『『『『高ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?』』』』

 

『嘘だろっ!?姫路さんよりも点数が高いぞ!』

 

『ありえねぇって!』

 

これでも頑張って来たんだ、明久君は中学二年の時、私たちを命をかけて守ってくれた……だから、今度は私たちが明久君を守るんだ!

 

「点数で勝ってても!」

 

姫路さんの召喚獣の腕輪が光る。腕輪を使ってくるんだね……!

 

「喰らってください!」

 

そして腕輪の能力であろう熱線が飛んでくる。

 

そして爆発が起きる。

 

「終わりですね!」

 

「まだ、終わりじゃない!」

 

煙の中から私は召喚獣を飛び出させる。

 

「そ、そんな!?確かに当たった筈!」

 

「あそこまで直線的だったら避けるのは簡単だよ!」

 

そして弓矢を構えて光る矢を放つ。

 

それは姫路さんの召喚獣の腕を掠める。

 

総合科目

 

Fクラス 姫路瑞希 4238点

 

点数が補正される。あれで二百点位か。

 

「まだまだです!」

 

「いや、もう終わりだよ」

 

そう、さっき弓矢を放った時に私は腕輪を発動していた。

 

総合科目

 

Aクラス 鹿目まどか 4598点

 

その証拠に点数が消費されてるしね。

 

「これで、終わり!」

 

私がそう言うと……召喚フィールドの天井付近が光っていく。

 

「な、なんですか……?」

 

「これが私の腕輪の能力……放った矢を無限に増幅し続ける、無限の雨(インフィニット・レイン)……」

 

すると、光は矢の形を成していく。そしてそれは天井を埋め尽くしていく。

 

「ユーダリルデストラクション!」

 

その言葉と共に、矢が一斉に降り注ぐ。

 

「そんなの、腕輪で!」

 

そして姫路さんは腕輪を使い、熱線を放つが

 

「そ、そんな!?」

 

「それくらいじゃ、防げないよ!」

 

防げるわけがない。そしてこの矢は自動的に相手をロックオンし……全て自動的に当たる!

 

「きゃあああああああっ!!!」

 

矢が全て降り注ぎ、煙に巻かれる。

 

そして煙が晴れるのを待たずに

 

総合科目

 

Fクラス 姫路瑞希 0点 戦死

 

「勝者、Aクラス」

 

私の勝利が決まった。

 

SIDE OUT

 

「勝ったよ~皆~!」

 

まどかちゃんが笑顔でこちらに戻ってくる。

 

うん、確かに勝った事は嬉しい。けどね?

 

「まどか……あの時、叫んでた名前は何?」

 

ほむらちゃんは疑問をまどかちゃんにぶつけた。

 

「え?えっと……ユーダリルデストラクションの事?」

 

「そうそう、僕も驚いてたんだけど……」

 

まさかとは思うけど……

 

「あれね、マミさんと相談してた必殺技の名前なんだ!カッコいいでしょ!?」

 

やっぱりあの人かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

 

あの人、本当に技名考えるの好きだな!何かしら技名がないといけないのか!

 

この分だと、杏子ちゃんとかさやかちゃんにも技名の案を出している可能性が高い!

 

「ああ、明久の考えてる事は大体わかるけど……大丈夫だ、私はマミの考えた技名とか叫ばないから」

 

「私も。最初は格好いいなとか思ってたけど……」

 

さやかちゃん……格好いいとは思ってたんだね……。

 

「それでは、最終戦、代表は前へ」

 

後は、僕が頑張るだけだ……!皆の努力を無駄には出来ない……!




最後にはきっちりとオチをつけてみました。
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