魔法少女と召喚獣   作:レゾナ

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第6話 文化祭

6月……時が経つのも早いものでもう桜は散りきって緑色の葉っぱが見れるようになった。

 

皆、新しいクラスやクラスメイトとの交流も深くなっていっている事だろう。

 

そしてこの6月には文月学園でも指折りの大行事『清涼祭』と呼ばれる学園祭が行われる。

 

お化け屋敷、屋台、喫茶店、そして試験召喚システムの展示、どのクラスも学園祭の準備のために活気があふれている。

 

そして僕等は今回

 

「という訳で、今回はFクラスと合同でクラスの出し物を出す事になりました」

 

Fクラスと合同で何かをすることになった。

 

「はい、代表。質問があります」

 

「何?」

 

「なぜFクラスなのですか?他にもクラスはあったと思うんですけど……」

 

「ああ、それに関してなんだけど……」

 

これに関しては歴とした理由がある。

 

実はこの提案をしてきた際にFクラスの現状がどうなっているのかを見学したのだが……

 

「うわぁ……」

 

この一言に尽きた。腐っている畳、破損している窓と隙間風が吹いてくる壁等……他にも色々とあったがさすがにこんな環境の場所に一般の客をやるわけにもいかないという事で学園長許可の下、このような処置が取られた。

 

「という事なんだ」

 

「なんだ、そうだったのか……だったら仕方ないな」

 

そう言って疑問を言ってきた生徒は座った。

 

「それで、何か意見ある人はいない?」

 

「「「「「「………………」」」」」」

 

まあ、そうだよね……自分たちがやる物だから慎重に選ばないと……。

 

「なぁ、誰も出さないんだったら私が出してもいいか?」

 

と、手を挙げたのは杏子ちゃんだ。

 

「いいよ、で?」

 

「ああ……どうせならこのAクラスの設備を存分に使ったメイド喫茶とか執事喫茶とかどうだ?」

 

「メイド喫茶とか執事喫茶か……でも、そうなるとホール班の人はきついんじゃないの?」

 

「大丈夫だ、そこら辺はちゃんと考えてる。昨日、夜通しで考えた」

 

だからか、杏子ちゃんの目元に隈が出来てるのは……!?

 

「それじゃいっその事、メイド・執事喫茶って事にしよう。これで文句ある人はいない?」

 

「「「「「異議なし!」」」」」

 

「それじゃ、AクラスとFクラスの合同での出し物は……メイド・執事喫茶って事で!」

 

こうして、僕等の出し物は決まった。

 

 

 

「さて、それじゃ僕等執事班の大まかな説明をするよ。まず執事達の応対の基本は「お帰りなさいませ、旦那様」か「お帰りなさいませ、お嬢様」。そしてお帰りになる際は「いってらっしゃいませ、旦那様」か「いってらっしゃいませ、お嬢様」だよ。皆、わかってるね?」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

僕は執事班の班長に選ばれたので皆に執事の何たるかを教えている。

 

え?何で執事の事を教えているのかって?

 

……見滝原中学校に居た時、文化祭で執事喫茶をした時に父さんに面白半分に執事の事教えてと頼んだら

 

「よし、それじゃイロハを教えてやる!」

 

と、言われて徹底的に教え込まれたんだよね……本当にあの時はきつかった。

 

「あれ?Fクラスの皆は?」

 

「ああ、Fクラスのやつらだったら……」

 

と、クラスメイトの一人が窓の外を指差す。

 

外を見てみると……

 

『いくぞ!須川!』

 

「こいっ横溝!お前の球なんて場外に叩き込んでやる!』

 

野球をしてやがった。あいつら……!

 

「ちょっと待ってて、あいつら連れ戻してくるから……!」

 

「ああ、代表。行かなくても」

 

『貴様ら!学園祭の準備をサボって何をしている』

 

『げっ!鉄人!』

 

西村先生の声が聞こえたので外を見てみるとそこには西村先生が逃げるFクラスの人たちを捕まえる光景が広がっていた。

 

「よかった、西村先生なら安心だね」

 

「「「「「「そうだな」」」」」」

 

そしてその後も僕は執事としてのイロハを叩き込んでいった。

 

そして大体の事を叩き込んだ後

 

「あれ、康太?」

 

なぜかコック姿の康太がやってきた。

 

「……いくつか、試食を作ってみた」

 

その手には先ほど作ったのか湯気が立ちこめる美味しそうな料理の数々がある。

 

「うわぁ……これ、全部康太が?」

 

「……工藤にも手伝ってもらった」

 

「ボクだって結構料理が出来るんだよ♪」

 

康太の後ろから工藤さんがやってきた。

 

「そうなんだ、それじゃ早速……」

 

僕は康太の持っている中でも異彩を放っているゴマ団子を手に取る。

 

「康太、何でゴマ団子なの?」

 

「……ああ、どうせならと思ってな……」

 

なるほど、試験的って訳ね。

 

僕はゴマ団子を口に頬張る。

 

「うん。表面はゴリゴリしてて中はネバネバ。甘すぎないで辛すぎる味わいが・・・カハッ!」

 

「……明久っ!?」

 

「ちょ!?吉井くん!?」

 

僕はゴマ団子を食べた直後何かとてつもない感覚に襲われた。

 

「……これはヤバい!吐き出させる!」

 

ドスッ

 

ごはっ!?

 

「っは!はぁ……はぁ……ありがとう、康太……」

 

「……例には及ばない、親友として当然の事」

 

「にしても、いきなりどうしたの?」

 

「いや、僕にも何がなんだか……」

 

ホント、一体誰があんな化学物質を……待てよ、化学物質?

 

「ねぇ、康太……まさかとは思うけど……姫路さん、いなかった?」

 

「……!(クワッ)」

 

康太は目を見開いて驚く。どうやら僕の言いたい事がわかったらしい。

 

「……すぐに注意してくる……!」

 

そう言って康太は急いで厨房に戻る。

 

康太、どうせなら厨房班の皆に姫路さんを見つけたらつまみ出すように言ってほしいんだけど……。

 

ちなみに工藤さんは康太についていった。何だかお似合いのカップルみたいだね。

 

「あら、何を這いつくばってるの、明久?」

 

「明久君?」

 

「何してんだ?」

 

「何してんの?」

 

「ああ、ちょっと……ね……………」

 

僕は言葉を失った。

 

そこには……メイド服を着たほむらちゃん達が立っていた。

 

やっぱり四人にはこんな可愛い服が似合っていると思う。かくいう中二の時にもメイド服を着てやってきた男性客を虜にしていたからね。

 

「何で、メイド服?」

 

「私たち、メイド班なのよ。それでこれを着てるって訳」

 

僕の疑問にほむらちゃんが答える。

 

「あはは、これを着てるとあの時の事、思い出すね」

 

「そうだね、あの時は明久君と一緒に文化祭をまわったりしたし……」

 

そうか、そういえばそうだったな。そして僕が嫉妬の視線を全て受けていたな。

 

なんてったって……マミさんを含めた五人で五大天使って呼ばれてたし。

 

しかもその時にほむらちゃん達はメイド服姿だったし。

 

「それで?なんで明久は倒れてるの?」

 

「ああ、実はね……」

 

そして僕はここまでの事情を簡単に説明した。

 

「あの毒兎、反省をしないようね……!」

 

ほむらちゃんはそう言って厨房に向かっていった。

 

ほむらちゃん、怒ってたね……。

 

「あ、あはは……大丈夫、明久君?」

 

「ああ、大丈夫だから……あ、でもお腹が痛くなってきた……」

 

「それじゃ今日は皆でおかゆでも作ってやるか」

 

「おっ!それいいね!私でも手伝えると思うし!」

 

「いや、お前は手伝わんでもいいから」

 

「杏子ひどっ!?」

 

ああ、僕は本当に……この日常を守れたんだな……僕の持っているこの力に感謝しないと。

 

「ありがとうね……ガングニール」

 

僕は右手を握ってそう呟くと右手が淡く輝いた。

 

それはガングニールが「ありがとう」と言っていると僕は思いながら楽しそうに喋るまどかちゃん達の中に入って話し込んだ。

 

 

 

 

 

 

途中で「貴女はもうちょっと考えて料理をしなさい!この原因が分かるまで料理を禁止します!」「何でですか!?料理は好きだからしてるだけです!」「それで死人が出たら貴女は歴とした殺人犯よ!」という口論が聞こえてきた。

 

ほむらちゃん……ほむらちゃんがあそこまで怒ったの見た事ないんだけど……。




ちょっと短くなったね……。
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