揺らぐ世界の転生者   作:むがむが

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需要があるかは不明ですが今回はユーリ視点でデュエル回です。



デュエル描写難かった………(汗)稚拙なのは許してください。












日記裏 紫キャベツ編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 狼の話をしよう。

 

 羊の群れの中でただ独りいた狼の話を。

 

 だけど大した話じゃない。

 

 羊と狼はわかりあえなかったってだけの話だ。

 

 当たり前だ狼は捕食者、わかりあえる筈がない。

 

 狼はいつも群れの中に独りいた。

 

 羊はいつも狼を恐れながらも怖くないふりをした。

 

 狼は自分達に何もしてこないと高を括っていたから。

 

 でも狼が爪や牙を見せると途端に安全圏に逃げてしまう。

 

 狼はそれを冷めた目で見ていた。

 

 だから自分と彼らは違うと思うことにした、そっちの方が楽だから。

 

 でももしかしたら何故彼らと違うのかを考えながら彼女は探していたのかもしれない。

 

 自分と同じ同類(いぶつ)

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 いっそ笑える位退屈していた。

 

 だから彼に目をつけたのは偶然だった。

 

 新品のデュエルディスクをつけ退屈そうに歩く僕と同じ位の少年、見ない顔だ、それだけの理由で僕はデュエルを吹っ掛けた。

 

 最近はこんな風に見かける見ない顔にデュエルを吹っ掛けるのが日課になっている気がする。

 

 誰も自分に勝てなかった、親も学校でも戦士と呼ばれるアカデミアの生徒達でも。

 

 退屈だった、だから誰でもいいから僕を愉しませてほしかった、だから彼に声をかけた。

 

 彼は最初は嫌な顔をして断ろうとしてきた。

 

 だから煽った、あまりに乗ってこないのでむきになってかなりしつこく迫ったがまるで反応はない。

 

 だが最後に言った一言だけは彼の琴線に触れたらしい。

 

「逃げるんだ?君のデッキも、君自身も大したことないんだね?」

 

 言った瞬間彼の雰囲気が変わった、怒ってるんだろうか、だが乗ってきたなら好都合だ。

 

「構えろよ、俺だけならともかく俺のデッキ(相棒)にまで因縁つけてくれたんだ、こいよド三流!格の違いって奴を見せてやる!!」

 

 彼の台詞を聞いて僕は笑みを浮かべた、どうか君は僕を愉しませてくれよ?

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

 結論から言えば僕は負けた。

 

 2回やって2回とも。

 

 1戦目は本気じゃなかった、デッキも変えて相手の力量を見たかったのもあるし最近は手を抜いてやっても勝ってしまうだから本気ではやらなかった。

 

 2戦目は本気でやった、自分のデッキを使いエースである紫毒の龍を出した。

 

「なっスターヴヴェノム!?ってことはお前ユーリ!?」

 

 スターヴヴェノムを見たとき随分驚いていたのは気になるが、というか何で僕の名前を知ってたんだろう?

 

「君とのデュエルそこそこ楽しめたよでも」

 

 スターヴヴェノムが出てしまった以上僕の勝ちだ。

 

「って顔してるな?」

 

 だが僕のその態度を彼は不満気に眺めていた。

 

「えっ?」

 

「つまんねーな、お前」

 

「ネタデッキでもいい、諦めたっていいでもデッキ持って手札を握ってその手札に可能性がある限りは真摯に向き合い可能性を手繰りよせる、それがデュエルじゃねぇのかよ?1戦目だって勝ち筋はまだあった、なのにテメーは勝手に判断してまだ自分は本気を出してねぇからと1戦目を捨てた」

 

「今はまるで自分の勝ちを疑ってない、1戦目では思いっ切り手を抜いたデュエルをしてきたり、たかがこんなとこで周りより強い位で何を驕っているんだか………」

 

「フー、ここからよぉ」

 

「人をバカにしたテメーの態度を文字取り打ち砕いてやるぜ!」

 

「墓地の地属性モンスターを3体除外することで手札からブロックドラゴンを召喚」

 

「さらにE-HERE(イービルヒーロー)アダスターゴールドの効果発動!手札から墓地に送ることでダークフュージョンを手札に」

 

「更にフィールドのブロックドラゴンと手札のマリシャスエッジをダークフュージョン」

 

「来いよ!大地の悲鳴がお前を闇に墜とす!道連れはここだ!墜ちた正義を執行しろ!!」

 

「融合召喚!現われろマイフェイバリットダークヒーロー!E-HERE(イービルヒーロー)ダークガイア!!」

 

「効果発動マリシャスエッジとブロックドラゴン2体の攻撃力の合計をダークガイアに」

 

「そして次にお前は攻撃力5100……だがまだ………という」

 

「攻撃力5100………だがまだ……っは!?」

 

「そうだぜまだだ!更に墓地に送られたブロックドラゴンの効果、岩石族をレベル合計が8になるように3枚まで手札に」

 

「手札に元々持っていたαそして今加えたβとγ、手札に揃った3枚の電磁石の戦士を除外して、割って指す!来い電磁石の戦士マグネットベルセリオン!」

 

「バトル、ベルセリオンでスターヴヴェノムに攻撃」

 

「ベルセリオン!超電磁ボンバー!!」

 

「くっ」

 

 スターヴヴェノムが倒された、だがそれは想定内、スターヴヴェノムの真価は破壊された時にある。

 

「スターヴヴェノムが墓地に行ったことで効果発動!!相手フィールドのモンスターを全て破壊しその攻撃力分のダメージを与える!!」

 

「これで!!!」

 

「手札から速攻魔法発動、墓穴の指名者」

 

「!?」

 

「抜けている!惚けている!堕落している!だからこんな見え見えの手札誘発に引っかかる」

 

「まーたまたやらせていただきましたぁん」

 

「モンスター効果は公開情報だその上でそいつを殴ったってことはスターヴヴェノム(そいつ)を無効化する術があるってことだ」

 

「それに気づかないその油断と慢心、致命的だぜ?」

 

「スターヴヴェノムの効果は無効、バトルフェイズ続行」

 

「止めだダークガイア」

 

「ダークカタストロフ!!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 ユーリLP3800→0

 

 こうして僕は初めて負けた。

 

「ガキンチョ、つまんねーデュエルをすんな」

 

 あまりに圧倒的だった、そしてこんなに愉しい時間なら………最初から全力を出さなかったことを恥じた。

 

「今度は全力でやろうぜ、俺は暫くここに居付くつもりだから好きな時にこいよ」

 

 初めての再戦の約束。

 

 そうだこんなことすら僕には初めてだった。

 

 負けることが嬉しいと感じるとは思わなかった。

 

 愉しいよ、デュエルが愉しい。

 

 詰まらない結果の決まったものじゃない、力を見せて自分を証明するものでもない。

 

 何だ今までやってきたのはデュエルじゃなかったんだね。

 

 次はどんな戦術で僕を愉しませてくれるの?

 

 僕は魅せられちゃったんだ君に、だからもっと見せて?その輝きを。

 

 もっと僕とデュエルをしよう。

 

 次は僕が勝つ

 

 でも君に蹂躪されるのも悪くないかもね。

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

 その後何故か彼は悶ていた。

 

 ソリッドビジョンでテンションが上がって……とか厨二が目覚めて……とかガキンチョ相手に大人気な!?俺クソやろうじゃんよ!

 

 とか言ってたがよくわかんなかった。

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

 それから僕は彼に遊良木空(ゆうらぎそら)に付き纏うようになった。

 

 ソラと一緒にいてわかったことは彼はあまりに世情には疎くどっから持ってきたのか知らないが金持ちでそしてデュエルの時とは打って変わって普段は物静かかつカードと買ってきた本を読むことくらいにしか興味を持たないデュエルバカということ。

 

 あれから変わらず僕はソラにデュエルを挑んで負けてを繰り返していた、ソラはうっとうしそうにしながらそれでも僕を追い払ったりはしなかった。

 

 何でかはわからない。

 

 1ヶ月位経ったそんなある日、不愉快な連中に再会した。

 

 それはかつて僕が通っていたスクールの元同級生、僕に勝てないと悟って逃げて遠巻きから僕を攻撃することで僕より強いと信じたいバカ達。

 

 周りはいつもこんなものだ、そして最後には僕を理解できない化物を見る目で見る、こいつらもそうだった。

 

 親も生徒も教師もアカデミア生も

 

 どうやら僕を探していたらしい、理由は僕がソラに負けて弱くなったと思い今までのお礼参りを人数かき集めて数十人で来たらしい。

 

 バカな奴らだ。

 

 君たちなんてソラの足元にも及ばない。

 

 なにより数十人かき集めて女1人を袋叩きなんて恥ずかしくないんだろうか?

 

 いや恥なんて感じる訳ないか、こいつらにとってはこれは正義、理解できない化物を狩る正義の執行ってとこなんだろう。

 

 怪物退治か…………嗤えるね。

 

 いい加減うっとしくなって来たから潰してやろうかとデュエルディスクを構えると近くから警告音が響いた。

 

『乱入ペナルティ2000ポイント』

 

「よぉユーリ」

 

「俺も混ぜろよ」

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

「やれ!Bloo-D!ブラッティフィアーズ!!」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

「はい、お仕舞と」

 

 それはまさしく蹂躪だった、元々僕1人にも勝てなかった奴らだ僕とソラに勝てる訳がない。

 

 1人残らずもう戦意など湧いてこないよう磨り潰すソラの虫けらを見る目を見てゾクゾクしてしまったのナイショだ。

 

「いっつもこんなことされてんのか?」

 

「最近は随分減ったけどね、みんなこんなもんだよ、理解できないものが怖いんだ」

 

 ソラが聞いてきたので答えると少し複雑そうな顔をして「そりゃ歪むか」と言った後ため息をついた。

 

「お前をそんな眼で見た奴らのとこ全員のとこに案内してくれ」

 

「全力を持って轢殺してやる」

 

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

「俺のモットーはデッキに真摯にだ」

 

「それがどんなネタデッキであろうとそのデッキを握ってデュエルするからには全力で、そして最後まで諦めない」

 

「考えを押し付ける気はねぇよ、ただデュエルモンスターズに生かされてる身としてはそうありたいってだけだ」

 

「でも我慢できないことが2つある」

 

「てかここに来てできた」

 

「それはデュエルを舐めた奴とデッキを人を傷つける手段としか見てない奴」

 

「面白半分に相手を嬲ることしか考えずデュエルを相手を傷つける手段としない奴をどう思う?俺の基準では死刑なんだが………だが流石にやり過ぎという意見もあるだろう」

 

「でも俺は優しいからそんな奴には自分がやったことと同じ目にあわせて自分がやったことを反省して貰おうと思うんだ……………どうだろうか?」

 

「諸君?」

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

「何でここまでやってくれたの?」

 

 全部が終わって、彼は宣言どおり僕に怯えて僕を無視していた親も僕に理解できない目線を送り無視し攻撃してきた同級生もそんな状況を黙認していた教師も全部轢殺した彼は親に手切れ金と言って彼の全財産の半分を叩きつけ今は僕の手を引いて歩いてる。

 

友達(ダチ)だから、後は苛ついたから」

 

 その言葉を聞いて少し嬉しくなった自分がいたがそんな言葉1つで絆されたと思われるのはいやだったので憎まれ口が口から出た。

 

「普段は面倒くさそうに対応するくせにこんな時だけ友達っていうんだ?」

 

「場合と状況によりけりだ」

 

 照れているのか彼もそう言ってはぐらかす。

 

「………………………………ねぇ僕が怖くない?」

 

 彼にそう聞いた時自分の声が少し震えているのに気がついた、ソラは少し考えるような仕草をした後。

 

「別に」

 

 と言った。

 

「逆に聞くけどよ、お前は俺が怖くねぇの?」

 

「うんん、全然」

 

 そう言って今度は2人で笑いあった。

 

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

 どこに行っても独りだった。

 

 それが当たり前だった。

 

 どこにいっても誰といても最後は僕に怯えた目を向ける。

 

 いつしか慣れてしまったある日僕は出会った。

 

 もしこの出会いがなかったらいつか僕の鬱屈した思いは怒りになって世界をただ壊してやりたいと嗤っていただろう。

 

 でも僕は見つけられた。

 

 彼は羊の中にいた僕の前に現れた同類(いぶつ)

 

 

 僕の同類(ともだち)

 

 

 

 

            ■

 

 

 

 

「えっお前女だったの?」

 

 どうやらこのデュエルバカは人をずっと男だと思ってたらしい。

 

 その間抜け面にいつか存分に僕が女だということをワカラセテやるとこの時誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 







主人公の名前とデッキ遂に出せました。

3話目やでもう………


なお主人公デッキは7つあり予備パーツを合わせたバリエーションも含めるともう何パターンかあります。



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