仮面ライダーディブレイカー~紅の破壊者~ 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
零「いや、それはなんとなく分かってます」←付き合い長い
翔「?俺、そんなに暴れてねーぞ?今回は」
零「今回『は』もですよね!?」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
翔は右手にライドブッカー・ソードモードを持ちながら、フェムズ族とラシル族の両兵の争いに混じりだす。
翔を見たフェムズ族は驚き、ラシル族は何がどうなっているのか分からずにいた。
「なっ!?あの男、何故ここに!?」
「なんだあいつは!?フェムズ族の援軍か何かか!?」
「いや違う……あの男、我らはおろかフェムズ族まで攻撃して…ギャァァァァ!?」
ラシル族の兵士の一人が言い終わる前に、翔は容赦なく切り捨てる。
それを見た者たちは、まず先に倒すべきだと考えたのか、一斉に翔に群がってくる。
だが
「―――おせぇよ」
「なっ…ギャアアア!?」
「ウワァァァ!!?」
翔は自身に群がってくる兵士たちを、一瞬にして仕留めていた。
彼にやられた殆どの者は、僅かな隙間を狙われており、鎧の中から血がだらりと垂れてきてくる。
それを見た他の者たちは恐怖の前に立ち竦む。
が、翔は血にまみれたライドブッカーを一振りしながら、ぎらりと目を輝せる。
「……こんなもんかよ、お前らの『力』の存在意義は」
「ひっ…」
「そんなつまんねぇしくだらねぇ『力』の存在意義じゃあ、俺を倒すことも、楽しませることも、何一つできねぇよ。雑魚共が」
そう告げる翔の目は、まるで『戦い足りない』といった目をしており、口元を緩ませながらニヤリと微笑む。
…まるで『死』というものに怯えてない目……同時に『もっと本気でかかってこい』という威圧感……
それらを同時に放つ彼の表情は、【悪魔】と呼ぶに相応しい表情だった。
そんな翔に怯えながら、一人のフェムズ族の兵士が走り出し、彼に向かって槍で攻撃する。
だが翔は瞬時にポケットからナイフを取り出し、それを受け流していた。
それを見たフェムズ族の兵士は目を見開き、体制を建て直そうとするが、その前に翔から胸ぐらを捕まれていた。
「がっ、は……あぁ!?」
「さて、どうせ分かりきってるが、いくつか質問だ。…お前らは自分達の持つ『力』を、どの様に思ってる?答えなきゃ死ぬぜ?」
「ぐっ……我々、を…勝利に導く、ものだ……!」
「他には?」
「がぁ!?くっ…守りたい、者を…守るため、や……自分、たちが、暮らしやすくなる、ための……もの……そして世の中、を…平和、に…するため、だ……!」
「あっそ」
翔は兵士の言葉を聞き終えると、容赦なく首を切り捨てる。
それを見た兵士たちは悲鳴をあげ、数歩ほどたじろぎ、翔は地面に落としたナイフを拾いながら話し出す。
「やっぱしお前らも、『力』の存在意義が全く分かってない」
「「「なっ…」」」
「何が勝利を導くだ……何が暮らしやすくなるためだ……何が守るためだ……全部くだらねぇよ。平和?あるはずもない理想だろ。守るため?何から何をだよ。暮らしやすくなるため?知るかそんな事。そう思ってるだけだろ」
「き、貴様!何が言いたい!!?」
「何って、俺の思う『力』の存在意義だよ」
翔の言っている事の意味が分からない兵士の一人が、彼に向かって叫ぶ。
それに対して翔は、あっけらかんと答えていた。
「全部が全部、そう都合よく起こる訳ねぇだろ。平和を願うやつはそうほざいときながら生あるものを殺し、誰かを守るやつは守らなくていいやつを殺す。そして自分の理想を勝手に築き上げているだけだろうが。俺はな、『力』っていうのはな、『破壊するため』に存在していると思うんだよ。どういう意味か分かるか?『力』というのは、時に生あるものを殺すことも出来る。いやむしろ『壊している』だな。平和を願うやつは平和の妨げになるやつを破壊し、誰かを守ろうとするやつは、対象を襲おうとするやつの心や身体を破壊する。政治家は言葉で相手の理想を破壊し自分の理想を押し付けるし、『力』が強ければ常に上に立つ事が出来て、逆らうやつはその意思や考え方を破壊される。結局、力のすべては『何かを破壊するため』に使われるんだよ。物理的にも、精神的にもな。俺は自分が『力』を使うときは、必ずといってもいいほど自分のためか、そんなくだらなぇ考えをしているやつらの考えを『破壊するため』だ。戯れ言ほざいて『力』を使うやつは、俺は容赦なく破壊する。女だろうがガキだろうがな」
翔がそういい終えた瞬間、半径3m圏内にいた者たちの身体から、大量の血が噴き出していた。
それを見た者たちは翔に畏怖し、一部の者は震えながら、彼の言葉を否定したりする。
「く、くだらないだと!?大切なものを守る事や平和を望むのをくだらないだと!?しかもそれらを戯れ言…だと……貴様の言葉の方が戯れ言だ!!」
「そうだ!平和は願えばやって来る!守ろうと思えば、相手を傷つけなくとも守れる!それを戯れ言と言うのか!」
「だったら貴様の言葉も戯れ言だ!自分の理想を押し付けているだけだろう!!」
「―――ごちゃごちゃうるせぇよ」
翔は兵士たちの言葉を一蹴りすると、またも一瞬にして兵士たちから血が噴き出す。
そしてライドブッカーにこびりついた血を振り払うと、またもぎらりと目を輝かせる。
「言っただろ。俺は自分のためにしか『力』を使わねぇって。俺が誰かを殺したいと思えば殺すし、どっかの戦争に混じりたいと思えば混じる。『力』は破壊するために存在するんだ。どう使ったって俺の勝手だ。使わなくてどうするよ?」
「く、狂ってる……」
「あ、悪魔か、あいつは……!?」
「別にどうとでも言えば?狂っているとか悪魔とか、矛盾しているとかでもいいぜ?気にしねぇしよ。それに生憎俺は、正義とか悪とか、ぶっちゃけどうだっていい性格でね。自分が良けりゃあ、どうだっていいんだよ、俺は」
そう告げる翔の顔は、先程見せたのよりも、恐ろしく殺気のある笑み……
それを見た者全ては、彼に恐れをなして逃げ出していた。
しかし翔は殺気のある笑みを続けたまま、逃げ惑う兵士たちを、ゆっくりと追いかける。
「(そういや、どっかの世界では【紅の破壊者】だの【地獄の狂戦士(バーサーカー)】とかほざいているやつもいたな…。ま、確かに今の俺は、【悪魔】だろうけどな…)……ははっ、ははははははは!!」
翔はそう思いながら高らかに笑い、兵士たちをじわじわと追い詰める。
……既に彼が乱入したときから、敵も味方も関係無く、状況を一気に翻し、自分の思うように戦う様は……既に【悪魔】や【破壊者】と呼べる存在ではなくなっていた。
「―――さぁ、俺を楽しませろ」
その一言が放たれたと同時に、いくつもの悲痛な叫びが、一つの広野に広がっていた。
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一方その頃、ハクアとガクの二人は、遥か上空にある崖の上で戦っていた。
互いに能力を駆使しながら、一瞬の隙を突こうと、激しい攻防戦が続いていた。
「う、おぉぉぉぉぉぉ!!」
「ぬぅん!!」
「がっ…!」
するとハクアがガクの懐に蹴り込み、それを諸に受けたガクは大きくたじろぐ。
そして素早く斬りかかろうとするが、ガクは自身の剣から風を巻き起こし、地面に突き刺し、纏った風が地面を削り飛ばす。
それに気付いたハクアは慌てて避け、その間にガクは体勢を立て直していた。
「…まさか地面を削り飛ばしてくるとは……お主もやるようになったな、ガクよ」
「ハクア……」
「だが、それもここまで、だ……我の…最後の力、それでお前との戦いを終わらせる…!」
「最後の…?それってどういう……」
ハクアの言葉にガクは戸惑うが、その前にハクアが右腕を突き出す。
すると右腕の筋肉が急増し、倍以上の筋肉になっていた。
それを見たガクは、瞬時にそれがどういう意味かが理解していた。
理解した上で、拳を握りながら小さく震えだす。
「ハ、クア…お前……!」
「…理解したか……この腕の筋肉が膨れ上がった理由が」
「お前……そうまでしてあいつの言ってた果実ってやつを…手に入れたいのか……そうまでして!!死んだ奴を生き返らせたいのか!!?」
ガクはハクアに向かって叫ぶが、彼はその叫びに対して、無言の返事を返す。
それを見たガクは身体を震わせながら、怒りを露にして突撃する。
が、ハクアは先程よりも素早く、ガクの背後に回り込む。
そして自身の剣を振り下ろし、ガクは慌ててその剣を、自身の剣で受け止める。
しかし、先程よりも力が上がっているせいか、次第にガクの方が押されていく。
「う、お、おぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
(くっ…ハクアの奴、『念じる力』を【自身の身体に取り込む】なんて馬鹿をやらかしてきやがって……!!)
ハクアの筋肉が膨れ上がった理由、それはハクアやガクたちが使う『念じる力』を、自身の体内に取り込んでいるからだ。
どうやら初めて力を手に入れた者は、自身の身体を武器に念じるみたいに身体の強化をする事は出来ないらしい…
恐らくそれは、身体が急激な変化に耐えられないからだ。
実際にかつてガクの所に、力を得られる果実を何個も食べ、力を高めようとしていた者がいた。
その者は自身の肉体の強化を出来るようになったが、それを行った瞬間、肉体が耐え切れずに破裂した。
それ以降は、その様な考えをする者がいなくなりったが、まさかそれをハクアが取り込んでいた……
それを知ったガクは、怒りを表しながら、無理矢理攻撃を押し切ろうとしていた。
「ぐっ…ハクアァァァァァ!!」
「ふっ…やはりガクは強い……だが!!」
「なっ!?」
だが、押し切ろうとする前にハクアが引き、それによりガクはバランスを崩してしまう。
しまったとガクが思っていると、ハクアがガクの懐に斬り込んで来る。
ガクは慌てて鎧が頑丈になるように念じるが、腕力が強化されているせいか、大きく吹き飛ばされてしまっていた。
「がっ!!っ……なんつー馬鹿力…!」
「ふんっ!!」
「くっ!…そうまでしてやるとはな……見損なったぞ、ハクア!!」
「なんとでも言え。今更引き返す事など、考えておらぬのだからな」
ハクアはそう言いながら、ゆっくりとガクに詰め寄っていく。
ガクは舌打ちしながら剣を構え直そうとするが、その前にハクアの攻撃によって、剣を弾き飛ばされてしまう。
ガクは剣の飛ばされた方角を見るが、その間にハクアは剣を突き立てる。
「っ……」
「…終わりだ、ガクよ。お前が望んでいたようにな」
「…んな形、望んでいる訳ねぇだろ!!」
「…そう、か。だが、終わりには変わりない。……さらば、友よ」
ハクアは告げ終えると、剣を高く振り上げ、そのまま………振り翳そうとした瞬間だった。
何処からか銃弾が飛び交い、ハクアの剣に当たる。
それを見たハクアは「何者だ!」と叫び、辺りを見回す。
すると近くの茂みから、一人の男が現れていた。
「よぉ、ハクア。楽しそうじゃあねぇか。……俺も混ぜろ」
「!登竜!!貴様、何故ここに!?」
現れたのは、登竜翔だった。
翔の腰にはディブレイクドライバーが既に装着されており、彼はニヤリとしながらバックルを開きカードを構える。
「別にいいだろ。俺が何処にいてもな。―――変身」
『カメン・ライド ディ・ブレイカー!!』
翔はカードを挿入し、バックルを閉じる。
そしてディブレイカーに変身し終えると、ライドブッカーをガンモードからソードモードに変形する。
そしてライドブッカーをハクアの方に向ける。
ハクアは姿を変えた翔に驚き、何者かを問い詰める。
「なっ…姿を変えた……!?登竜、お主一体何者だ……!」
「なんだっていいだろ。―――さぁ、お前の力、見せてみろ」
ディブレイカーは適当にはぐらかすと、ライドブッカーを振り回しながら、ハクアに切りかかっていた。
とりあえず言える事:言ってること理不尽なのに言い返す隙がない翔の言葉ェ
自分で書いておいてなんですが……無駄に説得力があるのは何故だ…?
そんな翔の戦闘時の日常ェ。
生身で何千もの兵士を圧倒ってお前……
しかもエグい殺し方するわ一瞬で仕留めるわ笑みが無駄に怖いわ話吹っ掛けておきながら「あっそ」で済ませて殺すわ………
確実に『正義の味方』は無理ですね、ハイ←
さて……ここで翔の思う『力』の存在意義(ただし明らかに理不尽)に対しての読者の反応が気になるところ←
と言っても、実際に翔の言葉通りなんですよねー……
平和のため言っときながら平和の妨げになるものは排除し、守るためならどんな手段でも守る。
それらはすべて『破壊するため』に繋がってます。
因みにリアルの友達にも似たような事聞いたら、まさに翔と同じでした(ェ)
ただ……翔のは明らかに、理不尽な気がする(殆どが気紛れとか興味本意)
さらっと別の場所で戦いを繰り広げていたハクアとガクェ。
ハクアが前回身体に接種していたのは、『念じる力』が宿る果実の成分でした。
あえて最初から肉体にも力の影響を与えなかったのは、本編で書いた通りのと、実際にやったら全員とっくに死んでる事になるからです。
あまりにも力が強すぎると、肉体がついていけなくなって身体が破裂、なんてエグいですし。
その為、ハクアは戦闘が長引くと身体が耐えきれずに死にます。確実に。
まぁ、ガクにとっては許しがたいですよね……
そしてまさかのほぼ殲滅してやって来た翔ェ。
むしろこの短時間でよく殲滅してきたなお前……
そして二人の事情も知らずに、勝手に混じる翔ェ。
次回は……出来たら次回でこの章終わらせたいなぁ…←