仮面ライダーディブレイカー~紅の破壊者~ 作:火野荒シオンLv.X-ビリオン
零「そりゃあそうですよ。まるで正義完全否定で、平和完全否定でしたから」
翔「いや、実際に間違ってないからな?」
シオン「そして今回で頑張って終わらせてみた。少し無理矢理だったけど」
ディブレイカーはハクアたちの戦いに乱入するかのように、ライドブッカーを掲げながら突攻する。
ハクアはそれに驚きながら、急いでガクから離れ、ディブレイカーに向けて構えを取る。
そしてディブレイカーがライドブッカーを振りかざし、ハクアはそれを受け止めていた。
だが、いくら筋肉の増強を念じたハクアでも、ディブレイカーの方が圧倒的に力が強く、そのまま弾き飛ばされてしまう。
ハクアはギリギリで受身を取りながら、ディブレイカーに向かって叫ぶ。
「登竜!お主は私の戦いの邪魔をする気か!!」
「邪魔?別に、ただ混じりたいと思っただけさ」
「それを邪魔だと言うのだ!!お主はこの戦いに水を刺すな!!」
「だったら先に、俺を殺してみれば?」
ディブレイカーはそう言いながら1枚のカードを取り出し、バックルを開く。
それを見たハクアは、何かされる前に止めようと思ったのか、急いでディブレイカーに斬りかかる。
が、その攻撃を受け流されてしまい、ディブレイカーはそのままカードを挿入する。
『アタック・ライド ブレイクガンナー!!』
「よっと……早速新しい力を使ってみたが……これ、武器か?」
『ガン』
「へぇー…ここを押せば、色々とモードが変わるのか」
「新たな武器……だと?」
カードを入れた瞬間、何処からか現れた拳銃のような武器『ブレイクガンナー』を手に取る。
が、使い方が分からずにいた為、適当に色々と握ったりしてみると、銃口を押した途端、音声が鳴り響く。
どうやらモード切替が出来るらしく、それを知ったディブレイカーは興味深そうに見つめる。
一方のハクアは、突然別の武器が現れたのに驚くが、ディブレイカーの動きが止まってるのを見てチャンスと思ったのか、再び攻撃を仕掛ける。
しかしディブレイカーはそれをひらりとかわすと、ブレイクガンナーでエネルギーの銃弾を放つ。
ハクアは慌ててそれを剣で防ぐが、その間にディブレイカーは、再びブレイクガンナーをブレイクモードにして剣を殴る。
するとハクアの剣にヒビが入り、それを見たハクアは目を見開いていた。
「なっ…!?頑丈になるように念じた剣にヒビだと!?」
「わりぃな、この姿だと馬鹿みたいにスペックが上がるんだ。多分もっと頑丈にしないと、意味が無いぜ?」
「くっ…!剣よ!壊れる前の姿に戻れ!!」
ハクアは唇を噛み締めつつ、剣が直るように叫びながら念じる。
すると先程ヒビが入った場所が修復されていき、剣は元通りになっていた。
それを見たディブレイカーは、仮面の奥でニヤリと微笑む。
「へぇー、そんな事も出来るのか、お前らの能力」
「くっ……!」
「ま、そうやって作りかえれるなら、徹底的にぶっ壊して………」
「―――やめろ!!」
ディブレイカーはライドブッカーをクルクル回しながら、ブレイクガンナーを構える。
すると背後から声が聞こえ、振り返ると、いつの間にか剣を拾っていたガクが、身体を震わせながら立っていた。
「ん、お前、まだハクアの野郎と戦う気か?」
「…あぁ。だからやめろ。見ず知らずのお前に、ハクアはやらせない…!!」
「なんでだよ。別に俺は……」
ディブレイカーはそう呟きながらガクの方を向く。
が、ガクの顔を見たディブレイカーは突然動きを止め、暫く彼を見つめる。
そして何を思ったのか、突然変身を解除していた。
ガクは驚きながら変身を解いた翔を見るが、翔は彼を無視しながら、どこかへ歩き去ろうとする。
「ちょっ、おい!?」
「ん?なんだ。やっぱり戦うのはやめたか?」
「そうじゃねぇ……見たところお前、戦いを楽しんでた。けど…そんなやつが簡単に引き下がるなんて…」
「はぁー……確かに、俺は戦闘狂と自負できるぐらい戦いは好きだ。が、お前のような良い『目』をしているやつは、嫌いじゃない」
「良い目…だと?それはどういう…」
翔の言葉に、ガクはどういう意味かを尋ねるが、翔は何も言わずに立ち去ってしまった。
ガクは「何なんだあいつは……」と思うが、すぐに頭を切り替える。
ガクの目の前には、先程の彼と翔の会話の間に体勢を建て直しているハクア……
しかし彼の口からは、血がツーッと流れている…
恐らく、すでに身体の限界が来ているのだろう……それでもなお、彼は立ち続けていた。
「…ハクア……」
「フ…どうやら、後2、3分が限度のようだな……お主が耐えきるか、それとも私が先にお主を斬るか……」
「…ハクア……俺、決めた。俺は…お前を倒す。そして世界を創り替える力を、手に入れ……俺の決めた結末を描く!!」
「…そう、か……ならば掛かってこい、ガクよ!お主が決めた結末を!実現したいなら!!」
「―――ウォォォォォォォ!!!」
ハクアは剣を振るいながら、ガクに向かって叫び、ガクもまた、ハクアに向かって走り出す。
そしてハクアに剣を振りかざすが、ハクアは脚力を強化させ、一瞬で背後に回り込まれ、バランスを崩してしまう。
そのままハクアはガクに向けて剣を振りかざし返すが、ガクは自身の剣の刀身を液状みたいにし、ハクアの右足に絡ませる。
「な…っ…」
「今だぁぁぁぁぁ!!」
足を捉えたガクは液状を鞭に変化させると、バランスを崩して倒れる勢いを利用し、足を引っ張る。
ハクアはそれに引っ張られ、背中から倒れた。
その隙にガクは立ち上がり、彼の足の鞭を剣に戻す。
そして……
「ウ、オ、オォォォォォォォ!!!」
「…見事、だ……」
ガクの剣が、ハクアの体を貫いていた。
その一瞬だけ、周りの空気が静かになる。
静寂になったその空間で、ガクがゆっくりと、ハクアから剣を抜く音が聞こえる。
ガクは抜かれた剣をしまいつつ、ハクアをじっと見つめる。
…既に息は絶えかけており、それでもなお、ガクに話し掛ける。
「…しょう、ぶは……ついた、な…グハッ…」
「もう喋るな……お前はもう、十分に戦った…それだけだ……」
「…1つ……尋ねる…ガク、よ……お主の、望む、世界は……なんだ……?」
「……俺の、望んだもの…それは……」
ガクが言いかけようとした瞬間、突然二人の間に、光が発せられる。
二人は眩しくて目を閉じるが、やがて光は小さくなっていく。
そしてガクが目を開くと、彼の目の前には、【七色に輝く林檎】が現れていた。
ガクはそれを見て驚き、ハクアは弱々しく目を開きながら、七色の林檎を見つめる。
「これ、が……せか、いを…変える…果実、か…なん、と……うつく、しい…ものだ………」
「…これだけのために、俺たちは、殺しあってきたのか……」
ガクは剣を地面に落とし、ゆっくりと果実を手に取る。
そしてそれを口許へ運ぶと、しゃくりと音をたてながら、果実を鍛っていた。
(不思議な…味だ……その上力がみなぎってくる…)
「…うまい、か…?」
「……どう、だろうな。だけど…これで俺の決めた運命を……実行できる」
ガクはかじった林檎を地面に置き、スッと右腕を伸ばす。
すると少しずつ周りの地面が崩れて行き、次第に巨大な亀裂が、地面に入りだした。
突然何が起きたのか、ハクアは薄れて行く視界の中、辺りを見回す。
…ハクアの目に写ったのは、大地が崩れ、マグマが地面から溢れだし、緑が消えていく様だった。
それを見たハクアはどういう事だと、ガクの方を見る。
が、ガクの瞳には、大粒の涙が溢れていた。
「ガク…これは、どういう…事だ……」
「…悪い、ハクア。俺、この世界を【壊す】事にした。俺自身も、含めて」
「なん、だと……」
「最初は俺も、お前と同じ考えをしていた。けどそれじゃあ、妹に失礼だと思ったんだ……自分だけ存在しない事にしようだなんて。それだけじゃない。この戦いで、死んでいったやつらにも、失礼だと思った。多分、妹がここにいたら、確実に怒られるんだろうな…『何のためにみんなが戦っていったのか』、ってな。だから俺は、あえてこの運命を選んだ。俺が死んで、お前が死んで、それで残された仲間はどうするかってな」
「だからと言って…全員を…みち、連れに…するのか……お主こそ見損なったぞ!ガク!!」
ガクの言葉を聞いたハクアは、残りわずかの命にも関わらず、怒りを露にする。
しかしガクは、それでもなお、話を続けていた。
「…確かに、そうだな……戦争に関係ないやつも、巻き込もうとしている…馬鹿だよなぁ!俺って!!」
「ガ…ク……?」
「けれど、こうするしか出来なかった……たとえ世界を創り変えたとしても、争いが決して起こらないとは限らない…それだったら、繰り返させちゃいけない、だから終わらせよう、自分の手で。そう思ったんだ……」
「―――それって、逃げてんじゃねぇの?」
ガクは泣きながら理由を話すが、それを否定するように、何処からか翔が再び現れる。
ガクはそれに驚くが、彼は下を俯いたまま頷く。
「……確かに、逃げているし、俺の自分勝手で、守った仲間を殺している。…許されるはずも無い」
「いや、別に俺は気にしねぇよ。お前の目を見た時、そういった覚悟を決めた目をしていた。俺は自分の思いや理想を、誰かに阻まれても、どんなに貶されても、成し遂げようと決意する、そんなやつは好きなのさ。どんなに辛い選択肢でも、どんなに誰かを悲しませるような選択肢でも、場合によってはその手段を選ばなければならない。お前はそれらに苦悩した上で、自身の迷いや葛藤を破壊し、今やっている事を決意した。それだけだろ」
「…それが人を、巻き込んでまで、やっている事なのに、か……?」
「あぁ。世の中はどれもが正しい、間違っているなんて決めてるが、そんなものは存在しない。結局、自分が成し遂げたいものを成し遂げれば、それだけで世界は成り立つ。それだけだろ」
「…理不尽、な……話だ、な…登竜……」
翔の言葉に、話を聞いていたハクアはフッと笑いながら、ゆっくりと目を閉じ始める。
翔も、ハクアの言葉に薄ら笑いを浮かべながら、ハクアを見つめる。
「元々この世は理不尽だろ。結局、自分の信じたものでしか、生きていけない。俺は『力』は『破壊するため』に存在すると考えてる。そして俺が力を使うのは、くだらねぇ考えをしているやつや『力』の本当の使い方を分かろうとしないやつ、世の中のふざけた概念やら決まりやらを壊すためだ。……まぁ、ちょっとした【例外】もあるけどな」
「…そう、か……やはり、お主、は……りふじ、んだ、な……」
ハクアは薄ら笑いを続けながら、完全に目を閉じる。
そして……その目が再び開く事は、なかった………
ガクはハクアの死を悟ると、彼の身体を持ち上げる。
そして翔の顔を見ると、泣きながら笑っていた。
「見ず知らずのお前に言うのもなんだが……俺の選択はやっぱり、間違っていると思う」
「んだよ、今更後悔か?」
「けど……俺はこの『力』を、このように使ったのは、間違ってないと思う。終わりがあるから始まりがある、だから俺は、また別の星で生まれ変わって、やり直してみせる。争いの無い世界を、創るために……」
「あっそ、なら勝手にしろ」
翔はそう言いながらオーロラを呼び出し、潜っていく。
それを見送ったガクは、その場に立ったまま空を見上げる。
「……やり直して見せよう、ハクア……絶対に…」
その言葉と同時に、惑星バルザカは、爆発していた。
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その光景を宇宙で、一人の少年が見ていた。
少年はつまらなそうな顔をしながら、粉々になった星を見る。
「自ら星を終わらせるのは予想外だったけど……やっぱり、くだらない理由だったなぁ……何の為に『力』を与えたんだか。100個もの星で実験にしたのに、何の成果も無し。ましてや『異形化』もしてない。……いつになったら、『彼女』を生きかえらせる莫大なエネルギーを、得られるんだろうねぇ…」
少年は溜め息をつきながら、その場から消えていた。
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「ただいまー」
「あっ!リーダー!!もう、また戦争に混じっていたんですか!?コウマさんに聞いたときはまたかって思いましたからね!この戦闘バカ!!」
「イデ、イデデデデデ!!!耳を引っ張るな耳を!!」
とある世界、そこで翔はとあるアパートの一室に入る。
そこで待っていた零に、翔は思い切り耳を引っ張られていた。
翔は何とか彼女を引っぺがすと、腹が減ったのか、冷蔵庫の中を漁る。
「んだよー、食材ばっかじゃん……しゃーね、自分で作るか」
「リーダァァァァァ……!?」
「だーもう!!しつこいな零!!殴られたいのか!?」
「逆に殴り返してやりますよ!!」
「ちょっ、殴り返すいいながら食材斬る用の包丁持つな…ってだからって戦闘用のナイフに切り替えるなぁぁ!?」
翔は零にその場で追いかけられるが、彼は知らない。
今回の話と一緒に、既に彼女が、なぜ彼が今持つ力を使っているのか、というのを。
(今回の話は聞いたけど……結局、リーダーも守ってくれてるじゃないですか……私という存在を)
(やり方は違えど、貴方も十分、私を守るために、その『力』を………)
「え、ちょ、なんでお前そんな笑顔なの?おーい、聞いてるかー?」
「……それでも、人を容赦なく殺すのはどうかと思いますけど、ね!!」
「は!?いきなり何訳の分からん事を……ってあぶな!?」
彼女は翔を追い掛けつつも、にっこりと笑う。
その笑顔の理由……それは彼女が、翔の事を信じているから。
今回でこの章は終わりですが……かなりめんどくさかった……
やっぱり、思い付きで書いていくのは厳しいですねー……今度からある程度練って考えないと。
翔は戦えるならそれだけでいい、そんな感じのタイプです。
過去編の時期はそういうのはないですが、ディブレイクドライバーを手に入れた辺りで戦闘狂になり始めた、そんな感じですね。
といっても、一応乱入する理由はありますが。理不尽ですけど。
ディブレイカーのパンチ力+ブレイクガンナーは多分、クウガライアルの腹パンを諸に食らう並みの痛さだと思う自分。
やっぱ、ブレイクモードの時は殴るのに使うと威力が上がるんですかねぇ?
というか強度にもよるけど、ブレイクガンナーの方が壊れてもおかしく(ry
翔が大人しく手を引いた理由は後々話しますが、翔が手を引くのは割りとよくあったり←
一応彼にも引き際とかあるんですよ!主に零が止めたり、飽きたりが理由だけども!!←
そしてガクVSハクア……本当はもっと長くしてもよかったですが、無理でした←
いやー……これ以上どう膨らませていいか分からなくて……
第一、翔と戦って手負い+身体が既に限界じゃあ、ねぇ……
因みにハクアの身体強化に使った念じる力、その気になればバイオライダーのごとく、液状化したりもできました。
が、しなかった理由としては、やったらやったで身体が変化についていけなくなる可能性があるからです。
それをやっていたら、確実にガクが負けてたと思います。
ガクはあえて、自分も含め世界を終わらせるという選択をしました。
普通に考えたら「それはおかしいだろ!」な話ですが、その選択肢も間違っているわけではないんですよね……
大勢を犠牲にしときながら、自分達の文明だけ生き返らせるのはあまりにも勝手だし、生きていればまたそのうち大きな戦争が起こる……
そう考えたため、自らの手で星を終わらせる決意をしました。
そして翔はその決意を感じ取ったから、あえて手を引きました。
本編の翔の台詞は、後々翔自身にも返ってきますが……それは後々。
少年の部分は……無視するとして(ヲイ)。
何気にコウマさんから聞いていた零ェw
というか戦闘バカってww
そして「殴られたら殴り返す」って言っておいてナイフの装備www
後、翔は前回ああ言いましたが、一応零を守るために力を使ってます。
どういう感じに、と聞かれたら……過去編で明かします←
さて、次回から新章突入!!
というわけで、敵サイドの視点から始めていこうと思ってます。