第一話
「カードゲームをしよう。カード名は『ヴァンガード』だ!」
昼食を終えた学食で唐突にリトルバスターズのリーダー、正確には初代リーダーは唐突にメンバー告げる。
その言葉にメンバーは、全員呆けてしまう。
もっとも彼の唐突さは今に始まった訳ではない。このリトルバスターズという集団も幼いころに彼を初めとした幼馴染を中心とした集団である。
今年の5月に野球チームとして再度活動し、新たに5人のメンバーを加わった。
「ヴァンガードって、いきなり、どうしたのさ? 恭介」
そんな中で、二代目リーダーである理樹は尋ねる。
「中学に櫂トシキっていただろ?」
「あぁ、居たな。確か高校に上がると一緒に引っ越しらしいがな」
恭介の言葉に他の面々が制服のなか、剣道着にジャンバーという奇抜な格好をした健吾が肯定する。
本人曰くリトルバスターズジャンパーといって本人お手製のものだ。
「それで、そいつ何の関係がるんだよ?」
健吾とは違うが彼も既定の制服ではなく学ランに赤いシャツを着た筋骨隆々な真人がたずねる。
「この間、就職活動でいったい先でたまたまそいつと会ったんだよ。そこでそいつがやっているのを横から見てあいつの何の! しかも、普段はクールな奴が普段とはうってかわって、熱く、情熱的になっていやがる。それで、これは帰ってやろうと思ったんだよ」
それに対して恭介は嬉々としてそのことを思い返しながら答える。
その答えを聞いて何とも彼らしいと言えば、彼らしい理由にメンバー全員が納得してしまう。
メンバーの中で一番年上でありながら、こうした少年らしさが、魅力であり、遊びの天才ともいえる。
「確かに気持ちとしては、わかないわけでもないですけど」
ブレザーを着ずにワイシャツの上にセーターを着た少女、小毬は微笑みながら賛同する。
「え、小毬さんも経験者?」
その言葉に対して、理樹がすぐさまに反応を示し尋ねる。
彼以外のメンバーも意外そうな顔をする。普段から、メルヘンチックでほんわかな彼女からカードゲームという比較的に男の子向けの遊びが出るのは、意外である。
「昔、お兄ちゃんがやってからね」
理樹の問い対して彼女はどことことなく寂しそうに答える。
彼女には幼いころに病気で死別した兄がいた。
男兄弟いたなら、ある意味こうした遊びに縁があったのには、納得いくものがる。
「それにしも“私も”ってことは、理樹君もなんだ」
「うん、小さいころに友達とね。でも、恭介たちと出会ってから、もっらぱら外で遊んでたけどね」
彼女は表情を一変させて、普段の柔らかい笑顔で理樹に尋ねると理樹も懐かしそうに答える。
それを横から見て、鈴のついた髪飾りをしたポニーテールの少女、鈴がどことなく不機嫌そうな顔を浮かべる。
彼女は恭介の妹でもあり、6月に理樹の恋人に晴れてなった。それと同時に小毬とは、親友でもある。
とは言え、他の女子と仲良さそうに笑い合っているのは、彼女として面白いものではない。
「いきなり、カードゲームと言われても我々はカードを持っていないぞ」
「確かに姉御のいうとりですヨ」
ロングヘアーで制服のワイシャツの第一ボタンを外した胸の大きな女生徒、来ヶ谷が冷静にそう言うと、片おさげの少女、葉留佳が賛同する。
「それには心配には及ばないぜ。櫂の行きつけの店で大量に購入してきたからな」
そういうと、恭介はスーツケースを取り出し、開いて見せる。
その中には大量のカードが入っていた。
「わふー、カードいっぱいです」
「いったい幾らくらいしたのでしょうか?」
そのカードの量を見て小柄の銀色の髪を少女クドリャフカは声を大きく、青い髪のショートヘアに赤いヘアバンドをした少女、美魚がぼそりと驚きの声を上げる。
「例え、カードがあってもあたしらはルールを全く知らんぞ?」
鈴が尋ねると恭介は不敵な笑みを浮かべる。
「安心しろ。妹よ。ここに経験者が三人もいるんだ。実演しながら教えてやる」
「それに初心者でもわかりやすいルールだからわかりやすいよ」
「困ったときは公式に問い合わせセンターがあるからダイジョーブ」
恭介はデッキを取り出しながら、理樹と小毬も笑顔で答える。
「とはいえ、昼休み残りも少なし、実演を交えたルール説明は放課後だ」
恭介の言葉ともに一同は食べ終えたトレイをの返却に向けて歩き出す。
「恭介、ルール説明の前にデッキを新しく組み直したいから、カードを見せてもらいないかな」
「あぁ、構わないぜ。どのカードにすんるんだ」
そんな理樹は足を止めて恭介のスーツケースのカードを閲覧を開始する。
そして放課後
「それでは、ヴァンガードのルール説明を行うぜ。実演は俺と理樹、小毬は補佐だ」
普段使っている野球部の部室に集結したメンバーに対して恭介は宣言する。
部室にあった机の上に専用のプレイマットを置き、その上に理樹と恭介はお互いにデッキをシャッフルをし、デッキを置く。
「皆イメージして、僕たちは今、地球によく似た惑星クレイに霊体だよ」
「そこで、俺達に与えられた能力はライドそしてコールだ。それじゃまずは、ライドからだ」
二人がデッキから取り出して、置いたカードを食い入るように見ながら説明を聞く。
「「スダンドアップ・ヴァンガード」」
「解放者(リベレーター) チアーアップ・トランペッター」
「次元ロボ ゴーユウシャ」
二人とも置いたカードを表に返す。
「まぁ、なんか俺にも見えてきた」
「はるちんも、はるちんも」
その光景を見て真人と葉留佳はテイションを上げながら声を上げる。
「まずは先行、俺からだな。次元ロボ ダイブレイブにライド」
「それじゃ、ライドに居ついて説明するよ。ヴァンガードにはグレード0~3までのあってそれぞれ、一つ上のユニットにライドできるんだよ。それと先攻は攻撃できないよ」
恭介がグレード1のユニットにライドし、ゴーユウシャを後ろに下げると小毬が補足説明を行う。
「次は僕だね。未来の解放者 リューにライド。チアーアップは後ろに、小さな解放者 マロンをコール」
「次はコールについて説明するよ。自分のヴァンガードのグレード以下のカードを場に出すことをだよ。この時に呼び出されたカードのことをリアガードって呼ぶんだよ」
理樹がリューにライドし、チーアアップを後ろにマロンをリューの右隣にコールとすると小毬が補足の説明を行う。
「後攻は攻撃できるんだ。チアーアップのブスート、リューでアタック!」
「ブーストに説明するね。は目の前にいるカードに自分のパワーを加算することができるんだよ」
理樹がブーストを受けたリューでアタックすると続けて小毬は、ブーストについて説明をする。
「ドライブトリガーチエック。ゲット・ドロートリガー。一枚ひて、パワーはマロンに」
「ダメージチェック。トリガーなしだ」
「トリガーついて説明するよ。攻撃の時にデッキの一番上を確認するのをトリガーチェックっていうんだよ。トリガーはドロー、クリティカル、ヒール、スタンドの全部で4種類あって、全部の共通として、自分のカードに+5000する能力を持っているよ。今回、理樹くんの引いたドロートリガーだから、デッキから一枚引けるよ。ちなみに、攻撃側はドライブトリガー、防御側はダメージトリガーって言って、ダメージが6枚あった方が負けなんだよ」
小毬はトリガーとダメージについての説明を行う。
「続けて、マロンでアタック!」
「それは通さないぜ。ゴーレスキューでガード」
「ヴァンガードはいつも攻撃を受けるだけじゃなくて、リアガードと同様に手札からヴァンガードと同じグレード以下のカードを呼び出して相手のカードを防ぐことをできるんだよ。その時は、カードの横の数字で計算するんだ」
理樹が続けて、マロンで攻撃を使用すると恭介は手札からカードを一枚取り出し、小毬がカードについての説明を行う。
「流れとしてはこんな感じかな。みんなどうだった?」
「ただのカードゲームかと思ったら面白そうじゃねぇか。ヴァンガード」
「あぁ、ルールも覚えやすそうだし、イメージが流れ込んでくるようだ」
「あたしもやってみたい。理樹、教えてくれ!」
「私もおしえてくださいなのですー」
「おねーさんも思わず魅入っていまったよ」
「どのカードが強いのか見せて、見せて」
「……これはアリですね」
だいたいのファイトの流れを説明し、理樹がメンバーの反応を確認すると皆、思いのほか好印象を示していた。
恭介がきかっけでみんなで始めることになったカードファイト、この時の僕たちはまだ知らなかった。
これから起こる惑星クレイ、そして地球の双方に忍び寄る侵略者の黒い魔の手を……