とある漂流魔王少年と魔法少女【凍結中】   作:ディストピア

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ゼブルはベルカで過ごした影響からか超甘党です
ディスガイア時から甘党だったけど、ベルカで我慢した反動で超甘党に


第十話

リビングのソファに座って魔導書を黙々と読んでいるゼブル、横から覗き込んでアリシアも見ている

 

 

「魔導書を見付けて買って貰ったみたいだけど……分かるの?」

 

ヘルがその様子を見て尋ねる

 

「私は全然わかんない~~」

 

言いながら後ろに倒れこむアリシア

 

「俺もギリシャ語とかの文字は読めないけど、本に記録されてる術式なら解析出来るから……ある程度は」

 

一通り文字を覚えた方が良いかな?、等と呟いているゼブル

 

「ギリシャ語なら私読めるわよ、何年か若い頃に住んでたし……仕事柄数ヵ国語は読めるし喋れるわよ、危険な物以外なら翻訳しようか?」

 

ヘルのその言葉にアリシアは目をキラキラさせて尊敬の眼差しを向け、そんな仕事してたのすっかり忘れてた……と頭を抱えるゼブル

 

 

「古い字も混ざってるけど、お願いします」

 

数冊の魔導書をヘルに渡すゼブル

 

「お願いされました♪ってソレは良いの?、にしても……相変わらず口調固いわね」

 

楽しげに言った後呆れ顔で睨むヘル

 

「口調は諦めて下さい、コレは中を見ただけで呪われかねない危険な物だから、まぁこの程度なら楽勝で弾けるけど解呪は出来ないからね、後で自力で従わせるよ」

 

禍々しい魔力を放つ本を片手に軽く言うゼブル、アリシアはその魔力を感じて少し青ざめている

 

「あ~~それほどなんだ……危険性、確かにやばそうね」

 

アリシアの反応から本当にヤバイと理解するヘル

 

「それで……若返りの薬の作り方が載ってるのはどれ?」

 

受け取った本を扇状に広げて確認するヘル

 

「…………俺を21歳で産んでるからまだ三十路にも成ってないのに若返ろうとするのは早すぎると思うけど、載ってる錬金術の書は…………ソレです」

 

黒い本を指差すゼブル

 

「コレね~~、一応聞くけど急いでは無いのよね?」

 

「急いでないけど……それが何か?」

 

「お菓子が美味しいと評判の店に行こうかな~って思ってね、特にシュークリームが絶品だとか、アリシアちゃん……スライムをつついてないで一緒に行かない?」

 

いつの間にかスライムを弄ってるアリシアを誘うヘル

 

「行く!!」

 

元気よく即座に反応するアリシア

 

「アリシアちゃんも行くみたいだけどゼブルは…………ってあれ?、居ない…………」

 

目の前に居た筈のゼブルが突如消えた事に驚くヘル

 

〈ゼブルさんなら、ヘルさんがアリシアちゃんを誘う前に凄い勢いでリビングを出ていきましたよ、お菓子が美味しいと言った時点で〉

 

アリシアの首から下げられた青い石、フォーチュンドロップがそう告げる

 

 

 

 

その時、廊下から顔を出すゼブル

 

「何をのんびりして居るんですか、さっさと迅速に行きますよ、邪魔な呪われた魔導書なんて鉄拳一発で黙らせて部屋に置いてきました、さぁ行きますよ、今すぐに、迅速に、お菓子を食べに!!」

 

かなりキャラ崩壊しながら急かすゼブル

 

 

 

 

それを見た二人と一基は苦笑いを浮かべて居た

 

 

 

 

 

「え~~と、喫茶翠屋……此処ね、行くわよ二人共!!」

 

目的地を発見し、二人に入ると気合いを入れ号令を出すヘル

 

「クックックッ、存分に喰らい尽くしてくれる、母さん…………有り金の貯蔵は充分か?」

 

キャラ崩壊したままのゼブルがそれに続く

 

「二人共落ち着いて欲しいかな~何て思ったり、絶品シュークリームは楽しみだけど…………少し恥ずかしい」

 

苦笑いのアリシア

 

 

 

そして翠屋に入ったヘルの第一声は──

 

「久しぶりね……不破士郎、引退したとは聞いていたけど……喫茶店のマスターをしてるなんてね、驚きよ…………シナトが知ったらどんな反応をするかしら」

 

不思議なものを見る目で男性を見ながらそう口にする

 

「ヘルさんか……確かに久し振りだね、シナトは元気かい?、あと……今は婿入りして高町だから不破とは呼ばないで欲しいな」

 

苦笑いをしながらそう返す高町士郎

 

「シナトも元気よ、同じ町に住んでるからその内会うかもね、もしかしたら貴方の家の場所を知ってるかもしれないけどね」

 

楽しげに笑うヘル

 

「それは兎も角……ご注文はなんでしょうか?、一緒に来た子達が待ちきれないみたいだしね、君を小さくした様な子は君の娘として……そっちの金髪の子は……」

 

営業スマイルを浮かべて注文を尋ね、目をキラキラさせて商品を見ている二人について尋ねる士郎

 

「あはは~、娘じゃなくて息子よ、名前はゼブル、金髪の子はアリシアちゃん、色々合って家で預かってる子よ、それにしてもゼブル…………貴方さっきからキャラが壊れてるわよ」

 

笑顔で間違いを訂正し二人を紹介するも、ゼブルの事を心配するヘル

 

「見ただけで分かる程に一流を越えた超一流の技術を用いて生み出された品々を前に興奮するなと言う方が無理な話だ!!」

 

フハハハハと笑いながらやたらとハイテンションで言いきるゼブル

 

「ゼブル……流石に恥ずかしいからそろそろ止めて欲しいかな~」

 

顔を赤くしながら恥ずかしがるアリシア

 

「ん~~~~ゴメン、何か変なスイッチが入ってた、のたうち回りたい位に恥ずかしい」

 

顔を赤くし頭を押さえるゼブル

 

「良かった…………やっと戻った、それじゃあ…………え~と何を頼もうかな~」

 

安心した後露骨なまでに話を変えるアリシア

 

「どうせ俺達はまだそんなに食べれないんだし、違うのをいくつか頼んで分ければ多くの味を楽しめるぞ、噂の絶品シュークリームは食べたいけど」

 

アリシアに合わせて露骨に話を変えて、注文の仕方を提案するゼブル

 

「おお~~その手が有った、噂の絶品シュークリームは私も食べたいから一人一つかな、どんなに美味しいか今から楽しみだな~♪」

 

ゼブルの提案を称賛し噂の絶品シュークリームの味を期待し胸を膨らませるアリシア

 

 

 

 

 

そこに忍び寄る一つの影

 

 

「もう少ししたら出来立てのシュークリームが食べれるから、もうちょっと待っててくださいね」

 

カウンター越しに話し掛けてくる女性

 

「桃子さん、厨房の方は良いのかい?」

 

尋ねる士郎

 

「今はお客さんが少ないし……後はシュークリームの生地が焼き上がるのを待つだけなのよ、聞いていたら絶賛する声が聞こえてきたから気にもなったしね」

 

そう返答する高町桃子、その姿に何故かゼブルは戦慄し震えている

 

「ど……どうしたのゼブル、なんか凄く震えてるけど」

 

その様子に驚いたアリシアが話し掛ける

 

「アリシア……今俺達の前に居る女性は尊敬するに値する方だ、一流を越えた超一流の技術を持ちながらもソレに満足せず慢心する事もなく、ひたすらに腕を磨き精進を重ねる超一流の職人、雰囲気で分かる……この類いの人は作る物に妥協しない、全てを全力で作りお客様に満足して貰いたい…………そんな人だ」

 

戦慄しながら発した言葉は高町桃子と言う人間を称賛し絶賛する言葉だった、それを聞きアリシアは尊敬の眼差しを向け桃子さんは嬉しそうだ

 

「凄いなあの子…………桃子さんの職人としての本質を一目で見抜いたよ」

 

その様子を驚きながら見ている高町士郎

 

「私の可愛い息子、いえ……自慢の可愛い息子だもの」

 

それに親バカ発言で返すヘル

 

「それは置いといて、不破…………じゃない、高町士郎……貴方怪我が完全には治ってないみたいね、動きが少しぎこちないし重心も前見た時に比べてずれてる」

 

少し心配そうに見ながら尋ねるヘル

 

「あはは……分かるかい?」

 

苦笑いの士郎

 

 

そこに

 

「今は人が少ないからコレ差し上げます、常人なら瀕死の重症を負って居ても完治させる事が出来るソーマって名の秘薬です、今なら一口飲む程度で完治するかも」

 

そう言ってポケットの中から青い液体が入った瓶、ソーマを取り出し渡すゼブル

 

 

「ヘルさん……コレ効くのかい?」

 

「知らないけど……断言した以上は効くんでしょうね、あの子四歳の頃から裏に…………オカルト系に関わってるから、不思議な薬の一つや二つ出てきてもおかしくないわ」

 

小声で話し合うヘルと士郎

 

「俺の属してるオカルトは魔法系ですからね……魔法の秘薬です、薬が心配なら……なんなら回復魔法でも使いましょうか?、千切れた手足や潰れた臓器も治せますよ…………生やす事も出来ます……凄く疲れるけど」

 

それに参加し凄い発言をするゼブル

 

 

「言っちゃって良かったの……それ、にしても…………回復魔法ってそこまでチートなのね」

 

自分でばらした事を心配しつつ呆れるヘル

 

「普通なら頭のおかしい子供扱いですけど、なんか言っても大丈夫な気がしたし……人の秘密をばらすような人でもないでしょ、魔法って言ってもなんでも出来る訳じゃないよ…………失ってから時間が経ってると無理だし、上級以上を使いこなしてないと出来ないし…………時間も掛かる、それに適正がないと最上級でも出来ないしね」

 

簡単には出来ない理由を幾つか上げるゼブル

 

 

自分は回復寄りの万能型だから一応出来る、とも付け加えて

 

 

「霊能力者に超能力者や妖怪が居るのは知っていたけど魔法迄出てくるか…………コレは後で飲ませてもらうよ」

 

そう言って薬をしまう士郎

 

「私とシナトの電話番号は変わってないから用が有れば掛けて来て良いわよ、それと……私の注文はシュークリームを二つとチーズケーキを一つに珈琲を、二人は決まった?」

 

用件を言った後注文をしてゼブルとアリシアの二人に尋ねるヘル

 

「「シュークリームと苺のショートケーキとチョコレートケーキとオレンジジュースを…………」」

 

見事にハモる二人

 

「…………俺はシュークリームとパティシエの御勧めの二つを分ける事が出来るもので……あとオレンジジュースを」

 

 

暫し固まった後、別の注文をするゼブル

 

「了解♪、良いのを選んで上げるわね」

 

楽しげに言う高町桃子

 

「別に良いんだけど…………その量食べれるの?」

 

心配そうに尋ねるヘル、それに対して二人は

 

「「甘い物は別腹ですよ、母さん/おば様」」

 

そう笑顔で仲良く言いきった

 

 

 

 

 

座った席に注文した品が全て届いたので食べ始める一行、ちなみに席はゼブルとアリシアが並んで座り向かい合う形でヘルが座ってる

 

 

 

「出来立てのシュークリームが凄く美味しいわね、噂になるのも納得だわ、珈琲も良い味だし」

 

満足そうに食べるヘル

 

「俺は……ミルフィーユとチョコレートパフェか、成る程…………あの人はある意味で母さんの同類か」

 

言いながらミルフィーユを二つに割りアリシアの皿に移動させる

 

「苺のショートケーキとチョコレートケーキの半分をお返しに……どーぞ♪」

 

自分のケーキを二つに分けて片方をゼブルの皿に移動させるアリシア

 

「パフェに関しては完全にコレを狙ってるな…………物陰から楽しげに見てるし、さぁアリシア…………食べると良い」

 

パフェをスプーンで掬い、アリシアに差し出す

 

 

「コ………コレはひょっとして……」

 

それが何を意味するか理解し顔を赤くするアリシア

 

「さあ口を開けろ、あ~~ん♪………と言うヤツだな」

 

顔を赤くしながら恥ずかしそうにスプーンをアリシアに近づけるゼブル

 

「あ……あ~~ん、美味しいんだけど…………恥ずかしいなぁ」

 

耳まで真っ赤になるアリシア

 

「確かに美味しいな、凄く良い味だ」

 

顔を赤くしながらもパクパクとパフェを食べて味を楽しむゼブル

 

 

 

 

それを若干涙目で睨んだ後、スプーンを引ったくってパフェを掬い突き付けるアリシア

 

「やって良いのはやられる覚悟の有るヤツだけか、既にした以上は甘んじて受け入れよう!!」

 

顔を赤くしながら妙な事を口走りながらも食べるゼブル

 

 

 

そんな様子を微笑ましそうに見ているヘルと高町桃子

 

 

 

そんな事をしながらも食べ終わった一行は店を出た

 

 

 

 

 

 

そして家の前でふとゼブルが呟く

 

「二週間ほど前から急ピッチでリフォームされてますね……向かいの家、どんな人が引っ越して来るんだろうか?」

 

真っ正面のリフォーム中の家を見ながらそう口にする

 

「私達が住み始めてすぐに引っ越しちゃって今迄空き家だったものね、中々の広さだった筈だけど」

 

離婚してそれぞれの故郷に帰ったのよねーと懐かしがるヘル

 

「中々の広さだったって…………嫌みっぽいよ、家って広い庭が有って道場迄有り……更に地下室まで有るのに」

 

そう言いながら呆れ顔でヘルを見るゼブル

 

「住み始めたら挨拶に来るでしょうから、それまで楽しみに待ってましょうか」

 

話を纏めてアリシアを伴い家に入るヘル

 

 

 

 

 

 

それを見ながら少し考えるゼブル

 

(何時か…………何処かで、感じた事の有る魔力を時々感じるのは気のせい…………かな)

 

もう一度リフォーム中の家を見て帰宅するゼブル




アリシアのデバイスのフォーチュンドロップはレイジングハートの色違いで今は紐ではなくチェーンで首に下げられている

魔獣創造で産み出された存在は正確に言えば魔獣の形をした魔力の塊です、作り方次第では鳴くし学習もし成長もしますが、魔力の塊です
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