父親の仕事の都合上グランディア家はちょうど息子の四歳の誕生日に日本の海鳴市に引っ越して来た
ゼブル・グランディアが四歳になって暫く経ったある日の夜、四歳に成った時に与えられた自室で眠っている少年の体が光に包まれ、自室から少年の姿が消失した……数時間後に再び少年の姿が現れた時、少年の服装がパジャマから全くの別物に変わっていた……ペンギンを模した着ぐるみに
「ここは……僕の部屋?、帰ってきたんだ……ラハールさん達にちゃんと別れを言いたかったな」
そう呟くと少年は静かに泣き出した
暫くして泣き止んだ少年は考え事を始める
「父さん達に心配かけた……よね、どう説明しようかな?、それよりも先に装備品はフロンさんが僕用にくれた袋の中に入れて、パジャマは……着れるかな?」
着ていた物を小さな袋の中に押し込みパジャマを取り出す
「あれ?………ピッタリだ、魔界でそれなりに成長した筈なのに……どうして?」
暫く首を傾げていたが分からなかったので気にしない事にした……考えるのを放棄したとも言う
「自分でも分からない事だらけだし、聞かれたら分かる範囲で答えようっと」
少年は考えるのを止めて眠り始めた、翌朝自分が行方不明に成って無かった事を不思議に思いながらも少年は日常に戻った…………説明する機会が無くなった事を気にしながらも…………
そして次の日少年は始まりの夢を見る
「パパイヤ・ファイヤー・パパリスク」
「バニラ・バリアー・バニプルン」
高らかに響き渡る二人の少女の声
「なんのこえグバァ」
そして直撃する弾かれた火球
「熱い熱い熱い水水水水~」
転げ回る内に火は消えたがピクリともしない子供
「何でこんな所に人間の子供が?……にしても、天使が幼い子供を火達磨にするなんてねぇ」
「あわわ、大丈夫ですか、ヒール、この子を火達磨にした魔法は貴女のじゃないですか、この悪魔」
子供に回復魔法をかけながら罵声を浴びせる天使だが
「イヤ……実際私悪魔だしねぇ」
あっさり受け流される
「あぅ~そうでした」
項垂れる天使
「死ぬかと思った~…………光の輪に白い羽、まさか天使……そっちには黒い羽と尻尾持ち……悪魔か、痛くて熱いから夢じゃない、天使と悪魔と魔法は実在した」
飛び起きるとすぐにハイテンションで騒ぎ出す子供
「元気そうで良かったです、ハッ……ここは逃げないと、でもこんな小さな子供を悪魔の前に置いていく事なんて出来ないし、一緒に来てください」
そう叫ぶと同時に子供を抱えてその場から走り去る天使
「うわぁ……あの天使、無自覚に誘拐までしましたよ」
呆れながら言う悪魔な少女
「このオレ様を暗殺しようとしたのだ、追い掛けて叩き潰してくれる、ハーハハハハ」
高笑いする赤いマフラーを巻いた悪魔な少年
「私の名前はフロンです、見ててくださいね、プリン・プリティー・プリパニカ」
天使の少女……フロンが天使言語の呪文を唱えると無数のインプとゾンビが召喚された
「お~~凄い凄い、召喚魔法だ、これは……インプとゾンビかな?」
少年……ゼブルは目をキラキラ輝かせながら目の前の光景を見て拍手している
もっとも召喚された者達はあっさり敗北しフロンはゼブルを抱え再び逃走
「今度こそは、ドリアン・ドラゴン・ドラニャーゴ、さあ……今度は私も相手です」
天使言語の呪文を唱えると今度は無数のドラゴンが召喚された
「凄い……今度はドラゴンがいっぱい出てきた、ドラゴン達とフロンさん……頑張ってくださいね」
ゼブルは興奮しつつフロン達を応援している
結局フロンは敗北し自称魔王ラハールの下僕になった…………ゼブルも家来見習いとして捕まった
その後はある時はフロンに愛の素晴らしさを教えられ
またある時はエトナに悪魔の常識を教えられた
その結果愛の素晴らしさを時にフロンと共に語りラハールにダメージを与え
時にプリニーをイワシ一尾で馬車馬の如く使い倒して働かせ
戦闘時にはイワシ三尾で雇ったプリニー達に御輿を担がせその上に杖を片手に座り、高笑いしながら魔法を使い戦う姿が度々目撃された
「ついこの間まで魔界に居たのに懐かしいって感じるなんてね、夢じゃないってのはこの宇宙銀河の杖LV100とプリニースーツLV100が何よりの証拠だし、今度人気の無い場所で魔法が使えるか試してみよう」
そう弱い杖を片手に呟いた
豆腐メンタルですか地道に頑張ります、感想返しは余り頻繁には出来ないと思いますが見放さないでくれると嬉しいです