クリスト達四人は、変わらず平穏な日々をすごしていた。
「クリストー、一緒に風呂入ろうよ」
「え?」
「えってなんだよ。裸の付き合いしようよ」
「ん……まぁ良いけど」
「よし、てな訳で風呂入ってくるね!」
エクストはクリストを連れて居間を後にした。
「仲良しだよね〜」
「本当、双子の姉妹みたい」
「微笑ましいね」
「ね〜。…………なんでこんな親みたいなやり取りしてるんだろ」
「……姉ポジションなんだけどね、私達」
「トーシャさんはどっちかっていうと親じゃない?」
「それは……生みの親だからってこと?」
「うん」
「単純……」
❅
「なんか……全部脱ぐと雰囲気変わるね」
「……どう変わってる?」
「髪下ろすから女の子っぽさ増すし、身体付きもわかるから……」
「……なんかブランにも似たような事言われた気がする」
「やっぱみんなそう思うんだな」
エクストは身体を軽く流すと、湯船に浸かった。クリストはそのまま髪を洗い始めた。
「あんまりジロジロ見ないでほしいな」
「黙って浸かってるのも暇だし。何? 恥ずかしいの?」
「うん、そこそこ……」
エクストは黙ってニヤッと笑った。
「見るなって!」
「えー、背中流してやろうと思ってるのに」
「はぁー? またなんでそんな……」
「一緒にお風呂入るって言ったらこれ、だろ」
「ん……背中だけだよ」
クリストは髪をまとめると、前によせて背中を見せた。エクストは泡立てたボディタオルを持ってクリストの背中を洗った。
「どう?」
「上手……」
「ふふっ、ありがとう」
クリストはエクストからボディタオルを受け取ると、身体を洗った。
「そういや、なんでお風呂に誘ったの?」
「知りたい?」
「知りたい」
「ちょっと、二人きりで話がしたくてね」
「話?」
「うん。まぁ、それは私も身体洗ってからになるけど」
「わかった」
今度はエクストが髪と身体を洗い、クリストが湯船の中で待った。エクストは手早く身体を洗うと、湯船の中に入ってきた。
「で……何、話って」
「ん? いや、何……感謝を伝えたくてね」
「私、感謝されるような事した?」
「したさ。私を……ここに誘ってくれた」
「はぁ……」
「帰る場所があるってだけでこんなに安心できるし、四人で暮らすのが、こんなに温かいなんて、思ってもなかった。この幸せを知れたのも、あんたのおかげだよ」
「……」
「だからさ、ありがとう、クリスト。私を迎え入れてくれて」
エクストはクリストの目を見て柔らかな笑みを見せた。
「な、何を今更改まって……」
「本当の事をちゃんと伝えただけだよ」
「む……そう真っ向から言われると少し気恥しいと言うか……」
クリストは少し目を逸らした。
「……上がるよ」
「はいはい」
(話逸らしたな……)
二人は湯船から上がり、脱衣場に出ていった。
「あぁ、そうだ。そこに畳んであるやつ、買ってきた新しいパジャマなんだけど、着てみる?」
「新しいのか……うん、着てみるよ」
「よっしゃ! じゃあ、こっちがクリストの分だからね」
❅
「……」
「似合ってる似合ってる」
「いや、え? なんで? なんで鳥の着ぐるみパジャマ……?」
クリストは新しいパジャマに身を包んだまま困惑していた。クリストに渡されたパジャマは水色の鳥の着ぐるみパジャマだったからだ。
「これ、選んだのは?」
「レイラさんだけど……」
「似合ってるよ、クリスト」
「えぅ……でも、なんで鳥?」
「クリストはスカイハートになれるじゃん? で、空と言ったら鳥じゃん? そういう事」
「そういう事って……」
「まあまあ、着心地良いだろ?」
そう言ったエクストも、黒い龍の着ぐるみパジャマに身を包んでいる。
「なんでエクストも……」
「せっかくだから買ってもらったんだ」
「そうなのね……」
「裏地がふわふわしてて着心地が良いな。ありがとうな、トーシャ」
「どういたしまして」
(あ、エクストの方はトーシャが選んだのか)
「あ、そうだ。今日チーズケーキ買ってきたんだけど、二人は食べる?」
「食べる!」
「私も食べる」
「よし、じゃあ準備するね。トーシャさん、食器出してきて」
「はーい」
それから、四人で切り分けたチーズケーキを食べた。何気ないが、とても暖かくて幸せな時間。そんな四人の生活は、これからもずっと続いていく。
これで、女神の従者の願うことは本当にお終いです。くぅつかです。
もうこのオリキャラ達は出ないんだろうなって思うと少し寂しくて、でも書きたくて、愛着凄くて、まだこの子達のお話を綴りたくて……悩んでます。この四人、ここで終わらせたくないくらいには愛着湧いちゃってます。もしかしたらTwitterで、ネプテューヌ二次創作としてではなく、クリスト達四人を題材にした小話を書くかも……ってのは考えてます。ここからは自己満足の領域ですけどね。需要は自分自身にあるので……。
何はともあれ、最後までこの作品を読んでくださりありがとうございました。また私の作品に触れる機会があれば、その時はお願いします。