遊戯王マスターデュエル とあるシャドール使いの格付戦奮闘記   作:咲夜泪

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 今日の最強カード

 《崇光なる宣告者》
 儀式・効果モンスター
 星12/光属性/天使族/攻2000/守3000
 「宣告者の神託」により降臨。
 このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。
 (1):手札から天使族モンスター1体を墓地へ送って以下の効果を発動できる。
 ●相手がモンスターの効果・魔法・罠カードを発動した時に発動できる。
 その発動を無効にし破壊する。
 ●相手がモンスターを特殊召喚する際に発動できる。
 その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊する。

 ※本日の間違い
 《ラーの翼神竜-球体形》で召喚権使っていたのに《召喚師アレイスター》で更に召喚権を使っていた。チートかな!
 芝刈り時の枚数も間違ってました。修正!



01vs『ドライトロン宣告者(デクレアラー)

 ――『ドライトロン宣告者(デクレアラー)』。

 

 遊戯王マスターデュエルにおいて、誰もが口を揃えて断言出来る、問答無用なまでの強さを誇る『Tier1』デッキである。

 

『――手札から《竜輝巧(ドライトロン)-バンα》の効果発動、このカード以外の『ドライトロン』モンスター《竜輝巧-アルζ》をリリースし、このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。その後、デッキから儀式モンスター《サイバー・エンジェル-弁天-》を手札に加える』

 

 ランクマッチで一番良く遭遇する『お友達』であり、その存在を認識した瞬間に吐き気を催す決闘者も数多いだろう。

 ……なお、もうこの時点で、この2枚初動が揃っている時点で、手札誘発などの妨害が無ければ『4妨害』以上の盤面が確定していたりする。

 

『墓地の《竜輝巧-アルζ》の効果発動、手札の《サイバー・エンジェル-弁天-》をリリースして墓地から守備表示で特殊召喚する。その後、デッキから儀式魔法『流星輝巧群(メテオニス・ドライトロン)』を手札に加える』

 

 ――曰く、コイツ相手に先攻を取られるのはプレミである。

 完全な運頼み要素の何処にプレイミス要素があるのか?と真顔でツッコみたくなるが、この上無く理不尽ながら真実なので無理矢理納得せざるを得ない。

 

『《サイバー・エンジェル-弁天-》がリリースされた場合に発動、デッキから天使族・光属性モンスター《宣告者の神巫(デクレアラー・ディヴァイナー)》を手札に加える』

 

 ――曰く、コイツ相手に手札誘発を握ってないのはプレミである。

 現代遊戯王においてどのデッキにも言える事なので、何も出来ない後攻の時点でサレンダーを選ぶべきじゃないだろうか?

 

 ……ちなみに、現時点において『私』は手札誘発を1枚も握ってない。遊戯王をする資格が、人権すら無いのだ……!

 

『《宣告者の神巫》を通常召喚し、効果発動。デッキ・EXデッキから天使族モンスター《虹光の宣告者(アーク・デクレアラー)》を墓地に送る。このカードのレベルはターン終了時までそのモンスターのレベル分だけ上がる』

 

 《宣告者の神巫》のレベルが2から6に上がり、更に墓地に送られてしまったレベル4のシンクロモンスター《虹光の宣告者》の効果も発動する。

 

 ……これは余談だが、ドライトロンにはとってつけたようなデメリット(笑)として『この効果を発動するターン、自分は通常召喚出来ないモンスターしか特殊召喚出来ない』とあるが、これに引っ掛かる条件など極僅かなのでデメリットとして一切働いてない事で有名だ。

 事実、無法の儀式召喚をしまくる事だけで飽き足らず、至極簡単にリンク4を立てたり出来る。殺しに来る時のリンク4《ヴァレルソード・ドラゴン》とかに何度殺された事やら。

 ……ただ、この一文のお陰でデッキ編成時から『壊獣』の投入可能性が断たれるのは注目すべきポイントだろう。

 

『墓地に送られた《虹光の宣告者》の効果発動、デッキから儀式モンスター《サイバー・エンジェル-弁天-》を手札に加える』

 

 どうして通常召喚しただけでEXデッキからモンスターを直接墓地に落とせるのか、書いている事の全てが理不尽の塊である《宣告者の神巫》を眺めながら――通常召喚しただけでEXデッキの『エルシャドール』を墓地に落とす下級『シャドール』追加しても良くね?と思う。

 『シャドール』にも夢の1枚初動欲しいと思います!と現実逃避したりする。

 

『レベル1の《竜輝巧-バンα》と《竜輝巧-アルζ》でエクシーズ召喚、ランク1《竜輝巧-ファフμβ’》。このカードがエクシーズ召喚に成功した場合に発動、デッキから《竜輝巧-エルγ》を墓地に送る』

 

 そして現れる『ドライトロン』のエクシーズモンスター。コイツもアドしか産まない、おかしなエクシーズモンスターである。というか、入っているカードの全部が全部おかしいのは気の所為じゃない。

 

『手札から儀式魔法『流星輝巧群』を発動、攻撃力の合計が儀式召喚するモンスターの攻撃以上になるように手札・フィールドの機械族モンスターをリリースし、自分の手札・墓地から儀式モンスター1体を儀式召喚する』

 

 何でさらっと墓地から儀式モンスターを儀式召喚出来るんですかね? 更に理不尽な点は――。

 

『――儀式召喚を行う場合、そのリリースするモンスターを《竜輝巧-ファフμβ’》のエクシーズ素材から取り除く事も出来る。エクシーズ素材の《竜輝巧-バンα》を儀式素材に墓地の《サイバー・エンジェル-弁天-》を儀式召喚』

 

 エクシーズ素材すらも儀式素材に出来る理不尽さよりもなお鼻につくのは――何でさらっとドライトロン以外の儀式モンスターも普通に儀式召喚出来るんですかね!

 そんなのが許されるなら融合モンスターのカテゴリー指定無しのデッキ融合、許されても良くね?

 

 ……さて、戯言はともかく、これでヤツの場にレベル6のモンスターが2体揃ってしまった。来るぞ遊馬!

 

『レベル6の《サイバー・エンジェル-弁天-》と《宣告者の神巫》でエクシーズ召喚、ランク6《永遠の淑女 ベアトリーチェ》』

 

 儀式魔法or儀式モンスターをサーチするだけじゃなく、レベル6にまでなる《宣告者の神巫》の奇跡的な噛み合わせ――いや、どう考えても製作者サイドにとって想定外の組み合わせだよね? この『ドライトロン宣告者』は……。

 

『《永遠の淑女 ベアトリーチェ》の効果発動、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、デッキから《竜輝巧-ルタδ》を墓地に送る』

 

 この『おろかな埋葬』効果は相手ターンにも使用出来る。ランク4で自分のターンにしか『おろかな埋葬』効果使えない《ラヴァルバル・チェイン》は禁止なのに《永遠の淑女 ベアトリーチェ》が許されているのは何故なのかね? ランク6だからか? ランク6の割に良く見かけるんだが!

 

『墓地の《竜輝巧-エルγ》の効果発動、手札の儀式モンスター《サイバー・エンジェル-弁天-》をリリースして守備表示で特殊召喚。その後、墓地の《竜輝巧-アルζ》を特殊召喚する』

 

 ……どのカードが一番悪さしているか、という議論は無意味だ。何故ならば全部のカードが悪さしているのだから。

 でも、流石に《サイバー・エンジェル-弁天-》のリリースされた際の効果、1ターンに1度とエラッタした方が良いんじゃね?

 

『リリースされた《サイバー・エンジェル-弁天-》の効果発動、デッキから天使族・光属性モンスター《崇光なる宣告者》を手札に加える』

 

 ……ぐっ、最早存在を確認するだけで動悸が激しくなる儀式モンスターが手札に。コイツが八年前のカードってマジ?

 

『墓地の儀式魔法『流星輝巧群』の効果発動、自分フィールドの《竜輝巧-エルγ》の攻撃力を相手ターン終了時まで1000下げ、墓地の『流星輝巧群』を手札に加える』

 

 ……あの儀式魔法、1ターンに1度しか使用出来ないのは墓地から回収する効果の方で、儀式召喚する方には何の制約も掛かってないの、おかしいと思います!

 つーか、何から何まで全部理不尽カードで構成されているんじゃがっ!?

 

『墓地の《竜輝巧-ルタδ》の効果発動、手札の《崇光なる宣告者》をリリースして守備表示で特殊召喚。その後、手札の儀式魔法『流星輝巧群』を相手に見せてデッキから1枚ドローする』

 

 そしてついでの如く行われるアド稼ぎ。何が理不尽って、コイツら墓地からも動けるから、次のターンも同じ動き出来るんだよね。アンデットよりアンデットしている。

 

『《竜輝巧-エルγ》と《竜輝巧-アルζ》でリンク召喚、召喚条件は種族または属性が同じモンスター2体、リンク2《ユニオン・キャリアー》』

 

 このリンクモンスター、ユニオン救済のカードだった筈だけど、正しい使い方されているの、見た記憶が無いなー。

 

『《ユニオン・キャリアー》の効果発動、光属性《竜輝巧-ルタδ》を対象に、同じ属性のモンスター《イーバ》をデッキから攻撃力1000アップの装備カード扱いにして装備する』

 

 そして装備カード扱いで出てくる害悪宇宙人、なんでコイツ天使族なんだろ?

 

 

『儀式魔法『流星輝巧群』を発動、《竜輝巧-ファフμβ’》のエクシーズ素材の《竜輝巧-バンα》をリリースして墓地からレベル12《崇光なる宣告者(アルティメット・デクレアラー)》を守備表示で儀式召喚する』

 

 

 遂に出てくる現代遊戯王最強級の制圧モンスター。その効果は、

 

 《崇光なる宣告者》

 儀式・効果モンスター

 星12/光属性/天使族/攻2000/守3000

 「宣告者の神託」により降臨。

 このカードは儀式召喚でしか特殊召喚できない。

 (1):手札から天使族モンスター1体を墓地へ送って以下の効果を発動できる。

 ●相手がモンスターの効果・魔法・罠カードを発動した時に発動できる。

 その発動を無効にし破壊する。

 ●相手がモンスターを特殊召喚する際に発動できる。

 その特殊召喚を無効にし、そのモンスターを破壊する。

 

 出た当初は出しづらい上に無効化の玉確保が出来なかったが、今は『ドライトロン』のせいで簡単に出てくる上に――。

 

『《竜輝巧-ファフμβ’》と《竜輝巧-ルタδ》でリンク召喚、召喚条件はリンクモンスター以外のモンスター2体、リンク2《I:Pマスカレーナ》』

 

 ついでの如く出されるは相手のメインフェイズにリンク召喚出来るリンクモンスター、出す先は大体リンク3の《トロイメア・ユニコーン》での対象を取らないバウンスであり、これで妨害が一つ増えて――本命の《イーバ》が墓地に送られる。

 

『墓地に送られた《イーバ》の効果発動、墓地の《宣告者の神巫》と《虹光の宣告者》を除外し、デッキから《朱光の宣告者(バーミリオン・デクレアラー)》と《宣告者の神巫》を手札に加えてターンエンド』

 

 

 『ドライトロン宣告者』

 LP8000

 手札6枚(《朱光の宣告者》《宣告者の神巫》)

 EXモンスターゾーン

 《ユニオン・キャリアー》リンク2/光属性/機械族/攻1000

 メインモンスターゾーン

 《I:Pマスカレーナ》リンク2/闇属性/サイバース族/攻800

 《永遠の淑女 ベアトリーチェ》ランク6/光属性/天使族/攻2500/守2800 ORU1

 《崇光なる宣告者》星12/光属性/天使族/攻2000/守3000

 魔法・罠カードゾーン

  無し

 

 

 これが現代遊戯王における《崇光なる宣告者》のコストが豊富な所以である。

 この《イーバ》から幾らでも天使族を供給出来るのである。ちなみに《永遠の淑女 ベアトリーチェ》の効果で、『私』のターンでもデッキから直接《イーバ》を墓地に打ち込める。

 ……現在、見えている範囲で《崇光なる宣告者》の2妨害(実質4妨害の上に《崇光なる宣告者》を除去してもモンスター効果2妨害)+《I:Pマスカレーナ》からのリンク召喚からのリンク3《トロイメア・ユニコーン》で1妨害という始末。

 残りの4枚は不明だが、伏せてないので速攻魔法の『墓穴の指名者』や『抹殺の指名者』、サイクロン系の速攻魔法でもない、場が空いてないと使えない『無限泡影』でもない。

 展開に使わなかったという時点で後攻捲り用のカード――そして《灰流うらら》や《増殖するG》などの手札誘発であろう。

 

 

 ――遊戯王の歴史は長く、こういった制圧デッキが環境を制する事は数多くあった。

 

 

 悪い意味で最も印象深いのは『EMEm』時代だろうか。今でも禁止の《No.16 色の支配者ショック・ルーラー》+神の宣告警告通告がん伏せの地獄は古の決闘者なら経験した事があるだろう。

 あの当時は『EMem』を含めて、後攻から捲れるデッキは存在しなかった。先攻で制圧したら勝利、それ故の『遊戯王は先攻絶対有利』という名言さえ存在する。

 

 ――だが、時代は進む。良くも悪くも進み続ける。

 幾多の暗黒期を乗り越えて、決闘者はひたすら進み続ける。過去の亡霊如きに負けるかと、切なる思いを胸に。

 

「――遊戯王において2番目に楽しい事は、先攻制圧する事。相手に何も出来なくさせるのは非常に快感だ。されるのは御免被るがね」

 

 ……さて、此処まで長々と『ドライトロン宣告者』のソリティアに付き合った理由は唯一つである。

 

「――そして1番楽しい事はね、こういう先攻制圧盤面を捲くる事さ!」

 

 今回は非常に運が良い事に、ほぼ確実に捲れる手札だったからである――!

 

「私のターン、ドロー!」

 

 引いたカードはダメ押しの《PSYフレームギア・γ》であり――スタンバイフェイズが終わり、すぐにメインフェイズに入る。

 どうやら相手は慢心したか、タイミングを忘れて《永遠の淑女 ベアトリーチェ》の効果を使わなかったようだ。非常にありがたい。まずは邪魔な3体から葬ろう。

 

 

「《I:Pマスカレーナ》《永遠の淑女 ベアトリーチェ》《崇光なる宣告者》の3体を生贄に――相手フィールドに《ラーの翼神竜-球体形(スフィア・モード)》をアドバンス召喚!」

 

 

 チェーンブロックを作らずに3体リリースという最強級の除去、対『ドライトロン宣告者』用に入れた後攻捲り用の1枚である。

 『壊獣』では1体しかリリース出来ずに物足りない。《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》の2体でも物足りない皆様にオススメ、特殊召喚を封じられても使えるよ!

 その代償に、貴重な通常召喚権を使う事と相手の場に3体以上いないと使えない欠点も持ち合わせているので、長所短所は吟味して使うべし。

 

 ――これで相手の妨害はモンスター効果を無効にする《朱光の宣告者》と、手札誘発ぐらいである。

 

「フィールド魔法『暴走魔法陣』を発動! 発動時の効果処理としてデッキから《召喚師アレイスター》を手札に加える」

 

 まずは《灰流うらら》チェック……邪魔されずに効果が通る。此処で早打ちしてくれると嬉しかったのだが、温存したようだ。

 

 ……通常召喚権使ってるから当然と言えば当然か。

 

 《灰流うらら》を握ってないから打たないのでは? そんな淡い前提など抱かず、ある前提で動くのが現代遊戯王である。

 薄い線だが、《ドロール&ロックバード》も無いようだ。あれはあれで打たれたら中々厄介である。回っている『シャドール』だと止まらない場合もあるが。

 

「手札から魔法カード『隣の芝刈り』を発動! デッキの枚数が相手と同じになるように自分のデッキの上から墓地に送る! 私のデッキは53枚! 従って――」

『手札から《灰流うらら》を墓地に捨てて発動、デッキからカードを墓地に送る効果を無効にする』

 

 此処で当然《灰流うらら》を切ってくるのは流石である。だが、無意味だ。

 

「チェーンして手札の《PSYフレームギア・γ》の効果発動、自分フィールドにモンスターが存在せず、相手モンスターの効果が発動した時に発動、手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の《PSYフレーム・ドライバー》を特殊召喚し、その発動を無効にして破壊する」

『相手がモンスターの効果を発動した時、手札の《朱光の宣告者》と天使族モンスター《宣告者の神巫》を捨てて効果発動、その発動を無効にして破壊する』

 

 まぁ其処で使うよね。だが、無意味だ。

 

「チェーンして速攻魔法『墓穴の指名者』発動、相手墓地の《朱光の宣告者》を除外。次のターン終了時まで《朱光の宣告者》の効果は無効化される」

 

 遊戯王マスターデュエルでは珍しくない、大量のチェーン合戦の処理が終わり、相手の手札誘発効果が無効化した上でデッキから大量のカードが墓地に送られる。

 

「……え? シャドールモンスター1体も墓地に落ちなかった……!? 珍しい事もあるもんだ」

 

 運が悪い事に効果で墓地に落ちたらアドを稼ぐ『シャドール』モンスターが1体も落ちなかった。

 発動しただけで上振れ確定のエンドカードである『隣の芝刈り』にしてはお粗末すぎる下振れである。

 だが、今回に関しては何の問題も無い――! 『シャドール』が『シャドール』たる所以はこのカードにこそある!

 

「手札から魔法カード『影依融合(シャドール・フュージョン)』発動! 自分の手札・フィールドから『シャドール』融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。――EXデッキから特殊召喚されたモンスターが相手フィールドに存在する場合、自分のデッキのモンスターも融合素材にする事が出来る!」

 

 此処で本命を叩きつける。

 相手の場にはエクストラから出したリンクモンスター《ユニオン・キャリアー》がいるので、『シャドール』の特権たるデッキ融合が可能なのである!

 なお既にフィールド魔法『暴走魔法陣』を貼っている為、この融合を妨害する事は不可能である。

 

 

「デッキから《シャドール・リザード》と光属性《妖精伝姫(フェアリーテイル)-シラユキ》を融合! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》を融合召喚!」

 

 

 冤罪()で長らく禁止にされ、時代が追いついて(追い抜かれて)無制限となった、シャドールのエースモンスター。コイツがいなくちゃ何もかも始まらない!

 

「特殊召喚された《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、素材として墓地に送られた《シャドール・リザード》の効果発動。《シャドール・リザード》の効果でデッキから通常罠『影光の聖選士(レーシャドール・インカーネーション)』を墓地に送り、《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから《影霊の翼(リーシャドール) ウェンディ》を墓地に」

 

 『隣の芝刈り』の効果で墓地に『影依の偽典』が送られていたので、落ちてなかった『影光の聖選士』を墓地に放り込む。

 

「効果で墓地に送られた《影霊の翼 ウェンディ》の効果発動、デッキから《影霊の翼 ウェンディ》以外の『シャドール』モンスター《シャドール・ビースト》を裏守備表示で特殊召喚する」

 

 アドを稼ぐ為に《シャドール・ビースト》をデッキから引っ張り出して、っと。

 《エルシャドール・ネフィリム》の効果に合わせて《エフェクト・ヴェーラー》が飛んで来なかったので、もう手札誘発は握ってないだろう。

 

「墓地の通常罠『影光の聖選士』の効果発動、このカードと墓地の《シャドール・リザード》を除外し、自分フィールドの裏側表示モンスター《シャドール・ビースト》を表側守備表示にする」

 

 ぶっ壊れというほどのカードパワーは秘めてないが、罠カードなので、好きなタイミングで裏表に出来る『影光の聖選士』はとても便利であり、使い方一つで戦局が変わりかねないいぶし銀のカードである。

 『シャドール』ストラクでは良い新規を数多く貰ったもんだ。

 

「《シャドール・ビースト》のリバース効果発動、2枚ドローして1枚、《影依の巫女 エリアル》を捨てて効果発動、相手の墓地の《崇光なる宣告者》《サイバー・エンジェル-弁天-》『流星輝巧群』を除外する」

 

 そして逆転の可能性を一つ一つ潰していく。『ドライトロン宣告者』において除外されたカードを再利用出来るギミックは存在しない。

 攻撃力2000の下級ドライトロンはほぼ全種墓地にいるので除外しきれないが、メインの《崇光なる宣告者》、1~2枚しか投入されていない儀式魔法、《サイバー・エンジェル-那沙帝弥》のコストになる《サイバー・エンジェル-弁天-》は全除去したい。

 

 ――まだ《サイバー・エンジェル-弁天-》は1枚残っているので、さっき《シャドール・ビースト》の効果で引き込んだ1枚を盤面に叩きつける。

 

「手札から魔法カード『召喚魔術』を発動! 融合モンスターによって決められた融合素材を手札から墓地に送り、融合モンスターをEXデッキから融合召喚する。――『召喚獣』融合モンスターを融合召喚する場合、自分フィールド及び自分・相手の墓地モンスターから除外して融合素材にする事も出来る!」

 

 ちなみにこの『召喚獣』融合モンスターはほぼ全部《召喚師アレイスター》を融合素材とする。

 『シャドール』モンスターは『隣の芝刈り』で墓地に落ちなかったが、もう1枚の《召喚師アレイスター》は墓地に送られている。つまりは後半の融合条件はとっくに成立しているのだ。

 

「自分の墓地の《召喚師アレイスター》と、相手の墓地の光属性《サイバー・エンジェル-弁天-》を除外して融合召喚! レベル9《召喚獣メルカバー》!」

 

 1枚初動で出てくる愛用の制圧モンスター。

 1ターンに1度しか効果を無効に出来ず、尚且つ無効するカードと同じ種類、モンスターカード・魔法カード・罠カードが無ければ無効除外に出来ないが――。

 

「『召喚魔術』が墓地に存在し、除外されている自分の《召喚師アレイスター》を対象に発動出来る。『召喚魔術』をデッキに戻し、《召喚師アレイスター》を手札に戻す」

 

 専用ギミックで確定回収出来るモンスターカードの《召喚師アレイスター》は確保出来る為、使い勝手は便利な類である。

 

 ……さて、展開し続けているが、このターンに決着を付ける事は出来ない。

 《ラーの翼神竜-球体形》の処理は中々厄介である。相手の攻撃・効果の対象にならない耐性への回答はデッキの中に幾つかあるが、対象を取らない除去はこのターン、生憎と用意出来ない。

 

 なので、このターンの捲りは相手の盤面破壊した上での逆制圧という事になる。

 

「レベル8の《エルシャドール・ネフィリム》にレベル2の《PSYフレームギア・γ》をチューニング! シンクロ召喚! 現れろレベル10《フルール・ド・バロネス》!」

 

 此処で出すのは紙で大暴れし、遂にマスターデュエルで実装されたシンクロ版の《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》、『シャドール』においては《エルシャドール・ネフィリム》を出しただけで簡単に出せるので名誉『シャドール』ではないだろうか?

 その驚異の効果は、

 

 《フルール・ド・バロネス》

 シンクロ・効果モンスター

 星10/風属性/戦士族/攻3000/守2400

 チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

 このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 (1):1ターンに1度、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。

 そのカードを破壊する。

 (2):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、

 魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。

 その発動を無効にし破壊する。

 (3):お互いのスタンバイフェイズに、自分の墓地のレベル9以下のモンスター1体を対象として発動できる。

 このカードを持ち主のEXデッキに戻し、そのモンスターを特殊召喚する。

 

 強い事しか書かれてないね! ちなみに出すだけなら《ハリファイバー》を出せるデッキなら全部出てくる。1体だけ並べてもすぐ除去されるが。

 

「墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地の永続罠『影依の偽典』を手札に加える」

 

 そして『隣の芝刈り』で落ちていた『大本命』を回収する。

 ――これが現代の『シャドール』における最強カード。マジでぶっ千切って頭おかしい超強力カードである。

 

「《フルール・ド・バロネス》の効果発動、《ユニオン・キャリアー》を破壊し、1枚伏せてターンエンド。エンドフェイズに《PSYフレーム・ドライバー》は除外される」

 

 

 『芝刈り召喚シャドール』

 LP8000

 手札2枚(《召喚師アレイスター》2枚)

 EXモンスターゾーン

  無し

 メインモンスターゾーン

 《フルール・ド・バロネス》星10/風属性/戦士族/攻3000/守2400

 《召喚獣メルカバー》星9/光属性/機械族/攻2500/守2100

 《シャドール・ビースト》星5/闇属性/魔法使い族/攻2200/守1700

 魔法・罠カードゾーン

  伏せカード1枚(『影依の偽典』)

 フィールド魔法『暴走魔法陣』

 

 

『私のターン、ドロー』

 

 

 『ドライトロン宣告者』

 LP8000

 手札3枚→4枚

 EXモンスターゾーン

  無し

 メインモンスターゾーン

 《ラーの翼神竜-球体形》星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

 魔法・罠カードゾーン

  無し

 

 

 さて、お相手は何をしてくるやら。

 

『墓地の《竜輝巧-アルζ》の効果発動、手札の《サイバー・エンジェル-那沙帝弥》をリリースし、このカードを守備表示で特殊召喚する』

 

 おやおやおや、余りにも迂闊すぎね? その特殊召喚は勿論通すとも。それの効果で儀式魔法もサーチ出来て反撃の狼煙が立つね。――其処から先、一回でも特殊召喚出来ればの話だが。

 

 

「――チェーンして永続罠『影依の偽典(シャドールーク)』発動! 墓地から《影霊の翼 ウェンディ》と闇属性《シャドール・ファルコン》を除外して融合召喚! 現れろレベル5、《エルシャドール・ミドラーシュ》!」

 

 

 墓地除外から相手ターンに融合召喚という無法行為を可能とするぶっ壊れ永続罠『影依の偽典』から現れるは『シャドール』黎明時代から屋台骨として支え続け、《ネフィリム》禁止の暗黒期も戦い抜いた『シャドール』の代名詞、《エルシャドール・ミドラーシュ》である。

 攻撃力2200という高くもない数字だが、その効果は――。

 

「――改めて言うまでもないが、《エルシャドール・ミドラーシュ》がモンスターゾーンに存在する限り、1ターンに1度しかモンスターを特殊召喚出来ない」

 

 いやぁ、相手の特殊召喚に合わせて《ミドラーシュ》を融合召喚するのは快感だねぇ! この停止具合、画面越しから相手の動揺が見て取れる――程無くして相手はサレンダーを選んだ。

 

「……なんだ、『冥王結界波』か『禁じられた一滴』握ってなかったのか」

 

 ふぅ、と緊張感を解いて深くため息を吐く。

 結局この決闘、何方のライフが削られる事無く、決着ついてしまったのだった――。

 




 『芝刈り召喚シャドール』vs『ドライトロン宣告者』

 『芝刈り召喚シャドール』が先攻の場合、《エルシャドール・ミドラーシュ》を立てれれば『ドライトロン宣告者』側のほぼ全ギミックが停止して9割勝利。
 しかし、手札事故で融合出来なければ9割以上ワンキルされる。

 『ドライトロン宣告者』が先攻の場合、8割以上の確率で先攻制圧され、9割以上そのまま封殺される。
 後攻で捲れるケースは1割未満であり、捲ったとしても《エルシャドール・ミドラーシュ》で蓋しなかった場合、9割以上捲り返される。

 総評、先攻取った方が勝つ。
 安定性は圧倒的なまでに『ドライトロン宣告者』側が優勢である。
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