遊戯王マスターデュエル とあるシャドール使いの格付戦奮闘記 作:咲夜泪
《増殖するG》
効果モンスター
星2/地属性/昆虫族/攻 500/守 200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、相手ターンでも発動できる。
(1):このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
このターン、以下の効果を適用する。
●相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、
自分はデッキから1枚ドローしなければならない。
最強級の手札誘発カード。現代において特殊召喚を使わないデッキは極少数であり、ほぼ全デッキにぶっ刺さる。
無視して展開する事も出来なくはないが、幾ら制圧盤面を作っても引かせてしまった枚数で押し潰されるだろう。……デッキを全て引かせるぐらい特殊召喚するなら話は別だが。
効果を通してしまったのなら、展開をやめてターンエンドする、最小限の展開に留める、無視して展開するの3択を迫られる。
割りと洒落にならない抑止力効果を持っているので、最優先で《灰流うらら》で無効にされたり、『墓穴の指名者』で除外される運命にある。
……ところで、なんでよりによってG(ゴキブr)にこんな必須効果を持たせたのか。それが解らない。
――融合、それはEXデッキを扱う中では最古の召喚法であり、最初期はもう産業廃棄物以外の何物でも無かった(3枚消費で1枚(雑魚モンスター)という酷い有様)が、時代と共に進化し続けている。
我等の『シャドール』が誇るデッキ融合こそが最強の融合に相応しい(かなり罪深き)所業であり、2体モンスター揃えただけでデッキから融合魔法という無法(脱法行為)を行うリンクモンスター《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》に、ぶっ壊れ融合モンスターを出せるデッキ融合『フュージョン・デステニー』、そして『遊戯王マスターデュエル』ではまだ見ぬ究極のデッキ融合『烙印融合』――いつ実装されるか、ワクワクするよね!
――ただし、融合だからと言って、全部が全部、好きという訳ではない。
実は『HERO』系の融合は大嫌いだ。特に闇属性で『マスク・チェンジ』で出てくる《M・HERO ダーク・ロウ》とか殺したくなるほど大嫌いであり、『HERO』デッキには一度も触ってなかったりする。ただし、自分で使う《D-HERO デストロイフェニックスガイ》だけは大好きだよ? 便利だし、厄介な除去(リリース・除外・墓地送り)を誘蛾灯の如く吸い込んでくれるし。我が身を犠牲にしてか弱い《ミドラーシュ》を守ってくれるとか、『HERO』の鏡だね!
『プランキッズ』も微妙。半分融合している筈なんだが、何か無理。
『剣闘獣』の融合は全然融合してない。《ABC-ドラゴン・バスター》、お前もだぞ? 何で融合面しているのかな? こんななんちゃって融合では融合の素晴らしさを堪能出来ない。
――あげればきりがない。ただ言えるのは今回の対戦相手の融合は大嫌いの部類である。だってあれ、全然融合してないし。
逆に好印象な融合は、それこそ沢山ある。
《ブラック・マジシャン》系列の融合は難易度も重なって、物凄い充実感を得られる。《竜騎士ブラック・マジシャン》『永遠の魂』『黒の魔導陣』を並べた時は絶頂すら覚える。
『デストーイ』は最高だ。何度も『融合』して殺意溢れる融合モンスター達を並べてワンキルした時は最高の笑顔を浮かべられる。
《覇王龍ズァーク》は出す難易度の難しさには挑戦し甲斐があるが、残念な事に出せる状況下なら既に他の方法で勝ってるという欠点が余りにも残念過ぎる。
『アンティーク』は良い。あれこそ古き良き融合だ。『パワー・ボンド』で融合召喚した攻撃力9000の《古代の機械混沌巨人》とか全能感を味わえるね!
『捕食植物』は早く新規カードを『マスターデュエル』で実装して欲しい。あの新規カードはもう最高だ。『捕食植物』を愛した者が創造したとしか思えない。相手モンスターを捕食して出す融合でしか得られない栄養素があるんじゃ!
『召喚獣』? 『シャドール』と『召喚獣』はズッ友だよ。もはや名誉『シャドール』じゃないか?
「『サクリファイス』融合モンスターも出せれば凄く面白いんだけどなぁ」
『簡易融合』が制限じゃなければ悪用するのになぁ。……『突然変異』が禁止から脱獄したりしない? 喜んで悪用するよ!
「――おや、珍しく先攻。フィールド魔法『暴走魔法陣』発動、効果処理としてデッキから《召喚師アレイスター》を手札に加えるよー」
いつもの動き。相手の誘発チェックも兼ねているが、今回は手札に『影依融合』はあれども『シャドール』モンスター1枚も来てないから刺さった時点で止まらざるを得ないがね。
「《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動でデッキから『召喚魔術』を手札に加える」
『チェーンして《増殖するG》を手札から捨てて発動』
うぐ、《灰流うらら》や『墓穴の指名者』が無い時の《増殖するG》ほど困るものはない。
相手にドローさせたくないが、何も立てずに無防備な状態でターンを渡せば次のターンに無抵抗で殺されるのは必定の理。
普段なら《召喚師アレイスター》からリンク召喚して融合だが、この流れだと2枚ドローされてしまうので、1枚ドローにしよう。
「魔法カード『召喚魔術』を発動、フィールドの《召喚師アレイスター》を除外し、手札の光属性《妖精伝姫-シラユキ》を墓地に送って融合! レベル9《召喚獣メルカバー》を守備表示で融合召喚」
『《増殖するG》の効果で1枚ドロー』
手札消費が嵩む結果だが、まぁ良しとしよう。手札は沢山ある方が嬉しいが、『シャドール』にとって墓地は第二の手札だ。
墓地が肥えれば、後々に《妖精伝姫-シラユキ》が活躍してくれるだろう。
「墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す。私はこれでターンエンド」
『エンドフェイズ、手札の《雷電龍-サンダー・ドラゴン》の効果発動、このカードを手札から捨てて発動出来る。デッキから《雷電龍-サンダー・ドラゴン》1体を手札に加える』
うわぁっ、相手『サンダー・ドラゴン』かよ! 融合テーマだけど全然融合してないヤツ! 融合なのに、個人的に全然そそられないテーマである。
――《サンダー・ドラゴン》、それは遊戯王黎明期に登場したレベル5のモンスター。手札から捨てて、デッキから自身を2体まで手札に加える事の出来る、ただそれだけのカード。
効果を使用すれば1枚手札を増やす事の出来る、ただそれだけの効果。それ故に単純なデッキ圧縮、手札コスト要因にしかなれない。
……そんな化石のようなカードが『サンダー・ドラゴン』というカテゴリーで魔改造されたのはいつの時期だったか、確かリンクショック後の10期だったか。
「《召喚獣メルカバー》の効果発動、手札からモンスターカード《PSYフレームギア・γ》を捨てて、《雷電龍-サンダー・ドラゴン》の効果の発動を無効にする」
とりあえず、ターン1の無効効果を使って妨害しておこう。
なお、発動した場所は手札で、現在は墓地に送られているので、《召喚獣メルカバー》の効果で無効にしても除外はされない。発動場所と現在位置が同じじゃないと除外出来ないのは何か理不尽。
『私のターン、ドロー』
此方の手札は3枚、相手の手札は5枚、凌ぎ切れると良いのだが。
『フィールド魔法『暴走魔法陣』を発動、効果処理としてデッキから《召喚師アレイスター》を手札に加える』
「チェーンして《増殖するG》を手札から捨てて効果発動!」
げぇっ、『召喚獣』との混合か! 基本、『サンダー・ドラゴン』側で通常召喚権を使う事は無いので理想的な組み合わせか。
とりあえず《増殖するG》を切っておくが、『召喚獣』ギミックは絶対に通さないぞ。
『《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動』
「勿論通さない。《召喚獣メルカバー》の効果発動! 手札のモンスターカード《召喚師アレイスター》を墓地に送り、その発動を無効にして除外する!」
これで此方も『召喚獣』ギミックを使えなくなるが、構うものか。相手に使わせたら次のターンなど訪れない!
……これで此方の妨害は打ち切り、手札1枚。相手の手札はまだ4枚。非常にやばい。
『魔法カード『闇の誘惑』発動、自分はデッキから2枚ドローし、その後、手札の闇属性モンスター1体を除外する。手札に闇属性モンスターが無い場合、手札を全て墓地に送る――2枚ドロー、闇属性《雷獣龍-サンダー・ドラゴン》を除外、除外された《雷獣龍-サンダー・ドラゴン》の効果発動、デッキから『サンダー・ドラゴン』モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。デッキから《雷電龍-サンダー・ドラゴン》を守備表示で特殊召喚』
「《増殖するG》の効果で1枚ドロー」
ぐぬぬ、囮の『召喚獣』ギミックを使い終わったら次は本命の展開よね!? ドロー出来るのは嬉しいが、止まってくれた方が遥かに嬉しいぞー!?
『手札の《サンダー・ドラゴン》を捨てて効果発動、デッキから《サンダー・ドラゴン》を2体まで手札に加える。1枚加える』
……昔ならば、何の意味の無い1枚サーチ効果。それが現代だと――。
『フィールドの雷族モンスター《雷電龍-サンダー・ドラゴン》をリリースして融合召喚――このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚出来る。雷族モンスターの効果が手札で発動したターン、融合モンスター以外の自分フィールドの雷族の効果モンスター1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚出来る。レベル8《超雷龍-サンダー・ドラゴン》』
「《増殖するG》の効果で1枚ドロー」
理不尽な制圧効果を持つ融合モンスターを融合召喚する条件になっている。何そのあってないような条件は。
ちなみに《超雷龍-サンダー・ドラゴン》の効果は――。
《超雷龍-サンダー・ドラゴン》
融合・効果モンスター(制限カード)
星8/闇属性/雷族/攻2600/守2400
「サンダー・ドラゴン」+雷族モンスター
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●雷族モンスターの効果が手札で発動したターン、
融合モンスター以外の自分フィールドの雷族の効果モンスター1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない。
(2):このカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりに自分の墓地の雷族モンスター1体を除外できる。
『融合』は必要だろうに! まるでわかっちゃいない! 其処は必須だろうに!
コイツの制圧効果は相手限定の《ライオウ》だよ。その時点で頭おかしい。刺さるデッキには致命的に刺さる。
ちなみに『芝刈り召喚シャドール』においては初動にしか刺さらない。《ドロール&ロックバード》がほぼ刺さらない理由と同じだね。
それでいて、ターン1指定の無い、戦闘・効果で破壊される場合に、代わりに自分の墓地の雷族モンスター1体を除外出来る耐性が余りにも強固過ぎる。
制圧モンスターに耐性を付けるなと何度も言っているだろう! 《エルシャドール・ミドラーシュ》? あれは攻撃力2200しかない上に戦闘破壊耐性は無いから……。
『フィールドから墓地に送られた《雷電龍-サンダー・ドラゴン》の効果発動、デッキから《雷電龍-サンダー・ドラゴン》以外の『サンダー・ドラゴン』カード1枚、魔法カード『雷龍融合』を手札に加える』
融合なのに全然融合じゃない融合カードをサーチされてしまった。これはもう1体の融合モンスターの方も来るか……?
『バトルフェイズ、攻撃力2600の《超雷龍-サンダー・ドラゴン》で守備力2100の《召喚獣メルカバー》を攻撃』
出さないのか。いや、墓地に雷族のサンダー・ドラゴンが3体、除外ゾーンに1体、なるほど、耐性の方を優先したのか。……いや、手札5枚あってその内1枚は《サンダー・ドラゴン》だから、それ使って『雷龍融合』使えば良いのに。訳の解らないプレイングをするなぁ。
「まぁいいや、戦闘破壊されるよー」
相手がプレミする分には何も言うまいよ。致命的な敗因にさせて貰うがね。
『メインフェイズ2、手札の《サンダー・ドラゴン》を捨てて効果発動、デッキから《サンダー・ドラゴン》を2体まで手札に加える。1枚加える。ターンエンド』
……『雷龍融合』使わないのか。あれかな、もしかして《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》ケア? 最近の環境だと『相剣』が暴れ回っているし、『壊獣』よりも優先度上がっているからありな選択肢かな? ――3体並んでくれないとリリース出来ないんだがなぁと手札で腐っている《ラーの翼神竜-球体形》を見ながら残念に思う。
……あ、忘れていた。そういえば《増殖するG》投げているんだった。ドローさせたくないから最小限の展開に、ってのは自分もやった事だった。
「私のターン、ドロー!」
――引いたカードは『フュージョン・デステニー』、にやりと笑う。
現在の手札は4枚、《シャドール・ドラゴン》《ラーの翼神竜-球体形》『フュージョン・デステニー』、そして――。
「魔法カード『影依融合』発動! 通らばデッキ融合だー!」
『手札から《増殖するG》を捨てて効果発動』
「またかよ!? ええい、構うものか! デッキから《影依の巫女 エリアル》と異なる属性《シャドール・ビースト》を墓地に送って融合召喚! レベル6《エルシャドール・アプカローネ》!」
『《増殖するG》の効果で1枚ドロー』
《増殖するG》をまた撃たれてしまったので、本来しようとした展開ルートから即興で変更を加える。
本来なら《影霊の翼 ウェンディ》を墓地に送って展開するつもりだったんだがなぁ。
「墓地に送られた《シャドール・ビースト》《影依の巫女 エリアル》、特殊召喚された《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動!」
フィールド魔法『暴走魔法陣』があるので、相手は此方の融合召喚成功時に何もチェーンする事が出来ない!
「《エルシャドール・アプカローネ》の効果で《超雷龍-サンダー・ドラゴン》の効果を無効にし、《影依の巫女 エリアル》の効果で相手の墓地の《増殖するG》2枚と『闇の誘惑』を除外、《シャドール・ビースト》の効果で1枚ドロー!」
効果が永続的に無効になった事で《超雷龍-サンダー・ドラゴン》の厄介な耐性は綺麗さっぱり消え去った。
なおデッキからカードを手札に加える事の出来ない制圧効果は、墓地経由する『シャドール』には全然刺さらない。《シャドール・ヘッジホッグ》でサーチ出来なくなるぐらいか。
「更に魔法カード『フュージョン・デステニー』発動! デッキからレベル6の《D-HERO ダッシュガイ》と《D-HERO ディバインガイ》墓地に送って融合! レベル8《D-HERO デストロイフェニックスガイ》を融合召喚!」
『《増殖するG》の効果で1枚ドロー』
《増殖するG》の効果で2枚ドローされるが、忌々しいが必要経費だ。
「バトル! 攻撃力2500の《エルシャドール・アプカローネ》で攻撃力2600の《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を攻撃! 《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の効果で墓地の『HERO』の数×200攻撃力がダウンしているので2200!」
《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を戦闘破壊して300ダメージ。残りLP7700。
「《超雷龍-サンダー・ドラゴン》粉砕! 続けて《D-HERO デストロイフェニックスガイ》でダイレクトアタックで2500! これで残りLP5200」
地味に削っておこう。更に――。
「《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の効果発動、自分フィールドのカード《エルシャドール・アプカローネ》と相手フィールドのフィールド魔法『暴走魔法陣』を破壊する!」
相手の『暴走魔法陣』は邪魔なので、《エルシャドール・アプカローネ》と一緒に破壊しておこう。
「破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動! デッキから永続罠『影依の偽典』を手札に加え、その後、《ラーの翼神竜-球体形》を墓地に捨てる」
《増殖するG》を撃たれてないなら《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の効果で自身を破壊して、メインフェイズ2に《グラビティ・コントローラー》になって墓地送りした処だが、これ以上カードをドローされたくないので即興のセカンドプランだ。
「メイン2、カードを1枚セットしてターンエンド」
『私のターン、ドロー』
当然、伏せたのは『影依の偽典』だ。これであの超耐性持ちの融合モンスターに対応出来る。
『魔法カード『召喚魔術』を発動、融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを手札から墓地に送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。――『召喚獣』融合モンスターを融合召喚する場合、自分フィールド及び自分・相手の墓地のモンスターを除外して融合素材とする事も出来る』
まずい、1番引かれたくないカードを引かれていた……! 相手の『召喚獣』ギミックを回させたら間違いなく死ぬな……!
「相手の《召喚師アレイスター》は《召喚獣メルカバー》の効果で除外されて――此方の墓地の《召喚師アレイスター》を使う気か! やらせるか、墓地から《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動!」
相手の手札に《召喚師アレイスター》はまず握ってない! あるなら最初に通常召喚してから展開し始める筈だ……ならば!
「墓地から《召喚師アレイスター》『フュージョン・デステニー』《増殖するG》《召喚獣メルカバー》『影依融合』《エルシャドール・アプカローネ》《ラーの翼神竜-球体形》の7枚を除外し、《妖精伝姫-シラユキ》を墓地から守備表示で特殊召喚する!」
《召喚師アレイスター》を始め、念の為に墓地の融合モンスターを全部除外しておく。
この状況で融合召喚出来るものならやってみやがれ! 融合召喚しない融合デッキだから、まぁ――。
『――融合出来るモンスターがいない為、『召喚魔術』の効果は不発、墓地に送られる』
ただし、これで止まってない。むしろ、始まりなのが恐ろしい。いつもは自分が使う立場なのに、使われる立場になると厄介極まる動きだ。
『墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に加え、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す』
ですよねー、知っていた!
『《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動』
「手札から《灰流うらら》を捨てて効果発動! デッキからカードを手札に加える効果を無効にする!」
だけど、残念! 言ってなかったけ、《シャドール・ビースト》のドロー効果でドローしたのは《灰流うらら》だって。全然言ってなかったね!
『《召喚師アレイスター》1体でリンク召喚、召喚条件はレベル4以下の魔法使い族モンスター。リンク1《聖魔の乙女アルテミス》』
とりあえず出した枠かな? あとは――。
『魔法カード『雷龍融合』発動。自分フィールド・墓地のモンスター及び除外されている自分のモンスターの中から、雷族の融合モンスターによって決められた融合素材モンスターを持ち主のデッキに戻し、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する――墓地の《サンダー・ドラゴン》2体と《超雷龍-サンダー・ドラゴン》をデッキに戻して融合召喚、融合素材は『サンダー・ドラゴン』モンスター×3、レベル10《雷神龍-サンダー・ドラゴン》』
――この融合魔法には文句を言いたい。激しく抗議したい。
うん、フィールドは解るよ? 墓地のモンスターもぎりぎり解る。
だけど、除外からは駄目だろう? 更に言うならば、なんで融合素材をデッキに戻すなの? どう考えてもおかしいだろう!
そのインチキ融合()魔法で出てくる《雷神龍-サンダー・ドラゴン》は――。
《雷神龍-サンダー・ドラゴン》
融合・効果モンスター
星10/光属性/雷族/攻3200/守3200
「サンダー・ドラゴン」モンスター×3
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●手札の雷族モンスター1体と、「雷神龍-サンダー・ドラゴン」以外の自分フィールドの雷族の融合モンスター1体を除外した場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
(1):雷族モンスターの効果が手札で発動した時に発動できる(ダメージステップでも発動可能)。
フィールドのカード1枚を選んで破壊する。
(2):このカードが効果で破壊される場合、
代わりに自分の墓地のカード2枚を除外できる。
馬鹿げた耐性とターン1指定無しの対象を取らない破壊効果を持っているインチキ融合()である。
だからさ、何度でも言うよ。融合モンスターを出すのに『融合』は必須だろうに! 融合が必要無い融合モンスターなんて融合じゃなくてエクシーズやシンクロやリンクで良いじゃん!?
さて、この厄介な破壊耐性――相手の墓地のカードは6枚、3回破壊を防がれる始末。そして手札で雷族モンスターの効果が発動する度に破壊効果を飛ばしてくる。
割りとイカれている性能で攻撃力3200、400下がっても2800なので《D-HERO デストロイフェニックスガイ》ではどう足掻いても太刀打ち出来ない。
――まぁ今回は出落ちに終わるんだけどね。
相手、忘れてね? 前のターンに私がセットしたカードが何なのか。そんなの一択しか無いだろうに。
「融合召喚に成功した瞬間、永続罠『影依の偽典』発動! 墓地の《シャドール・ビースト》と光属性《PSYフレームギア・γ》を除外して融合召喚! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》!」
融合相手に《エルシャドール・ミドラーシュ》の効果は刺さらない。
何故なら特殊召喚1回で2200以上の打点を持つモンスターを簡単に立てられるからだ。
故に温存していたのはこの時の為よ。
「永続罠『影依の偽典』の隠されてない隠された効果! 『影依の偽典』の効果で特殊召喚したモンスターと同じ属性を持つ相手フィールドのモンスター1体を選んで墓地に送る――《エルシャドール・ネフィリム》は光属性、相手の場の光属性の《雷神龍-サンダー・ドラゴン》を墓地に送る。ばいばーい」
その厄介な耐性は破壊効果にのみ有効、墓地送りには無力よ! 光or闇属性など『影依の偽典』の融合効果のついでに墓地送りされる定めよ……。
「特殊召喚された《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、デッキから《シャドール・リザード》を墓地に送る。効果で墓地に送られた《シャドール・リザード》の効果発動、デッキから《影霊の翼 ウェンディ》を墓地に送る。《影霊の翼 ウェンディ》の効果発動、デッキから《シャドール・ヘッジホッグ》を裏側守備表示で特殊召喚する」
相手の場を掃除したので悠々と相手ターンに展開する。本命を出す前に伏せた『影依の偽典』を処理しなかった相手が悪い。
「あ、ついでに《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の効果発動、自身と相手フィールドの《聖魔の乙女アルテミス》を破壊する。墓地の《D-HERO デストロイフェニックスガイ》の効果発動、このカードが破壊された場合に発動出来る。次のターンのスタンバイフェイズに自分の墓地から『D-HERO』モンスター1体を選んで特殊召喚する」
解っていたが、『墓穴の指名者』は無いようだ。手札5枚もあるのに何も動けないのか。
『……ターンエンド』
「私のターン、ドロー! スタンバイフェイズ、墓地から《D-HERO デストロイフェニックスガイ》を攻撃表示で特殊召喚する!」
さて、相手の場は空だし、さくっと殺してやるか。
「裏側守備表示の《シャドール・ヘッジホッグ》を攻撃表示に変更してリバース効果発動、デッキから罠カード『影光の聖選士』を手札に加える」
割りと意味の無いカードをサーチする。いや、本来サーチしようとしたカード、ドローしちゃったし。
「《妖精伝姫-シラユキ》を攻撃表示に変更し、バトル! 攻撃力2500の《D-HERO デストロイフェニックスガイ》でダイレクトアタック! 残りLP2700」
攻撃に反応する手札誘発の採用は稀だし、握ってないようだ。
「攻撃力1850の《妖精伝姫-シラユキ》でダイレクトアタック! 残りLP850」
これで残り3桁。ただ、1000に限りなく近い3桁だから、まだ鉄壁ラインとは言えないね!
「攻撃力800の《シャドール・ヘッジホッグ》でダイレクトアタック! 残りLP50!」
夢の2桁! これはアニメなら完全に鉄壁ラインっしょ! そう、アニメならば。
「そして最後は《エルシャドール・ネフィリム》で――あっと、この《ネフィリム》は『影依の偽典』で融合召喚したから制約でダイレクトアタックが出来ないぞー、これじゃ仕留められないなー」
いやまぁ――今回のは最初から気づいていたけど。たまに素で忘れてやらかすけどね!
「――速攻魔法『神の写し身との接触』発動、フィールドの《エルシャドール・ネフィリム》と光属性《妖精伝姫-シラユキ》を融合! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》!」
やっぱりは融合はちゃんと融合魔法使って融合しないとね! この醍醐味、説明は敢えてしないけど解らないかなー!
「――攻撃力2800の《エルシャドール・ネフィリム》でダイレクトアタック!」
相手のLPを削り切ってデュエル終了、やっぱり融合は最高だね!
『芝刈り召喚シャドール』vs『サンダー・ドラゴン』
基本的に『サンダー・ドラゴン』側有利。
『サンダー・ドラゴン』の融合体に対し、『シャドール』側は非常に辛い。
特殊召喚1回縛りも刺さらないし、墓地除外も全く刺さらない。《エルシャドール・アプカローネ》の無効効果と『影依の偽典』の墓地送り効果、『超融合』や『禁じられた一滴』をフルに活用するしかない。
大抵は『超雷龍』と『雷神龍』の2体が並ぶので、超融合で《捕食植物ドラゴスタペリア》で両方とも吸えるが、EXデッキの枠的に融合フェスじゃない限り採用は難しい。