遊戯王マスターデュエル とあるシャドール使いの格付戦奮闘記   作:咲夜泪

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 本日の最強カード

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》
 リンク・効果モンスター
 リンク6/闇属性/サイバース族/攻 0
 【リンクマーカー:上/左/右/左下/下/右下】
 属性が異なるモンスター3体以上
 (1):「ジ・アライバル・サイバース@イグニスター」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
 (2):このカードの元々の攻撃力は、このカードのリンク素材としたモンスターの数×1000になる。
 (3):このカードは他のカードの効果を受けない。
 (4):1ターンに1度、このカード以外のフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
 そのモンスターを破壊し、このカードのリンク先となる自分フィールドに「@イグニスタートークン」(サイバース族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。

 攻撃力4000~6000で出てくる完全耐性持ちの超大型モンスター。
 1枚初動で出て良いモンスターじゃないし、これが許されるなら『三幻神』や『三幻魔』の耐性、原作準拠でエラッタしてくれ。
 同じ完全耐性持ちの《ロンゴミ》とは違って戦闘破壊は可能。その高打点を超えられるのならば、の話。
 出されたら対処出来ないモンスター筆頭株。こういうモンスター、『シャドール』にも欲しい。
 


23vs『@イグニスター』

 ――5月が終わり、6月。再びランクマッチで駆け上がる日々が帰ってきた。

 

 先月、『ダイヤモンド1』に到達してから、私は常に飢えていた。

 数多の決闘者を討ち取って這い上がった者達とのデュエルは、何処か空虚で、何か物足りない……そんな事が多かった。

 

 それは何故か、理由は至極簡単だ――最高ランクに到達した先での敗北は、単なる結果でしかなく、何の痛手も無いからだ。

 

 極論から言えば、手札が悪ければ即座にサレンダーして次に行けば良い。手札誘発が無かったらサレンダーして次に、手札誘発が通らなかったらサレンダー。……何をするにも、即座に諦めが過る。

 リスクのない敗北は、デュエルの内容そのモノを薄めてしまう。頂点のランクには上澄みしかいない筈なのに、駆け上がっていた最中より弱く感じるのはその為か。

 

 ――それは相手側だけでなく、自分自身に対しても同じ事。

 

 『ダイヤモンド1』という最高ランクに到達した瞬間から、全ての決闘者は飢餓するのだろう。

 あのひりつく緊張感を、1挙動毎に一喜一憂する激動の瞬間を、打ちし枯れて敗北する屈辱の味を、勝利して得られる一瞬の快感を。

 

「――何はともあれ、今月は『プラチナ5』からスタートか。……『ゴールド5』からじゃなくて良かった良かった」

 

 巷では『放置bot』が問題視されているそうだが、生憎と一度も遭遇した事無いので何も言えない。

 ……『ダイヤモンド1』に『ワンキルbot』は結構いたよ? 「壁とやってろ」筆頭だから、勝っても負けても楽しくない害悪だね、早く滅びてどうぞ。

 

「やっぱり『天威相剣』が多いなぁ。メインギミック止めても『ハリラドン』展開されたんだけど?」

 

 モンスター効果無効の大型制圧モンスターを出される前に《原始生命態ニビル》で一掃したのにそのトークンを起点に展開されて再制圧されるのは勘弁願いたい。

 

「前回と比べて結構環境変わったけど――『ドライトロン宣告者』が完全に消えた事以外は群雄割拠しているなぁ」

 

 なお『黄金郷のコンキスタドール』を制限にされた『エルドリッチ』は全然減っていない。むしろ《天獄の王》実装でより一層厄介になってるよ。

 ちょうど6月1日が休日だったのでランクマッチに籠もった、のだが――『プラチナ5』→『プラチナ2』→『プラチナ4』、手札事故続きで連敗し続けて落ちに落ちた時は心折れそうになったね!

 まぁ痛くない敗北など味の無いガムと一緒、辛酸を舐めてこそ勝利の美酒が映えるってもんよ!

 

「……また後攻かぁ。連続で後攻になる不具合治らない? 初期手札は――幾らでも捲れそうだね」

 

 《ラーの翼神竜-球体形》『サンダー・ボルト』『ハーピィーの羽根箒』『神の写し身との接触』『隣の芝刈り』――制圧されても《ラーの翼神竜-球体形》で3体リリース出来るし、『サンダー・ボルト』と『ハーピィの羽根箒』で雑に相手の盤面全破壊出来る。『隣の芝刈り』さえ通せば勝利は目の前だね、勝ったなガハハ!

 

『――私のターン、《ピカリ@イグニスター》を通常召喚、効果発動』

 

 あ、やべ。手札誘発、何も握ってないのに通していけない1枚初動を通してしまった!

 

 ――『@イグニスター』、それはアニメ『遊戯王VRAINS』において主人公の相棒にしてラスボス『Ai』が使うテーマである。

 そんな事前情報は至極どうでもいい。この1枚初動を通してしまうと――攻撃力5000~6000の完全耐性持ちの超大型モンスターが出てくる、以上。

 『芝刈り召喚シャドール』にとって、そんなのに対処する方法は絶無であり、ほぼ詰み――これから超長いソリティアに付き合うぐらいなら即座にサレンダーして次のデュエルに向かった方が時間的も早く、労力も少なく済むだろう。

 

 ……『@イグニスター』とのデュエルなんて、此方が先攻取って《ミドラーシュ》立てて相手側サレンダーか、後攻で邪魔出来なかった時点でサレンダーの2択しかあるまい。

 

「――いや、そうじゃねぇだろう……!」

 

 即座にサレンダーしそうになった自分を叱咤する。先月の『ダイヤモンド1』帯で染み付いた諦め癖が鬱陶しい。

 勝ち筋が薄いから諦めてサレンダーする? ほぼ詰み? 何を言ってるんだ、デッキの中に解答が1つでもある以上、挑むのは当然だ……!

 顔を叩いて気合を入れ直す。諦めるという選択肢を放棄する。

 

「よーし、開き直った! 意地でも戦い抜いてやる! 持久戦に徹した『シャドール』の恐ろしさを味わせてやる!」

 

 さぁ、さっさとあの完全耐性の超大型モンスターを出せや!

 

『《ピカリ@イグニスター》が召喚・特殊召喚に成功した場合、デッキから『Ai』魔法・罠カード1枚、『めぐり-Ai-』を手札に加える』

 

 相手が何をするか、大体解っているとは言え、『@イグニスター』とのデュエル経験はほぼ皆無である。

 何せほぼ最初のターンの見せ合いで勝負が決するので、まともにデュエルした事が無いからである。

 

『《ピカリ@イグニスター》1体でリンク召喚、アローヘッド確認、召喚条件はリンクモンスター以外の『@イグニスター』モンスター1体、リンク1《ダークインファント@イグニスター》』

 

 なので、どのモンスターがどんな効果を持っているか、全然把握してないのである。

 知らないテーマのカードって全部同じに見えるよね。そして興味も薄いから効果もあんまり覚えないという悪循環。良い機会だからじっくりと眺めていよう。

 

『リンク召喚に成功した《ダークインファント@イグニスター》の効果発動、デッキからフィールド魔法『イグニスターAiランド』を手札に加える』

 

 やっぱりリンク1のモンスターって悪さしかしないわ。簡単に専用フィールド魔法サーチとかやって良い事じゃないと思うなぁ。

 

『魔法カード『めぐり-Ai-』発動、手札・EXデッキの攻撃力2300のサイバース族モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターと同じ属性を持つ『@イグニスター』モンスター1体をデッキから手札に加える。発動後、このターン中に自分がこの効果で見せたモンスターまたはその同名モンスターの特殊召喚に成功しなかった場合、エンドフェイズに自分は2300ダメージを受ける。このカードの発動後、ターン終了時まで自分はサイバース族以外のモンスターの効果を発動出来ない』

 

 手札誘発以外、全部サイバース族だからほぼ関係無いデメリットである。

 手札誘発使えなくなるのが最大のデメリットだが、此方の手札に手札誘発無いからデメリットを突く事も出来ない……。

 

『EXデッキから炎属性の《ファイアフェニックス@イグニスター》を見せ、デッキから炎属性の《アチチ@イグニスター》を手札に加える』

 

 ちなみに『@イグニスター』は初動を手札誘発で止めると高確率で棒立ちエンドしてくれるから、一度止めたら勝利と思って良い。今回止められる手札誘発来てないけど。

 

『フィールド魔法『イグニスターAiランド』発動、効果発動、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札からレベル4以下の『@イグニスター』モンスター1体、炎属性の《アチチ@イグニスター》を特殊召喚する。このターン、自分は元々の属性が同じモンスター『イグニスターAiランド』の効果で特殊召喚出来ず、サイバース族モンスターしか特殊召喚出来ない』

 

 ……ねぇ、このフィールド魔法の特殊召喚、何処にもターン1書いてないんだけど?

 

『特殊召喚に成功した《アチチ@イグニスター》の効果発動、デッキから《アチチ@イグニスター》以外のレベル4以下の『@イグニスター』モンスター1体《ヒヤリ@イグニスター》を手札に加える』

 

 そのサーチ効果、当然のように召喚・特殊召喚の両方に対応しているの、時代を感じる。

 うちの《召喚師アレイスター》も特殊召喚された時も『召喚魔術』サーチしてくれない?

 

『《ダークインファント@イグニスター》と《アチチ@イグニスター》の2体でリンク召喚、召喚条件はサイバース族モンスター2体。リンク2《サイバース・ウィキッド》』

 

 ……どうにもサイバース族は好きになれない。リンクショックが齎したトラウマは、未だに決闘者の胸の内に蔓延っている。

 何で融合モンスターを複数並べるのにリンクモンスターを経由しないといけなかったんかね? 今考えてもあのルール改正は下の下策だったわ。

 

『フィールド魔法『イグニスターAiランド』の効果発動、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札からレベル4以下の『@イグニスター』モンスター1体、闇属性の《ドヨン@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 やっぱり頭おかしい事しやがる。明らかにターン1付け忘れだろこれ。

 

『特殊召喚された《ドヨン@イグニスター》の効果発動、リンク先にモンスターが特殊召喚された《サイバース・ウィキッド》の効果発動』

 

 《増殖するG》があったら、凄い枚数引けただろうなぁと現実逃避する。

 

『《サイバース・ウィキッド》がモンスターゾーンに存在する状態でこのカードのリンク先にモンスターが特殊召喚された場合、自分の墓地のサイバース族モンスター1体、《ダークインファント@イグニスター》を除外し、デッキからサイバース族チューナー1体《ブルル@イグニスター》を手札に加える』

 

 展開している筈なのに相手の手札が逆に増えてね?

 手札が一気に枯渇する『シャドール』から見たら羨ましい光景である。……いや、手札よりも墓地を肥えさせるプレイングしているから当然なんだが。

 

『特殊召喚された《ドヨン@イグニスター》の効果で墓地から『@イグニスター』モンスター1体、《ピカリ@イグニスター》を手札に加える』

 

 5枚から6枚。

 

『リンク2の《サイバース・ウィキッド》と《ドヨン@イグニスター》でリンク召喚、召喚条件は効果モンスター2体以上、リンク3《トランスコード・トーカー》』

 

 確か墓地蘇生出来る『コード・トーカー』リンクモンスターだったか。

 

『サイバース族リンクモンスターのリンク素材として墓地に送られた《ドヨン@イグニスター》の効果発動、自分の墓地の『Ai』魔法・罠カード1枚、『めぐり-Ai-』を手札に加える』

 

 6枚から7枚。だからなんで展開していて手札増えるんかね?

 

『フィールド魔法『イグニスターAiランド』の効果発動、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札からレベル4以下の『@イグニスター』モンスター1体、風属性の《ブルル@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 このフィールド魔法、アニメでの展開の都合上用意した展開カードをそのままOCGに持ってきてね? いや、ある程度弱体化はしていると思うけど……。

 

『特殊召喚に成功した《ブルル@イグニスター》の効果発動、デッキから『@イグニスター』モンスター1体、《ガッチリ@イグニスター》を墓地に送る』

 

 何だったかな、確か墓地効果ある『@イグニスター』モンスターだったか。どれも同じに見えるから区別つかないや。

 

『《トランスコード・トーカー》の効果発動、《トランスコード・トーカー》以外の自分の墓地のリンク3以下のサイバース族リンクモンスター1体、《サイバース・ウィキッド》をこのカードのリンク先となる自分フィールドに特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚出来ない』

 

 全部サイバース族モンスターだから、この縛り、欠片も意味無いな。

 

『《トランスコード・トーカー》と《サイバース・ウィキッド》と《ブルル@イグニスター》でリンク召喚、召喚条件はカード名が異なるモンスター3体、リンク3《ダークナイト@イグニスター》』

 

 リンク3とリンク2のモンスターを使ってリンク3を出すとは豪華な素材だ。

 

『フィールド魔法『イグニスターAiランド』の効果発動、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札からレベル4以下の『@イグニスター』モンスター1体、光属性の《ピカリ@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 やっと手札が5枚、――さっき出てきた『@イグニスター』モンスターも手札に回収すれば改めてあのフィールド魔法で特殊召喚出来るのか。

 

『《ピカリ@イグニスター》1体でリンク召喚、召喚条件はリンクモンスター以外の『@イグニスター』モンスター1体、リンク1《ダークインファント@イグニスター》』

 

 またあのリンク1を出してきた?

 

『リンク先にモンスターが特殊召喚された《ダークナイト@イグニスター》の効果発動、自分の墓地からレベル4以下の『@イグニスター』モンスターを可能な限りこのカードのリンク先となる自分フィールドに効果を無効にして特殊召喚する』

 

 ふむふむ、《ダークナイト@イグニスター》のリンクマーカーは全部下側に向いているから、あと2体特殊召喚出来るという事か。

 

『チェーンして《ダークインファント@イグニスター》の効果発動、元々の攻撃力が2300のサイバース族モンスターが効果を発動した時に発動出来る。このカードの位置をこのカードのリンク先となる自分のメインモンスターゾーンに移動する。その後、このカードの属性をターン終了時まで任意の属性に変更出来る――神属性を選択』

 

 は? サイバース族の分際で神属性を僭称し、更には横にずれてリンクマーカー3箇所空けた?

 

『《ダークナイト@イグニスター》の効果で墓地から《ピカリ@イグニスター》《アチチ@イグニスター》《ブルル@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 ……これ、フィールドから離れたら除外とか無いの? 無いみたいだね。

 

『レベル3のチューナーモンスター《ブルル@イグニスター》にレベル4の《ピカリ@イグニスター》をチューニング、シンクロ召喚、レベル7《ウィンドペガサス@イグニスター》』

 

 ああ、あの風属性のシンクロモンスターには見覚えある。墓地で悪さするヤツだ。

 どれどれ……《ウィンドペガサス@イグニスター》がフィールド・墓地に存在する状態で、このカード以外の自分フィールドのカードが戦闘、または相手の効果で破壊された場合、このカードを除外して相手フィールドのカード1枚をデッキに戻す?

 害悪過ぎて笑えない。優先的に除外しようっと。

 

『シンクロ素材として墓地に送られた《ブルル@イグニスター》の効果発動、《ブルル@イグニスター》以外の自分の墓地の、そのシンクロ召喚の素材としたモンスター1体《ピカリ@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 もうこの時点でフィールドに5体、5属性が並んでいる訳だが。

 

『自分フィールドに『@イグニスター』モンスターが存在する場合、手札の《ヒヤリ@イグニスター》を特殊召喚する』

 

 6体で6属性になったわ! ヤツが出てくるか……!

 

『《ダークナイト@イグニスター》と《ヒヤリ@イグニスター》でリンク召喚、召喚条件はサイバース族モンスター2体、リンク2《スプラッシュ・メイジ》』

 

 まだ終点じゃないのかよ。一人でやってるよー。

 

『《スプラッシュ・メイジ》の効果発動、自分の墓地のサイバース族モンスター1体《ドヨン@イグニスター》を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚出来ない』

 

 この意味の無いデメリット、何とかならない? いやまぁ、展開の最後に『フュージョン・デステニー』から《デスフェニ》が出てこないのは幸いなんだけどさ?

 何はともあれ、また6体、6属性が揃った。今度こそ――『ヤツ』が出てくる。

 

 

『――神属性の《ダークインファント@イグニスター》、光属性の《ピカリ@イグニスター》、風属性の《ウィンドペガサス@イグニスター》、闇属性の《ドヨン@イグニスター》、炎属性の《アチチ@イグニスター》、水属性の《スプラッシュ・メイジ》の6体でリンク召喚、召喚条件は属性が異なるモンスター3体以上、リンク6《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》』

 

 

 ついに出てきた、『@イグニスター』が誇る超大型リンクモンスター。

 現状でも唯一のリンク6モンスターである。

 

『《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》は自分フィールドに1体しか表側表示で存在出来ない。このカードの元々の攻撃力は、このカードのリンク素材としたモンスターの数×1000――攻撃力6000となる。このカードは他のカードの効果を受けない』

 

 頭おかしい。この馬鹿みたいな打点で完全耐性とか、『芝刈り召喚シャドール』ではほぼほぼどうしようもない。

 《No.86 H-C ロンゴミアント》 と比べて制圧効果を持たないが、代わりにターン過ぎる毎に弱体化するような弱点が存在しない。

 ……こういうのを見る度に、『三幻神』をエラッタして原作効果に限りなく近づけても良い気がする。

 

『カードを1枚伏せてターンエンド――エンドフェイズ、『めぐり-Ai-』の効果、『めぐり-Ai-』の効果で見せたモンスターの特殊召喚に成功しなかった場合、2300ダメージを受ける』

 

 そういえば見せたカード召喚してなかったか。2300削れて残りLP5700。結構痛いダメージ入るんだなぁ。

 

 

 『@イグニスター』

 LP5700

 手札3枚

 EXモンスターゾーン

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》リンク6/闇属性/サイバース族/攻6000

 メインモンスターゾーン

  無し

 魔法・罠カードゾーン

  伏せカード1枚

 フィールド魔法『イグニスターAiランド』

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 引いたカードは《妖精伝姫-シラユキ》……! あれ、これ何気にシャイニング・ドローじゃね?

 

「手札から魔法カード『ハーピィの羽根箒』を発動! 相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」

『チェーンして速攻魔法『抹殺の指名者』発動、『ハーピィの羽根箒』を宣言し、デッキから宣言したカードを除外する。ターン終了時までこの効果で除外したカード及びそのカードと元々のカード名が同じカードの効果は無効化される』

 

 わざわざ自分の『ハーピィの羽根箒』を削ってまで無効化するの? そのフィールド魔法、自己回収効果も内蔵しているというのに。

 無効にされたが、露払いは出来た。後はこの本命が通るか、祈るだけだ。

 

「魔法カード『隣の芝刈り』発動! 私のデッキは54枚、相手のデッキは31枚、よってデッキから23枚墓地送りする!」

 

 よし、通った! 落ちたカードは――『シャドール』モンスターが《影霊の翼 ウェンディ》と現状効果使えない《シャドール・ハウンド》の2体だけ。『影依融合』1枚と『影光の聖選士』1枚と『影依の偽典』1枚と『神の写し身との接触』1枚、『フュージョン・デステニー』2枚とも落ちたから《デスフェニ》は出せない、《召喚師アレイスター》1枚落ちたけど『召喚魔術』は落ちなかった。残りは汎用魔法カードと手札誘発――これは、このデュエルに限っては最高の落ち方だ……!

 

「墓地に送られた《影霊の翼 ウェンディ》の効果発動、デッキから《影依の巫女 エリアル》を裏側守備表示で特殊召喚する」

 

 即興で展開ルートを思い浮かべながら動き出す。『シャドール』に決まった展開ルートはないのでこういうのは大体フィーリングである。

 

「墓地の罠カード『影光の聖選士』の効果発動、このカードと墓地の『シャドール』カード1枚《シャドール・ハウンド》を除外し、自分フィールドの裏側守備表示のモンスター1体《影依の巫女 エリアル》を選んで表側守備表示にする。そして《影依の巫女 エリアル》のリバース効果発動、除外されている自分の『シャドール』モンスター1体《シャドール・ハウンド》を表側守備表示で特殊召喚する」

 

 これでフィールドに属性の違う『シャドール』モンスターが2体揃った!

 

「速攻魔法『神の写し身との接触』発動! 《影依の巫女 エリアル》と異なる属性の《シャドール・ハウンド》を融合! レベル6《エルシャドール・アプカローネ》!」

 

 勿論、《エルシャドール・アプカローネ》の効果無効も完全耐性を持っている《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》には届かない。

 これから過労死する《エルシャドール・アプカローネ》の仕事は他の事だ。

 

「特殊召喚された《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動! 墓地に送られた《シャドール・ハウンド》の効果発動! 《シャドール・ハウンド》の効果で《エルシャドール・アプカローネ》を攻撃表示から守備表示に変更し、《エルシャドール・アプカローネ》の効果でフィールド魔法『イグニスターAiランド』の効果を無効にする」

 

 墓地から回収効果もあるフィールド魔法なら永続的に無効にすれば良い。

 ……勝ち筋から言えば、大量展開して欲しいのだが、無くても『3体』並べるぐらい楽だろう?

 

「《妖精伝姫-シラユキ》を通常召喚――《エルシャドール・アプカローネ》と《妖精伝姫-シラユキ》の2体でリンク召喚、召喚条件は効果モンスター2体、リンク2《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》!」

 

 前までは「どうせ禁止になるから」と使うのを拒否していたが、やっぱり禁止になるだけあって便利だよね《アナコンダ》君。たまにLPコストが致命傷になるけど。

 

「墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動、墓地の『影依融合』を手札に加え、その後、手札の『サンダー・ボルト』を墓地に捨てる」

 

 このデュエルにおいて意味の無い全体破壊カードをポイ捨てしておく。

 

「手札から魔法カード『影依融合』発動! 相手フィールドにEXデッキから特殊召喚されたモンスターがいるのでデッキ融合! 《シャドール・リザード》と光属性《PSYフレームギア・γ》を墓地に送り、レベル8《エルシャドール・ネフィリム》を守備表示で融合召喚!」

 

 今回の『芝刈り』で全然『シャドール』モンスター落ちなかったので、デッキリソースはフルに保たれている。

 全部使い切る勢いで活用するから、非常にありがたい話である。

 

「特殊召喚された《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地に送られた《シャドール・リザード》の効果発動――《シャドール・リザード》の効果でデッキから《シャドール・ビースト》を墓地に送り、《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから『影光の聖選士』を墓地に送る。墓地に送られた《シャドール・ビースト》の効果で1枚ドロー」

 

 ――引いたカードは《増殖するG》、現状を打開出来るカードではないが、それを引く為の希望である。

 

「《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の効果発動! 2000LPを払い、デッキから『融合』通常・速攻魔法または『フュージョン』通常・速攻魔法カード1枚――『影依融合』を墓地に送って発動! この効果はその魔法カード発動時の効果と同じになる!」

『相手メインフェイズに、手札から《エフェクト・ヴェーラー》を墓地に送り、相手フィールドの効果モンスター1体《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》を対象として発動、その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする』

 

 む、手札誘発を握っていたか。『相剣』が流行っているから前の環境よりも《エフェクト・ヴェーラー》と『無限泡影』増えているんだよなぁ。

 自分で使う分は刺さりが悪いが、相手に使われると致命的な箇所でぶっ刺さる。だが、甘いぞ遊戯!

 

「墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 墓地の『隣の芝刈り』『禁じられた一滴』『暴走魔法陣』『墓穴の指名者』2枚『ライトニング・ストーム』、そしてフィールドの《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の7枚を除外して発動、《妖精伝姫-シラユキ》を特殊召喚する!」

 

 効果が無効になる前にフィールドからいなくなれば大丈夫、そういうサクリファイス・エスケープは得意技よ!

 

「《エフェクト・ヴェーラー》は対象を失い、《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の効果で再び『影依融合』のデッキ融合発動! 《影霊の翼 ウェンディ》と異なる属性の《シャドール・ファルコン》を墓地に送り、レベル6《エルシャドール・アプカローネ》を守備表示で融合召喚!」

 

 ははは、1ターンに2回やるデッキ融合は気持ちが良いなァ! これで墓地に送った『シャドール』モンスター2体を更に展開し――。

 

「……あ、《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》の制約忘れていた。この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚出来ない……」

 

 完全なプレミじゃん!? 1回目の『影依融合』で《エルシャドール・アプカローネ》出すべきだった……!

 やっぱり《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》使い慣れてないと、とんでもないミス犯すね!

 ま、まぁ、大丈夫、まだ致命傷じゃない……! 致命傷じゃないと良いなぁ。

 

「私はこれでターンエンド! さぁドロッドロの泥試合をしようぜ!」

 

 

 『芝刈り召喚シャドール』

 LP6000

 手札2枚(《増殖するG》《ラーの翼神竜-球体形》)

 EXモンスターゾーン

  無し

 メインモンスターゾーン

 《エルシャドール・アプカローネ》星6/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2000

 《エルシャドール・ネフィリム》星8/光属性/天使族/攻2800/守2500

 《妖精伝姫-シラユキ》星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000

 魔法・罠カードゾーン

  無し

 

 

 デッキの残り枚数22枚、墓地29枚、除外8枚。今回は全領域に気を配る必要があるので逐一チェックしておく。

 

『私のターン、ドロー』

「ドローフェイズ、手札から《増殖するG》を墓地に捨てて効果発動!」

 

 さぁ、存分に展開するが良い!

 

 ――さて、私の勝ち筋だが、現状2通りしかない。

 

 相手に3体以上展開して貰う事。その状態で私のターンに回ったのなら、即座に《ラーの翼神竜-球体形》でリリース出来る。幾ら完全耐性を誇ろうが、ルールでのリリース効果には無力なのだ。

 もう1つは単純明快だ。《ロンゴミ》と違って《ジ・アライバル》には戦闘耐性は無い。なので攻撃力6000を超えて上から殴れば良いのだ。……いや、それが至難だから苦労しているのだが。

 一応、私のデッキで打点6000を超える手段は1つだけある。出来るかは知らん。やらないと死ぬだけだね!

 

『魔法カード『めぐり-Ai-』発動、EXデッキの光属性《ライトドラゴン@イグニスター》を見せて、デッキから光属性《ピカリ@イグニスター》を手札に加える』

 

 お、《増殖するG》を使ってるのに相手展開する気満々だな。良いぞ、どんどん展開して神の餌になれ!

 

『《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》の効果発動、1ターンに1度、このカード以外のフィールドのモンスター1体を対象として発動出来る。そのモンスターを破壊し、このカードのリンク先となる自分フィールドに『@イグニスタートークン』(サイバース族・闇・星1・攻/守0)1体を特殊召喚する。――《エルシャドール・アプカローネ》を破壊』

 

 まぁこの効果はどうでもいい。同じくほぼ完全耐性を持っていた《アポクリフォート・キラー》の強制墓地送りより全然生温い効果だ。

 

「《増殖するG》の効果で1枚ドロー、そして墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動! 墓地から《影依の巫女 エリアル》を手札に加え、《影依の巫女 エリアル》を捨てて効果発動、相手の墓地の《ウィンドペガサス@イグニスター》《ダークナイト@イグニスター》《トランスコード・トーカー》を除外する」

 

 《エルシャドール・アプカローネ》を墓地に落とすという事は、相手ターンに悪さ出来るって事なんだがね!

 《シャドール・リザード》経由しないのはデッキリソースも墓地リソースも極限まで使う事を想定しているのでデッキの中に温存する方向性だからである。

 

『チェーンして速攻魔法『Aiドリング・ボーン』発動、自分の墓地の『@イグニスター』モンスター1体《ダークナイト@イグニスター》を対象として発動出来る。そのモンスターを特殊召喚する。このカードの発動後、ターン終了時まで自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚出来ない』

「《増殖するG》の効果で1枚ドロー」

 

 ちっ、1体除外逃れたか。こういうのがあるから、相手の墓地のモンスターを徹底的に除外したいんだよなぁ。

 

『『@イグニスタートークン』をリリースし、《ダンマリ@イグニスター》をアドバンス召喚――リンク3の《ダークナイト@イグニスター》と《ダンマリ@イグニスター》でリンク召喚、召喚条件は効果モンスター2体以上、リンク4《アクセスコード・トーカー》』

「《増殖するG》の効果で1枚ドロー」

 

 うわ、相手の場に3体モンスターが並んだとしめしめと思っていたら、また超火力のリンクモンスターが来たか……!

 

『《アクセスコード・トーカー》の効果の発動に対して、相手は効果を発動出来ない』

 

 しかし、同じシリーズのラスボスの最後の切り札と、主人公の最後の切り札が同じ盤面に登場しているのは中々にエモい光景ではないだろうか。

 なお、隠れてない殺意は見ないものとする。余裕で耐えられるけど、普通に死ねる盤面だしね。

 

『リンク召喚に成功した《アクセスコード・トーカー》の効果発動、そのリンク素材としたリンクモンスター1体《ダークナイト@イグニスター》1体を対象として発動出来る、このカードの攻撃力は、そのモンスターのリンクマーカーの数×1000アップする――《ダークナイト@イグニスター》のリンクマーカーは3つ、よって3000アップして攻撃力5300となる』

 

 懐かしいなぁ、《ハリファイバー》《セレーネ》《アクセスコード》で使っていた時期があった。

 この殺意の高さに除去能力は超優秀で、ワンキル要因として役立ったなぁ。

 今の環境だと《ハリファイバー》から《幻獣機アウローラドン》 出した方が厄介な盤面作れるので、《アクセスコード・トーカー》を見る機会はめっきり減ったが。

 

『《アクセスコード・トーカー》の効果発動、自分のフィールド・墓地からリンクモンスター、闇属性《サイバース・ウィキッド》を除外して発動出来る。相手フィールドのカード1枚を選んで破壊する。このターン、自分の《アクセスコード・トーカー》の効果を発動する為に同じ属性のモンスターを除外する事は出来ない。――《エルシャドール・ネフィリム》を破壊する』

「破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動! 墓地から《影依融合》を手札に加える!」

 

 とは言え、それは《アクセスコード・トーカー》が厄介極まる事には変わりない。

 この破壊効果にチェーン出来ない上に、墓地にあるリンクモンスターの属性の種類の数だけ破壊効果を発動出来るんだから、打点も合わせてワンキル前の露払いとして完璧な仕事をされるんだよなぁ。

 

『《アクセスコード・トーカー》の効果発動、墓地のリンクモンスター、水属性《スプラッシュ・メイジ》を除外し、《妖精伝姫-シラユキ》を選んで破壊する』

 

 しかも選んで破壊だから効果の対象にならない耐性もすり抜ける優秀さ。

 何もかも強い事しか書かれてないな! 流石、一番最初からエースモンスター()を禁止にされる主人公様のカードは違うね! おのれ遊作ぅ!

 

『バトルフェイズ』

「墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 墓地の『超融合』2枚、『フュージョン・デステニー』2枚、『暴走魔法陣』、『隣の芝刈り』、『ハーピィの羽根箒』の7枚を除外して守備表示で特殊召喚!」

 

 だが、仕留められると思ったら大間違いだ。墓地リソースが尽きぬ限り、《妖精伝姫-シラユキ》は何度でも蘇る!

 

『攻撃力5300の《アクセスコード・トーカー》で守備力1000の《妖精伝姫-シラユキ》を攻撃』

「戦闘破壊されて墓地へ」

『攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》でダイレクトアタック』

 

 そして《妖精伝姫-シラユキ》の特殊召喚の効果にはターン1指定など無い!

 

「――墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 墓地の《増殖するG》2枚、《PSYフレームギア・γ》2枚、『サンダー・ボルト』、《シャドール・ファルコン》、手札の《D-HERO ディバインガイ》の7枚を除外して墓地から守備表示で特殊召喚!」

 

 《D-HERO ディバインガイ》はこのデュエル中、活用手段が無いので手札から除外コストになって貰おう。

 

『攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で守備力1000の《妖精伝姫-シラユキ》を攻撃』

「戦闘破壊されるよー」

『メインフェイズ2、ターンエンド――エンドフェイズ時、魔法カード『めぐり-Ai-』の効果で2300ダメージを受ける』

 

 

 『@イグニスター』

 LP3400

 手札1枚

 EXモンスターゾーン

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》リンク6/闇属性/サイバース族/攻6000

 メインモンスターゾーン

 《アクセスコード・トーカー》リンク4/闇属性/サイバース族/攻5300

 魔法・罠カードゾーン

  無し

 フィールド魔法『イグニスターAiランド』

 

 

 このターンで仕留めきれると思ったら大間違いだ。しかし2体か。《ラーの翼神竜-球体形》でリリース出来ないな。

 

「私のターン、ドロー!」

 

 ただまぁ《アクセスコード・トーカー》は残しておくとやばいので除去せねば。

 それにLPを3400まで減らしてきたか。これは――もしかしたら、新たな勝機が生まれたかもしれないな。迂闊にLP減らしすぎだ。

 

 デッキ枚数は18枚、墓地は19枚、除外は22枚、手札は5枚でフィールドは更地。LPは6000で即死圏内。いや、8000でも即死圏内だったけど。

 

 ――何の何の、まだまだ行けるぜ! フィールドを更地にした程度で『シャドール』が黙る訳無いだろう!

 

「手札から魔法カード『影依融合』発動! デッキから《影依の巫女 エリアル》と光属性《原始生命態ニビル》を墓地に送り、融合! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》を守備表示で融合召喚!」

 

 まずは挨拶のデッキ融合。常にデッキ融合出来るとか幸せな空間だね。攻撃力6000の完全耐性で無ければの話だが。

 

「特殊召喚された《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地に送られた《影依の巫女 エリアル》の効果発動――相手の墓地の《ダークナイト@イグニスター》《ダークインファイト@イグニスター》『Aiドリング・ボーン』の3枚を除外する。《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから永続罠『影依の偽典』を墓地に送る」

 

 何を優先して除外したら良いのか、全く解らないから片っ端から除外していこう! 全部除外すれば墓地で悪さするヤツ、いなくなるよね!

 

「《シャドール・ファルコン》を通常召喚し、――レベル2のチューナーモンスター《シャドール・ファルコン》にレベル8の《エルシャドール・ネフィリム》をチューニング! シンクロ召喚! レベル10《フルール・ド・バロネス》!」

 

 やっぱりコイツ、『シャドール』じゃね? シンクロした回数=《バロネス》を出した回数だったりする。

 

「墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地の『影光の聖選士』を手札に加える」

 

 今回において『影依の偽典』は墓地リソースを削ってしまうので役に立たない。最後の『影光の聖選士』には擦り切れるまで活用せねばなるまい。

 

「《フルール・ド・バロネス》の効果発動、《アクセスコード・トーカー》を破壊する!」

 

 棒立ちの《アクセスコード・トーカー》など、ただの的に過ぎん! それを出すからには確実に仕留めないとねェ!

 

「更に魔法カード『召喚魔術』を発動! 墓地の《召喚師アレイスター》と相手の墓地の光属性《ピカリ@イグニスター》を除外して融合! レベル9《召喚獣メルカバー》を守備表示で融合召喚!」

 

 相手の墓地のモンスターを除外して出す融合は最高だぜ。

 

「カードを1枚セット、そして墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻してターンエンド」

 

 よし、これでキーカードの《召喚師アレイスター》を1枚手札に確保出来た。

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》を正面から突破するには、少なくとも手札に《召喚師アレイスター》が2枚必要だからね!

 

 

 『芝刈り召喚シャドール』

 LP6000

 手札3枚(《ラーの翼神竜-球体形》《召喚師アレイスター》《原始生命態ニビル》)

 EXモンスターゾーン

  無し

 メインモンスターゾーン

 《フルール・ド・バロネス》星10/風属性/戦士族/攻3000/守2400

 《召喚獣メルカバー》星9/光属性/機械族/攻2500/守2100

 魔法・罠カードゾーン

  伏せカード1枚(『影光の聖選士』)

 

 

『私のターン、ドロー』

「スタンバイフェイズ、《フルール・ド・バロネス》の効果発動! 自分の墓地のレベル9以下のモンスター1体、《エルシャドール・アプカローネ》を対象として発動、《フルール・ド・バロネス》をEXデッキに戻し、《エルシャドール・アプカローネ》を守備表示で特殊召喚する!」

 

 1回限りの無効効果残しているけど、余り効果無いので《バロネス》には早期退勤して貰い、《アプカローネ》に過労死して貰おう。……文字通り死んで貰うまでが仕事なんだ。

 

『《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》の効果発動、《エルシャドール・アプカローネ》を破壊し、自分フィールドに『@イグニスタートークン』を守備表示で特殊召喚する』

「破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動! 墓地の《影依の巫女 エリアル》を手札に加え、その後、《影依の巫女 エリアル》を墓地に送って効果発動! 相手の墓地の《アクセスコード・トーカー》『めぐり-Ai-』《ガッチリ@イグニスター》を除外する!」

 

 さぁ調子に乗ってあと1体モンスター出してしまえ。そうすれば真の神を拝ませてやるんだが――。

 

『バトルフェイズ、攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で守備力2100の《召喚獣メルカバー》を攻撃』

「戦闘破壊されるよ」

 

 再び更地にされるも、極限まで消費を抑えられた。……守備表示の守備力0のトークンに、相手の残りLP3400。あれ、攻撃力6000の完全耐性を無視して殺せるんじゃね?

 

『バトルフェイズ終了、メインフェイズ2、ターンエンド』

「エンドフェイズ、罠カード『影光の聖選士』発動、墓地の《エルシャドール・アプカローネ》を守備表示で特殊召喚する」

 

 《エルシャドール・アプカローネ》は何度でも蘇るよ! 株式会社『シャドール』に労基など存在しない。元々社員確保の為に死体とかを『シャドール』化してるしね!

 

「私のターン、ドロー!」

 

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》は確かに無敵のモンスターだ。だが、プレイヤーは無敵ではない!

 

「《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動でデッキから『召喚魔術』を手札に加える」

 

 いやぁ、本来の予定なら《ジ・アライバル》を攻略して格好良く決める予定だったが、殺せるチャンスが他にあるなら殺さないとね? 殺せる時に殺さないと決闘者として恥ずかしいでしょ?

 

「魔法カード『召喚魔術』発動、自分のフィールドの《召喚師アレイスター》と――」

『チェーンして墓地の《ダンマリ@イグニスター》の効果発動、自分フィールドにリンク6モンスターが存在する場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動出来る。そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。この効果は相手ターンでも発動出来る。対象は『召喚魔術』』

 

 んな、フリーチェーンで無効効果が墓地に眠ってたのか!? 特殊召喚から効果発動するから《アプカローネ》じゃ出来ない事を出来ちゃうの!?

 これは《ダンマリ@イグニスター》の効果を見逃して除外してなかった私の完全なミスだが――甘いぞ遊戯!

 

「更にチェーンして墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 墓地の《シャドール・リザード》《シャドール・ハウンド》《影霊の翼 ウェンディ》《PSYフレーム・ドライバー》『影依融合』《シャドール・ビースト》、そしてフィールドの『召喚魔術』を除外して《妖精伝姫-シラユキ》を守備表示で特殊召喚する!」

 

 対象がいなくなれば無効効果も不発だな! つまり、この融合召喚が通る!

 

「これで対象を失った《ダンマリ@イグニスター》の効果は不発! 『召喚魔術』の効果が通り、フィールドの《召喚師アレイスター》と相手の墓地の炎属性《アチチ@イグニスター》を除外して融合召喚! レベル7《召喚獣プルガトリオ》!」

 

 よーし、勝った! 第三部完!

 

「相手フィールドのカードは3枚、よって《召喚獣プルガトリオ》の攻撃力は600アップして2900、更に墓地から『召喚魔術』の効果を発動して除外されている《召喚師アレイスター》を手札に回収すれば――!」

 

 《召喚師アレイスター》の手札誘発効果で打点1000アップして、3400まですり減らしてくれたLPを一発で削り取れるって寸法だァ!

 さて、『召喚魔術』の更なる効果を発動して、除外された《召喚師アレイスター》を回収――。

 

 

「……あ、《シラユキ》の効果で『召喚魔術』除外しているから回収効果使えねぇ!?」

 

 

 あ、あ、あ。計算狂った!? これは、ああ、ああああああ!

 

「……うわ、うわぁっ、500足りねぇ!? というか、《影依の巫女 エリアル》の効果で《ダンマリ@イグニスター》を除外していれば勝ってたじゃねぇか!?」

 

 仕留められる唯一の機会を、自らのプレミで逃したのか……! ぐ、ぐぬぬ、ウボァー!?

 

「バ、バトル。攻撃力2900の《召喚獣プルガトリオ》で守備力0の『@イグニスタートークン』を攻撃、2900の貫通ダメージで残りLP500、『@イグニスタートークン』が戦闘破壊された事で《召喚獣プルガトリオ》の攻撃力が200下がって2700となる」

 

 相手の残りLP500、うわぁ、鉄壁ラインだね。本当にこれ以上削り取れる見込みが無いからマジで鉄壁なんだが。

 

「……私はこれでターンエンド」

 

 

 『芝刈り召喚シャドール』

 LP6000

 手札3枚(《ラーの翼神竜-球体形》《召喚師アレイスター》《シャドール・リザード》)

 EXモンスターゾーン

 《召喚獣プルガトリオ》星7/炎属性/悪魔族/攻2700/守2000

 メインモンスターゾーン

 《エルシャドール・アプカローネ》星6/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2000

 《妖精伝姫-シラユキ》星4/光属性/魔法使い族/攻1850/守1000

 魔法・罠カードゾーン

  無し

 

 

 デッキ枚数14枚、墓地17枚、除外30枚、手札3枚、絶好の機会を無駄にし、墓地リソースを著しく削ってしまった。正直ヤバい。

 

『私のターン、ドロー』

 

 7ターン目。相手の手札は3枚、デッキ枚数は27枚なのでデッキ切れは到底望めず、EXデッキの残り枚数は6枚、墓地はあらかた除外し尽くしたので5枚。

 

 ……一番ヤバいのは、攻撃力2700に過ぎない《召喚獣プルガトリオ》、攻撃表示のまま……!

 

『手札から速攻魔法『禁じられた一滴』発動、フィールドの『イグニスターAiランド』をリリースし、《召喚獣プルガトリオ》の攻撃力を半分にし、効果を無効化する』

 

 効果を無効にしている『イグニスターAiランド』をコストに、《召喚獣プルガトリオ》の攻撃力を半分にされて攻撃力1350、まだ攻撃力6000の《ジ・アライバル》に殴られても生き残れるが――。

 

『墓地の『イグニスターAiランド』の効果発動、墓地の《ヒヤリ@イグニスター》を除外し、このカードをフィールドにセットする。そして効果発動、手札から光属性《ピカリ@イグニスター》を特殊召喚して効果発動、デッキから魔法カード『めぐり-Ai-』を手札に加える』

 

 うわ、相手さん、不穏な動きをし始めたぞー。

 

『魔法カード『めぐり-Ai-』を発動、EXデッキの炎属性《ファイアフェニックス@イグニスター》を見せ、デッキから炎属性《アチチ@イグニスター》を手札に加える』

 

 先程から自傷ダメージを受け続けたサーチカードを再び使用――つまり、このターンの内に絶対《ファイアフェニックス@イグニスター》を出すという事か。

 えーと、《ファイアフェニックス@イグニスター》の効果は、っと。

 

 

 《ファイアフェニックス@イグニスター》

 リンク・効果モンスター

 リンク3/炎属性/サイバース族/攻2300

 【リンクマーカー:左/右/下】

 サイバース族モンスター2体以上

 このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

 (1):このカードが攻撃するダメージ計算時に発動できる。

 このカードの攻撃力分のダメージを相手に与え、

 その戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0になる。

 (2):このカードが効果で破壊された場合に発動できる。

 相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。

 (3):リンク召喚したこのカードが破壊され墓地へ送られた場合、

 次のスタンバイフェイズに発動できる。

 このカードを墓地から特殊召喚する。

 

 

 あかん。直火焼きで焼き殺される!? でも(3)の蘇生効果、リンク召喚の時限定だから《デスフェニ》より優しいね。なんで《デスフェニ》もそうしなかったんだ……?

 

『《アチチ@イグニスター》を通常召喚し、効果発動。デッキから《ピカリ@イグニスター》を手札に加える』

 

 これで場に2体だが――どうして場に3体モンスターがいる状態でターン渡して来ないんかねぇ? まさかの《ラーの翼神竜-球体形》ケア!?

 

『《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》の効果発動、《妖精伝姫-シラユキ》を破壊し、『@イグニスタートークン』を特殊召喚する』

 

 割りと隙の多い破壊効果だが、展開補助まで出来るからかなり鬱陶しいなこれ。

 

『《アチチ@イグニスター》《ピカリ@イグニスター》『@イグニスタートークン』の3体でリンク召喚、召喚条件はサイバース族モンスター2体以上、リンク3《ファイアフェニックス@イグニスター》』

 

 ぐぬぬ、やっぱり3体並ばない! 3体さえ、3体さえ並べばお前なんてリリース出来るのにぃぃぃ!

 

『バトルフェイズ、攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で攻撃力1350の《召喚獣プルガトリオ》を攻撃』

 

 さて、これを通してしまうと、このターンで死ぬ。

 ――とれる選択肢は2つ。墓地に送られた《妖精伝姫-シラユキ》の効果を使って《召喚獣プルガトリオ》を除外するか、もう1つの最終手段を使うかだ。

 墓地の枚数は18枚……いや、此処で使えば後が無くなる。使いたくないが、もう1つの札を切るしかない……!

 

「墓地から罠カード『影光の聖選士』の効果を発動! このカードと墓地の『神の写し身との接触』を除外し、攻撃表示の《召喚獣プルガトリオ》を裏側守備表示に変更する!」

 

 ……これで2枚しか入ってない『影光の聖選士』が揃って除外され、墓地の『シャドール』融合モンスターを蘇生する手段が消え去った。

 既に《エルシャドール・アプカローネ》と《エルシャドール・ネフィリム》は出し切っているので、非常に不味い。

 

「戦闘破壊されるが、守備表示なので戦闘ダメージは発生しない!」

『攻撃力2300の《ファイアフェニックス@イグニスター》で守備力2000の《エルシャドール・アプカローネ》を攻撃――効果発動、このカードが攻撃するダメージ計算時に発動出来る。このカードの攻撃力分のダメージを相手に与え、その戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは0となる』

「《エルシャドール・アプカローネ》は戦闘では破壊されない! 2300削られて残りLP3700」

 

 何とか凌ぎ切ったか。……攻撃力2300程度のリンクモンスターを棒立ち? あれ、これ《ジ・アライバル》を無視して殺しに行けるのでは?

 今の直火焼き効果、攻撃した時限定で、攻撃された時は発動しないよな? いや、《召喚師アレイスター》を回収出来なかったから打点足りないや。

 

『メインフェイズ2、ターンエンド』

「私のターン、ドロー!」

 

 ――此処で引いたカードは、まさかの《召喚師アレイスター》!

 

 よし、予定変更してプランBだ! このターンで決着を付ける! 不用意に展開したのが運の尽きよ!

 

「《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動でデッキから『召喚魔術』を手札に加えてそのまま発動! フィールドの《召喚師アレイスター》と墓地の融合モンスター《召喚獣プルガトリオ》を除外して融合召喚! レベル8《召喚獣アウゴエイデス》!」

 

 我がデッキに眠る、《ジ・アライバル》を正面から打倒し得る唯一の可能性。それを此処で投入する!

 

「墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に加え、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す」

 

 本来ならば《召喚師アレイスター》が手札に2枚来るまで粘る予定だったが、殺せる機会があるなら逃さずに掴み取るのが決闘者よ!

 

「《召喚獣アウゴエイデス》の効果発動! 自分の墓地の融合モンスター《エルシャドール・ネフィリム》を除外し、ターン終了時まで除外したモンスターの攻撃力の数値分アップする! 《エルシャドール・ネフィリム》の攻撃力は2800、よって《召喚獣アウゴエイデス》の攻撃力は4800となる!」

 

 相手の残りLPは500、《ファイアフェニックス@イグニスター》の攻撃力は2300、もう1枚、《召喚師アレイスター》を確保するまでもなく決着だ!

 

 

「――バトル! 攻撃力4800の《召喚獣アウゴエイデス》で攻撃力2300の《ファイアフェニックス@イグニスター》を攻撃! 今度こそ勝ったァ!」

 

 

 唯一の心残りは、完全耐性の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》を最後まで仕留められなかった事だが――。

 

『墓地の《アチチ@イグニスター》の効果発動』

「……え? ソイツに墓地効果あるの?」

『自分のサイバース族モンスターが戦闘を行うダメージステップ開始時に、墓地の《アチチ@イグニスター》を除外して発動出来る。その自分のモンスターを破壊する』

「――は?」

 

 自分のモンスターを破壊する墓地効果……? あ、あ、あ、攻撃対象が無くなって戦闘ダメージが発生しない……!?

 

『《ファイアフェニックス@イグニスター》が効果で破壊された場合に発動出来る。相手フィールドのモンスター1体、《召喚獣アウゴエイデス》を選んで破壊する』

 

 我がデッキにおける唯一の解答が、《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》を戦闘破壊出来る可能性を秘めた融合モンスターが、無惨にも墓地に送られる。

 此処から蘇生する手段? 私のデッキには無いよ……。

 

「あ、あ、あっ……た、ターンエンド……」

『私のターン、ドロー』

 

 放心しながらターンを渡し、ドローフェイズからスタンバイフェイズ、そしてメインフェイズに入る。

 

「《ファイアフェニックス@イグニスター》の蘇生効果を使わなかった……!?」

 

 そうだよな、使わないよな。2300程度の打点を立てたら、今度こそ《召喚師アレイスター》の攻撃力1000アップで仕留められるからな、畜生!

 

『カードを1枚セットし、ターンエンド』

「わ、私のターン、ドロー」

 

 何もせずにターンエンドだと? 此方の動きに警戒したのか――だが、これは此方にとって最悪の最適解だ。

 仮に、このまま全部のターン、棒立ちエンドされたとしよう。それをされたら逆転の可能性すらなく、デッキ切れで終わる。

 

「《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動でデッキから『召喚魔術』を手札に加え、魔法カード『ルドラの魔導書』発動、自分フィールドの魔法使い族モンスター《召喚師アレイスター》を墓地に送り、デッキから2枚ドローする」

 

 ほぼほぼ打つ手が無くなり、ほぼ詰みの状況。だが、それは自分視点であり、相手視点ではそうではない。

 

 ……さて、この自分視点、EXデッキにもう出せる『召喚獣』融合モンスターがなく、文字通り命を削りながら解答の無いデッキからドローする愚挙。相手視点からはどう映るか?

 

 即ちデッキにある解答を引き当てようとする行為に他ならない。

 棒立ちでエンドしていては解答札を引かれる可能性がある。その前に仕留めようと――動かざるを得ないよなぁ?

 

「速攻魔法『神の写し身との接触』発動、フィールドの《エルシャドール・アプカローネ》と手札の闇属性《シャドール・リザード》を融合! レベル5《エルシャドール・ミドラーシュ》を守備表示で融合召喚」

 

 EXデッキの残り枚数は6枚、残りの『シャドール』融合モンスターは2枚、《エルシャドール・ミドラーシュ》と《エルシャドール・シェキナーガ》だけである。

 残りは出せる見込みがほぼ無い《フルール・ド・バロネス》、出しても意味がないリンクモンスター《聖魔の乙女アルテミス》《グラビティ・コントローラー》、そして出せるルートが喪失した《D-HERO デストロイフェニックスガイ》だけである。

 

「墓地に送られた《シャドール・リザード》の効果発動、《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動――墓地の『影依の偽典』を手札に加え、手札の『召喚魔術』を墓地に送る。《シャドール・リザード》の効果でデッキから《シャドール・ドラゴン》を墓地に送って効果発動、相手フィールドの伏せカードを破壊する」

 

 破壊した伏せカードは『抹殺の指名者』か。どうでも良いな。

 

「墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に加え、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す」

 

 正規ルートで《ジ・アライバル》を戦闘破壊する手段は潰えた。あとは――初手から手札で眠っている《ラーの翼神竜-球体形》に全てを託すしかあるまい。

 

「カードを1枚セットしてターンエンド」

『私のターン、ドロー』

 

 問題があるとすれば、2回連続、仕留めようと動いてるから、相手の警戒心が頂点に達している事なんだよなぁ。

 

『バトルフェイズ、攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で守備力800の《エルシャドール・ミドラーシュ》を攻撃』

「戦闘破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・ミドラーシュ》の効果発動、墓地の『影依融合』を手札に加える」

 

 ぐぬぬ、《ミドラーシュ》破壊耐性あるから、相手の展開効果使えないじゃん。噛み合わないものだ……。

 

『メインフェイズ2、ターンエンド』

「私のターン、ドロー!」

 

 12ターン目。デッキの残り枚数8枚、墓地21枚、除外33枚、手札6枚か。

 

「永続罠『影依の偽典』発動! 墓地の《影霊の翼 ウェンディ》と闇属性《召喚師アレイスター》を除外して融合! レベル5《エルシャドール・ミドラーシュ》を守備表示で融合召喚、私はこれでターンエンド……」

『私のターン、ドロー』

 

 手札には《召喚師アレイスター》2枚あるが、攻撃力3000の融合モンスターなんていないから、例え3枚集まっても攻撃力6000の《ジ・アライバル》に届かない……!

 

『バトルフェイズ、攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で守備力800の《エルシャドール・ミドラーシュ》を攻撃』

「戦闘破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・ミドラーシュ》の効果発動、墓地の『神の写し身との接触』を手札に加える」

 

 先程の焼き直し――此方のリソースだけ削れて終わった。回収した『神の写し身との接触』も、使い道が無い。

 

『メインフェイズ2、ターンエンド』

「私のターン、ドロー」

 

 さて、最後の賭けに出るとしよう。これで相手が何も出さなかったら、相手の勝利だ。

 

「魔法カード『影依融合』発動! デッキから《シャドール・ヘッジホッグ》と地属性《増殖するG》を墓地に送って融合! レベル10《エルシャドール・シェキナーガ》を守備表示で融合召喚!」

 

 これでデッキの残り枚数5枚、相手のデッキは21枚なので――現状、相手は何も展開せず、棒立ちエンドするだけで勝利する。

 

「墓地に送られた《シャドール・ヘッジホッグ》の効果は使えない。もうデッキに『シャドール』モンスターが完全に尽きたからね……私はこれでターンエンド、エンドフェイズ時、手札が7枚なので『召喚魔術』を墓地に捨てる」

『私のターン、ドロー』

 

 手札は6枚、墓地は23枚――さぁ、展開しろ!

 

『《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》の効果発動、《エルシャドール・シェキナーガ》を破壊し、『@イグニスタートークン』を特殊召喚する』

「破壊されて墓地に送られた《エルシャドール・シェキナーガ》の効果発動、墓地の『影依融合』を手札に加える」

 

 よし、2体、さぁ、次を出せ……!

 

『手札から《ピカリ@イグニスター》を通常召喚、効果発動』

 

 来た! だが、此処からリンク召喚されたら、また2体とかになってしまうだろう。故に――。

 

「チェーンして墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 墓地の《原始生命態ニビル》『影依融合』《灰流うらら》『影依の偽典』『ルドラの魔導書』『神の写し身との接触』《シャドール・リザード》の7枚を除外して守備表示で特殊召喚!」

『《ピカリ@イグニスター》の効果でデッキから『めぐり-Ai-』を手札に加える』

 

 蘇生魔法はもう入ってないようだ。よし、これで――。

 

「特殊召喚された《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動、《ピカリ@イグニスター》を裏側守備表示にする!」

 

 リンク召喚の弱点の一つは裏側守備表示にされるとリンク素材に出来ない事だ。融合なら裏だろうが表だろうが融合素材に出来るけどねぇ!

 

『カードを1枚セットしてバトルフェイズ、攻撃力6000の《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》で守備力1000の《妖精伝姫-シラユキ》を攻撃』

「戦闘破壊されるよ」

『メインフェイズ2、ターンエンド』

 

 

 『@イグニスター』

 LP500

 手札4枚

 EXモンスターゾーン

 《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》リンク6/闇属性/サイバース族/攻6000

 メインモンスターゾーン

  裏側守備表示のモンスター(《ピカリ@イグニスター》)

 『@イグニスタートークン』星1/闇属性/サイバース族/攻 0/守 0

 魔法・罠カードゾーン

  伏せカード1枚

 フィールド魔法『イグニスターAiランド』

 

 

「――私のターン、ドロー」

 

 

 長かった。最初のターンから握っていたが、ただの一回も条件が揃わなかった。

 だが、今、相手の場にモンスターが3体並んでいる。完全耐性? そんなもの、ルールの前では関係無い。

 さぁ、神の降臨の為の贄となれ!

 

 

「――相手フィールドの裏側守備表示のモンスター、『@イグニスタートークン』、そして《ジ・アライバル・サイバース@イグニスター》の3体を生贄に、レベル10《ラーの翼神竜 球体形》を相手のフィールドに召喚する!」

 

 

 電子の海に揺蕩うまやかしの神を、真なる神が駆逐する。やはり《ラーの翼神竜-球体形》は神のカード……《ヲー》? 早くエラッタして。

 

『手札から《アーティファクト-ロンギヌス》の効果発動、相手ターンに手札のこのカードをリリースして発動出来る。このターン、お互いにカードを除外出来ない』

 

 ふむ、なるほど、手札で腐っていたのか。

 《妖精伝姫-シラユキ》が墓地除外で蘇生するのは相手ターン、相手側視点で自分のターンだから《ロンギヌス》の除外出来なくさせる効果を打ちたくても腐っていたと。

 今、このターンで打っても無駄なんだが、無敵の《ジ・アライバル》をリリースされて焦ったのかなァ?

 

「墓地の『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に加え、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す」

 

 とりあえず召喚権を使ったし、融合モンスターは全部使い切ったのでやれる事は無い。

 

「カードを2枚セットしてターンエンド」

『私のターン、ドロー』

 

 さぁ、事実上のラストターンだ。打開出来るもんならやってみろ! 勿論、何もさせないがね!

 

『《アチチ@イグニスター》を通常召喚』

「チェーンして墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動! 《影依の巫女 エリアル》2枚《エルシャドール・アプカローネ》《エルシャドール・ネフィリム》《シャドール・ファルコン》《召喚獣メルカバー》《召喚獣アウゴエイデス》の7枚を除外し、墓地から守備表示で特殊召喚」

 

 これで墓地の残り枚数は7枚、除外されたカードは48枚だよ。

 

「特殊召喚された《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動、《アチチ@イグニスター》を裏側守備表示にする」

『チェーンして手札から《幽鬼うさぎ》を捨てて効果発動、フィールドのモンスターの効果が発動した時、またはフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動した時、手札のこのカードを墓地に送って発動出来る。フィールドのそのカードを破壊する』

「何を無駄な事を――」

 

 《幽鬼うさぎ》の弱点だが、破壊しても効果は止められない。そもそも《妖精伝姫-シラユキ》を破壊しても意味無いような――。

 

『チェーンして罠カード『無限泡影』発動、相手フィールドの表側表示モンスター1体、《妖精伝姫-シラユキ》を対象として発動出来る。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする』

「んな!?」

 

 何気なく伏せられていたの、『無限泡影』だったのかよ!

 

「えーと、『無限泡影』の効果で《妖精伝姫-シラユキ》の効果がターン終了時まで無効化され、《幽鬼うさぎ》で更に破壊されて墓地に送られると」

 

 びっくりしたが、うん、特に意味の無い足掻きか。

 

『カードを2枚セット、バトルフェイズ、攻撃力800の《アチチ@イグニスター》でダイレクトアタック』

「LPで受ける。残りLP2900」

 

 此処に来て、互いにリソースが尽きたと見える。《ラーの翼神竜-球体形》と2体でリンク召喚出来るモンスター、入ってなかったようだね。EXデッキ5枚だし、枯渇しきったのだろう。

 

『メインフェイズ2、ターンエンド』

「エンドフェイズ時、墓地の《妖精伝姫-シラユキ》の効果発動、《エルシャドール・アプカローネ》《シャドール・ドラゴン》《エルシャドール・ミドラーシュ》2枚《増殖するG》《シャドール・ヘッジホッグ》《エルシャドール・シェキナーガ》の7枚を除外し、《妖精伝姫-シラユキ》を攻撃表示で特殊召喚する」

 

 墓地を全部除外しきって最後のフィニッシャー《妖精伝姫-シラユキ》を特殊召喚する。

 墓地0枚で除外ゾーン55枚とか、二度と見ない数字だぞ?

 

「更に《ラーの翼神竜-球体形》は私のフィールドに帰還する」

 

 さて、もう展開するまでもない。あの伏せたカードが『ミラーフォース』のような攻撃反応型の罠だったとしてもフィールドと手札除外で再び《妖精伝姫-シラユキ》を蘇生出来るしね!

 

「私のターン、ドロー。バトル、攻撃力1850の《妖精伝姫-シラユキ》で攻撃力800の《アチチ@イグニスター》を攻撃! トドメじゃー!」

 

 最後の一撃は甘くせつない。『ダイヤモンド5』に突入してからの最初のデュエル、全身全霊を尽くして勝利をもぎ取り、その日は精魂共に燃え尽きて力尽きたのだった。

 




 『芝刈り召喚シャドール』vs『@イグニスター』

 先攻取った方の勝ちであり、最後までやるまでもなく初動で決着がつく。
 故に本編のように泥試合になるのは非常に稀である。
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