遊戯王マスターデュエル とあるシャドール使いの格付戦奮闘記 作:咲夜泪
永続罠(禁止カード)
このカードのコントローラーはお互いのスタンバイフェイズ毎に700LPを払う。
700LP払えない場合このカードを破壊する。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
フィールドの全ての魔法カードの効果は無効化される。
4月制限で、エラッタされて復帰したカードにも関わらず、再び禁止入りするという伝説を作った。
なお、エラッタ前は、
『王宮の勅命』
永続罠(エラッタ前)
このカードがフィールド上に存在する限り、
フィールド上の魔法カードの効果を無効にする。
このカードのコントローラーは自分のスタンバイフェイズ毎に700ライフポイントを払う。
または、700ライフポイント払わずにこのカードを破壊する。
このとち狂った制圧効果を自分の都合の良いタイミングで破壊出来た。
この頃はエラッタされる前の《処刑人-マキュラ》も現役だったので、手札から『王宮の勅命』で、というSAN値直葬の行為が普通に行われていた。暗黒期かな? 一番最初の暗黒期である。
……作者の前作に、これを思う存分使った畜生デュエルがあったりします。宣伝宣伝。
遊戯王ARC-Ⅴ 混沌統べる覇者 -舞網チャンピオンシップ・バトルロワイヤル編-
https://syosetu.org/novel/51133/
『――魔法カード『強欲で金満な壺』を発動、自分のEXデッキのカードを6枚ランダムに裏側表示で除外し、2枚ドローする』
……さて、いきなりデッキが特定出来そうな強欲な壺シリーズを使用された訳だが。
EXデッキを使わないデッキ特有の、無償2枚ドロー……これをやってくる環境デッキは『真竜』や『エルドリッチ』であろう。
『カードを5枚セットしてターンエンド』
ああ、はいはい。100%『エルドリッチ』ですよね!?
――『エルドリッチ』、それはレベル10のアンデット族モンスター《黄金卿エルドリッチ》を主軸とした現代版罠ビートである。
歴戦の決闘者に一言で説明するなら、クリフォート以上に『スキルドレイン』を上手く使える訳の解らないヤツである。
『エルドリッチ』
LP8000
手札1枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
無し
魔法・罠カードゾーン
伏せカード5枚
「私のターン、ドロー」
さて、5枚も伏せられているとなると――ほぼ確実に永続罠『スキルドレイン』と『王宮の勅命』があると考えて良いだろう。
良く手札事故で魔法一色になる事が多い『芝刈り召喚シャドール』にとって『王宮の勅命』は致命的なカードであるが、あるという前提で動くなら、対処出来ないカードではない!
「フィールド魔法『暴走魔法陣』を発動! 効果処理でデッキから《召喚師アレイスター》を――」
『リバースカードオープン、永続罠『王宮の勅命』発動。このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての魔法カードの効果は無効化される』
『王宮の勅命』の厄介な処は、相手が魔法カードを使った後に発動して無効化という、最強の後出しじゃんけんが出来る事だ。
――しかし、このタイミングこそ唯一、『王宮の勅命』に対する後出しじゃんけんが出来るタイミングである。
「チェーンして速攻魔法『神の写し身との接触』発動!」
『シャドール』の融合魔法カードである『影依融合』と『神の写し身との接触』、どっちが強いかという議論がある。
条件次第でデッキ融合出来る『影依融合』という意見も多いが、速攻魔法である『神の写し身との接触』はあらゆる状況に対応出来る応用力こそ真価であり、使い方一つで化けるカードでもある。
さて、相手の魔法&罠ゾーンには『スキルドレイン』は――。
『チェーンして、LP1000払って永続罠『スキルドレイン』を発動、このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、フィールドの全ての表側表示モンスターの効果は無効化される』
やはりあったか。古から数多の決闘者を泣かせてきた、モンスター効果無効という強大な制圧効果! サーチ出来ない罠だからこそ許された効果である。
「手札の《影霊の翼 ウェンディ》と属性の異なる《影依の巫女 エリアル》を融合! レベル6《エルシャドール・アプカローネ》を融合召喚!」
『スキルドレイン』が無ければ《エルシャドール・アプカローネ》の効果で『王宮の勅命』の効果を無効化にして終わったんだが、まぁ通らんよね。
「墓地に送られた《影霊の翼 ウェンディ》と《影依の巫女 エリアル》の効果に、特殊召喚された《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動!」
間違って相手、《エルシャドール・アプカローネ》をフィールド以外の場所に除去してくれないかな? くれないよねー。
「《エルシャドール・アプカローネ》の効果は『スキルドレイン』の効果で無効、《影依の巫女 エリアル》の効果で相手の墓地の『強欲で金満な壺』を除外、《影霊の翼 ウェンディ》の効果でデッキから《影依の巫女 エリアル》を裏側守備表示で特殊召喚する」
今回の主役を密かに仕込んでおく事にする。
「バトル、《エルシャドール・アプカローネ》でダイレクトアタック」
まぁ決まるとは思えないが、罠カードを使わせて出させておこう。
『リバースカードオープン、通常罠『紅き血染めのエルドリクシル』発動。自分のデッキからアンデット族モンスター1体を選んで特殊召喚する――自分フィールドに『エルドリッチ』モンスターが存在しない場合、『エルドリッチ』モンスターしか特殊召喚出来ない』
なんという無意味なデメリット文だ……! というか、『エルドリッチ』にアンデット族モンスターなんて《灰流うらら》以外に1種類しかないだろうに!
『デッキからレベル10《黄金卿エルドリッチ》を守備表示で特殊召喚』
デッキからいきなり出てくる攻撃力2500守備力2800のレベル10アンデット族モンスターとか、時代を感じるよね。悪い意味で。
これで伏せカード5枚の内、3枚が明らかになったか。『スキドレ』『勅命』の時点で畜生盤面だけど。
……残り2枚は何を伏せられているやら。
――さて、今、このフィールドは魔法カードの効果が無効化され、モンスター効果も無効化されている。
だが、この効果も完璧な封殺効果ではない。
融合した時の事を思い出して欲しい。フィールドの《エルシャドール・アプカローネ》の効果は無効化されたが、墓地に送られた2体の『シャドール』モンスターの効果は阻害される事無く発動した。
そう、効果の解決時にフィールドにいなければ良いのだ。これがこの完璧と思われる布陣への打開策、所謂抜け道である。
「バトル中断、メインフェイズ2――《エルシャドール・アプカローネ》1体でリンク召喚、召喚条件はリンクモンスター以外のEXモンスターゾーンのモンスター1体。リンク1《グラビティ・コントローラー》!」
フィールドの《グラビティ・コントローラー》の効果は無効化されるが――。
「墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動! デッキから《シャドール・リザード》を手札に加え、1枚手札を捨てる。――そのまま《シャドール・リザード》を墓地に送って効果発動、デッキから《シャドール・ドラゴン》を墓地に送り効果発動! フィールドの『スキルドレイン』を破壊する!」
墓地で悪さをする『シャドール』を制圧するには若干足りないんだよね! まずはモンスター効果を無効化する『スキルドレイン』の方を破壊する。
「手札を2枚伏せてターンエンド」
『エンドフェイズ、永続罠『黄金郷のコンキスタドール』を発動、このカードは発動後、通常モンスターとなり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する。――自分フィールドに《黄金卿エルドリッチ》が存在する場合、更にフィールドの表側表示のカード《グラビティ・コントローラー》を破壊する』
ついでの破壊効果は中々厄介だが、破壊出来るのは表側表示のカードだけなので特に問題無い。……いや、融合効果発動時に『影依の偽典』を破壊されたら困るが。それだけは致命傷だが。
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札0枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
裏側守備表示のモンスター(《影依の巫女 エリアル》)
魔法・罠カードゾーン
伏せカード2枚
フィールド魔法『暴走魔法陣』
『私のターン、ドロー。スタンバイフェイズ時、『王宮の勅命』の効果でLP700払う』
『エルドリッチ』
LP6300
手札2枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
《黄金卿エルドリッチ》星10/光属性/アンデット族/攻2500/守2800
《黄金郷のコンキスタドール》星5/光属性/アンデット族/攻 500/守1800
魔法・罠カードゾーン
永続罠『王宮の勅命』
伏せカード1枚
『手札から《黄金卿エルドリッチ》と罠カード1枚を墓地に送り、効果発動、フィールドのカード1枚を墓地に送る』
げっ、手札からの《黄金卿エルドリッチ》、普通に素引きしていたか。対象は……『影光の聖選士』の方か。もう一つの方じゃなくて助かった助かった。
「チェーンして通常罠『影光の聖選士』を発動、墓地の《エルシャドール・アプカローネ》を特殊召喚する!」
さぁ『王宮の勅命』の効果も無効化してやるぜー!
『チェーンして罠カード『天龍雪獄』発動、相手の《エルシャドール・アプカローネ》を対象に発動出来る。そのモンスターの効果を無効にして自分フィールドに特殊召喚する』
中々厄介や罠を置いていたか。その後に同じ種族を除外する効果もあるが、今はいないので関係無い。
此方の蘇生対象を失わせる、一石二鳥の妨害、流石だと言いたい処だが、甘いぞ遊戯!
「更にチェーンして永続罠『影依の偽典』発動! 自分の墓地の《エルシャドール・アプカローネ》と異なる属性の《影霊の翼 ウェンディ》を除外して融合召喚! 二度現れよ、レベル6《エルシャドール・アプカローネ》!」
これで『天龍雪獄』での蘇生対象が先に除外されて空打ちになり――。
「《エルシャドール・アプカローネ》の効果発動、『王宮の勅命』の効果を無効にする!」
ホント、コイツの無効化効果(永続)には何度も救われる。これで厄介な制圧効果は全部無効化した! あ・と・は――《エルドリッチ》の居場所は除外ゾーンこそ相応しいと思うんだが? 異論は聞かん。
『墓地の《黄金卿エルドリッチ》の効果発動、自分フィールドの罠カード『黄金郷のコンキスタドール』を墓地に送り、このカードを手札に加える。その後、手札からアンデット族モンスター《黄金卿エルドリッチ》を特殊召喚する。その効果で特殊召喚されたモンスターは相手ターン終了時まで攻撃力・守備力が1000アップし、効果では破壊されない』
ちなみにこの効果、スキドレ環境下でも適応される畜生効果である。何で効果が無効化されているのに打点3500になって、尚且つ効果で破壊されない耐性までつくんかね?
だが、今は関係無い。何気に戦闘破壊耐性のある《エルシャドール・アプカローネ》を守備表示にしているので、相手は何も出来まい! ……ん? あれ、このターン、アンデット族しか特殊召喚出来ない縛りない……?
『レベル10の《黄金卿エルドリッチ》2体でエクシーズ召喚、ランク10《No.35 ラベノス・タランチュラ》――続けて重ねてエクシーズ、このカードは自分フィールドのエクシーズ素材を2つ以上持ったランク8~10の闇属性エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚する事も出来る。ランク11《No.84 ペイン・ゲイナー》』
げっ、この懐かしのルートは……!
『このカードは自分フィールドのランク10・11の闇属性エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚する事が出来る。――ランク12《No.77 ザ・セブン・シンズ》』
最初の『強欲で金満な壺』の効果で除外されてないんかよ! 6枚除外されているというのに!
《No.77 ザ・セブン・シンズ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク12/闇属性/悪魔族/攻4000/守3000
レベル12モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク10・11の闇属性Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
この方法で特殊召喚したターン、このカードの(1)の効果は発動できない。
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。
相手フィールドの特殊召喚されたモンスターを全て除外し、
その後、除外したモンスターの中から1体を選んでこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
いや、コイツ自体は今となっては何の問題も無い。戦闘破壊・効果破壊への耐性も『影依の偽典』での墓地送りで一発で葬れるし。
問題なのは――。
『バトル。《No.77 ザ・セブン・シンズ》で裏側守備表示のモンスターを攻撃』
「っ、《影依の巫女 エリアル》のリバース効果発動、除外されている《影霊の翼 ウェンディ》を裏側守備表示で特殊召喚する!」
《影依の巫女 エリアル》が戦闘破壊され、かわりに除外ゾーンから《影霊の翼 ウェンディ》を戻す。
本来なら除外された《エルシャドール・アプカローネ》を再利用しようと画策していたが、同時に墓地送りされるなら意味無いので見送る。
――そう、現代遊戯王でエクシーズモンスターが攻撃したという事は総じてアイツになるという事――!
『メインフェイズ2、《No.77 ザ・セブン・シンズ》1体でエクシーズ召喚。――このカードは、エクシーズモンスターが戦闘を行ったターンに1度、自分フィールドのエクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚出来る。ランク12《天霆號アーゼウス》』
出てきたのは現代遊戯王におけるエクシーズモンスターの終点。バトルを経由した時点で、あらゆるエクシーズモンスターがなれる正体不明のロボットだ!
原初ではわくわくメルフィーズのお供として突如現れて森ごと焼き払い、最近では寿司職人に転職していたりする!
ランクアップを重ねてきたので、素材5つの《アーゼウス》だよ。まさか『エルドリッチ』で対峙するとは思わなんだ!
『《天霆號アーゼウス》の効果発動、エクシーズ素材を2つ取り除き、このカード以外のフィールドのカードを全て墓地に送る』
エクシーズモンスターの攻撃が通った時点で、自分以外の全体除去、しかも破壊耐性を貫く墓地送りが来るのである。
しかもこの効果、相手ターンにも使用出来て、何故かターン1指定すら無いというオーバースペックぷり……! 簡単に出てきて許される効果じゃねぇ!?
「墓地に送られた《エルシャドール・アプカローネ》と《影霊の翼 ウェンディ》の効果発動! 《影霊の翼 ウェンディ》の効果でデッキから《シャドール・ファルコン》を裏守備表示で特殊召喚し、《エルシャドール・アプカローネ》の効果でデッキの《シャドール・ビースト》を手札に、そしてそのまま墓地に送り、《シャドール・ビースト》の墓地送り効果で1枚ドロー!」
非常にまずいな、融合召喚を繰り返せる土壌が崩れてしまった。これはトップ解決に期待するしかない。
それに対して相手は――。
『ターンエンド、エンドフェイズ、墓地の『黄金郷のコンキスタドール』『黄金郷のワッケーロ』『紅き血染めのエルドリクシル』の効果発動』
『黄金郷のワッケーロ』? 一体いつの間に――手札から《黄金卿エルドリッチ》の墓地送り効果を使った時のコストか!
怒涛の墓地の連続チェーン、これが『エルドリッチ』の継戦能力が異常な理由だ。使い切って墓地に送られた魔法・罠カードは――。
『墓地の『紅き血染めのエルドリクシル』を除外し、デッキからカウンター罠『永久に輝けし黄金郷』を自分フィールドにセット。『黄金郷のワッケーロ』を除外して罠カード『紅き血染めのエルドリクシル』をセット、『黄金郷のコンキスタドール』を除外して速攻魔法『白き宿命のエルドリクシル』をセット』
『黄金郷』は『エルドリクシル』に、『エルドリクシル』は『黄金郷』に循環していく。
フィールドでの効果と、墓地除外する効果の何方か、1ターンに1つしか使えない。そういう点は『シャドール』のリバース効果と墓地送り効果みたいに似ている。
「――私のターン、ドロー!」
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札2枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
裏側守備表示のモンスター(《シャドール・ファルコン》)
魔法・罠カードゾーン
無し
『スタンバイフェイズ、速攻魔法『白き宿命のエルドリクシル』発動、自分の墓地のアンデット族モンスター《黄金卿エルドリッチ》を守備表示で特殊召喚する』
『エルドリッチ』
LP6300
手札0枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
《天霆號アーゼウス》ランク12/光属性/機械族/攻3000/守3000 ORU3
《黄金卿エルドリッチ》星10/光属性/アンデット族/攻2500/守2800
魔法・罠カードゾーン
伏せカード2枚(『紅き血染めのエルドリクシル』『永久に輝けし黄金郷』)
ちっ、カウンター罠『永久に輝けし黄金郷』の為のリリース素材の《黄金卿エルドリッチ》を用意してきたか。
――さて、相手の《黄金卿エルドリッチ》の所在は1枚がフィールド、1枚がエクシーズ素材として落とされて墓地に、1枚がデッキに眠っている。
このターンの内に3枚除外するのは無理か。無理して2枚、後続を完全に断つと1枚か。いや、墓地に《黄金卿エルドリッチ》がいるという危険性を犯す方があれか。
とりあえず、まずはカウンター罠『永久に輝けし黄金郷』を使わせよう。
「魔法カード『ハーピィの羽根箒』を発動、相手フィールドの魔法・罠カードを全て破壊する!」
『カウンター罠『永久に輝けし黄金郷』発動。自分フィールドに『エルドリッチ』モンスターが存在し、モンスターの効果・魔法・罠カードが発動した時、自分フィールドのアンデット族モンスター《黄金卿エルドリッチ》をリリース。その発動を無効にして破壊する』
よし、これで妨害は《アーゼウス》だけだ。そして後攻捲りの為の《アーゼウス》のお陰で此方は動く事が出来る……!
『シャドール』相手にエクストラから出したモンスターを処理し終えてないのはプレイミスだ! ……ミラーだったらマジでどんな手段を使ってでもエクストラから出した自分モンスターは処理するからなぁ。
まずは――。
「裏側守備表示の《シャドール・ファルコン》を攻撃表示に変更し、リバース効果発動、墓地の《影依の巫女 エリアル》を裏側守備表示で特殊召喚する」
此処でぶっぱしてくれると非常に助かるのだが、手札の最後の1枚が判明してない以上、流石に先走らないか。ならば――。
「手札から魔法カード『影依融合』発動! 相手にEXデッキから出したモンスターがいるのでデッキ融合! デッキの《影霊の翼 ウェンディ》と光属性《妖精伝姫-シラユキ》を融合! 現れろレベル8《エルシャドール・ネフィリム》!」
相手は当然動かない。間違ったタイミングで《天霆號アーゼウス》の効果を使ってくれれば嬉しいが、その手のプレイミスは余り望めないな。
「特殊召喚された《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地に送られた《影霊の翼 ウェンディ》の効果発動――《影霊の翼 ウェンディ》の効果でデッキから《シャドール・リザード》を裏側守備表示で特殊召喚、《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから《シャドール・ヘッジホッグ》を墓地に送り、《シャドール・ヘッジホッグ》の効果で――」
『チェーンして罠カード『紅き血染めのエルドリクシル』発動、更にチェーンして《天霆號アーゼウス》の効果発動、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除き、このカード以外のフィールドのカード全てを墓地送りにする』
まぁ此処で使っておかないとレベル8の《エルシャドール・ネフィリム》とレベル2の《シャドール・ファルコン》でシンクロ召喚して《フルール・ド・バロネス》が出てくるからね。
相手側にとってはベストのタイミングだ――これで動きが止まるとは言ってないがね!
――まずは《天霆號アーゼウス》の効果で《天霆號アーゼウス》以外のフィールドの全てが墓地送りとなり――。
『罠カード『紅き血染めのエルドリクシル』の効果でデッキから3枚目の《黄金卿エルドリッチ》を守備表示で特殊召喚する』
此処はチェーンを間違えると《天霆號アーゼウス》の効果に巻き込まれるので、墓地送りしたい場合以外は必ず先にチェーンしておく必要がある。組んだチェーンは逆次処理だぜ!
此方の盤面を一掃して安心――とはならない。何故ならばリバース効果を発動してない『シャドール』モンスターの効果とかが残っているからだ。
「墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》と《シャドール・リザード》と《影依の巫女 エリアル》の効果発動! 《影依の巫女 エリアル》の効果で相手の墓地の《黄金卿エルドリッチ》2枚、『紅き血染めのエルドリクシル』を除外。《シャドール・リザード》の効果で2枚目の『影光の聖選士』を墓地に送り、《エルシャドール・ネフィリム》の効果で永続罠『影依の偽典』を手札に加える」
これで相手の《黄金卿エルドリッチ》はそのフィールドにいる1枚だ……! 虎視眈々とこの機会を狙っていたのだよ。
墓地から無限に蘇生してくる《黄金卿エルドリッチ》に対して『シャドール』がする事? そんなの3枚とも墓地から除外に決まってるじゃないか!
3枚の《黄金卿エルドリッチ》を除外された『エルドリッチ』など、ライフ差が幾らあろうがその時点で終わりだ! 更に――。
「さっきの《シャドール・ヘッジホッグ》の効果で手札に加えたのは《シャドール・ハウンド》――裏側守備表示でセットし、墓地の罠カード『影光の聖選士』の効果発動、自身と『シャドール』カード1枚、《シャドール・リザード》を除外し、裏側守備表示の《シャドール・ハウンド》を表側守備表示に変更、リバース効果発動、墓地の『シャドール』カード、2枚目の『影光の聖選士』を手札に加える」
さぁ此処からは現代遊戯王に珍しい、地獄のトップ解決合戦だ!
「カードを2枚伏せてターンエンド!」
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札0枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
《シャドール・ハウンド》星4/闇属性/魔法使い族/攻1600/守 900
魔法・罠カードゾーン
伏せカード2枚(『影依の偽典』『影光の聖選士』)
……まぁとは言え、もうデッキに《影依の巫女 エリアル》は無い。デッキに2枚、2枚とも使い切って墓地だ。
あと1枚デッキにあれば、次のターンに『影依の偽典』で光属性《エルシャドール・ネフィリム》出して光属性の《黄金卿エルドリッチ》を墓地送りにしてそのまま《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから《影依の巫女 エリアル》落として除外でゲームエンドだったが、無いものは仕方ない。
更には『シャドール』融合モンスターの残弾も心許ない。全く刺さらない《エルシャドール・ミドラーシュ》は2枚眠っているが、《エルシャドール・ネフィリム》はあと1枚、《エルシャドール・アプカローネ》は使い切って1枚墓地、1枚除外ゾーンだ。
『シャドール』カードのリソースが豊富な60枚構成だが、前半の『スキルドレイン』『王宮の勅命』にリソースをかなり使い切ってしまい、一部のカードがデッキに眠ってなかったりする。
――ようは、残り一回の《エルシャドール・ネフィリム》で《黄金卿エルドリッチ》を墓地送りにし、蘇生される前に除外すれば良いだけの事。
『私のターン、ドロー』
『エルドリッチ』
LP6300
手札1枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
《天霆號アーゼウス》ランク12/光属性/機械族/攻3000/守3000 ORU1
《黄金卿エルドリッチ》星10/光属性/アンデット族/攻2500/守2800
魔法・罠カードゾーン
無し
『《天霆號アーゼウス》と《黄金卿エルドリッチ》を攻撃表示に変更――バトルフェイズ』
「メインフェイズ1終了前に永続罠『影依の偽典』の効果発動、墓地の《シャドール・ヘッジホッグ》と闇属性《シャドール・ファルコン》を除外してレベル5《エルシャドール・ミドラーシュ》を守備表示で融合召喚!」
此処で《エルシャドール・ネフィリム》を出さずに代打《エルシャドール・ミドラーシュ》――さぁて、是非とも戦闘破壊してくれたまえ。してもしなくても此方には大差無いが。
『《天霆號アーゼウス》で《シャドール・ハウンド》を攻撃』
「はいはい、戦闘破壊されるよー」
『《黄金卿エルドリッチ》で《エルシャドール・ミドラーシュ》を攻撃』
「戦闘破壊された事で《エルシャドール・ミドラーシュ》の墓地に送られた際の効果発動、墓地から速攻魔法『神の写し身との接触』を手札に加える」
此方の準備は大体整った。あとは相手の引いたカード次第だが――。
『メインフェイズ2、墓地の速攻魔法『白き宿命のエルドリクシル』を除外し、デッキから永続罠『黄金郷のコンキスタドール』をセット、カードを1枚セットしてターンエンド』
「エンドフェイズに罠カード『影光の聖選士』の効果発動、墓地の《エルシャドール・ネフィリム》を守備表示で特殊召喚して効果発動! デッキから《シャドール・ファルコン》を墓地に送って更に効果発動、《シャドール・ファルコン》を裏守備表示で特殊召喚する」
《ネフィリム》の墓地送り効果、実は融合召喚時じゃなく特殊召喚時なのよね。
「私のターン、ドロー」
『スタンバイフェイズ、永続罠『黄金郷のコンキスタドール』を発動、通常モンスターとして守備表示で特殊召喚し、表側表示の『影依の偽典』を破壊する』
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札2枚(『神の写し身との接触』)
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
《エルシャドール・ネフィリム》星8/光属性/天使族/攻2800/守2500
裏側守備表示びカード(《シャドール・ファルコン》)
魔法・罠カードゾーン
無し
メインフェイズにしか使えない縛りがあるので、このタイミングで除去されては何も出来ない。……まぁもういらんけど。
ちなみに『シャドール』側にとっては融合モンスターを出し続けられる限り、破壊されて墓地に送られた『影依の偽典』は何度でも回収出来るので、除外しない限り、あまり意味無いぞ!
「裏側守備表示の《シャドール・ファルコン》を攻撃表示に変更し、リバース効果発動。墓地の《影依の巫女 エリアル》を裏側守備表示で特殊召喚する」
『チェーンして、LP1000払って永続罠『スキルドレイン』を発動、このカードが存在する限りフィールドの表側表示のモンスターの効果は無効化される』
うお、さっき引いたカードは2枚目の『スキルドレイン』か。相手の手、光り輝いているんじゃないかな。もう遅いけど――。
「チェーンして墓地の《影光の聖選士》と『シャドール』カードを除外して表側攻撃表示の《シャドール・ファルコン》を裏側守備表示に変更する――効果解決時には《シャドール・ファルコン》は表側表示ではなく、裏側表示なので蘇生効果は無効化されずに通る」
相手の『スキルドレイン』の制圧効果をすり抜けて、今回のフィニッシャーの《影依の巫女 エリアル》を裏側守備表示で着地させる。
「《エルシャドール・ネフィリム》を攻撃表示に変更し、バトル! 《エルシャドール・ネフィリム》で《黄金卿エルドリッチ》を攻撃! 爆殺!」
攻撃力2800で殴りかかり、特殊召喚されたモンスターを破壊する強制効果が発動するが、『スキルドレイン』があるので無効化され、攻撃力2500の《黄金卿エルドリッチ》を普通に殴り殺す。
これで相手のLPは5000、まぁ特に関係無いけど。
「更に速攻魔法『神の写し身との接触』を発動、《影依の巫女 エリアル》と光属性《エルシャドール・ネフィリム》で融合! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》を融合召喚!」
ひゃはははっ、《エルシャドール・ネフィリム》から《エルシャドール・ネフィリム》を融合召喚した時でしか得られない快感が此処にある!
普段やったら一発でガス欠になるからやれないけどね! まぁ今回はこれでフィニッシュだ。
「墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》の効果で『影依の偽典』を手札に加えて――《影依の巫女 エリアル》の効果で3枚目の《黄金卿エルドリッチ》を除外する」
お相手は此処でサレンダー、対戦ありがとうございました。
『芝刈り召喚シャドール』vs『エルドリッチ』
ほぼ互角であり、どれだけぶっ壊れカードを引けたかの勝負である。
《エルシャドール・ミドラーシュ》の特殊召喚1回縛りは通用しないが、メインウェポンが一つ使えなくても対処方法は幾らでもある。
豊富に出てくる手段のある《黄金卿エルドリッチ》を3枚ぐらい除外するなど朝飯前なのである。
ただし、墓地から蘇生して3500打点になって殴りかかってくる時はネフィリムの特殊召喚絶対殺す効果も耐性で通用しない為、普通に殴り殺される。
……『シャドール』側も破壊しない除去、『超融合』や『影依の偽典』での墓地送りなど豊富なので、やっぱり互角であり、最後に物を言うのはプレイング次第、と言った処だろう。