遊戯王マスターデュエル とあるシャドール使いの格付戦奮闘記 作:咲夜泪
《No.86 H-C ロンゴミアント》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/戦士族/攻1500/守1500
戦士族レベル4モンスター×2体以上(最大5体まで)
(1):相手エンドフェイズに発動する。
このカードのX素材を1つ取り除く。
(2):このカードのX素材の数によって、このカードは以下の効果を得る。
●1つ以上:このカードは戦闘では破壊されない。
●2つ以上:このカードの攻撃力・守備力は1500アップする。
●3つ以上:このカードは他のカードの効果を受けない。
●4つ以上:相手はモンスターを召喚・特殊召喚できない。
●5つ以上:1ターンに1度、発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
――『遊戯王』において、大型モンスターとはどういうものか?
古参の決闘者は口を揃えてこう答えるであろう。――曰く『出しづらくて弱いモンスター』と。
其処は出しづらい代わりに強いモンスターじゃないのかよ、ってツッコみたくなる気持ちは良く解る。良く思うとも。
だが、環境では出しやすくて強いモンスターが蔓延っている。それはもう開始1ターン目でじゃんじゃん出てきて現在進行系で猛威を振るっている。
――例えば《召喚獣エリュシオン》。
『召喚獣』融合モンスターの終着点みたいな扱いなのだが、如何せん融合召喚条件が重い。『召喚獣』+EXデッキから特殊召喚されたモンスターという、2回以上融合する必要がある時点で重すぎる。
効果は神以外の全属性持ちで、除外した召喚獣モンスターと同じ属性をフィールドから全除外という豪快な即時誘発効果だが、前段階の『召喚獣』融合モンスターを使い分けている方が、むしろ横に並べた方が強いという本末転倒な事態になっている。ロマンなんだけどね。
――例えば《覇王龍ズァーク》。
四天の竜を統べる頂点、その耐性も効果も強い事は強いのだが、ぶっちゃけ前段階の四天の竜並べているだけでデュエル終わるので、結局出番が無いというか、出せる状況下は出すまでもなく勝てる状況という非常に残念な事実が……。
真の意味でのロマンカード――出しづらい代わりに強いモンスターなんて、素人の幻想に過ぎない。
そういう事を認めて、決闘者達はまた一歩、大人になっていくのだ。より出しやすく、より強いモンスターへと、心の中の邪悪さをより澱ませて。
――さて、今回対峙する事になるその『カード』は、確かに昔は『出しづらくて弱いモンスター』だった。
出した処で、その効果を十全に発揮出来なかった。その秘めたる超性能を引き出せなかった。環境が全く追い付いておらず、これを『完全体』で出せる状況なんて幾らでも勝てる状況下であるという、そんなロマンも陳腐に堕ちる感じだった。
……時代が進み、全く違うアプローチからこの『カード』の超性能を引き出せるコンボルートが開発されるも、そのロマンに辿り着くまでの道筋は尋常なものではなかった。まぁこの段階なら『出しづらいけど強いモンスター』認定には出来た。抜け道もあったので対処方法も存在していた。
――そして現代遊戯王『マスターデュエル』の環境下。デュエルは進化した。『リンクショック』を乗り越えて進化し続けてしまった。
この『カード』にはもうロマンなど存在しない。入り込む余地すら存在しない。
特定のデッキで『1ターンで出せる上に、この1枚で完全に詰む、回答が極限まで少ない害悪極まるモンスター』として周知される事となる――。
『《幻影騎士団ダスティローブ》を通常召喚』
「チェーンして《増殖するG》で」
環境上位に君臨する『幻影騎士団』、このテーマがしてくる事は今や1つしかない。
もうコイツ等はレジスタンスではなく、体制側の圧制者なのだ。『ドライトロン宣告者』と同レベルの忌々しさを感じる。
『更にチェーンして《灰流うらら》、《増殖するG》の効果を無効にする』
……さて、もうこの時点で即サレンダー案件なんだが、幸いな事にもう1枚『手札誘発』を握っている。致命的なタイミングで使えば最終盤面まで辿り着かないだろう。
そもそも相手が事故っている可能性もまだある――。
『――自分フィールドに『幻影騎士団』モンスターが存在する場合、《幻影騎士団サイレントブーツ》は手札から特殊召喚出来る』
無かったわ。適切なタイミングでこの『手札誘発』を使わなければ完全に詰む。『あれ』が5素材以上で出された場合の回答は、私のデッキには存在しない。むしろ回答のあるデッキなど、今の環境には存在しないだろう。
さて、レベル3のモンスターが2体揃った。来るぞ遊馬! いや、エクシーズの方じゃなく、リンクの方だけど。まぁコイツさえ処理すれば――。
『――カードを1枚セット』
「――え?」
目を見開いて引き攣る。コイツ、こっちの『手札誘発』がある前提で展開しているのか!? 環境ではほぼほぼ入ってない絶滅危惧種なのに! それともこっちの手札見えるチートでも使ってるのか……!?
『《幻影騎士団ダスティローブ》《幻影騎士団サイレントブーツ》の2体でリンク召喚。召喚条件はレベル3のモンスター2体。リンク2《彼岸の黒天使 ケルビーニ》』
……本来なら、コイツの除去に今握っている『手札誘発』を使いたかった。使いたかったが、あの伏せカードのせいで無意味となる。となると、次に使える機会は――。
『《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果発動、デッキからレベル3のモンスター《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》を墓地に送って発動、《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の攻撃力・守備力をターン終了時まで墓地に送ったモンスターの数値分アップする』
この攻撃力上昇効果はどうでも良い。問題なのはデッキから好きなレベル3モンスターを墓地に送れる事と、この墓地送り効果は効果じゃなくコスト、なので《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果を無効にしても本命の墓地送りは実行されるというぶっ壊れ効果である。
デッキからの墓地送りがコストなので当然《灰流うらら》で止めれず、《エフェクト・ヴェーラー》や『無限泡影』で効果を無効化してもコストは払えるので無意味。ついでの『フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊される場合、代わりに自分フィールドのカード1枚を墓地へ送る事ができる』効果に殺されそうになっているのが今の自分である。
『墓地に送られた《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》の効果発動、デッキから《彼岸の悪鬼 グラバースニッチ》以外の『彼岸』モンスター《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》を特殊召喚する』
……昔はコイツ使って《ダンディライオン》(禁止カード)落として植物族トークン2体産ませてリンク2《アロマセラフィ-ジャスミン》出して悪さしていたのは秘密だよ?
『リンク2《彼岸の黒天使 ケルビーニ》と《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》でリンク召喚、召喚条件は闇属性モンスター2体以上。リンク3《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》』
出てきたのは『幻影騎士団』のリンクモンスター。その効果は……。
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》
リンク・効果モンスター
リンク3/闇属性/戦士族/攻2100
【リンクマーカー:右/左下/右下】
闇属性モンスター2体以上
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
このカードはリンク素材にできない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「幻影騎士団」モンスター1体を墓地へ送る。
その後、デッキから「ファントム」魔法・罠カード1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
(2):このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、
このカードのリンク先に闇属性Xモンスターが特殊召喚された場合、
フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
なんでアドしかない効果なんですか? デッキから『幻影騎士団』限定の『おろかな埋葬』効果しながら、更にデッキから『ファントム』魔法・罠カードをセット? これ1枚で何アド稼いでるの?
――本来ならば、このカードが最大の止め処だ。この(1)の効果に《灰流うらら》、《エフェクト・ヴェーラー》、『無限泡影』、《PSYフレームギア・γ》、お好きな手札誘発で妨害すれば最終盤面に『アイツ』が出てくる事はないぞ。
……今回、私が握っている『手札誘発』は、コイツに打っても無駄になる類のものだ。
『墓地に送られた《彼岸の悪鬼 ガトルホッグ》の効果発動、このカード以外の自分の墓地の『彼岸』モンスター《彼岸の黒天使 ケルビーニ》を特殊召喚する』
まぁこれはどうでも良い。次のターンに効果を使われる前に処理出来れば何も問題無い。出来なかったら『幻影騎士団』モンスターがゴキブリの如く湧いてくるけど。
『《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》の効果発動、デッキから『幻影騎士団』モンスター、《幻影騎士団ティアースケイル》を墓地に送る。その後、デッキから『ファントム』罠カード『幻影騎士団シェード・ブリガンダイン』をセットする』
《幻影騎士団ティアースケイル》……紙の方では制限カード、『マスターデュエル』では無制限の野放し状態――脱獄囚が多すぎるぞ!? ちゃんと規制するかデュエルで拘束しろ!
『墓地の《幻影騎士団ダスティローブ》を除外して効果発動、デッキから《幻影騎士団ステンドグリーブ》を手札に加える。――『幻影騎士団』モンスターが除外された事で墓地の《幻影騎士団ティアースケイル》の効果発動、このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚された《幻影騎士団ティアースケイル》はフィールドから離れた場合、除外される』
『幻影騎士団』のモンスターは全部同じに見えて覚えきれないが、ちー知ってるよ。このフィールドから離れた場合に除外されるデメリット、エクシーズ召喚すると回避出来るって。
何せエクシーズ素材となったモンスターの居場所はフィールドではないという謎裁定があり、フィールドから離れた扱いにならないのだ。決闘者必修科目の『KONMAI語』は未だに理解に苦しむ。
『墓地の《幻影騎士団サイレントブーツ》を除外して発動、デッキから『ファントム』罠カード『幻影翼』を手札に加える』
――『幻影騎士団』は倒れないとは、何処の言葉だったか。多分、アニメでの使い手であるユートのセリフだったか?
確かに倒れても倒れても後続を呼び続けて戦い続ける亡霊達のモンスターは、劣勢を強いられるレジスタンスに相応しいテーマだったが、今の『幻影騎士団』は果たしてそうだろうか?
『手札を1枚捨ててフィールドの《幻影騎士団ティアースケイル》の効果発動、デッキから《幻影騎士団ラギッドグローブ》を墓地に送る』
サーチしたばかりの『幻影翼』をコストに墓地に送り込む。確か『ファントム』魔法・罠カードは墓地で悪さする効果が大体ついていたような――。
『そして今墓地に送られた通常罠『幻影翼』を除外して効果発動、墓地の《幻影騎士団ラギッドグローブ》を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはフィールドから離れた場合、除外される』
『幻影騎士団』
LP8000
手札2枚(《幻影騎士団ステンドグリーブ》)
EXモンスターゾーン
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》リンク3/闇属性/戦士族/攻2100
メインモンスターゾーン
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》リンク2/闇属性/天使族/攻 500
《幻影騎士団ティアースケイル》星3/闇属性/戦士族/攻 600/守1600
《幻影騎士団ラギッドグローブ》星3/闇属性/戦士族/攻1000/守 500
魔法・罠カードゾーン
伏せカード1枚
――ふむ、素材5個か。余裕余裕。レベル3のモンスターが2体、来るぞ遊馬!
『速攻魔法『緊急テレポート』を発動、デッキからレベル3以下のサイキック族モンスター《電脳堺姫-娘々》を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターンのエンドフェイズに除外される』
――は? ……嘘ぉ? 素材6個やん!? そいつはちょっと想定外だぞ。非常にまずい……!
『レベル3の《幻影騎士団ティアースケイル》《幻影騎士団ラギッドグローブ》《電脳堺姫-娘々》』の3体でエクシーズ召喚。ランク3《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》』
そして『件』のカードがぶっ壊れた直接の原因が出される。コイツさえいなければ『アレ』も単なるロマンカードだったのに。
『自分の墓地に罠カードが存在しない場合、通常罠『幻影騎士団シェード・ブリガンダイン』はセットしたターンでも発動出来る。――発動後、通常モンスターとなり、モンスターゾーンに守備表示で特殊召喚する。更に、自分フィールドに『幻影騎士団』モンスターが特殊召喚された場合、手札の《幻影騎士団ステンドグリーブ》を特殊召喚する。その後、このカードのレベルを1つ上げる事が出来る』
これでレベル4の戦士族モンスターが2体、場に揃ってしまった。――マジで来るぞ遊馬っ! 正真正銘最強の『No.』が!
『レベル4の戦士族モンスター『幻影騎士団シェード・ブリガンダイン』と《幻影騎士団ステンドグリーブ》でエクシーズ召喚、ランク4《No.86 H-C ロンゴミアント》』
遊戯王史上、最強最悪の制圧モンスター。時代が追い付いてしまった怪物。これ1枚で9割9分のデッキが完全に詰む悪夢の化身。
《No.86 H-C ロンゴミアント》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/戦士族/攻1500/守1500
戦士族レベル4モンスター×2体以上(最大5体まで)
(1):相手エンドフェイズに発動する。
このカードのX素材を1つ取り除く。
(2):このカードのX素材の数によって、このカードは以下の効果を得る。
●1つ以上:このカードは戦闘では破壊されない。
●2つ以上:このカードの攻撃力・守備力は1500アップする。
●3つ以上:このカードは他のカードの効果を受けない。
●4つ以上:相手はモンスターを召喚・特殊召喚できない。
●5つ以上:1ターンに1度、発動できる。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
エクシーズ素材があればあるほど本領を発揮するエクシーズモンスター。
現在の素材は2つなので、戦闘では破壊されず、攻撃力・守備力が1500アップしているだけの3000打点の脳筋エクシーズモンスター。
だが、ランク3《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》の登場で、事情が一変する。
『《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》の効果発動、このカード以外の自分フィールドの『No.』モンスター《No.86 H-C ロンゴミアント》の下に重ねてエクシーズ素材とする。――《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》がエクシーズ素材を持っている場合、それらも全て重ねてエクシーズ素材とする』
そう、外部からエクシーズ素材を直接増やせる《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》のせいで、《No.86 H-C ロンゴミアント》のエクシーズ素材を簡単に5個以上に出来るのだ……!
――今回の《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》のエクシーズ素材は3つ、つまり4つ分のエクシーズ素材となり、《No.86 H-C ロンゴミアント》のエクシーズ素材が6つになってしまう。
《No.86 H-C ロンゴミアント》には相手エンドフェイズにエクシーズ素材が1つ無くなるというデメリットを持っている。
だが、3つ以上の時点で戦闘では破壊されず、他のカードの効果を受けない完全耐性。4つ以上で相手はモンスターを召喚・特殊召喚出来ないという最大級の制圧効果。召喚も特殊召喚も出来なければ『壊獣』でリリースして特殊召喚出来ないし、《ラーの翼神竜-球体形》でのリリースして通常召喚すら出来ない。5つ以上なら相手フィールドのカードを全て破壊する無慈悲な全体除去すら持ち合わせている。
このまま通せば数えて6ターン、モンスターの召喚・特殊召喚が出来ない訳だ。まぁ其処まで耐えられる訳が無いので無意味な仮定だ。
通したら文字通り完全に詰む。それが素材5個以上の《No.86 H-C ロンゴミアント》なのである。
――故に、私は最初から握っていた『最後の希望』を全力で叩きつける……!
「――フィールドのモンスターの効果が発動した時、手札の《幽鬼うさぎ》を墓地に送って効果発動、フィールドのそのカードを破壊する!」
――本当に、これだから《幽鬼うさぎ》はデッキから抜けないんだよなぁ。
効果を無効に出来ずに通してしまうから弱いと嘲笑う者もいる。まぁその通りなんだが、こういう刺さる特定状況が好きでたまらないんだよね。
今、モンスター効果を発動したのは《No.86 H-C ロンゴミアント》、ではなく、《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》! 正直どう処理されるのかは解らないが、このまま何もしなければ《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》は破壊されて墓地に行き、エクシーズ素材も全部墓地に落ちるので、エクシーズ素材として重なったとしても1つ。ただし、ヤツには隠された効果が――。
『――1ターンに1度、相手がモンスターの効果を発動した時、《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》のエクシーズ素材を2つ取り除いて発動、その効果を『お互いのプレイヤーはそれぞれデッキから1枚ドローする』に変更する』
この効果により、《幽鬼うさぎ》では破壊されず、互いがドローする効果に変わる。非常に忌々しい。忌々しいが、これで――。
『幻影騎士団』
LP8000
手札1枚
EXモンスターゾーン
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》リンク3/闇属性/戦士族/攻2100
メインモンスターゾーン
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》リンク2/闇属性/天使族/攻 500
《No.86 H-C ロンゴミアント》ランク4/闇属性/戦士族/攻3000/守3000 ORU4
魔法・罠カードゾーン
伏せカード1枚
エクシーズ素材を2個消費し、《No.86 H-C ロンゴミアント》の素材は4つとなる。……本来の予定では3つだったんだがなぁ。
『私はこれでターンエンド』
それでも戦闘では破壊されず、他のカードの効果を受けず、モンスターの召喚・特殊召喚が出来ない。完全耐性の制圧モンスター。だが、その肝心の制圧効果もこの1ターンのみだ……!
「私のターン、ドロー!」
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札5枚
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
無し
魔法・罠ゾーン
無し
さて、まずは《灰流うらら》チェックだ。相手のデッキ枚数は26枚だしねぇ?
「フィールド魔法『暴走魔法陣』発動、効果処理としてデッキから《召喚師アレイスター》を手札に加える」
……特に反応無く《召喚師アレイスター》を確保する。召喚・特殊召喚出来ないから無視したのだろうか?
「魔法カード『強欲で貪欲な壺』発動! デッキから10枚裏側表示で除外し、2枚ドロー!」
……特に反応無く、2枚ドロー出来てしまう。どうやらあの1枚は《灰流うらら》では無いようだ。伏せカードもカウンター罠系じゃない?
囮でデッキ10枚除外は少々重いが、この大本命を確実に通す為のコストと割り切ろう。――まだ此方のデッキは40枚あるしねぇ?
さて、本命を叩きつけてやろう。最初から握っていた此方のエンドカードを――。
「――魔法カード『隣の芝刈り』発動、相手との差分、デッキから14枚墓地に送る!」
相手視点で通ってはいけないカードが通り、デッキから14枚墓地に送られる。召喚・特殊召喚こそ封じられているが、その他の効果は阻害されてないしねぇ!
「墓地に送られた《シャドール・ビースト》、《シャドール・ヘッジホッグ》、《影依の巫女 エリアル》、《シャドール・ドラゴン》の効果発動!」
不発に終わった《影霊の翼 ウェンディ》があったが、他の4効果は普通に通るぜ……!
「《シャドール・ドラゴン》の効果で相手の魔法&罠ゾーンの伏せカードを破壊。《影依の巫女 エリアル》の効果で相手の墓地の《幻影騎士団ティアースケイル》《幻影騎士団ラギッドグローブ》と自分の墓地の《召喚師アレイスター》を除外。――《シャドール・ヘッジホッグ》の効果でデッキから2枚目の《影依の巫女 エリアル》を手札に。《シャドール・ビースト》の効果で1枚ドロー」
あの正体不明の伏せカードはっと……速攻魔法『RUM-幻影騎士団ラウンチ』? やっぱり《幽鬼うさぎ》ケアで伏せただけなのか? の割には本命の《No.75 惑乱のゴシップ・シャドー》に撃たれて無警戒だったが……?
「墓地の魔法カード『召喚魔術』の効果発動、除外されている《召喚師アレイスター》を手札に戻し、墓地の『召喚魔術』をデッキに戻す」
さて、このターンに出来る事はこれぐらいだろう。
「モンスターを裏側守備表示でセット、カードを2枚セット――ターンエンド」
『《No.86 H-C ロンゴミアント》の効果発動、相手エンドフェイズにこのカードのエクシーズ素材を1つ取り除く』
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札5枚(《召喚師アレイスター》2枚)
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
裏側守備表示のモンスター《影依の巫女 エリアル》
魔法・罠ゾーン
伏せカード2枚
フィールド魔法『暴走魔法陣』
『幻影騎士団』
LP8000
手札1枚
EXモンスターゾーン
《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》リンク3/闇属性/戦士族/攻2100
メインモンスターゾーン
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》リンク2/闇属性/天使族/攻 500
《No.86 H-C ロンゴミアント》ランク4/闇属性/戦士族/攻3000/守3000 ORU3
魔法・罠カードゾーン
無し
これで《No.86 H-C ロンゴミアント》のエクシーズ素材の数が3となり、モンスターを召喚・特殊召喚出来ない制圧効果が無くなった……!
『私のターン、ドロー』
「――スタンバイフェイズ」
今まで好き勝手に制圧してたんだ、何もせずにメインフェイズ1に入らす訳無いじゃないかー!
「この瞬間、手札を1枚捨てて速攻魔法『超融合』発動! 裏側守備表示の《影依の巫女 エリアル》と相手フィールドの闇属性モンスター《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》を融合! 現れよレベル5《エルシャドール・ミドラーシュ》!」
まだ《No.86 H-C ロンゴミアント》には他のカードの効果を受けない完全耐性があるので、如何に無敵の『超融合』と言えどもヤツを除去する事はまだ出来ない。代わりに厄介な『幻影騎士団』リンクを墓地からも除外するとしよう。
「《影依の巫女 エリアル》の墓地効果で《幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ》と《No.86 H-C ロンゴミアント》のエクシーズ素材として墓地に送られた《幻影騎士団ステンドグリーブ》、ついでに《シャドール・ドラゴン》の効果で破壊した『RUM-幻影騎士団ラウンチ』の3枚を除外!」
逆転の目など一つ足りても残さない。これで現時点でヤツの墓地に『幻影騎士団』モンスターはいない。死人に口ありで有名な遊戯王であるが、墓地にすらいないなら何も出来まい!
あと問題があるとすれば《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果で何を落とされるかだが――。
『手札から速攻魔法『禁じられた一滴』を発動、手札を1枚捨てて《エルシャドール・ミドラーシュ》の攻撃力を半分に、効果を無効化する』
手札から捨てたのは速攻魔法『抹殺の指名者』――この『禁じられた一滴』にチェーン出来ないのは魔法カードと。
おやおやおや、これは致命的なプレイングミスじゃないかな? 少なくとも先に《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果使っていれば墓地に『幻影騎士団』モンスター送れたのに。
効果処理され、フィールドの《エルシャドール・ミドラーシュ》の攻撃力が2200から1100になり、効果が無効化され――。
「――速攻魔法『禁じられた一滴』の効果解決後にチェーンして罠カードオープン、永続罠『影依の偽典』発動! フィールドの《エルシャドール・ミドラーシュ》と墓地の闇属性《シャドール・ドラゴン》を除外し、融合召喚! 二度現れよレベル5《エルシャドール・ミドラーシュ》! そして『影依の偽典』のオマケ効果で闇属性の《彼岸の黒天使 ケルビーニ》を墓地送りにする!」
これは破壊じゃなく墓地送りだから《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の身代わり効果も意味をなさない。
これで相手の手札は0枚、フィールドには完全耐性(笑)の《No.86 H-C ロンゴミアント》が棒立ちしているのみ。確かに場に1体のみの《No.86 H-C ロンゴミアント》に対する回答は私のデッキには無いが――『壊獣』モンスター0枚だし。
『バトルフェイズ、《No.86 H-C ロンゴミアント》で《エルシャドール・ミドラーシュ》に攻撃』
「ダメージステップ開始時、手札から《召喚師アレイスター》を捨てて効果発動、フィールドの融合モンスター《エルシャドール・ミドラーシュ》の攻撃力・守備力をターン終了時まで1000アップする。この効果は相手ターンでも発動出来る」
《エルシャドール・ミドラーシュ》の攻撃力が2200から3200になって返り討ちにするが、まだ戦闘破壊耐性があるので破壊されずに200ダメージに終わる。
手札に《召喚師アレイスター》があるのに関わらず攻撃してくるという事は、素材4つ持ちのランク12《天霆號アーゼウス》になる気か……! 盤面を2回ふっ飛ばされるが、まぁ《No.86 H-C ロンゴミアント》と違って簡単に除去出来るから次のターンでワンキル出来るね!
『……ターンエンド』
え? エクシーズモンスターで攻撃したのに《天霆號アーゼウス》にならないのか。余命1ターン伸びたが、停滞は死と変わらんよ?
「エンドフェイズ、墓地の罠カード『影光の聖選士』の効果発動、このカードと墓地の《シャドール・ヘッジホッグ》を除外し、フィールドの《エルシャドール・ミドラーシュ》を裏側守備表示に変更する」
1ターンに特殊召喚1回縛りは展開するのに邪魔だからね、自分のターンには裏側守備表示にさせて貰うよ! 昔、こんな風に坊主めくりしてたデッキあったよね、神判デッキとかいう征竜魔導の片割れ。
「私のターン、ドロー!」
まぁ同情はしないよ、先に制圧したのはそっちだ。その後に捲られて制圧されても文句言うまい?
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札4枚(《召喚師アレイスター》)
EXモンスターゾーン
無し
メインモンスターゾーン
裏側守備表示のモンスター(《エルシャドール・ミドラーシュ》)
魔法・罠ゾーン
永続罠『影依の儀典』
フィールド魔法『暴走魔法陣』
「《召喚師アレイスター》を通常召喚、効果発動でデッキから『召喚魔術』を手札に。そして《召喚師アレイスター》1体でリンク召喚、召喚条件はレベル4以下の魔法使いモンスター1体。リンク1《聖魔の乙女アルテミス》!」
さぁさぁ、最大展開出来るぞー。相手の妨害無いからやりたい放題だー!
「手札から魔法カード『ルドラの魔導書』発動、フィールドの魔法使い族モンスター《聖魔の乙女アルテミス》をリリースし、2枚ドロー」
こういうムーブが強いから事故要因でも『ルドラの魔導書』を愛用してるんだよね。たまに《灰流うらら》チェックに使えるし。
「とっておきのダメ押しってヤツだ――魔法カード『影依融合』発動! デッキから《シャドール・ファルコン》と光属性《妖精伝姫-シラユキ》を融合! レベル8《エルシャドール・ネフィリム》!」
まだEXデッキから特殊召喚された《No.86 H-C ロンゴミアント》がいるからね。『シャドール』を相手にEXデッキから出したモンスターを棒立ちは敗因に直結するぐらいNGよ。
「《エルシャドール・ネフィリム》の効果でデッキから《シャドール・ハウンド》を墓地に送り、《シャドール・ファルコン》の効果で自身を裏側守備表示で特殊召喚、そして《シャドール・ハウンド》の効果で攻撃表示に変更――レベル8の《エルシャドール・ネフィリム》にレベル2の《シャドール・ファルコン》をチューニング! レベル10《フルール・ド・バロネス》!」
既に『影依の儀典』があるので、遠慮無く《フルール・ド・バロネス》直結ルートを使う事が出来る。
まずは万能無効効果、1妨害っと。
「墓地に送られた《エルシャドール・ネフィリム》の効果発動、墓地の2枚目の『影光の聖選士』を手札に加える」
ついでに拾っておけるものは拾っておこう。
「魔法カード『召喚魔術』を発動! 墓地の《召喚師アレイスター》と墓地の融合モンスター《エルシャドール・ネフィリム》を除外し、融合召喚! レベル8《召喚獣アウゴエイデス》!」
次は特殊召喚に反応してモンスター破壊っと。《エルシャドール・ミドラーシュ》いるから1回しか出来ないけど。2妨害。
「墓地の『召喚魔術』の効果で除外された《召喚師アレイスター》を手札に、『召喚魔術』をデッキに」
忘れずに《召喚師アレイスター》を手札に戻しておく。これを忘れると『召喚獣』ギミックの循環が途切れるからね! これで融合モンスターの打点1000アップ。攻撃力2200と低い《エルシャドール・ミドラーシュ》も打点3200に!
「『ルドラの魔導書』で引いた2枚目の『召喚魔術』発動! 墓地の《召喚師アレイスター》と光属性《幽鬼うさぎ》を除外して融合召喚! レベル9《召喚獣メルカバー》!」
擬似的な万能無効除外効果、3妨害っと。あと《妖精伝姫-シラユキ》いるから通常召喚された厄介な効果持ちモンスターを、効果を使われる前に裏側守備表示に出来るよ、4妨害っと。
「カードを1枚セット、裏側守備表示の《エルシャドール・ミドラーシュ》を攻撃表示に変更してターンエンド」
『芝刈り召喚シャドール』
LP8000
手札3枚(《召喚師アレイスター》)
EXモンスターゾーン
《フルール・ド・バロネス》星10/風属性/戦士族/攻3000/守2400
メインモンスターゾーン
《エルシャドール・ミドラーシュ》星5/闇属性/魔法使い族/攻2200/守 800
《召喚獣メルカバー》星9/光属性/機械族/攻2500/守2100
《召喚獣アウゴエイデス》星8/光属性/天使族/攻2000/守2800
魔法・罠ゾーン
永続罠『影依の儀典』
伏せカード1枚(『影光の聖選士』)
フィールド魔法『暴走魔法陣』
『……エンドフェイズ、《No.86 H-C ロンゴミアント》の効果発動、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く』
さ・て・と。これで他のカードの効果を受けない完全耐性が無くなった。もうただの攻撃力3000の戦闘耐性持っているだけのカカシだね!
メインフェイズ1、何も出来ずにバトルフェイズに移行? ははは、完全耐性の無くなった闇属性モンスターが、バトルできるとでも?
「――『影依の偽典』発動! 墓地の《影依の巫女 エリアル》と異なる属性の《シャドール・ファルコン》を除外して融合召喚! レベル6《エルシャドール・アプカローネ》! 更に同じ属性の――完全耐性が無くなった闇属性モンスター《No.86 H-C ロンゴミアント》を墓地送りにする!」
無慈悲に墓地送りにし、相手のフィールドを一掃する。これであの1枚で『拮抗勝負』握っていたら格好良いなぁ、《フルール・ド・バロネス》と《召喚獣メルカバー》で無効に出来るけど。
『……ターンエンド』
相手は何もせずにターンを回してくる。
「私のターン、ドロー。バトルフェイズ、《フルール・ド・バロネス》《エルシャドール・ミドラーシュ》《召喚獣メルカバー》《召喚獣アウゴエイデス》でダイレクトアタック!」
3000+2200+2500+2000=9700で相手のライフを削り切ってデュエル終了。
結果的に完全勝利だが、《幽鬼うさぎ》を引いてなければ完全制圧されて終わっていたデュエルだった、――さんきゅー《幽鬼うさぎ》。
『芝刈り召喚シャドール』vs『幻影騎士団』
先攻取って封殺した側が勝利。以上。
『幻影騎士団』側の展開は手札誘発1回で致命傷を負うケースが多いので、そんなにはロンゴミを立てれない。……手札誘発を握ってない? 完全に詰みで即サレンダー案件。
ロンゴミ以外の『幻影騎士団』エクシーズやダークリベリオン系列?
滅多に使われた事がないので記憶に残ってない上に、出てきても処理に困った記憶が無いのd