「……」
「……」
ある日、私とニュートはイギリスの魔法省に来ていた。正確にはニュートが用事があるのだけれどもね。私はおまけだ。
しかしこうも待たされているだけの時間は退屈だ。
しかも待合室ではなく廊下にある椅子に腰をかけている。というか待合室なんてものが存在していないんだよ。客人だろうが目上の存在でない限りお茶なんてでたりしない。
これが日本と外国の違いか、なんて考えながら私は手元で糸を出して暇を潰している。
今はジェイコブにあげたようなミサンガを作っている。37個目が完成するところだ。
……本当に暇なんだよ。
さっきまではピケットも一緒になって遊んでいたけれど、糸でできることなんてたかが知れている。
それに小さいピペットがミサンガを編むことはかなり重労働になる。
すぐに飽きてしまったピペットはニュートにちょっかいをかけにいった。
隣で座っているニュートはとても、本当にとても気だるそうにしている。
ニュートは現在、魔法省に国外の旅行を禁じられている。魔法生物の保護や治療をしているニュートにとっては煩わしい事でしかない。
今日魔法省に来ているのも国外旅行禁止令を撤回して貰う為だ。
……今回で5回目になる。
ニュートの話を聞く限り、口論になることが多いみたいで、質問に対して話しすぎたり感情が高ぶってしまうことが多いみたいだ。
もっと早い段階で私も一緒に行っていれば良かったと思ったよ。ニュートが人と話すのがあまり得意だと思ってはいなかったけどここまでとは思ってなかったんだ。
「……ん?」
ニュートが急に腕をあげたと思ったらピケットがコートの腕のボタンにぶら下がっていた。
もともとほつれていたこともあってボタンはピペットと共に落ちていったと思ったらニュートもピペットも地面を転がっていくのをジっと見ていた。
ボタンが止まるとピペットが駆け出し、振り向いて私とニュートチラッと見た。
ニュートはボタンに向かって駆け出し、私は元から出していた糸を飛ばす。
結果から言うと私の勝ちだ。ニュートがボタンに手を置く寸前で私の糸が届いたのだ。
しゃがみながら手を上げて私を見るニュートとピペットにプラプラとぶら下がるボタンを見せつけるとピペットはムッとした顔になっていた。
「ん、ニュート、人が来たみたいだ」
「あ、あぁすいませ___リタ?どうしてここに」
「貴方達を呼びに来たのよニュート、それとテセウスがファミリーになれって」
「魔法省をファミリーって?兄さんらしい」
話をしながら歩いている二人よ後ろをついていっているとピケットがニュートのポケットから抜け出して私に向かってジャンプをしてきた。
慌ててキャッチするとピペットは腕を登って私の髪の毛の中には入り込んだ。
ピペット曰く寝るには快適らしく、たまにこうして入り込んでくる。__ただたまに髪の毛を結ぶのはやめてほしい。絡まって痛いんだよ。
「貴方変な生き物に好かれるのよね」
「変だなんて言うのは「心の狭い人だけ、ね?」」
「プレンダーガスト先生にそういって罰を貰ってたでしょ?」
ニュートは「そう、1ヶ月居残り…」と思い出すように言った。
意見を言っただけで罰を与えるプレンダーガスト先生は心がよっぽど狭いみたいだね。教師をやめてしまえ。
そして部屋の前でニュートの兄、テセウスさんと合流した。
テセウスさんはニュートに今までの様にはいかないと忠告をすると私にニュートを頼むぞと言ってきた。
「まぁ、私はそのために来ましたからね」
「頼む」
「___では聞き取りを開始する。国外旅行禁止の令をといてほしいとの申し立てだが何故だ?」
「国外に、旅行をしたいからです。それに彼女の記憶を取り戻すにはいろいろな場所に行ってみるのが一番だと」
「ふむ…確かに記憶を取り戻すには良いかも知れませんが、聞き取り調査にも非協力的、前回の旅行の理由もはぐらかしていた」
ニュートが魔法生物に関する本を書くための調査旅行のさだというと一人がニューヨークを「壊滅させた」と言った。
それはニュートの責任では無いだろう?
「__失礼、何か誤解していませんか?」
「誤解だと?」
私が手を上げながら言うとテセウスさんが目を手で覆っていた。悪いけど濡れ衣は嫌なんだ。
「確かニューヨークは壊滅的な被害を受けました。ですがそれはクリーデンスを刺激したグリンデルバルドのせいでしょう?ニュートがいなくてもあの出来事は起きたことです」
魔法省の失態だというとテセウスさん以外が眉間に皺を寄せた。
「それにあの場にニュートがいなければニューヨーク全体をオブリビエイトすることはできませんでしたよね?でなければ世界に魔法界の存在が知られていた、違いますか?その功績に免じて「確かにそうだがそれは別問題だろう」…は?」
思っても見なかった言葉に思わず睨みつける。
持ち出してきたそっちが言うことか?
「ラクネさんにスキャマンダー君、苛立つのはわかる。が、我々だってそうだ。そこで歩み寄りの精神で提案がある」
私が何が歩み寄りの精神だと思うと声に出ていたみたいでテセウスさんが【お前を見ている】のジェスチャーをしていた。
ニュートがどのような提案かを聞くと旅行禁止令を解く代わりに魔法省に入れと言うものだった。
更にはクリーデンスは生きていてヨーロッパのどこかにいるらしい。
「僕に探しださって言うんですか?で、クリーデンスを殺せと「相変わらずだなぁ?スキャマンダー君?」
「な、なんでグリムゾンがここに?」
ニュートがさっと目をそらしながら聞くとグリムゾンは私を見ながらニヤニヤと「甘ったれな君ができないことをするためだよ」と言った瞬間にニュートはトランクをもって部屋から出ていった。テセウスさんも追いかけていって、私もついていこうとすると後ろから「申請は却下する」とため息が混じった声が聞こえてきた。
その言葉に苛つき思わず椅子の背もたれに置いていた手に力を込めすぎてしまってバキッと音を立てて握りつぶしてしまった。
そのまま
まるで化け物を見るみたいに…まぁ、人間じゃないから間違っていないけれどね。
「あぁ…すいません、失礼しました」
部屋を出るとテセウスさんがニュートを抱き締めていた。
それを見ていた私をニュートが見つけ咳払いをしてテセウスさんに教えた。
私に気づいたテセウスさんは私に詰め寄ってきた。いや、顔が怖いよ?
「俺は、あんな意味で頼むと言った覚えは無いぞ!?」
「いやぁあはは、私も魔法省がここまで無能の集まりとは思ってもいませんでしたよ」
私が嫌みたらしく言うとテセウスさんは梅干しを食べたみたいに口をきゅッとすぼめた。それをニュートと一緒に笑うと早く出ていけと魔法省から追い出されてしまった。もうちょっと見てたかったな。
「……キィリ」
「ん、」
魔法省を出てからずっと付けていた魔法使いをニュートが
そう安心しているとニュート目の前で黒い手袋がヒラヒラと踊り始めていた。
「……え、ッと、それは?」
「あ~、キィリは先に帰って皆の世話を」
「いや説明になって……あぁもう…」
ニュートはそれだけ言って黒い手袋を掴んで姿を消してしまった。
ニュートが自分から行ったのなら危険は無いだろうが…まぁいい、戻るか。
しばらくふぁんたすてぃっくを書きます。
【メヴィのトリセツ】
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「はよ投稿しろ」
「続き早くしろハゲ」
等のコメントでも喜ぶ変態です。
こう言う外伝的なのは統合して良いですか?
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ええで
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別にしろ
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続きはよ
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おうどん食べたい
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蕎麦こそ嗜好である