汽車がホグワーツに着くと、ハグリットが出迎えてくれた。
「良く来た、イッチ年生!!良く来たなハリー、キィ……イ」
「うわぁ……」
ロンはハグリットと初対面だからか見上げてポカンと口を開けていた。
ハグリット……今先生って呼ぼうとして誤魔化したね?……この先大丈夫かな……まぁハグリットは森番だから小屋に行かない限り大丈夫だと思うけれど……
「さぁちゃんと着いてこいよ!イッチ年生!」
私達はハグリットに着いていき、まずはボートに乗った。定員の関係で私はハリーと一緒には乗れなかったけど汽車で蛙を探してた女の子と一緒になった。
気に入ってくれたのか、私があげた糸玉をずっとニギニギしてた。
「やぁ、汽車ぶりだね。トレバーは無事に見つかったかな?」
「えぇちゃんとこの玉が教えてくれたわ!あの魔法は何なの?教科書には乗ってない魔法でしょ?」
「まぁそうだね。取り敢えず自己紹介をしようか。私はキィル・ラクネだ。よろしく」
「私はハーマイオニー・グレンジャーよ」
ボートに乗っている間、私はハーマイオニーと話していた。どうやらハーマイオニーはマグル出身のようで魔法やホグワーツの勉強がとても楽しみで既に教科書は全て目を通して魔法も一通り試したそうだ。しかも全て成功させたらしい。
教科書を読んだだけで魔法を成功させるとはね……本当にマグル出身なのかな?先祖返りじゃないかな?
何にせよ、間違いなくハーマイオニーはとても優秀な魔法使いになるよ。
ホグワーツの中に入り、懐かしく感じているとミネルバが待っていた。ホグワーツのローブ姿の私を見て一瞬だけニコッとしたけど、すぐに表情を戻した。
「ようこそホグワーツへ!今からこのドアをくぐり上級生と合流しますが、その前にあなた方がどの寮に入るか組分けをします。
グリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、そしてスリザリン。
学校にいる間は寮が家です。良い行いをすれば寮に得点が入ります。逆に悪い行いをすれば減点されます。
学年末には最高得点の寮に優勝カップが渡されます。
まもなく組分けの儀式を始めますのでしばらくお待ちなさい」
ミネルバはそう言うと扉の向こうへ行ってしまった。
久々にミネルバに会ったけど何も変わってなくて安心した……
「本当なんだな汽車で聞いた話。ハリー・ポッターがホグワーツに来たって!こいつはクラップとゴイル、僕はマルフォイ」
ミネルバの姿が見えなくなった瞬間に誰かがそんなことを言った。
すると聞いてた生徒のほぼ全員がざわざわとざわついてヒソヒソと話し始めた中、此方に一人の少年が近づいてきた。
マルフォイってことは……ルシウスの子供かな?あ、髪の色はルシウスと同じ銀だね。
「ドラコ・マルフォイだ」
ドラコか……ってロン、人の名前を笑うのは失礼だよ?
「僕の名前の何が可笑しい??君の名前は聞くまでもないね!その赤毛にお下がりのローブ!ウィーズリー家の子だろ?
魔法族にも家柄があるんだ。付き合う友達は選んだ方が良いよ?僕が教えてあげるよ」
oh……ルシウスに純血主義を教え込まれてるなぁ……あ、ミネルバおかえり
「ハリーは教えて貰わなくても自分でわかっているさ。それより」
「はぁ?なんだおまえ……あ」
私がうしろを指差して教えると、マルフォイのうしろには若干不機嫌そうな顔をしたミネルバがたっていた。
ミネルバは持っていた紙でマルフォイの肩を叩いて退かせると、準備ができたと言って私達をドアの向こう側へ案内した。
「うん?」
え?これは……手紙かな?…他の生徒に見られたらどうするの……まぁ最悪忘却術を掛ければ良いか……どれどれ…
『お久しぶりです。キィリ先生、ホグワーツにお帰りになるのを心よりお待ちしておりました。随分とダンブルドア校長との文通にお熱の用でしたが私にも一通くらい送って下さっても良かったのでは無いでしょうか?
お分かりかと思いますがキィリ先生にはハリー・ポッターと同じ寮に入っていただきます。また、キィリ先生のお部屋に関してですが今までお使いになられていた部屋をお使いになられて構いません。いくらキィリ先生が人化できるとはいえ、お疲れになるのも理解しております。
P・S
今夜お部屋にお邪魔させて頂いても宜しいでしょうか?久しぶりにキィリ先生とお話がしたいです。
ミネルバ・マクゴナガル 』
なるほど、私の部屋を使って良いのか。それはありがたいね。たまにはドア爺も役に立つじゃないか。
今夜はミネルバとお茶会でもしようかな。何かお茶菓子あったかな………
「ロン・ウィーズリー!」
「グリフィンドール!!」
そんなことを考えているといつの間にか組分けが始まっていたようでロンがグリフィンドールに組分けされた。ウィーズリー家は皆グリフィンドールに分けられるからね。
「ハーマイオニー・グレンジャー!」
「グリフィンドール!!」
お?ハーマイオニーはもグリフィンドールなのか。てっきりレイブンクローとかに分けられると思ったんだけどな。
「ハリー・ポッター!!」
やっとハリーの番だね。さてハリーはどこに分けられるか……ジェームズとリリーはグリフィンドールだったからグリフィンドールかな?
……なんか凄いイヤイヤ首振ってるけどどうしたんだろ?組分け帽子もなんか迷ってるみたいだし……
「グリフィンドール!!」
やっと決まったか。なら私もグリフィンドールだからロンとハーマイオニーと一緒だね。
「キィル・ラクネ!」
ん、私か。まぁ組分け帽子もわかってるだろうしすぐに終わるよね。
「ふぅん…まさか貴女を組分けすることになるとは……」
良いから早くグリフィンドールって言いなさいな
「短期は損気であろう?」
……また赤色に染めてあげてもいいn
「グリフィンドールッ!!!」
……前に赤色に染めたのがそんなに嫌だったのか……まどうでもいっか。
ハリーの隣には上級生とロンが居たからハリーの向かい側の席にしようかな。隣は……ハーマイオニーか
「やぁハーマイオニー、隣良いかな?」
「えぇキィルどうぞ座って!貴女がグリフィンドールになってくれて嬉しいわ!」
「あぁ、私も嬉しいよ。それと私のことはキィと呼んでくれると嬉しいよ」
「わかったわキィ!」
ニコニコといい笑顔で答えてくれるハーマイオニー。それに和んでいると、ハリーとロンが此方を見ていることに気づいた。
「あぁそうだった紹介するよ。赤毛の方がロン・ウィーズリー、黒髪の方がハリー・ポッターだ」
「知ってるわ。汽車でもキィと一緒に居たでしょ?私はハーマイオニー・グレンジャーよ。宜しく二人とも」
「「よろしく」」
三人で自己紹介をしているうちに組分けが終わったようだ。するとミネルバがグラスにスプーンを打ち付けて全員の注目を集めた。
「皆さんお静かに!ダンブルドア校長からのお言葉です!」
「組分けも終わったことじゃし、注意事項を言っておこう。
まず始めに暗黒の森には立ち入り禁止じゃ。絶対に入ってはならんぞ。
そして管理人のミスターフィルチからも注意事項がある。右側の三階の階段には近づかないこと。以上じゃ。
では宴を始めよう!」
ダンブルドアがそう言うと私達が座っていたテーブルに沢山の料理が出てきた。そう言えばホグワーツの料理も11年ぶりか……後で厨房の屋敷僕妖精にも顔を出しておかないとね。
「うわぁ……ねぇキィ、これも魔法なの?」
「そうだよ。料理を作っているのは屋敷僕妖精だけどね」
途中サーニコラス達ゴースト達がテーブルの下から出てきてロンを驚かせたり、ハーマイオニーが首の断面を見て気分が悪くなったりしたけど他は何も問題なかった。
ただピーブスが私を見て叫びだしたのはびっくりした。
「あ、悪魔が帰ってきたぁぁあ!?」
失礼な……前に悪戯が過ぎたからすこぉ~し
幸い周りが
「では諸君!グリフィンドールの寮はこっちだ!遅れないようにしっかり着いてきてくれ」
「ミス・ラクネは此方へ、ミスター・
「わかりました。他の一年生は早くこっちへ!」
ハリー達と別れてミネルバに連れられて私の部屋へ向かう。別れる時、特にハーマイオニーに凄く心配そうなそうな顔でチラチラと見られた。
彼女はとても好奇心が強そうだから後で問い詰められそうだね……まぁその時は何とか乗りきろう。
「……ここまで来れば他の生徒に見られることは無いでしょう。では改めて、この11年間ずっとお帰りをお待ちしていましたキィリ先生」
「うん、ただいまミネルバ。それと……手紙はすまなかったね…日記やらハリーの面倒を見ることで手一杯でね……まぁ今夜はゆっくりと話そうか」
私の部屋がある扉を開くとそこは私部屋と、私の蜘蛛糸で作られた穴があった。ミネルバはその穴に近づいて糸に触った。
「相変わらず先生の紋術は素晴らしいですね……」
「まぁ私が全力で取り組んだモノだからね。……二度とやりたくないけど」
「…あんな理由で空間をねじ曲げる紋術を作るなんて、先生だけですよ」
「………ドア爺に言われっぱなしは嫌なんだよ……」
……けど本当に二度とやりたくないくらいにこの紋術は大変だったんだから……
そう、この蜘蛛糸の通路は私が一本一本《空間変質》を編み込んだ糸で作っている。
この通路の先には叫びの屋敷に繋がっている。
繋げた理由はリーマスが狼人間に変身してしまう日に私がいつでも駆けつけられるようにする為であり、狼人間になったリーマスの面倒を見るため……でもあるが、もう一つ理由がある。
私がいちいち暴れ柳に行くのが面倒だったからだ。
最初はダンブルドアに魔法をかけて貰おうと思ったけれど、
「こんなことも出来ぬのか?お主なら新しい紋術でも作ってしまえるじゃろう??あぁ!お主のお得意の紋術でも流石に無理かの????だから頼んできたのじゃろう??」
「やってやろうじゃないか糞爺!!」
と言うことだ。後悔はしたけど満足はした。
「あのダンブルドア校長と先生の顔と言ったら……ふふふッとても面白かったですよ?」
……ミネルバ20年近く前のことをよく覚えているね……たしかここに……あった。
「はいはい、それはよかったねーっと、確かミネルバは紅白葡萄のワインが好きだったね?ほら」
私がボトルとグラスをテーブルに持っていきワインを注いだグラスをミネルバに渡す。
ミネルバは一口飲むと驚いた顔をしてからボトルを確認した。
あれ……ボトル間違えたかな?
「……これは随分と……いえかなり良いもののようですが宜しいのですか?」
「良いよ。私はファイヤーウィスキーの方が好きだからね」
「そうですか…なら喜んで頂きます。ですが良く私が紅白葡萄のワインが好きだなんて覚えていましたね?」
「私は教え子全員の事を覚えているよ……もちろん、恋愛事情もね?」
「せ、先生!その話しはやめてください!!」
私が悪戯っ子のように笑いながら言うとミネルバは顔を真っ赤にした。教え子と飲めるお酒は美味しいけど、人を弄りながら飲むと更に美味しくなるんだから多少はね?
その晩、私とミネルバは明け方近くまで飲んでしまった。途中からドア爺が乱入してきて三人になったけどとても楽しかった。
酔いつぶれたミネルバを私のベットに寝かせて
「ん~、で……この糞爺は……」
「ぐごぉぉぉ……」
顔を真っ赤にして涎を滴しながら寝ているこの糞爺は私のファイヤーウィスキーを奪ったあげく、支配の首輪を使って私が抵抗出来なくしてから私のファイヤーウィスキーを目の前でラッパ飲みして空にした大罪人だ。
「大罪人にはお仕置きだよ。今日1日あらゆる角に小指をぶつけるが良いさ」
《呪》をかけた後、せめてもの情けで《消臭》と《回復》はかけてあげよう。でもアルコールは抜かない。二日酔いと呪いに苦しめ!!
ーーーーー
「うぅ……頭痛い……キィリ……助けてくれまいk【ガツンッ】~~~~!?」
「………フッ♪」
「き、きさま……!!」
キィリの秘密
ほぼ完全に近い記憶能力を持っている。
ほぼ全員の教え子の事を覚えている。
けど何故かよくド忘れしたりする。