遊戯王VRAINS Re:Construction 作:師走F
そしてLINK VRAINS内、プレイメーカーはハノイと戦った倉庫街のようなエリアに足を運んだ。
「この辺か」
プレイメーカーは目を閉じて意識を集中する。
感覚を閉ざすことで、VR空間を流れるデータを強く感じ取る。そして、
「あそこだ」
プレイメーカーは、近くにある塔のような建物を指さした。
「お前、まさかあれを上る気か?」
「Dボードを使えばすぐだろう」
その言葉通り、Dボードで頂上までたどり着く。
「おいおい何にもないぞ? やっぱり気のせいだったんじゃないのか?」
「いや……」
確かにここに何かがある。
目には見えないが、それを確信したプレイメーカーは手を伸ばす。すると、
風が起きた。
「なんだ!?」
プレイメーカーの手を伸ばす先で、小規模のデータストームが起こった。
風の中にデータが集まり、一つの青いカードのようなものを構築していく。
「あと少し……」
その時、
ビュンッ
プレイメーカーの前を何かが通り過ぎ、彼の手元の構築されたカード状のプログラムを奪い去った。
「くくくっ、よう。プレイメーカー」
「お前は……」
そこにいたのは、Dボードに乗ったゴッドバードだった。
「このデータは俺のもんだ」
「返せ!」
プレイメーカーはDボードで突っ込むが、ゴッドバードは巧みなボード捌きであっさりかわす。
「渡して欲しけりゃ、俺とデュエルしろ」
「何?」
「テメェが勝てばデータは渡す。だが、負ければお前のイグニスを貰う!」
「ゴッドバード!なぜお前はイグニスを狙う!?」
「知りたきゃデュエルに勝つことだ」
ゴッドバードはそのままDボードを加速させて、近くのデータストリームに乗る。
「いいだろう……」
「「スピードデュエル!」」
ターン1 ゴッドバード
「俺は手札から
効果モンスター
星4/風属性/サイバース族/攻 1000/守 1000
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
(2)このカードが(1)の方法による特殊召喚に成功した場合に発動できる。「エリミネーター」モンスター1体を特殊召喚する。この効果発動後、ターン終了時まで自分はメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。
(3)相手ターン中、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「エリミーション」罠カード1枚をセットする。この効果でセットしたカードは、セットしたターンにも発動できる。
効果モンスター
星4/風属性/サイバース族/攻 1500/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「エリミネーター」モンスター1枚を手札に加える。
(2)相手ターン中、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しなければ、墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「エリミネーション」罠カード1枚をセットする。この効果でセットしたカードは、セットしたターンでも発動できる。
「この効果発動後、ターン終了時まで俺はメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。現れろ!未来を貫くサーキット!」
コース上のデータストリームが渦を巻き、前方にアローヘッドを出現させる。
「召喚条件は同じレベルのモンスター2体!リンク召喚!
リンク·効果モンスター
風属性/サイバース族/攻 1000/LINK2
同じレベルのモンスター2体
(1)リンク召喚したこのカードは、リンク素材となったモンスターと同じレベルのモンスターとしてX召喚の素材にでき、このカードのリンクマーカーの数と同じ数のモンスターとしてX召喚の素材にできる。
(2)X素材となったこのカードが墓地に送られた場合に発動できる。除外されている「エリミネーター」モンスターを自分のXモンスターの下に重ねてX素材とする。
「さらにこいつは、リンク素材となったモンスターと同じレベルのモンスターとして、エクシーズ召喚の素材にでき、その時、自身をリンクマーカーの数分のモンスターとして扱う!俺はローディング・チャージャーでオーバーレイネットワークを構築!」
コース上にエックス字の赤いパネルが出現。
それとローディング・チャージャーを繋ぐように、青い光が伸びる。
「エクシーズ召喚!」
ローディング・チャージャーが2体に分裂し、パネルの中に吸い込まれる。
「現れろ!ランク4!
エクシーズ·効果モンスター
ランク4/風属性/サイバース族/攻 2300/守 2000
風属性·レベル4·効果モンスター×2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードの攻撃力·守備力はこのカードがX素材として持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×300アップする。
(2)相手の特殊召喚されたモンスターが効果を発動した時、このカードのX素材1つを取り除いて発動できる。その効果を無効にする。この効果発動のためにリンクモンスターを取り除いていた場合、かわりにその効果を無効にして破壊し、相手に500ダメージを与える。
(3)このカードが効果で破壊される場合、かわりにこのカードのX素材1つを取り除くことができる。
「俺はこれでターンエンド」
ターン2 プレイメーカー
「俺はこの瞬間!墓地のジャイロ―ドとシークエンスコードの効果発動!」
プレイメーカーがドローした瞬間、ゴッドバードが効果発動を宣言する。
「自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、墓地のこのカードを除外することで、デッキから「エリミネーション」罠カードをそれぞれセット!」
プレイメーカーはゴッドバードのフィールドに伏せられた二枚のカードを一瞥する。
「俺は裏守備表示でモンスターをセット!」
「あ?」
プレイメーカーの意外な行動に、ゴッドバードが怪訝な顔をした。
「さらにカードを3枚伏せて、ターンエンド」
ターン3
「セットカードだけでターンエンドとは、ちと悠長じゃねぇか?」
ゴッドバードは苛立ちを見せて、カードをドローする。
「チッ……バトルだ!コンパイル・ブラスターで、セットモンスターを攻撃!」
コンパイル・ブラスターがセットモンスターを撃ち抜く。破壊されたのは、無数のブロックによって構成された二頭身のモンスターだ。
「俺は墓地に送られたドットスケーパーの効果発動!」
バラバラに砕かれたブロックが集まる。
「このカードが墓地に送られた場合、デュエル中に1度、特殊召喚できる!」
集まったブロックが元のモンスターの姿を再構築した。
「俺はこれでターンエンド」
ターン4
「今のやり取りだけで、俺のデッキの特徴を見抜くとはさすがだな」
ゴッドバードの感心したような物言いに、Aiは瞳に疑問符を浮かべる。
「奴は最初のターン、自らメインモンスターゾーンへの展開を縛った。その後、発動したモンスター効果も、メインモンスターゾーンにモンスターがいないことを条件としていた。このことから、奴のデッキはメインモンスターゾーンに開けることで効果を発揮するカウンターデッキ」
「なるほど、だから1ターン目は下手に動かなかったってわけね。向こうもモンスターを出せないなら、セットモンスター1体で止められる」
プレイメーカーの説明に、Aiは納得したように瞳を閉じた。
「けど、さすがに何ターンも時間稼ぎを許す相手じゃないだろ」
「ああ。だからこのターンで勝負をかける。俺はバックアップ・セクレタリーを特殊召喚!」
紫髪のバイザーで顔を隠した少女が現れる。
「俺は罠カード!スリーフェイト・バリアを発動!」
スリーフェイト・バリア
通常罠
(1)以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このターン、自分のモンスターは戦闘・効果で破壊されない。
●このターン、自分はダメージを受けない。
●このターン、自分のモンスター1体は1度だけ戦闘で破壊されず、その戦闘によって戦闘ダメージを受けるかわりに、その数値分、自分のライフを回復する。
(2)自分がダメージを受けた場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分が受ける効果ダメージは0になる。
「このターン、俺のモンスターは戦闘・効果で破壊されない!」
「そうはいくか!俺はカウンター罠!エリミネーション・ジャミングを発動!」
エリミネーション・ジャミング
カウンター罠
手札の「エリミネーター」モンスターを墓地に送ってこのカードを手札から発動できる。
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在せず、相手がモンスター効果・魔法・罠カードを発動した時に発動できる。その発動を無効にする。自分のEXモンスターゾーンに「エリミネーター」モンスターが存在する場合、かわりにその発動を無効にして破壊する。
「カードの発動を無効にする!」
「まず1枚使わせた。現れろ!未来を導くサーキット!」
プレイメーカーが手を伸ばす先に、光が走り、アローヘッドが出現する。
「召喚条件はサイバース族モンスター2体!リンク召喚!スプラッシュ・メイジ!」
白いローブをまとった電脳の魔導士が現れた。
「スプラッシュ・メイジの効果!墓地のサイバース族モンスターを守備表示で特殊召喚!」
「コンパイル・ブラスターの効果発動!その効果を無効にして破壊!さらに500ダメージを与える!」
コンパイル・ブラスターの砲撃が、スプラッシュ・メイジの体を貫通し、プレイメーカーのライフを奪う。
プレイメーカー:ライフ4000→3500
「ダメージを受けたことで、俺は罠カード!サイバース・ビーコンを発動!デッキからレベル4以下のサイバース族モンスター、サイバース・ガジェットを手札に加え、そのまま召喚!」
その効果で、サイバース・ガジェットは右腕のコードを伸ばして墓地からドットスケーパーを釣り上げる。
「現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はサイバース・ガジェット、ドットスケーパー!そして手札のマイクロ・コーダーをリンクマーカーにセット!リンク召喚!」
「カウンター罠!エリミネーション・インターセプト!」
アローヘッドにモンスターが飛び込んだ瞬間、それは砕ける。
「特殊召喚を無効にする」
エリミネーション・インターセプト
カウンター罠
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。相手モンスター1体の特殊召喚を無効にして破壊する。
(2)墓地のこのカードと「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を除外して発動できる。除外されている「エリミネーター」モンスター1体を墓地に戻す。
「サイバース・ガジェットの効果でフィールドにガジェット・トークンを特殊召喚。さらにマイクロ・コーダーの効果でデッキからサイバネット・バックドアを手札に。そして俺は罠カード!リコーデッド・アライブを発動!墓地のエンコード・トーカーを除外して、EXデッキから「コード・トーカー」モンスターを特殊召喚する!来い、デコード・トーカー!」
「あんだけ無効にしたのに、まだ展開すんのかよ」
現れたデコード・トーカーの姿に、ゴッドバードは引きっった笑みを浮かべる。
「俺はカードを2枚伏せる。バトルだ!デコード・トーカーでコンパイル・ブラスターを攻撃!」
デコード・トーカーが剣を振り上げ、コンパイル・ブラスターに迫る。攻撃力は互角だが、
「デコード・トーカーの効果!リンク先のモンスターの数だけ攻撃力を500アップする!パワーインテグレーション!」
ガジェット・トークンからエネルギーが送られ、デコード・トーカーがコンパイル・ブラスターを切り裂いた。
ゴッドバード:ライフ4000→3500
「俺はこれでターンエンド」
ターン5
「俺は魔法カード、エリミネーション・アウトプットを発動」
エリミネーション・アウトプット
通常魔法
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札1枚を除外して発動できる。デッキからカード名の異なる「エリミネーター」モンスター2体を特殊召喚する。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。
「デッキから
アローヘッドよりモンスターが出現すると、アローヘッドが回転してエックス字のパネルへと変化する。
「エクシーズ召喚!コンパイル・ブラスター!」
再び現れたコンパイル・ブラスターが、レールガンを構える。
「ローディング・バスターの効果!このカードを素材としてX召喚に成功した時、相手フィールドのカード1枚を破壊する!」
リンク・効果モンスター
風属性/サイバース族/攻 1000/LINK2
風属性モンスターを含む同じレベルのモンスター2体
(1) リンク召喚されたこのカードは、リンク素材となったモンスターと同じレベルのモンスターとしてX召喚の素材にでき、このカードのリンクマーカーの数と同じ数のモンスターとしてX召喚の素材にできる。
(2)このカードを素材としてX召喚された「エリミネーター」モンスターは以下の効果を得る。
●このカードがX召喚に成功した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。
「デコード・トーカー!消えろ!」
「俺は速攻魔法!サイバネット・バックドアを発動!デコード・トーカーを次の自分のターンまで除外し、デッキからその攻撃力以下のモンスターを手札に加える!」
「んなもん折込済みだ!俺は速攻魔法!
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1)自分・相手のXモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターよりランクが1つ高い「エリミネーター」Xモンスター1体を対象のモンスターの上に重ねてX扱いで特殊召喚する。その後、墓地の「エリミネーター」リンクモンスター1枚までをその下に重ねてX素材にできる。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。
「コンパイル・ブラスターをランクが1つ高いエクシーズモンスターにランクアップさせる!ランクアップ!エクシーズチェンジ!」
コンパイル・ブラスターがデータに分解され、その体を作り変える。
「ランク5!
エクシーズ·効果モンスター
ランク5/風属性/サイバース族/攻 2500/守 2000
風属性·レベル5·効果モンスター×2体以上
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードがX召喚に成功した場合、このカードがX素材として持つリンクモンスター1枚のLINKの数までお互いの使用していないメインモンスターゾーンをそれぞれ指定して発動できる(最大3つ)。指定したゾーンは次の相手のターンのエンドフェイズまで使用できない。
(2)このカードの攻撃力·守備力はこのカードがX素材として持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×300アップする。
(3)自分・相手のエンドフェイズにこのカードのX素材2つ、またはX素材のリンク2以上のカード1枚を取り除いて発動できる。お互いのメインモンスターゾーンのモンスターを全て破壊する。
「エクス・ランサムウェアの効果!素材となったリンクモンスター1体のリンクマーカーの数まで互いのメインモンスターゾーンを使用不可能にする!」
空いている残りのメインモンスターゾーンを封じられる。
「俺はこれでターンエンド!これでお前のメインモンスターゾーンは全部埋まってる!つまりデコード・トーカーの帰還先はない!」
「まだだ!俺はエンドフェイズに速攻魔法!サイバネット・クロスワイプを発動!ガジェット・トークンをリリースし、相手フィールドのカード1枚を破壊する!」
「チッ!俺は手札のエリミネーション・ジャミングの効果発動!手札のジャイロードを墓地に送り、この
ターン6
「スタンバイフェイズに、デコード・トーカーはフィールドに戻る。そして、このターン、デコード・トーカーはダイレクトアタックできる」
「俺は墓地のジャイロード、シークエンスコード、ラントリクターの3枚を除外し、デッキから「エリミネーション」カードを3枚セット」
「俺は魔法カード、サイバネット・ドローを発動!」
サイバネット・ドロー
通常魔法
自分フィールドにリンク3以上の「コード・トーカー」モンスターが存在する場合、このカードの発動と効果は無効化されない。
(1)自分のフィールド・墓地・除外されているサイバース族リンクモンスターのリンクマーカーの合計が8以上の場合、自分のメインフェイズ1開始時に発動できる。自分はデッキから2枚ドローする。この効果発動後ターン終了時まで、自分はデッキからカードを手札に加えられない。
「デッキから2枚ドロー。俺は装備魔法、グリッド・ロッドを装備。装備モンスターの攻撃力は300アップ。さらに相手の効果を受けず、1ターンに1度だけ戦闘で破壊されない」
デコード・トーカーの手に杖が出現する。
「カードを1枚伏せて、バトルだ!デコード・トーカーでダイレクトアタック!」
ゴッドバード:ライフ3500→900
「俺はこれでターンエンド」
ターン7
「どうにか互角に戦えてるな……ん? どうした、プレイメーカー」
プレイメーカーの険しい顔に、Aiは疑問を呈する。
「奴は何故、エリミネーション・ジャミングで、グリッド・ロッドの発動を無効にしなかった?」
「とっときたかったんじゃねぇの?」
「俺のモンスターの展開は既に制限されている。ここでカウンター
「確かに……」
すると、コース上に吹く風が強くなる。
「これは……」
データストームが、彼らの行く手に現れた。
「来やがったな」
すると、ゴッドバードはDボードを加速させ、モンスターと共にデータストームの中に飛び込む。
「何をする気だ!?」
「ま、まさか!?」
吹き荒れる風に手を伸ばし、ゴッドバードは不敵に笑う。
「自分のライフが1000以下で、かつ俺のフィールドのモンスターがEXモンスターゾーンのエクシーズモンスター1体のみの場合、データストームの中からランダムなサイバース族エクシーズモンスター1体を、その上に重ねてエクシーズ召喚する!」
「なっ!?」
「データストームから直接召喚だと!?」
「来い!俺の元へ!」
データストームから流れ込む大量のデータを諸共せず、そこに眠るモンスターを引っ張り上げる。
「スキル発動!ストームエクシーズチェンジ!」
データストームが爆ぜ、エクス・ランサムウェアが進化する。
「電子の嵐より、輝ける翼を広げ光臨せよ!エクシーズ召喚!ランク6!
データストームより現れたのは、緑に輝く三対の翼を広げる機械仕掛けのドラゴンだった。
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/風属性/サイバース族/攻 2700/守 2300
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードの攻撃力・守備力はこのカードがX素材に持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×300アップする。
(2)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、自分の魔法・罠ゾーンのセットされたカードは相手の効果で破壊されない。
(3)このカードのX素材1つを取り除いて発動できる。このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。X素材のリンクモンスターを取り除いて効果を発動していた場合、デッキから「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を手札に加えるか、セットする。この効果は相手ターンでも発動できる。
「このスキルを発動するターン、俺は一切モンスターを場に出せない。そしてバリアブルウィングの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使うことで、このカードはこのターン、2回攻撃できる!バトルだ!バリアブルウィングで、デコード・トーカーを攻撃!」
バリアブルウィングが翼を広げ、まばゆい光を纏う。
「消し去れ!バリアブルノヴァ!」
光がデコード・トーカーを包み込む。
「グリッド・ロッドの効果で破壊は無効!」
「だがダメージは受けてもらう!」
プレイメーカー:3500→2200
「まだだ!バリアブルウィングでもう1度攻撃!」
「
「カウンター
プレイメーカー:2200→900
「俺はこれでターンエンド」
ターン8
「やりやがったな。プレイメーカー!こっちもストームアクセスで」
「無理だ」
「なんで……あっ!? そうかデータストームが!」
既に彼らの周りにデータストームはない。
ゴッドバードが先にスキルでデータストームを使ったせいで、プレイメーカーにはもうストームアクセスでカードを手にすることができない。
「はははっ!その通り!お前はスキルを使えない!そしてお前も知っての通り、俺には前のターンにデッキからセットしたエリミネーション・インターセプトがある!これでお前のチェーンブロックを作らない特殊召喚を無効にできる!つまり、リンク召喚で逆転すんのは不可能ってことだ!」
ゴッドバードが高笑いするなか、プレイメーカーは静かに自分のデッキを見つめる。
(このドローが、このデュエルの勝敗を決める)
意を決して、カードを引く。
「……俺は装備魔法、コード・リコンパイルを発動!」
コード・リコンパイル
装備魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカードを発動するターン、自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚できない。
(1)ライフを500払い、自分の墓地の「コード・トーカー」モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。このカードがフィールドを離れた時に装備モンスターは墓地に送られる。
(2)装備モンスターの効果は無効化され、攻撃力は0になる。
(3)装備モンスターをリンク召喚の素材にする時、このカードを装備モンスターと同じ種族・属性の通常モンスター1体分としてリンク召喚の素材にできる。
「ライフを500払い、墓地のデコード・トーカーを、効果を無効にして、攻撃力0にして特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はモンスター2体以上!俺はコード・リコンパイルと、リンク3のデコード・トーカーをリンクマーカーにセット!」
「俺はカウンター罠!エリミネーション・インターセプトを発動!そのリンク召喚は無効だ!」
アローヘッドが砕け、ファイアウォール・ドラゴンの降臨は妨げられる。
「これでお前はエースを失った」
「まだだ!俺はサイバース・ガジェットを召喚!その効果で墓地のマイクロ・コーダーを特殊召喚!現れろ!未来を導くサーキット!リンク召喚!リンク2!コード・トーカー!」
「今更リンク2のモンスターで何をする気だ?」
「ガジェット・トークンを特殊召喚。さらにマイクロ・コーダーの効果でデッキからコード・ラジエーターを手札に加える。三度現れろ!未来を導くサーキット!召喚条件はサイバース族モンスター2体以上!俺はリンク2のコード・トーカーと、手札のコード・ラジエーターをリンクマーカーにセット!」
アローヘッドに三つの矢印が描かれる。
「リンク召喚!リンク3、シューティングコード・トーカー!」
アローヘッドより、蒼翼を羽ばたかせ、弓を携えた電脳の戦士が現れた。
「けどもう手札は0、攻撃力3900のバリアブルウィングを突破できない」
「俺はコード・ラジエーターの効果発動!」
フィールドにシューティングコード・トーカーと同じ鎧をまとった電子の竜が出現する。
「コード・トーカーモンスターのリンク素材となった時、相手フィールドの表側表示モンスター1体の効果を無効にし、攻撃力は0になる」
「なっ!」
コード・ラジエーターが口から音波を吐き、バリアブルウィングの効果と攻撃力を奪い去る。
「バトルだ!シューティングコード・トーカーで、バリアブルウィングを攻撃!穿て、シューティング────」
シューティングコード・トーカーが弓を引き絞る。
「────コンプリィィトッッ!」
◆
デュエル終了後、二人は人気のない場所に降りた。
「約束通り、データは渡してもらうぞ」
「ほらよ」
ゴッドバードは素直にカードを投げ渡す。
「まあどの道、今の俺には意味のないものだからな」
「どういう意味だ?」
「俺は前にもこの場所に隠れてるデータの存在を見つけて手に入れようとした。けど、どうしても、別のレイヤーにあるそいつを手に入れられなかった。そこにお前が現れた」
あの時、プレイメーカーがデータの場所に手をかざすと、データストームと共に、それは現れた。
プレイメーカーが感じたその感覚は、ストームアクセスでカードを手にする感覚とよく似ていた。
「多分イグニスが鍵になってたんだろうな。現にデュエルの前にザッと解析してみたが、俺にはとても解除できそうになかった」
サラッとデュエル前の一瞬の時間で、解析を行ったということを暴露されて、プレイメーカーは内心驚いていた。
「つまり、ロックの解除にも、こいつの力が必要だと?」
「その可能性が高いってだけだ。んじゃ、話は終わりだ」
ゴッドバードは背を向ける。
「どうしてそこまで教えてくれた?」
「ああ。まあ前回の偽物騒動の手間賃とでも思っててくれ。俺がサイバースをバラまかなきゃ、あれは起きなかったわけだしな」
そういう彼の顔は、デュエル中に見せたような悪辣さはなかった。
粗暴に見えて、その本質はそう悪人でもないのかもしれない。
「じゃあな。プレイメーカー。次こそはイグニスを手に入れてやるよ」
そう言って、ゴッドバードは立ち去った。