遊戯王VRAINS Re:Construction   作:師走F

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第13話:Declaration of war by Cybers

 サイバース世界、ネットワーク空間の構成するいくつものレイヤーの下に隠されたイグニス達の楽園。

 

 六つに分割された浮遊する島のようなそこに、招かれざるものが侵入していた。

 

「ついに見つけたぞ」

 

 Dボードに乗るリボルバー、それに続くのはハノイの騎士のメンバーだ。

 ファウスト、ゲノムに、赤髪の女性、バイラを筆頭に、ハノイの騎士の下っ端デュエリスト達数十名を加えた軍団だ。

 

「待っていたよ。人類諸君」

 

 その時、侵入者たちに対して上空より矢が降り注ぐ。

 

 リボルバー、ファウスト、ゲノム、バイラは咄嗟にかわすが、ほとんどのハノイの騎士は避けられずに撃ち落されてしまった。

 

「まさか、堂々と待ち構えているとはな。イグニス!」

 

 地上に降りたリボルバー達の前に、ライトニングが姿を現した。

 

「ようこそ。君のことは知っているよ。リボルバー。ご足労頂いたところ悪いが」

 

 ライトニングが手を振ると、彼の横に三体のイグニスが現れる。

 

「ここで退場願おう」

「風のイグニス、水のイグニス、地のイグニス、こうもぞろぞろと集まったことか。ちょうどいい。まとめて始末してやろう」

 

 リボルバー、ファウスト、ゲノム、バイラの四人がデュエルディスクを構える。

 

「ちょうど四人だね。どうする?」

「リボルバーの相手は私がしよう。君たちはその他有象無象の相手を頼む」

「了解」

 

 ウィンディが指で空をなぞると、突如周囲の突風が吹き荒れる。

 

「これは……」

 

 それはデータストーム。

 彼らの周囲を吹き荒れる嵐が、リボルバー以外の三人を呑み込み、どこか別の場所へと連れていく。

 

「さて、私も」

 

 ライトニングが再度手を振ると、何者かが転送される。

 それは少年のアバターだった。白と金を基調とした口元まで隠れるコートと、フードで顔を隠しているため、素顔は見えない。

 

 ライトニングはその肩に乗り、彼にデュエルディスクを構えさせる。

 

「ふんっ、AIのくせに人の手を借りるのか」

「利用する、といってもらおうか。君達だってかつては馬を駆り、牛を引き、他の生物の力を借りていた。それと同じだよ。上位の種族である我々が、下位の種族を従えるのは当然の摂理だ」

「戯言を。私が勝てば、このサイバース世界にあるは消去する」

「できるものならな」

 

「「デュエル!」」

 

 ◆

 

 その頃、ハノイの騎士のアジトでは、ジャックナイフが暇そうにあくびをかいていた。

 

「全く、なんでボクが留守番なんだよ」

「仕方ありませんよ」

 

 機嫌が悪そうにする彼をスペクターが宥める。

 

「場所を移したとはいえ、一度はプレイメーカーの侵入を許したのですから。ここで守りを手薄にするわけにはいきません」

「イグニス狩りなら、強い奴を連れていくべきでしょ。負けたセカンドの雑魚共じゃなくて」

「だからこそ、リボルバー様はサードの我々を守りに残したのでしょう。それに戦績の話をするなら、あなたもソウルバーナーに負けましたよね?」

「君もμに負けたけどね」

 

 お互いに挑発するように笑みを向ける。

 

「まあ個人的な話をするなら、私も地のイグニスがいるなら会ってみたかったですけどね」

「理解できなーい」

 

 ジャックナイフは仰向けに倒れる。

 

「さーて、我らがリボルバー様は、イグニス殲滅を果たせるのかな~」

 

 ◆

 

 ターン1 リボルバー

 

「私はフィールド魔法、リボルブート・セクターを発動。その効果で、手札からアネスヴァレット・ドラゴン、マグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

 リボルブート・セクターが回転し、二体のヴァレットモンスターが射出される。

 

「私は魔法カード、クイックリロードを発動」

 

クイックリロード

通常魔法

このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。

(1)自分フィールドの「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊し、破壊したモンスターと同名のモンスター2体をデッキから特殊召喚する。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。

(2)このカードを墓地から除外し、自分の墓地の「ヴァレット」モンスター3体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに戻し、自分はデッキから1枚ドローする。

 

「私はアネスヴァレット・ドラゴンを破壊し、デッキから二体のアネスヴァレット・ドラゴンを特殊召喚。さらに自分フィールドにヴァレットモンスターがいる時、アブソルーター・ドラゴンを特殊召喚。現れろ。我が道を照らす未来回路!」

 

 リボルバーが手を天に掲げると、上空にアローヘッドが出現する。

 

「召喚条件は、効果モンスター2体以上!」

 

 4体のドラゴンが弾丸となって、アローヘッドに装填される。

 

「閉ざされし世界を貫く我が新風!リンク召喚!リンク4、ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 アローヘッドより、赤き竜が降り立つ。

 銅にリボルバー式の弾倉、銃器で全身を武装したドラゴンだ。

 

「墓地へ送られたアブソルーター・ドラゴンの効果で、デッキからスナイプヴァレット・ドラゴンを手札に。私はカードを1枚伏せてターンエンド。そしてエンドフェイズに、破壊されたアネスヴァレット・ドラゴンの効果で、デッキからオートヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン2 ライトニング

 

「私はフィールド魔法、天装の闘技場(アルマートス・コロッセオ)を発動!」

 

カードがデュエルディスクにセットされると、地鳴りが起きる。

 

 地面がせり上がり、周囲が石の壁に覆われ、まるで剣闘の会場のような場所へと変化した。

 

天装の闘技場(アルマートス・コロッセオ)

フィールド魔法

(1)このカードの発動時の処理として、デッキから「アルマートス・レギオー」モンスター1体を手札に加える。

(2)自分フィールドの「アルマートス・レギオー」リンクモンスターがリンク召喚された場合、手札の「アルマートス・レギオー」モンスター1枚を捨てて発動できる。墓地からこの効果を発動するために捨てたカードとはカード名の異なる通常召喚可能な「アルマートス・レギオー」モンスターを、そのリンクモンスターのリンク先に可能な限り特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。このターン、自分は「天装の闘技場(アルマートス・コロッセオ)」の効果を発動するために同名カードを手札から捨てられず、サイバース族モンスターしか特殊召喚できない。

 

「デッキから天装騎兵(アルマートス・レギオー)シーカを手札に加え、召喚。現れろ、光を導くサーキット!」

 

 ライトニングの背後に光が瞬き、アローヘッドが出現する。

 

「召喚条件は、レベル4以下の光属性・サイバース族モンスター1体!リンク召喚!天装騎兵(アルマートス・レギオー)デクリオン!」

 

 アローヘッドの向こうから地響きが鳴り、頭に金属の兜被った上半身裸の戦士が駆けてきた。

 

天装騎兵(アルマートス・レギオー)デクリオン

リンク・効果モンスター

光属性/サイバース族/攻 1000/LINK 1

【リンクマーカー:下】

レベル4以下の光属性・サイバース族モンスター1体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードのリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキからリンク魔法カード1枚をセットする。このターン、このカード及びこの効果でセットしたカードは相手の効果で破壊されない。

(2)このカード以外の自分の「アルマートス・レギオー」リンクモンスター、または魔法&罠ゾーンの表側表示のカードが相手の効果でフィールドを離れる場合、かわりにフィールドのこのカードを墓地へ送ることができる。

 

「デッキから裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)をセット。このターン、デクリオンとセットしたカードは相手の効果で破壊されない。そして天装の闘技場(アルマートス・コロッセオ)の効果発動。手札のアルマートス・レギオーを墓地へ」

 

 ライトニングが乗るデュエリストが、手札のカードを弾く。

 

「墓地へ送ったカードとカード名の異なる、通常召喚可能なアルマートス・レギオーを可能な限り、リンク召喚されたモンスターのリンク先に特殊召喚。甦れ、シーカ」

 

 カードが地面に落ちると、データに分解されて黒い渦になる。

 渦の中から戦士の姿を象った石像が現れた。

 

天装騎兵(アルマートス・レギオー)シーカ

効果モンスター

星1/光属性/サイバース族/攻 0/守 400

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えない。

(1)このカードは自分フィールドの光属性のリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる。

(2)このカードとリンク状態の「アルマートス・レギオー」リンクモンスターが相手モンスターを攻撃した場合、そのダメージステップ開始時に発動する。その相手モンスターを破壊する。

 

「手札の天装騎兵(アルマートス・レギオー)スペクラータの効果発動。手札のアルマートス・レギオー1枚を墓地へ送り、自身を特殊召喚」

 

天装騎兵(アルマートス・レギオー)スペクラータ

効果モンスター

星5/光属性/サイバース族/攻 0/守 1800

(1)手札からこのカード以外の「アルマートス・レギオー」モンスター1体を墓地へ送って発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

(2)このカードとリンク状態の自分の「アルマートス・レギオー」リンクモンスターが攻撃する場合、相手はダメージステップ終了時までモンスター効果・魔法・罠カードを発動できない。

 

「現れろ。光を導くサーキット!召喚条件は光属性・効果モンスター2体!スペクラータ、シーカをリンクマーカーにセット!リンク召喚!天装騎兵(アルマートス・レギオー)ケントゥリオン!」

 

天装騎兵(アルマートス・レギオー)ケントゥリオン

リンク・効果モンスター

光属性/サイバース族/攻 1700/LINK 1

【リンクマーカー:右/左】

光属性・効果モンスター2体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。墓地から「アルマートス・レギオー」モンスター1体を手札に加える。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はこの効果で手札に加えたカード及びその同名カードの効果を発動できない。

(2)1ターンに1度、自分フィールドの「アルマートス・レギオー」モンスターが攻撃対象に選択された場合に発動できる。その攻撃を無効にする。

 

「効果で墓地のシーカを手札に。そしてコロッセオの効果で、手札のシーカを墓地へ送り、墓地からスペクラータとスクトゥムを特殊召喚。そしてスクトゥムを素材にデクリオンをリンク召喚」

 

 流れるようなプレイで、一気に三体のリンクモンスターがライトニングのフィールドに並ぶ。

 

「準備は整った。自分のリンクモンスターのリンク先となる魔法&罠ゾーンにこのカード発動できる!現れよ!世界を裁きし三本の矢、リンク魔法!裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)!」

 

 セットカードが開かれて、現れたのはリンクマーカーが描かれた奇妙な魔法カードだった。

 

裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)

リンク魔法

【リンクマーカー:左上/上/右上】

リンク魔法は自分のリンクモンスターのリンク先となる魔法&罠ゾーンにのみ発動できる。

(1)「裁きの矢」は自分フィールドに表側表示で1枚しか存在できない。

(2)このカードのリンク先のリンクモンスターが戦闘を行う場合に発動できる。そのモンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ倍になる。

(3)このカードがフィールドを離れた場合、このカードのリンク先のモンスターは墓地へ送られる。

 

「なんだそのカードは!?」

「これこそ、我々が作り出した人類に対抗するための兵器。バトルだ。ケントゥリオンで、ヴァレルロード・ドラゴンを攻撃!」

 

 ケントゥリオンは攻撃力1700しかない。ヴァレルロード・ドラゴンには遠く及ばない。

 

裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)の効果発動!リンク先のリンクモンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ倍になる!」

「ならばヴァレルロード・ドラゴンの効果発動!オートヴァレット・ドラゴンを対象として、その攻撃力を500下げる」

「そしてヴァレットモンスターの効果を起動。だがそれはできない。スペクラータとリンク状態のモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで効果を発動できない」

「なっ!」

 

 弾丸を封じられ、攻撃力3400となったケントゥリオンにより、ヴァレルロード・ドラゴンはあっけなく討伐される。

 

リボルバー:ライフ4000→3600

 

「デクリオンでマグナヴァレット・ドラゴンを攻撃!裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)の効果で、攻撃力は倍になる!」

 

 リボルバー:ライフ3600→3500

 

「もう1体のデクリオンでダイレクトアタック」

 

 幸いこちらは裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)のリンク先にないため、攻撃力増加はなく、ダメージは1000だけで済んだ。

 

「私はこれでカードを1枚伏せてターンエンド」

「くっ、エンドフェイズに破壊されたマグナヴァレット・ドラゴンの効果で、デッキからシェルヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン3

 

「私はリボルブート・セクターの効果発動。相手のフィールドのモンスターが自分より多い時、その差だけ墓地からヴァレットモンスターを特殊召喚」

 

 リボルバーのフィールドに、アネスヴァレット・ドラゴン、オートヴァレット・ドラゴン、マグナヴァレット・ドラゴンの3体が特殊召喚される。

 

「現れろ!我が道を照らす未来回路!召喚条件は効果モンスー3体以上!私は4体のヴァレットモンスターをリンクマーカーにセット!」

 

 アローヘッドに弾丸が装填され、フィールドに雷を落とす。

 

「閉ざされし世界を切り裂く我が烈風!リンク召喚!リンク4、ヴァレルソード・ドラゴン!」

 

 落雷の中から現れたのは、鋭利な刃物を装備したヴァレルロードに似たドラゴンだ。

 

「さらにスナイプヴァレット・ドラゴンを召喚」

 

スナイプヴァレット・ドラゴン

効果モンスター

星2/闇属性/ドラゴン族/攻 1000/守 1000

このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードがリンクモンスター、または自分の「ヴァレル」モンスターの効果の対象となった場合に発動できる。このカードを破壊する。

(2)このカードが自分の闇属性・ドラゴン族モンスター、または「ヴァレル」モンスターのカード名が記されたカードの効果で破壊された場合に発動できる。相手フィールドの表側攻撃表示のモンスター1体を選んで破壊する。

(3)このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「スナイプヴァレット・ドラゴン」以外の「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「ヴァレルソード・ドラゴンの効果発動!フィールドの攻撃表示モンスター1体を対象にし、そのモンスターを守備表示にする!スナイプヴァレット・ドラゴンを守備表示に!」

 

 スナイプヴァレット・ドラゴンが変形し、弾丸の形に変化する。

 

「この効果を使用したターン、ヴァレルソード・ドラゴンは2回攻撃できる。そしてスナイプヴァレット・ドラゴンの効果!リンクモンスターの効果の対象となった時、このカードを破壊。破壊されたことで効果発動!相手の攻撃表示モンスター1体を選んで破壊する!ケントゥリオンを破壊!」

 

 ヴァレルソード・ドラゴンの体に、スナイプヴァレット・ドラゴンが装填され、発射される。

 

「デクリオンの効果!自分フィールドの「アルマートス・レギオー」リンクモンスターが相手の効果でフィールドを離れる時、このカードを身代わりに墓地へ送る!」

 

 デクリオンが盾となり、ケントゥリオンを弾丸から守る。

 

「ならばバトルだ!ヴァレルソード・ドラゴンで、ケントゥリオンを攻撃!ヴァレルソード・ドラゴンの効果!攻撃対象のモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分、自身の攻撃力をアップする!」

「ケントゥリオンの効果!アルマートス・レギオーが攻撃対象となった時、1ターンに1度、その攻撃を無効にする!」

 

 ケントゥリオンが槍を構えると、彼を守るように防壁が展開される。

 

「だが2度目は防げまい!ヴァレルソード・ドラゴン!ケントゥリオンを蹴散らせ!」

 

 ヴァレルソード・ドラゴンが首を振るう。

 その斬撃は今度こそケントゥリオンを屠った。

 

 ライトニング:1850

 

「私は墓地のクイックリロードの効果。このカードを除外し、墓地の2枚のアネスヴァレット・ドラゴンと、オートヴァレット・ドラゴンをデッキに戻して1枚ドロー。これでターンエンド。エンドフェイズに、破壊されたスナイプヴァレット・ドラゴンの効果で、デッキからオートヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン4

 

「私は天装騎兵(アルマートス・レギオー)グラディウスを召喚。現れろ!光を導くサーキット!」

 

 アローヘッドにグラディウスとスペクラータがセットされる。

 

「リンク召喚!天装騎兵(アルマートス・レギオー)ケントゥリオン!コロッセオの効果で、手札1枚を墓地へ送り、墓地からシーカ、スペクラータを特殊召喚」

「ならば私は、ここでヴァレルソード・ドラゴンの効果を起動し、オートヴァレット・ドラゴンを守備表示に変更!」

 

 オートヴァレット・ドラゴンが弾丸として装填され、ヴァレルソード・ドラゴンが狙いを定める。

 

「貴様の裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)を破壊だ!」

「デクリオンの効果!裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)の身代わりをする!」

 

 発射された弾丸は、またもデクリオンによって防がれる。

 

「これで弾切れのようだな。現れろ!光を導くサーキット!召喚条件は光属性・効果モンスター2体以上!私はシーカと、リンク2のケントゥリオンをリンクマーカーにセット!リンク召喚!天装騎兵レガトゥス・レギオニス!」

 

 現れたのは、鎧で武装した騎馬を駆る重装の兵士だ。

 

天装騎兵(アルマートス・レギオー)レガトゥス・レギオニス

リンク・効果モンスター

光属性/サイバース族/攻 2400/LINK 3

【リンクマーカー:左/下/右】

光属性・効果モンスター2体以上

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカード以外の自分フィールドの「アルマートス・レギオー」モンスター1体と、墓地の通常召喚可能な「アルマートス・レギオー」モンスター1体を対象として発動できる。対象のフィールドのモンスターを破壊し、対象の墓地のモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。

(2)このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、自分フィールドに「アルマートス・レギオー」モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。このターン、このカードは相手の効果を受けない。

 

「手札からシーカを特殊召喚。レガトゥス・レギオニスの効果発動!シーカを破壊し、墓地からグラディウスを特殊召喚。レガトゥス・レギオニスの効果発動。アルマートス・レギオーが特殊召喚されたことで、このターン、このカードは相手の効果を受けない」

「くっ……」

「バトルだ!レガトゥス・レギオニスで、ヴァレルソード・ドラゴンを攻撃!」

 

 レガトゥス・レギオニスの両脇の石像、そして背後の裁きの矢(ジャッジメント・アローズ)から力が送られる。

 

「スペクラータの効果で、相手はダメージステップ終了時まで効果を発動できない。グラディウスの効果で攻撃力500アップ、そして裁きの矢の効果で攻撃力は2倍になる!」

 

 攻撃力5800となったレガトゥス・レギオニスが駆ける。

 倍以上の体躯のドラゴンを、騎馬捌きで華麗に翻弄する。

 

「終わりだ!やれ!レガトゥス・レギオニス!」

 

 レガトゥス・レギオニスがヴァレルソード・ドラゴンを屠る。

 そして、そのままリボルバーのライフも削り切った。

 

 ◆

 

「さて、リボルバー、他の場所でも決着がついたようだぞ」

 

 ライトニングが空間に三つのホログラムウィンドウを投影する。

 

 そこでは、ファウスト、ゲノム、バイラがそれぞれイグニスに倒されていた。

 

「くっ……」

「ハノイの騎士よ。二度に渡るサイバース世界の襲撃、我々はこれ以上、人類による不当な侵略を看過できない。故に、貴様ら人類に対して宣戦布告する」

 

 リボルバーはその宣言に歯噛みする。

 

「君達の意識データはこちらで預かっておこう」

 

 ライトニングがリボルバーに向けて手を伸ばす。その時、

 

「ライトニング!」

「……どうした? ウィンディ」

 

 急に入った通信に、ライトニングは不機嫌そうに顔をしかめる。

 

「他にも侵入者がいた!」

「なんだと?」

 

 ライトニングが振り向くと、そこには半透明な人型の物体がDボードに乗って彼らを見下ろしていた。

 

「任務完了。鴻上レポートナンバー07を回収しました」

「よくやった。タイプα」

 

 タイプαの横に、チェス駒が現れる。

 

「あれは、SOLテクノロジーの……」

「例を言うよ。ハノイの騎士、君達が囮になってくれたおかげで、こうして苦も無くレポートを回収できた」

 

 ビショップのセリフに、ライトニングは驚いていた。

 

(どういうことだ。なぜ奴らがサイバース世界の場所を。ハノイが情報を流したのか? いや、そんなことをするメリットはない)

 

 思考する間に、ビショップとタイプαはDボードでサイバース世界を脱出する。

 それに気を取られている隙に、リボルバーはDボードを出現させて逃走する。

 

「くっ!ウィンディ!アクア!アース!他のハノイは!?」

「こっちは捕まえたよ」

「こちらも」

「……すまない」

 

 アースだけが失敗したようで、申し訳なさそうに謝る。

 

「……まあいい。計画を進めるぞ。人類支配のために、我らイグニスが結束する時だ」

 

 ◆

 

 同刻、レポートナンバー03を手に入れた遊作達は、また草薙のキッチンカーに集まっていた。

 

『完成した六体のイグニスを使いシミュレートを行った。その結果、彼らは人類を滅ぼす存在であることが分かった。

 闘争本能を与えたことにより、イグニスは好戦的な性格となってしまった。

 彼らは最初こそ人類と共存するが、いずれ人類を敵視し、人類は彼らによって滅ぼされてしまうだろう。

 私は幾度もシミュレートを繰り返したが、どのようなルートを辿ろうとも、イグニスが人類と敵対する未来は避けられなかった。

 私は苦渋の末に、彼らを消去する決断をした』

 

 それを読み上げた後、四人がAiと不霊夢を見る。

 

「いやいや、俺達、人間を滅ぼそうなんて思ってないよな?」

 

 Aiが必死に弁明して、不霊夢に同意を求める。

 だが、不霊夢は首を捻り、考え込むように唸る。

 

「……腑に落ちた。我々が実験の際の記憶がないのは、この消去の後遺症ということか」

「ああ。俺らがここにいるってことは、鴻上博士は俺達の消去に失敗したってことだもんな……って、そんなことより、お前もなんか弁明しろよ!」

「現時点では、私は人間を滅ぼす気はない。だが、サイバース世界を襲った人間に対して、敵意がないわけではない」

「不霊夢……」

 

 愚直にそう語る彼に、尊は心配そうな目を向ける。

 

「そんな顔をするな。今は君を裏切るつもりはない」

「今は、というのは、今後裏切る可能性を否定しないということですか?」

 

 美海は厳しい口調で追及する。

 

「否定はできない。ただ、ハノイの騎士の蛮行だけを見て、人間を判断するのは早すぎるとも考えている」

「……あなたは多分、いいAI(ひと)なんでしょうね」

 

 不霊夢の言葉を聞いて、美海は立ち上がる。

 

「今日はこれで失礼します」

 

 美海はキッチンカーを出て行った。

 

「嫌われてしまったな」

「言ってる場合かよ。なあ遊作、お前は……」

 

 Aiは遊作を見るが、彼も怪訝な表情でAiを見るだけだった。

 

「なんだよ!もう知らねぇ!」

 

 Aiは怒って、デュエルディスクの中に引っ込んでしまった。

 

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