遊戯王VRAINS Re:Construction 作:師走F
スペクターと美海のデュエル。
ターン1 スペクター
「私は
ゲニウスロキの根本にアローヘッドが開く。
真下から強烈な光を浴びせられ、その花は枯れて実を落とす。
「リンク召喚!
アローヘッドから大樹が伸びる。
その木は枝に大きな実を宿し、幹の上部が大きく膨らみ顔のような形となる。
「ゲニウスロキを素材としたことで、デッキから
地面から蔓が伸び、螺旋を描く。
螺旋の中に、ピンクと水色の双子の幼精が生まれた。
「その後、私は1000のダメージを受ける。ダメージを受けたことで、ドリュアスの効果発動!ダメージの数値分ライフを回復し、エクストラデッキからサンヴァインモンスターを特殊召喚!出でよ、
ドリュアスの枝から実が落ちる。
実は砕けて、その中から大木の鎧を着た重装の騎士が生まれた。
リンク・効果モンスター
地属性/植物族/攻 1000/LINK 1
【リンクマーカー:右】
植物族通常モンスター1体
(1)自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動する。このカードを破壊する。
(2)このカードの特殊召喚に成功した場合、自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスター1体を対象として発動できる。このカードの攻撃力を、対象のモンスターのリンクマーカーの数×500アップする。その後、このカードの攻撃力以下の相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。
(3)自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスターが、戦闘・相手の効果でフィールドを離れる場合、かわりにフィールド・墓地のこのカードを除外できる。
「さらにツインの効果で、墓地からゲニウスロキを特殊召喚。現れろ、私達の
ドリュアスの下にアローヘッドが開く。
ツインとゲニウスロキがその中に吸い込まれ、ドリュアスの養分となる。
「リンク3!
ドリュアスがさらに成長し、膨らんだ幹がぱっくり割れる。
そこから花が咲き、その中に女性の上半身が生えてくる。
「私はカードを2枚伏せてターンエンド」
ターン2 美海
「私は
体が半透明のデータとなった魚が現れる。
効果モンスター
星4/水属性/サイバース族/攻 1000/守 1600
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードの召喚·特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「原初海祈シーライブラ」以外の「オリジンブルー」カード1枚を手札に加える。
(2)このカードが他のモンスターゾーンに移動した場合に発動できる。手札から「原初海祈シーライブラ」以外の「オリジンブルー」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。
「効果でデッキからメガロガーを手札に加える。手札のメガロガーは、自分の水属性モンスター1体を移動させることで特殊召喚できる」
シーライブラが横に泳ぎ、空いたスペースに上空から小型のサメがを上げながら落ちてきた。
効果モンスター
星3/水属性/サイバース族/攻 1300/守 500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、発動するターン、自分はサイバース族モンスターしか特殊召喚できない。
(1)自分フィールドの水属性モンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターを隣のメインモンスターゾーンに移動させ、手札からこのカードを特殊召喚する。
(2)このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドの「オリジンブルー」モンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターを隣のメインモンスターゾーンに移動させ、このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドを離れた場合、除外される。
「シーライブラが移動したことで、手札からアノマロトレスを特殊召喚」
効果モンスター
星3/水属性/サイバース族/攻 800/守 800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分フィールドのこのカード以外の「オリジンブルー」モンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターを隣のメインモンスターゾーンに移動させ、元々の位置にそのカードと同じレベル·種族·属性の「オリジンブルー・トークン」(攻/守0)1体を特殊召喚する。この効果発動後、ターン終了時まで、自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
(2)墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの水属性モンスター1体を対象として発動できる。対象のカードを隣のメインモンスターゾーンに移動させる。この効果は相手ターンでも発動できる。
「来なさい、未来を繋ぐサーキット!」
シーライブラがアローヘッドに飛び込む。
「リンク召喚!リンク1、
現れたのは、水色の鉱石のような髪を持つ人魚だった。
リンク・効果モンスター
水属性/サイバース族/攻 0/LINK 1
【リンクマーカー:右】
リンクモンスター以外の水属性・サイバース族モンスター1体
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「
(2)1ターンに1度、このカードを空いている自分のメインモンスターゾーンに移動させて発動できる。自分のリンクモンスターにバックログカウンター1つを置く。
「デッキから
フィールド魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分の「オリジンブルー」リンクモンスターのリンク召喚に成功した場合に発動できる。そのモンスターに、このターン中にモンスターが移動した回数だけ、バックログカウンターを置く。その後、この効果で置かれたカウンターの数まで、墓地からレベル4以下の「オリジンブルー」モンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
(2)1ターンに1度、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを隣のメインモンスターゾーンに移動させる。
「エルニーニャの効果!1ターンに1度、このカードを空いているメインモンスターゾーンに移動させ、リンクモンスターにバックログカウンターを置く」
エルニーニャがシーライブラの横に移動し、彼女の胸のブローチに白い光が灯る。
「さらに手札から
円盤のような貝殻から触手を伸ばすモンスターが現れる。
効果モンスター
星4/水属性/サイバース族/攻 1700/守 0
このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、このカード名のカードを特殊召喚するターン、自分は水属性モンスターしか特殊召喚できない。
(1)自分フィールドにモンスターが存在しない、または水属性モンスターのみの場合、このカードを手札から特殊召喚できる。
(2)このカードが他のモンスターゾーンに移動した場合に発動できる。デッキから「オリジンブルー」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
「アノマロトレスの効果発動!」
アノマロトレスが、先端から触手を伸ばしてアンモジュールへと接続する。
「自分のオリジンブルー1体を移動させることで、オリジンブルー・トークンを生成」
アンモジュールからデータが吸い出され、その隣にアンモジュールそっくりの幻影が生み出された。
「アンモジュールが移動した時、デッキから「オリジンブルー」魔法・罠カード1枚を手札に加える。来なさい、未来を繋ぐサーキット!召喚条件は水属性効果モンスター2体以上!」
エルニーニャ、メガロガー、アノマロトレスの三体がアローヘッドに吸い込まれる。
「リンク召喚!リンク3、原初海祈タイタニーニャ!」
現れたのは、巨大なハート型の水晶に、蝶の羽を象った飾りと女性の上半身の像が取り付けられた奇妙なオブジェだった。
リンク·チューナー·効果モンスター
水属性/サイバース族/攻 0/LINK3
【リンクマーカー:右下/下/左下】
水属性·効果モンスター2体以上
(1)リンク状態のこのカードは相手の効果を受けず、攻撃対象にならない。
(2)このカードのリンク先のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをチューナーとして扱う。その後、このカードのリンク先のモンスターのみを素材としてサイバース族Sモンスター1体をS召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
(3)自分のモンスターの位置が移動する度に、このカードにバックログカウンターを1つ置く。
(4)自分フィールドのモンスターの攻撃力は、このカードのバックログカウンターの数×200アップする。
「フィールド魔法、
水晶の中に三つの光が灯る。
「この効果で置かれたバックログカウンターの数だけ、墓地からレベル4以下のオリジンブルーを、効果を無効にして特殊召喚」
墓地からシーライブラ、メガロガー、アノマロトレスの3体が蘇る。
「タイタニーニャの効果!リンク先のモンスターのみを素材として、シンクロ召喚を行う!」
タイタニーニャの水晶から、触手のようなコードが伸びて、メガロガーのデータを書き換え、チューナーに変更する。
「私はレベル4のシーライブラに、レベル3のメガロガーをチューニング!」
二体のモンスターの体がデータへと分解され、それぞれレベルの数のリングに変化する。
「太古の泉より、その美しき歌声を響かせよ!シンクロ召喚!」
リングは一つに重なり、その輪の中を光が貫く。
「現れろ、レベル7!
光の中から現れたのは、水晶のように透き通る青い鱗を持つ首長竜だ。
シンクロ·効果モンスター
星7/水属性/サイバース族/攻 2300/守 2000
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1)このカードが効果で隣のメインモンスターゾーンに移動する場合、かわりにリンクモンスターのリンク先となるメインモンスターゾーンに移動できる。
(2)1ターンに1度、自分フィールドのバックログカウンター1つを取り除いて発動できる。このカードと同じ縦列の相手のカードを全て手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。
(3)1ターンに1度発動できる。このカードを隣のメインモンスターゾーンに移動させる。
「墓地のメガロガーの効果発動!オリジンブルー・トークンを隣に移動させることで、このカードを墓地から特殊召喚!タイタニーニャの効果でシンクロ召喚!」
浮上したメガロガーに、タイタニーニャのコードが突き刺さる。
「レベル6、
シンクロ・効果モンスター
星6/水属性/サイバース族/攻 2000/守 2000
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1) このカードが効果で隣のメインモンスターゾーンに移動する場合、かわりにリンクモンスターのリンク先となるメインモンスターゾーンに移動できる。
(2)このカードが移動した場合、自分フィールドのバックログカウンター1つを取り除き、このカードが元々いた位置と、移動先の間にあるメインモンスターゾーンの数だけ、相手フィールドのカードを対象として発動できる。そのカードをデッキに戻す。
(3)S召喚されたこのカードがフィールドから墓地に送られた場合に発動できる。墓地から水属性モンスター1体を手札に加える。
「プレシオルタの効果発動!1ターンに1度、このカードを隣に移動させる!」
「では、私はここで
通常罠
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスター、または「サンヴァイン」リンクモンスター1体を対象として発動できる。このターン、対象のモンスターは効果では破壊されない。その後、自分は1000ダメージを受ける。
(2)墓地のこのカードを除外して発動できる。墓地から「サンシード」モンスター1体を特殊召喚する。
「このターン、私のドリュアノームは効果では破壊されない。その後、私は1000のダメージを受ける」
スペクター:ライフ4000→3000
「ダメージを受けたことで、ドリュアノームの効果発動!エクストラデッキから、二体目の
ドリュアノームから実が落ちて、そのリンク先に二体目の重戦士が生み出す。
スペクター:ライフ3000→4000
「ハーキュリーの効果発動!このカードの攻撃力を、自分のサンアバロンのリンクマーカーの数×500アップする。その後、自身の攻撃力以下のモンスターを破壊する!オリジンブルー・トークンを破壊!」
攻撃力2500となったハーキュリーが、木の大剣でオリジンブルー・トークンを叩き潰した。
「プレシオルタの効果!このカードと同じ縦列の相手フィールドのカード全てを手札に戻す!ドリュアノームを手札に!」
プレシオルタが歌を奏でると、水の衝撃波が口から放たれる。
「私はハーキュリーの効果発動!自分のサンアバロンが相手の効果でフィールドを離れる時、このカードを身代わりに除外できる」
ハーキュリーがドリュアノームを庇うようにしてその前に立ち、衝撃波を受け止めて消滅した。
「ならフィールド魔法、
エラスモータルがモンスターゾーンを1つ挟んで、左側へと移動する。
「エラスモータルの効果!このカードが移動した時、その間にあるメインモンスターゾーンの数だけ、相手フィールドのカードをデッキに戻す!」
「ハーキュリーを身代わりに、ドリュアノームを守る!」
エラスモータルの効果も、スペクターのリンクモンスターに防がれてしまう。
「私はこれでターンエンド」
「おやぁ? 攻撃はいいんですか?」
「白々しい」
挑発的な笑みを浮かべるスペクターに対して、美海は冷ややかに答える。
「ここで攻撃しても、ドリュアノームの効果を起動されるだけ。それよりも、あなたがドローフェイズを終えた瞬間に、ドリュアノームを手札に戻す方がいい」
「それは困りましたねぇ。前回もこのバウンス地獄にやられていたのですから」
スペクターはそう言いつつも、全く困っているように見えない。
「おや? 私の手元には伏せカードが残っていましたね」
スペクターはそのカードを開く。
「私はエンドフェイズに、
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分の墓地・除外されている植物族リンクモンスター3体までを対象として発動できる。そのカードを持ち主のEXデッキに戻す。その後、戻した枚数以下のリンクマーカーを持つ「サンヴァイン」リンクモンスター1体を、EXデッキから自分の「サンアバロン」リンクモンスターのリンク先に特殊召喚し、自分は1000のダメージを受ける。
(2)このカードが墓地に存在し、自分の「サンヴァイン」リンクモンスターが効果でフィールドを離れた場合に発動できる。このカードは通常モンスター(植物族・地・星1・攻/守 0)となり、モンスターゾーンに特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールドを離れた場合に除外される。
「除外されているハーキュリー二体をエクストラデッキに戻し、ハーキュリーを特殊召喚し、私は1000ダメージを受ける」
三度現れた、大樹の重騎士がプレシオルタの前に立ちふさがる。
「さらにダメージを受けたことで、エクストラデッキから
葉っぱの剣士が現れ、剣を構える。
「くっ、相手のターン開始時、私はプレシオルタの効果発動!同じ縦列のドリュアノームを手札に!」
「ハーキュリーの効果!自身を身代わりに除外する!」
またしても効果が防がれる。
既にアノマロトレスの墓地効果は使ってしまったため、これ以上、美海は妨害に動くことができない。
「ハーキュリーが効果でフィールドを離れたことで、墓地の
地面から毒々しい色の花が咲く。
「私は墓地の
双子の幼精が現れ、墓地のゲニウスロキを呼び戻す。
「現れろ、私達の
効果でスペクターのライフが4900まで回復する。
「流石に手ごわい……」
一度勝利した相手とはいえ、否、そうであるがゆえに、彼の強さは身を以て知っている。
「以前、あなたは言いましたよね」
すると、スペクターは急にデュエルする手を止めて、話し始める。
「自分と私は似たようなものだと」
それはハノイのアジトで美海が言ったセリフだ。
恩人に忠義を立てるという意味で、自分と共通していると感じたため口にしたただ感想だった。
「私も考えてみたんですがねぇ。確かに、あなたのデッキのコンセプトは、私のそれと共通するところがある」
デッキにはデュエリストの性格が現れる。
彼の言う通り、美海のデッキはタイタニーニャという一体のリンクモンスターを守り、配下のシンクロモンスターで攻めるというデッキ。
スペクターのサンアバロンを守るデッキと動きは似ている。
「えぇ、仕える相手こそ違いますが、本質は似たようなものなんでしょう」
「……あぁ、あなたは何も分かっていない」
急にスペクターは笑い始めた。
「どういう意味ですか?」
「あなたは何も変わっていませんねぇ」
下卑た笑みを浮かべてそんなことを言う彼に、美海は顔をしかめる。
その発言は、まるで昔から自分を知っているような……
「私ですよ。
「へ?」
それは彼女のよく知る、孤児院のメンバーの名前だった。
「あ、あなたが、樹……?」
「えぇ。お久しぶりですねぇ。驚きましたよ。SOLテクノロジーの名簿を調べてみれば、あなたの名前があるじゃないですか」
目の前にいるこの男が、家族も同然だった六人のうち一人であったっと知って、美海は動揺を隠しきれない。
「全く、あなたはものの本質をまるで理解していない。だから私はあなた達のことが嫌いだたんですよ」
「ど、どういうことですか?」
「あなた達は確か、ご両親と死別したんですよねぇ」
彼の言う通り、美海や遊作、尊は皆、幼い頃に両親を亡くし、鴻上聖に引き取られたのだ。
「あぁなんと可哀そうに。捨てられた私とは違い、自分を必要としてくれる愛すべき親を亡くしたのですから」
スペクターは皮肉たっぷりに言う。
「根本的に違うんですよ。両親からも必要とされなかった私と、あなた達では。そんな私にとって、唯一の心の拠り所はあの木でした」
それを言われて、美海は思い出した。
孤児院にあったひと際大きな木、スペクター、もとい樹はいつもそこで絵を描いていた。
尊が遊びに誘っても、断ることが多かった。今思えば、彼にとって、自分達とは決定的な溝があったのかもしれない。
「けど、ハノイの騎士は、あの実験の関係者です。あなただってそれは分かっているでしょう?」
「えぇ。あの実験、ああ今でも思い出しますねぇ。あの時の充実した時間を」
「じ、充実していた……?」
美海達にとって、あの実験は地獄だった。
誰もいない部屋の中で、ただひたすら
その時のことを思い出して、彼は恍惚とした表情を浮かべている。
「誰からも必要とされていなかった私を、誰かが試している。自分が誰かに選ばれた存在である。あの実験の日々は、私に生きている実感を与えてくれたのです」
決定的な違い。
確かに彼の言う通り、自分達は相容れないのかもしれない。
「……それでも、私達の誰も、あなたを不要だなんて思ってない」
「本当にそうでしょうか? あなた達は所詮、同じ境遇の者同士で傷のなめ合いをしていたに過ぎない。境遇の違う私はいなくても変わらない」
「いなくても変わらないからと、あの時そこにいたあなたを否定したりなんてしない」
スペクターはため息を吐いた。
「……これ以上の問答は不要のようですね」
彼は手を天にかざす。
「現れろ、私達の
アローヘッドから蔓が二本伸び、それらが絡み合って一本の太い蔓へと変わる。
「リンク召喚!リンク2、
蔓は粘土のように形を変え、無数の植物でできた戦車に男性の上半身がついたような兵器へと変貌した。
リンク・効果モンスター
地属性/植物族/攻 1500/LINK 2
カード名の異なる「サンヴァイン」リンクモンスター2体
このカードはリンク召喚でしか特殊召喚できない。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分の「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドを離れた場合に発動する。このカードを破壊する。その後、墓地からリンク1の「サンヴァイン」リンクモンスター1体をEXデッキに戻し、そのモンスターの同名カードをEXデッキから特殊召喚する。
(2)相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。自分は1000のダメージを受け、その対象のモンスターを破壊する。
(3)1ターンに1度、自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。ターン終了時まで、このカードの攻撃力は受けたダメージの数値分アップする。
「リンク2のサンヴァイン……」
「私は
すると、その腕はロングバレルのライフルのような姿に変化し、レーザーがエラスモータルへ向けて発射された。
「その後、受けたダメージの数値分、自身の攻撃力アップ。さらにダメージを受けたことで、エクストラデッキから
スラッシャーが隣に召喚され、スペクターは一気に攻撃態勢に入る。
「バトル!まずは
リンク先のモンスターを失い、耐性を失くしたタイタニーニャをスラッシャーが切り裂く。
美海:ライフ4000→1600
「スラッシャーの効果で、戦闘で破壊したモンスターを自分フィールドに特殊召喚」
タイタニーニャの体に蔓が巻き付き、スペクターに奪われる。
「タイタニーニャが……」
「どうですか? 大事なカードを奪われた気分は。これでプレシオルタの攻撃力は元の2300に戻る。さあ続けて、
バイオロードが今度は両腕を銃に変化させ、プレシオルタをハチの巣にする。
美海:ライフ1600→1400
「私はこれでターンエンド」
ターン4
(モンスターは0、タイタニーニャも奪われ、シンクロ召喚はできない)
この状況から逆転するのは絶望的。
それでも美海の眼は死んでいなかった。
(勝てなくてもいい。彼を遊作達のところへ行かせないために、私が一秒でも足止めする)
「私は裏守備表示でモンスターをセット。さらにカードを2枚伏せてターンエンド」
ターン5
「現れろ、私達の
現れたのは、木の弓を携え、テンガロンハットを被った木の精だった。
リンク・効果モンスター
地属性/植物族/攻 500/LINK 1
レベル4以下の植物族モンスター1体
このカード名の(2)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分の「サンアバロン」リンクモンスターが効果でフィールドから離れた場合に発動する。このカードを破壊する。
(2)このカードの特殊召喚に成功した場合に発動できる。お互い500ダメージを受ける。
(3)自分フィールドの「サンアバロン」リンクモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのリンクマーカーの数まで、相手フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
「お互いの500のダメージを受ける」
スペクター:ライフ4900→4400
美海:ライフ1400→900
「ダメージを受けたことで、私はその数値分ライフを回復」
スペクター:ライフ4400→4900
「そして、エクストラデッキから
スペクター:ライフ4900→5800
「そしてシューターの効果発動!」
シューターが弓を弾き絞ると、ドリュアノームから蔓が伸びて織られていく。
「自分のサンアバロンのリンクマーカーの数まで、相手フィールドの魔法・罠カードを破壊する!」
織られた蔓は矢となり、美海のフィールドに向けて放たれる。
「あなたの二枚の伏せカード、そしてフィールド魔法を破壊する!」
矢は三つに分裂し、美海のフィールドのカードに突き刺さった。
「バイオロードの効果で、あなたのセットモンスターも破壊!」
バイオロードが腕を木製のロングバレル銃に変化せ、セットモンスターも撃ち抜く。
「時間稼ぎにもなりませんでしたねぇ。では……やれ、バイオロード!」
バイオロードが銃口を美海に向ける。
パァァンッ!
◆
デュエルが終了すると、スペクターは仰向けに倒れた美海を静かに見下ろす。
「せめてもの慈悲です。私が苦しませずに、塔の中へ送ってあげましょう」
スペクターがデュエルディスクに手をかけたその時、突風が吹く。
吹き付ける風にやられ、スペクターは足を止める。
「……白馬の王子様気取りですか?」
来訪者の存在を認知して、スペクターはそちらを振り向く。
「そんな綺麗なもんじゃねぇよ」
聞き覚えのある声に、美海も同じ方向を向く。
「ご、ゴッドバード……」
現れた彼に、美海の表情は綻んだ。
そんな彼女を一瞥して、ゴッドバードはスペクターの方を向き直る。
「よう、あの時の借りを返しにきたぜ」
スペさんの本名(捏造)がついに明らかに
分かったと思いますけど、名前は聖天樹からとりました
これで実験の被害者、孤児院メンバーで未判明は後一人となりました