遊戯王VRAINS Re:Construction   作:師走F

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ちょっと遅れました。
そろそろハノイの塔編も終盤


第23話:The Abyss of Despair

 ハノイの塔へ向かうゴッドバードと美海、

 

「くそっ、せめてDボードが使えればなぁ」

「あなた、データストームを自分で起こせましたよね。やらないんですか?」

「できるならとっくにやってる。あの塔のせいで、うまくデータマテリアルを操作できねぇ」

 

 ゴッドバードは悔しそうに唇をかむ。

 その時、美海が足をもつれさせる。

 

「お、おい。大丈夫かよ」

 

 倒れた美海に、ゴッドバードが近寄る。

 

「すみません」

「……後は俺に任せて、お前はそこで休んどけ」

 

 ゴッドバードは美海に背を向けて去ろうとする。

 すると、

 

 ギュッ

 

「なっ!」

 

 突然、彼の背中から美海が抱き着いた。

 

「ごめんなさい。少しだけ……」

「おま、お前あばばばばばば※%○■※$▼%────」

「いや取り乱し過ぎでは?」

 

 言語能力が崩壊し始めたので、美海はゴッドバードから離れる。

 

「い、いや、そりゃ、お前!急に抱き着かれたらびっくりするだろうが!」

 

 ゴッドバードは顔を真っ赤にして反論する。

 普段の粗暴な態度とは打って変わって、ピュアな一面を見て、美海はおかしくなって笑う。

 

「何笑ってんだよビッチが!」

「今の発言は童貞臭い」

「どどどどどどどどどどど童貞じゃね、ねぇし!」

 

 大慌てで否定する彼に、美海は苦笑する。

 

「だ、大体な、ネットで知らない男に抱き着くとか、ネットリテラシーがなってないっていうか……」

「もう知らない仲でもないでしょう。それに、あなた、もしかして私の知ってる人だったりしません?」

 

 その質問に、ゴッドバードは眉をピクンと反応させる。

 

「……さあな」

 

 肯定も否定もせずに、ゴッドバードは背を向ける。

 

「待っています」

 

 彼女のその言葉を受け取って、ゴッドバードは走り去った。

 

 ◆

 

 同刻、プレイメーカーとブルーエンジェルも塔に向けて走っていた。

 

「ブルーエンジェル、休まなくて大丈夫か?」

「そんな時間ないでしょ?」

 

 そう言うが、ブルーエンジェルの顔には明らかに疲れが見える。

 先程のデュエルでのダメージが、特に精神的なものが残っているのだろう。

 

「おい!二人とも!」

 

 すると、デュエルディスクの中のAiが正面を指さす。

 そこには、ハノイの騎士の下っ端が数名、彼らの前に立ちふさがっていた。

 

「こいつらを倒せば、俺達もセカンドに昇格だ」

「プレイメーカーは俺が倒すぜ」

「だったら俺はブルーエンジェルだ!」

 

 口々に好き勝手なことを言い合う。

 おそらく下っ端レベルには、あの塔が何なのかも知らされていないのだろう。

 

「プレイメーカー、先に行って」

 

 すると、ブルーエンジェルが一歩前に出る。

 

「だが……」

「お願い。これくらいはさせて」

 

 ブルーエンジェルの覚悟を受け取り、プレイメーカーは彼女の横を通り過ぎる。

 

「さぁ、悪い子達は、私が相手よ」

 

 ◆

 

 ハノイの塔の前まで到着したソウルバーナーは、改めてその巨大さに圧巻されていた。

 

「どうやって登る?」

「やはりよじ登るか」

「無理だろ……」

 

 不霊夢の提案を却下したものの、Dボードも使えず、特に入り口もなさそうなこれをどうやって登るか。

 

 その時、彼の元に近付く足音を聞いて振り返る。

 

「お前は……」

「よう。ソウルバーナー」

 

 やってきたのはゴッドバードだった。

 

「美海はどうした?」

 

 彼が来た方向は、美海が使用したルートだ。

 そこからやってきたということは、どこかで彼女とすれ違っているはずだ。

 

「あいつなら置いてきた」

「置いてきたって……」

「安心しろ。待ち伏せしてたスペクターは倒してやったから多分大丈夫だ。それより……」

 

 ゴッドバードは塔を見上げる。

 

「ここまで近づけばいけるか?」

 

 彼はそう呟くと、右手を塔の方へと掲げて、左腕のデュエルディスクを構える。

 

 すると、風の流れが変わり、ゴッドバードの方へ集まる。

 

「なんだ!?」

 

 風でデータマテリアルが集められ、データストリームとなって塔までの道を作り出す。

 

「こいつを使え」

「ありがとう」

 

 ソウルバーナーはDボードを出現させ、データストリームに乗る。

 だが、ゴッドバードの方はその場から動かない。

 

「お前は?」

「俺はここでデータストリームの制御をしなきゃならねぇ」

 

 塔の影響でデータマテリアルへの干渉が難しくなっている。それは塔の目の前まで近づいたことで、どうにかできるようにはなったが、それでも集中していなければ操作ができない。

 

「つーわけだ。多分上にリボルバーがいる。そいつはお前らに任せた」

「分かった」

「礼を言うぞ。ゴッドバード」

 

 ソウルバーナーはDボードを加速させて、一気に塔を駆け上がった。

 

 ◆

 

 ハノイの塔の上で、リボルバーは一人、崩壊するLINK VRAINSを眺めていた。

 

「もうすぐだ。もうすぐで、奴らの殲滅は成る」

 

 リボルバーは自分の掌を見つめる。

 

「父さん……」

「リボルバー!」

 

 すると、下から猛スピードで何かが登ってきた。

振り返ると、それはDボードに乗ったソウルバーナーだった。

 

「最初に来たのは貴様か」

 

 リボルバーは彼の方を向いて、ニヤリと笑う。

 

「塔を停止してもらうぞ」

「そうして欲しければ、分かるな?」

 

 お互いのデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル!」」

 

ターン1 リボルバー

 

「私はフィールド魔法、リボルブート・セクターを発動」

 

 リボルバーの横に、巨大な銃のシリンダーが現れる。

 

「効果で、手札からアネスヴァレット・ドラゴン、マージヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

 シリンダーが回転して、二発の弾丸が放たれる。

 銃弾は変形し、二体のドラゴンへと姿を変えた。

 

マージヴァレット・ドラゴン

効果モンスター

星3/闇属性/ドラゴン族/攻 600/守 1100

このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードがリンクモンスター、または自分の「ヴァレル」モンスターの効果の対象となった場合に発動できる。このカードを破壊する。

(2)このカードが自分の闇属性・ドラゴン族モンスター、または「ヴァレル」モンスターのカード名が記されたカードの効果で破壊された場合に発動できる。自分はデッキから効果テキストに「ヴァレット」または「ヴァレル」と記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。このカードの(1)の効果で破壊されて発動していた場合、この効果の発動に対して、相手はカードの効果を発動できない。

(3)フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「スナイプヴァレット・ドラゴン」以外の「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

 

魔法(マジック)カード、ソウル・リローデッドを発動」

 

ソウル・リローデッド

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1)自分フィールドの「ヴァレット」モンスターを2体までを対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。この効果で破壊したカードの数だけ、デッキから破壊したモンスターとはカード名の異なる「ヴァレット」モンスターを特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。この効果発動後、ターン終了時まで、自分は闇属性・ドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。

 

「私のヴァレットモンスター2体を破壊し、デッキから破壊したモンスターとはカード名の異なるヴァレットモンスターを、その数だけ特殊召喚。来い、オートヴァレット・ドラゴン、スナイプヴァレット・ドラゴン」

 

 ヴァレットモンスターが爆発し、かわりにリボルブート・セクターから二発の弾丸がフィールドに撃ち込まれる。

 

「現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 リボルバーが天に手を掲げると、その先にアローヘッドが出現する。

 

「召喚条件はヴァレットモンスター2体!」

 

 二体のヴァレットモンスターが、弾丸となってアローヘッドに装填される。

 

「リンク召喚!ヴァレルショット・ドラゴン」

 

ヴァレルショット・ドラゴン

リンク・効果モンスター

闇属性/ドラゴン族/攻 1200/LINK 2

「ヴァレット」モンスター2体

このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードのリンク先に「ヴァレット」モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。墓地からレベル5以下の「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

(2)このカードのリンク先の「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。そのカードの元々の攻撃力分、このカードの攻撃力をアップする。この効果の発動に対して、相手はカードの効果を発動できない。

 

「速攻魔法、クイック・リボルブ。デッキからシェルヴァレット・ドラゴンを特殊召喚。ヴァレルショット・ドラゴンの効果発動!」

 

 背中の弾倉が回転し、シェルヴァレット・ドラゴンの隣に弾丸が撃ち込まれる。

 

「墓地からマージヴァレット・ドラゴンを特殊召喚!」

 

 弾丸が変形し、ドラゴンの姿になる。

 

「現れろ、我が道を照らす未来回路!リンク召喚!」

 

 アローヘッドに弾丸が装填され、一回転する。

 

「閉ざされた世界を貫く、我が新風!」

 

 アローヘッドから光が撃ち出される。

 

「リンク4!ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 現れたのは赤き竜。

 銅にリボルバー式の弾倉、両腕を銃器で武装した巨大なドラゴンだった。

 

「出やがったな」

「あれがリボルバーのエースモンスターか」

 

 空をふさぐほどに巨大なドラゴンの前に、ソウルバーナー達は圧巻される。

 

「私はこれでターンエンド。エンドフェイズに破壊されたヴァレットモンスターの効果で、デッキからシルバーヴァレット・ドラゴンと、マグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン2 ソウルバーナー

 

「俺は転生炎獣(サラマングレイト)Jジャガーを召喚。現れろ、未来を変えるサーキット!リンク召喚!ベイルリンクス!」

 

 アローヘッドからベイルリンクスが回転しながら降りてくる。

 

「効果でデッキから転生炎獣の聖域(サラマングレイト・サンクチュアリ)を手札に加えて発動!」

 

 彼らの周囲を囲むように、炎が走る。

 

「さらに転生炎獣(サラマングレイト)モルを、ベイルリンクスのリンク先に特殊召喚!さらにサラマングレイトが特殊召喚されたことで、手札から転生炎獣(サラマングレイト)フォウルを特殊召喚!」

 

 ソウルバーナーのフィールドに三体のモンスターが並ぶ。

 

「現れろ、未来を変えるサーキット!」

 

 アローヘッドに三体のモンスターが飛び込み、炎を噴き上げる。

 

「リンク召喚!転生炎獣(サラマングレイト)ヒートライオ!」

 

 炎の中から、燃え滾る烈爪を持つ獅子が姿を現した。

 

「この瞬間!ヴァレルロード・ドラゴンの効果を、マグナヴァレット・ドラゴンを対象に発動!」

 

 マグナヴァレット・ドラゴンが変形し、ヴァレルロード・ドラゴンの胸部のシリンダーへ装填される。

 

「マグナヴァレット・ドラゴンがリンクモンスターの効果の対象となったことで、相手モンスター1体を墓地へ送る」

 

 マグナヴァレット・ドラゴンが発射され、ヒートライオを撃ち抜いた。

 

「だったら、俺は永続魔法、転生炎獣の意志(サラマングレイト・ハート)を発動!1ターンに1度、手札か墓地からサラマングレイトを特殊召喚できる!蘇れ、ヒートライオ!」

 

 火柱が立ち、その中からヒートライオが再び現れる。

 

「いくぞ!転生炎獣の聖域(サラマングレイト・サンクチュアリ)の効果!同名モンスター1体のみを素材としてリンク召喚できる!」

 

 地面に巨大な魔法陣が描かれる。

 

「俺はヒートライオをリンクマーカーにセット!」

 

 ヒートライオが赤い光となって、螺旋の軌跡を描きながら魔法陣に吸い込まれる。

 

「逆巻く炎よ、浄化の力で、ヒートライオに真なる力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!」

 

 魔法陣から炎が噴き出す。

 

「生まれ変われ、転生炎獣(サラマングレイト)ヒートライオ!」

 

 ヒートライオが、その雄々しいタテガミを燃え滾らせながら魔法陣より現れた。

 

「これが転生リンク召喚か」

 

 バイラやジャックナイフのログから既に把握していたが、実際に見たのは初めてだったためか、感心したように呟く。

 

「ヒートライオの転生効果!ヴァレルロード・ドラゴンの攻撃力を、墓地のベイルリンクスと同じにする!」

 

 ヒートライオがヴァレルロード・ドラゴンに向けて炎を放つ。だが、

 

「ヴァレルロード・ドラゴンの効果!このカードは相手モンスターの効果の対象にならない!」

 

 ヴァレルロード・ドラゴンはそれを手で払い、まるで虫でも追い払うようにはじき返した。

 

「くっ、俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

「エンドフェイズに、破壊されたマグナヴァレット・ドラゴンの効果発動。デッキからオートヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

 弾丸がフィールドに補充され、

 

ターン3

 

「私はヴァレルロード・ドラゴンの効果発動!」

 

 オートヴァレット・ドラゴンが装填され、ヴァレルロード・ドラゴンの口の大砲より発射される。

 

「フィールドの魔法・罠カードを破壊する!貴様のフィールド魔法を破壊!」

 

 弾丸が転生炎獣の聖域(サラマングレイト・サンクチュアリ)のカードを撃ち抜く。

 その瞬間、彼らの周囲を囲む炎は消滅した。

 

「バトルだ!ヴァレルロード・ドラゴンで、ヒートライオを攻撃!」

 

 ヴァレルロード・ドラゴンが口から赤い弾丸を発射する。

 

「この瞬間!ヴァレルロード・ドラゴンの効果発動!」

 

 弾丸はヒートライオに接触する寸前で爆発し、その周りに煙と金属の粉をバラまく。

 

「バトルする相手モンスターのコントロールを得る」

 

 ヒートライオの像が歪み、ノイズとなって消滅する。

 直後、ヴァレルロード・ドラゴンのリンク先にヒートライオが出現した。

 

「ヒートライオっ!」

 

 エースモンスターを奪われて、ソウルバーナーは歯噛みする。

 

「ヒートライオで、ダイレクトアタック!」

 

 ヒートライオが持ち主に牙を向き、その烈爪で彼の体を切り裂く。

 

 ソウルバーナー:ライフ4000→1700

 

「シルバーヴァレット・ドラゴンで攻撃!」

 

シルバーヴァレット・ドラゴンが弾丸に変形し、そのままソウルバーナーに猛スピードで突っ込む。

 

「俺は手札の転生炎獣(サラマングレイト)パローの効果発動!相手モンスターの攻撃宣言時、このカードを手札から特殊召喚!」

 

 ソウルバーナーの盾となるように、極彩色の翼を広げる鳥が現れる。

 

「効果で、俺の墓地のサラマングレイト1体を選び、攻撃力をそれと同じにする!俺は墓地のヒートライオを選択!」

 

 攻撃力2300となり、シルバーヴァレット・ドラゴンの攻撃を止めた。

 

「私はカードを1枚伏せて、ターンエンド。エンドフェイズに、破壊されたマグナヴァレット・ドラゴンの効果で、デッキからオートヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン4

 

「相手ターン開始時、私はヴァレルロード・ドラゴンの効果を、オートヴァレット・ドラゴンを対象に発動!」

 

 オートヴァレットが、ヴァレルロードの胸部のシリンダーに装填される。

 

「その永続魔法も破壊だ!」

 

 転生炎獣の意志(サラマングレイト・ハート)を破壊され、これでソウルバーナーに残されたのは伏せカード1枚と、パローだけだ。

 

「俺はパローの効果発動!このカードをリリースすることで、ライフを2000回復」

 

 パローの体が燃えて、溶けるように消える。

 その炎はソウルバーナーに送られ、ライフを回復させる。

 

 ソウルバーナー:ライフ1700→3700

 

「墓地のモルの効果発動!自分フィールドにモンスターが存在しない場合、墓地のこのカードを除外し、墓地の「サラマングレイト」カード5枚をデッキに戻すことで、2枚ドローする!」

 

 ソウルバーナーが勢いよく、ディスクからカードを引き抜く。

 

「来たぜ、俺はライジング・オブ・ファイアを発動!墓地から炎属性モンスターを特殊召喚!」

 

 地面から炎が鳥のような形となって打ち上げられる。

 

「甦れ、ヒートライオ!」

 

 火の鳥が火花となって弾け、その中からヒートライオが再び姿を現した。

 

「だが、ヒートライオの効果はヴァレルロードには通用しない」

「俺の狙いはそれじゃない。俺はさらに、転生炎獣(サラマングレイト)ファルコを通常召喚」

 

 ヒートライオの隣に、炎の翼を広げる黒鳥が着陸する。

 

「現れろ、未来を変えるサーキット!ベイルリンクスをリンク召喚」

 

 ファルコがアローヘッドをくぐり、ベイルリンクスへと姿を変える。

 

「ベイルリンクスの効果で、デッキからサンクチュアリを手札に加え、発動!」

 

 再びフィールド魔法が張られ、彼らの周りを炎が駆ける。

 

「現れろ、未来を変えるサーキット!召喚条件は炎属性・効果モンスター2体以上!俺はベイルリンクスと、リンク3のヒートライオをリンクマーカーにセット!」

 

 モンスターが4つの炎となってアローヘッドに吸い込まれ、上下左右の矢印を描く。

 

「現れろ、リンク4!転生炎獣(サラマングレイト)パイロ・フェニックス!」

 

 現れたのは不死鳥を象った姿の人型のモンスター、その背には三対の炎の翼を羽ばたかせている。

 

「パイロ・フェニックスの効果発動!相手の墓地からヴァレルショット・ドラゴンを特殊召喚!」

 

 リボルバーのフィールドに、ヴァレルショット・ドラゴンが蘇り、彼は顔をしかめる。

 

「なんの真似だ?」

「パイロ・フェニックスの効果!相手のリンクモンスターが特殊召喚された時、その攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

 リボルバー:ライフ4000→2800

 

「サンクチュアリの効果発動!」

 

 地面に魔法陣が描かれる。

 

「パイロ・フェニックス1体をリンクマーカーにセット!」

 

 パイロ・フェニックスが飛び、上空から急降下して魔法陣に突っ込む。

 

「不死鳥よ。逆巻く炎に身を投じ、不滅の力を呼び覚ませ!転生リンク召喚!」

 

 魔法陣上で青い炎が爆裂する。

 

「生まれ変われ、転生炎獣(サラマングレイト)パイロ・フェニックス!」

 

 パイロ・フェニックスは、翼の炎を青く燃やし、生まれ変わった姿でフィールドに蘇った。

 

「パイロ・フェニックスの転生リンク召喚時の効果!相手フィールドのカードを全て破壊する!」

 

 パイロ・フェニックスが翼を大きく広げて、咆哮する。

 

「エターナルバーンノヴァ!」

 

 熱風がフィールドに吹き荒れる。

 リボルバーのフィールドのモンスター、伏せカード、フィールド魔法が、その熱に当てられて、次々と破壊されていく。

 

「これでフィールドはがら空きだ!行け!ソウルバーナー!」

「バトルだ!パイロ・フェニックスでダイレクトアタック!」

 

 無防備なリボルバーに、パイロ・フェニックスが迫る。

 

「……くくくっ」

 

 敗北を目の前に、リボルバーは笑っていた。

 

「私は墓地のバリア・ヴァレットの効果発動!」

 

 それは先程破壊された伏せカードだ。

 

「デッキから攻撃宣言時に発動できる(トラップ)カード1枚を除外することで、その発動時の効果とこのカードの効果は同じになる」

 

 瞬間、まばゆい光がリボルバーの方から放たれる。

 

「底知れぬ絶望の淵へ沈め!聖なるバリア-ミラーフォース!」

 

 その光に飲み込まれ、パイロ・フェニックスは消滅した。

 

「んなカードを入れてやがったのか」

 

 予想外のカードを撃たれて、ソウルバーナーの攻撃は終わってしまった。

 

「どうした? もう終わりか」

「俺はこれでターンエンド」

「エンドフェイズにメタルヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

ターン5

 

「死者蘇生を発動!墓地からヴァレルロード・ドラゴンを特殊召喚!バトルだ」

 

 蘇ったヴァレルロード・ドラゴンが、メタルヴァレット・ドラゴンを装填してその銃口をソウルバーナーに向ける。

 

「撃ち抜け!天雷のヴァレル・カノン!」

 

 ◆

 

 デュエルが終了し、地に伏したソウルバーナーをリボルバーは静かに見下ろす。

 

「貴様はそこで見ておけ。この下らぬ虚構の世界が壊れる瞬間を」

 

 そしてリボルバーは塔の淵まで歩き、下でデータストリームを操作していたゴッドバードの方へ視線をやる。

 

「どうする? 相手をする気なら降りてやるぞ?」

「……上等だ」

 

 ゴッドバードはデュエルディスクを構える。

 

「待て」

 

 その時、プレイメーカーがその場に到着した。

 

「リボルバー、俺が相手だ!」

 




ミラフォは前振りするタイミングなかったので、ここで普通に使わせました
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