遊戯王VRAINS Re:Construction 作:師走F
美海は自分の胸に手を当てて、大きく深呼吸する。
(大丈夫。みんなが戦っている。だから私だけ折れるわけにはいかない)
美海は目を開けて、目の前に立つアクアを見据える。
「アクア、イグニスは優れている。だから人類を導くことができる。そう言いましたね?」
「えぇ。そうですね」
「ですが、今、あなた達が行っていることはなんですか?」
美海は力強く訴える。
「ライトニングは自分の恨みを晴らすために、デンシティを焦土に変えようとしている。これがあなたのいう愚かな人類とどう違うのですか?」
「それは彼の目的であり、私個人の考えではありません」
「そうです。イグニスにも意思がある。人は考えが異なるから争い合い、それはイグニスも同じ。どれほど演算能力が優れていようと、そこに差異はない」
美海の主張に対して、アクアはなるほどと言うような顔をする。
「それで、あなたの主張は分かりましたが、それがこの戦争を止める理由にはありません」
イグニスの攻撃性を証明したところで、人間の攻撃性を否定する材料にはならない。
「アクア、人間の歴史は争いの歴史です。戦い、憎しみが生まれ、また争いが起こる。あなたが人間を支配しようとしても、その中で憎しみが生まれ、いずれお互いに滅ぼし合うことになる」
鴻上博士のシミュレート結果も、イグニスが人間を滅ぼすという結末も、きっとその果ての出来事なのだろう。なら、そのシミュレートを超えるには、こうして争うだけでは駄目だ。
「ならばどうするのですか?」
「私が、人とイグニスの未来を、”繋いで”見せる。私のターン!」
美海は勢いよくデュエルディスクからカードを引き、盤面を確認する。
(私のフィールドには、カウンターが6つ置かれたタイタニーニャと、プレシオルタ、そしてフィールド魔法、
アクア・アルゴノートには
(なら、攻撃力が低いアローブ・スターを先に処理する?)
「言っておきますが、アクア・アルゴノートの効果で、あなたはアクア・アルゴノート以外を攻撃できませんよ?」
「なら、私はプレシオルタの効果発動!自身を隣のメインモンスターゾーンに移動させる。モンスターが移動したことで、バックログカウンターを追加!」
タイタニーニャ:バックログカウンター6→7
「そしてプレシオルタの効果発動!バックログカウンターを使うことで、自身と同じ縦列のカードを手札に戻す!
「私は手札より、海晶乙女波動を発動。プレシオルタの効果を無効にする」
アクア・アルゴノートが大鎌を振るうと、水の波動がプレシオルタを襲う。
「そして、私の場にリンク2以上のマリンセスがいるなら、このターン、私のモンスターは相手の効果を受けない」
「なら、私はセットしてあった魔法カード、
「アクア・アルゴノートの効果発動。装備されているシーエンジェルを特殊召喚することで、その効果を無効にする」
アクア・アルゴノートの座っていた二枚貝の中から、シーエンジェルが飛び出し、美海の発動した魔法カードに向けて泡の弾丸を放つ。
「シーエンジェルの効果で、デッキからマリンセス魔法カードを手札に加える。さあ、もはや手は尽きたように見えますが?」
「いいえ、まだです。私は原初海祈メガロガーを通常召喚」
頭と尾以外が半透明のデータのエフェクトで構成されたサメ型のモンスターが現れる。
「そして現れろ、未来を繋ぐサーキット!」
「なに?」
既にタイタニーニャが場にある状態でのリンク召喚宣言に、アクアは眉をひそめる。
「召喚条件は、リンクモンスターを含む水属性モンスター2体以上!私はメガロガーと、リンク3のタイタニーニャをリンクマーカーにセット!」
タイタニーニャがアローヘッドに飛び込むと、アローヘッドに下方向の三つのリンクマーカーが描かれる。そして、その周りをメガロガーが泳いで上向きの4つ目のリンクマーカーとなる。
「母なる海よ、巡る命よ。大いなる根源へと帰還せよ!リンク召喚!」
アローヘッドから水が渦を巻いてあふれ出る。
「現れろ、リンク4!
水の中から現れたのは、胸元にハート型のブローチをつけた
リンク・効果モンスター
水属性/サイバース族/攻 0/LINK 4
リンクモンスターを含む水属性モンスター2体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードがリンク召喚に成功した場合、墓地のリンク素材となった「原初海祈タイタニーニャ」1体を対象として発動できる。対象のモンスターの上に置かれていたバックログカウンターと同じ数のバックログカウンターをこのカードの上に置き、1個以上置かれたら、対象のモンスターと同じ効果を得る。
(2)自分のバックログカウンター1つを取り除き、墓地のサイバース族Sモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
「タイダヴェーラの効果発動!リンク素材となったタイタニーニャのバックログカウンターを全て引き継ぐ!」
胸のブローチに、一気に6つの光が灯る。
バックログカウンター:0→6
「この効果で1つ以上カウンターが置かれた時、さらにタイタニーニャの効果も全て引き継ぐ!そして、
メガロガーが浮上し、タイダヴェーラのリンク先で鳴き声を上げる。
「
「この布陣、まさか……」
「タイダヴェーラの効果発動!メガロガーをチューナーに変える!そして、私はレベル7シンクロモンスターのプレシオルタに、レベル3のメガロガーをチューニング!」
プレシオルタとメガロガーに、タイダヴェーラから伸びた触手のようなコードが突き刺さり、その体をデータへと分解する。
「遍く命を包む神秘の煌き、シンクロ召喚!」
データは重なり、一体のモンスターへと再構築される。
「現れろ、レベル10!
現れたのは双頭の竜、長い首を伸ばすその額には、青いクリスタルが輝いている。
シンクロ・効果モンスター
星10/水属性/サイバース族/攻 3300/守 2600
水属性チューナー+チューナー以外のSモンスター1体以上
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。自分の「オリジンブルー」モンスター1体の上にバックログカウンターを3つ置く。
(2)自分のフィールドのバックログカウンター2つを取り除いて発動できる。お互いのフィールドのEXモンスターゾーン以外のカードを全て手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。
(3)自分の「オリジンブルー」モンスターが効果でフィールドを離れる場合、かわりに自分のフィールドのバックログカウンター1つを取り除くことができる。
「グレート・デュアルリーフがシンクロ召喚に成功した時、バックログカウンターを3つ置く」
バックログカウンター:7→10
「そしてグレート・デュアルリーフの効果発動!バックログカウンター2つ取り除くことで、互いのEXモンスターゾーン以外のフィールドのカード全てを手札に戻す!」
グレート・デュアルリーフがその二つの口を開けると、タイダヴェーラの胸のブローチから、青い光が二つ、それぞれの口へ流れ込む。
「原初へ帰れ!オリジナル・リベレーション!」
咆哮する。
その口から放たれた水の波動は、周囲の全てを吹き飛ばす。
「くっ、
「ですが、魔法カードは別!」
アクア・アルゴノートに装備されていたリンクモンスター、そして
「
「でも、これでアクア・アルゴノートの攻撃力は元に戻る」
アクア・アルゴノート:攻撃力3700→2300
「そして、グレート・デュアルリーフのさらなる効果、自分のオリジンブルーがフィールドを離れる時、かわりにバックログカウンター1つを取り除くことができる。これにより、自身の効果で手札に戻るはずだったグレート・デュアルリーフは場に残ります。さあバトルです!グレート・デュアルリーフで、アクア・アルゴノートを攻撃!」
タイダヴェーラに置かれたバックログカウンターが7つ、これにより、グレート・デュアルリーフの現在の攻撃力は4700。
攻撃力を大きく上回ったグレート・デュアルリーフは、アクア・アルゴノートを水流のレーザーで消し飛ばした。
アクア:LP4000→2400
「タイダヴェーラの効果発動!墓地からサイバース族Sモンスター1体を特殊召喚する!蘇れ、プレシオルタ!」
タイダヴェーラの歌声に呼ばれ、現れたプレシオルタがアクアに牙を向く。
「プレシオルタでダイレクトアタック!」
◆
リンクセンスにより、美海の思いを受け取ったゴッドバードは、その表情からスッと怒りが消えた。
「……悪りぃな。美海」
ゴッドバードは呟いて、ウィンディを見る。
「いけすかねぇが、お前は確かに、俺から生まれたAIだよ」
「なに?」
「そのねじ曲がった性格は俺そっくりだ」
ゴッドバードと、人間と似ていると言われて、ウィンディは露骨に不機嫌そうな顔をする。
「僕は君みたいに、ビクビク怯えたりしないね」
「そうだな。俺は臆病だ。10年ぶりに会ったあいつらと、どう接していいか、どうやって信じればいいのか、そもそも俺はここにいていいのか、分からなかった」
自分の掌を見つめる。
「けど、そんな俺に、言ってくれたんだ」
──── おかえりなさい、啓
美海のかけてくれた言葉が、鳥籠に閉じこもっていた啓に、前に踏み出す勇気を与えてくれた。
「……ったく、俺も樹のこと、偉そうに言えねぇな」
「それで? 君はこの状況からどうする気?」
「決まってんだろ。お前をぶった押して先に進む!俺のターン!」
右手でデッキに触れて、勢いよくカードを引く。
ドローが一陣の風を引き起こし、戦場の空気を揺らす。
(あいつのフィールドにあるのは、バハムートボマーと
押されてはいるが、まだ負けが決まった訳じゃない。
「いくぞ!俺は
効果モンスター
星4/風属性/サイバース族/攻 1600/守 1000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。手札から「エリミネーター」モンスター1体を特殊召喚する。
(2)相手ターンに、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、このカードを墓地から除外して発動できる。自分のデッキから「エリミネーション」罠カード1枚をセットする。
「その効果で、手札から
効果モンスター
星4/風属性/サイバース族/攻 1500/守 1200
(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2)相手ターンに、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない、またはこのモンスターのみの場合、自分のフィールド・墓地のこのカードを除外して発動できる。除外されている「エリミネーション」魔法・罠カード1枚をセットする。
「デッキからエリミネーション魔法カードを手札に加える」
「僕は手札の
ウィンディはカードの効果を発動し、冷めた目でゴッドバードを見る。
「諦めなよ。君が僕に勝つなんてできっこない」
「諦めねぇよ。立ち塞がるどんな未来も、全部"貫いて"突き進む!来やがれ、未来を貫くサーキット!」
風が吹き抜け、その道の先にアローヘッドが出現する。
「召喚条件はレベルが同じ風属性モンスター3体!俺はシークエンスコード、ショットキー、ディメンターの3体をリンクマーカーにセット!」
3体のモンスターが風となってアローヘッドにリンクマーカーを描く。
「リンク召喚!リンク3、
激しい駆動音を響かせて現れたのは、無数の歯車が組合わさった体に、金属の骨組みでできた首と翼を伸ばす機械の鳥だった。
「どうせエクシーズ素材にするのに、わざわざリンク3モンスターを出すなんて」
「よく分かってるじゃねぇか」
「まあ無駄だけどね」
ウィンディは勝ち誇ったように下卑た笑みを浮かべる。
「僕は
突風が吹き、風が編むように絡まってローディング・クラッチの歯車が軋むような音を上げる。
「アハハハハ!効果が無効になれば、レベルを持たないリンクモンスターはエクシーズ素材にできない!これで────」
「何勘違いしてる?」
ゴッドバードが不敵に笑う。
「こいつはまだ、動くぞ?」
ローディング・クラッチの止まりかけた歯車が加速して、巻き付く風を振りほどく。
「なっ!?」
「ローディング・クラッチの効果を、
リンク·効果モンスター
風属性/サイバース族/攻 2100/LINK3
風属性モンスターを含む同じレベルのモンスター3体
【リンクマーカー:右/左/下】
(1)自分・相手のターンに発動できる。このカードのリンク素材となったモンスターのレベルの数と同じランクのXモンスター1体をEXデッキからこのカードの上に重ねてX召喚扱いで特殊召喚する。
(2)このカードまたはこのカードをX素材に持つXモンスターを素材としてX召喚された「エリミネーター」Xモンスターは以下の効果を得る。
●このカードがX召喚に成功した場合に発動できる。自分の墓地·EXデッキからリンクモンスター1体をこのカードの下に重ねてX素材とする。
●このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度、手札から「エリミネーター」カード1枚を捨て、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手のターンでも発動できる。
「リンク素材となったモンスターのレベルの数と同じランクのエクシーズモンスター1体を、このカードの上に重ねてエクシーズ召喚扱いで特殊召喚する!俺はローディング・クラッチで、オーバーレイネットワークを構築!」
ローディング・クラッチが空に現れた赤と青のエックス字のパネルに飛び込む。
「出でよランク4!
パネルからレールガンを接合された機械仕掛けの竜が現れた。
「ローディング・クラッチの効果発動!このカードを素材としてエクシーズ召喚に成功した時、EXデッキ、または墓地からリンクモンスター1体をオーバーレイユニットにする!俺は墓地のローディング・チャージャーをオーバーレイユニットに!」
地面から飛び出した光が、コンパイル・ブラスターの周りを巡る。
「コンパイル・ブラスターは、オーバーレイユニットとなったリンクモンスターのリンクマーカーの合計×300アップする」
コンパイル・ブラスター:攻撃力2300→3800
「くっ……」
「まだ終わりじゃないぜ。俺はさっき手札に加えたこいつを使う」
ゴッドバードは手札から1枚のカードを見せる。
「俺はRUM-オーバレイ・エリミネーションを発動!こいつは自分のエクシーズモンスター1体を、そのオーバーレイユニットのリンクモンスターのリンクマーカーの数までランクの高いエリミネーターにランクアップさせる!」
今、コンパイル・ブラスターにはリンク3のローディング・クラッチと、リンク2のローディング・チャージャーがオーバーレイユニットになっている。すなわちランクが5つ高いエクシーズモンスターを呼べる。
「俺はコンパイル・ブラスターでオーバーレイネットワークを再構築!」
コンパイル・ブラスターの体が分解され、エックス字のパネルに吸い込まれる。
「電子の大河、渦を巻く。過多なる情報は、惰弱なる世界を貫く牙となる!エクシーズ召喚!」
空から緑の風が吹き、地上に竜巻を巻き起こす。
「現れろ、ランク9!
風の中から、軋む機械の翼を広げ、一体のドラゴンが現れた。
敵性機兵ファイナライズ・ブレイカー
エクシーズ·効果モンスター
ランク9/風属性/サイバース族/攻 3300/守 3000
レベル9の風属性モンスター×2体以上
(1)このカードの攻撃力・守備力はこのカードがX素材として持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×500アップする。
(2)このカードのX素材1つを取り除いて発動できる。相手モンスター1体のコントロールを得る。そのモンスターは次のエンドフェイズに除外される。この効果を発動するためにX素材のリンクモンスターを取り除いていれば、自分のEXデッキから「エリミネーター」Xモンスター1体をそのモンスターの上に重ねてX召喚扱いで特殊召喚する。
(3)自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする(Xモンスターなら、その下にあるカードもこのカードの下に重ねる)。この効果を発動したターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。この効果は相手ターンでも発動できる。
「ローディング・クラッチの効果!こいつをオーバーレイユニットに持つエクシーズモンスターを素材としてエクシーズ召喚した時、そいつに墓地かエクストラデッキからリンクモンスター1体を選んでオーバーレイユニットにする!エクストラデッキのローディング・バスターのオーバーレイユニットにする!」
新たなオーバーレイユニットを得たことで、ファイナライズ・ブレイカーの攻撃力は6800まで上昇する。
「ファイナライズ・ブレイカーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使うことで、相手モンスター1体のコントロールを得る!俺は、お前のバハムートボマーをもらう!」
ファイナライズ・ブレイカーの翼から光の粉が舞い、バハムートボマーにまとわりつく。
すると、バハムートボマーがゆっくりと移動し、ゴッドバードの前に立ち、ウィンディの方を向く。
「バトルだ!ファイナライズ・ブレイカーでダイレクトアタック!」
「冗談じゃない!僕が人間なんかに負けるなんて!僕は手札のガルダイバーの効果発動!」
嵐闘機ガルダイバー
効果モンスター
星1/風属性/サイバース族/攻 0/守 0
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分が戦闘ダメージを受けるダメージ計算時に、このカードを手札から墓地へ送って発動できる。その戦闘で自分が受ける戦闘ダメージを半分にする。ダメージステップ終了後、バトルフェイズを終了させる。
(2)自分のフィールドにフィールド魔法以外のカードがない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。墓地から「ストームライダー」リンクモンスター1体を特殊召喚する。この効果の発動に対して、相手は魔法&罠カードを発動できない。
「このカードを手札から墓地へ送り、戦闘ダメージを半分にする!」
現れた輪のような翼を持つ鳥型の飛行船が、ファイナライズ・ブレイカーの放った竜巻を盾となって防いだ。
ウィンディ:LP4000→600
「そして!お前のバトルフェイズは終了だ!」
「チッ、俺はファイナライズ・ブレイカーのもう1つの効果で、バハムートボマーをこのカードのオーバーレイユニットにする。俺はこれでターンエンド」
ターン4
「相手ターン開始時、俺は墓地のシークエンスコード、ショットキー、ラントリクターの3体の効果を発動。デッキからエリミネーションカードをセット。さらに墓地のエリミネーション・インターセプトの効果発動」
エリミネーション・インターセプト
カウンター罠
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。相手モンスター1体の特殊召喚を無効にして破壊する。
(2)墓地のこのカードと「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を除外して発動できる。除外されている「エリミネーター」モンスター1体を墓地に戻す。
「このカードと、墓地のエリミネーション魔法・罠カードを除外することで、除外されてるエリミネーター1体を墓地に戻す。俺はショットキーを墓地へ。そしてディメンターの効果発動。こいつは自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない相手ターン中、墓地から除外することで、除外されているエリミネーション罠カードをセットすることができる。今除外したインターセプトをセットだ」
ゴッドバードのフィールドに4枚の伏せカードが並ぶ。
ウィンディのどのような手を撃とうが、それを無効にする万全の構えだ。
「自分のフィールドにフィールド魔法以外のカードがない時、墓地のガルダイバーを除外することで、墓地からストームライダーリンクモンスター1体を特殊召喚する!ロックバスターを特殊召喚!この効果の発動に対して、相手は魔法・罠カードを発動できない!」
双頭の鳥を模した飛行船が浮上する。
「
効果モンスター
星2/風属性/サイバース族/攻 600/守 800
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれかしか使用できない。
(1)相手のフィールド魔法が発動した場合、または相手のフィールド魔法が効果を発動した場合、このカードを手札から捨てて発動できる。デッキ・墓地から「嵐闘機流」1枚を発動する。その後、相手のフィールドゾーンのカード1枚を選んで墓地へ送る。
(2)自分フィールドに「ストームライダー」カードが存在し、自分の魔法&罠ゾーンにカードがない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。自分のデッキ・墓地から「ストームライダー」フィールド魔法カード1枚を手札に加えるか、発動する。この効果は相手ターンでも発動できる。
「ロックバスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、相手の魔法&罠ゾーンのカード2枚を破壊する!この効果に対して相手は
ロックバスターの口が開き、風の弾丸が放たれる。
着弾点で竜巻を巻き起こし、セットされたエリミネーション・インターセプトと、エリミネーション・ジャミングを吹き飛ばす。
「くっ……」
「墓地のトゥビエルーフの効果発動!」
効果モンスター
星1/風属性/サイバース族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分の魔法&罠ゾーンにカードが存在せず、自分フィールドが「ストームライダー」リンクモンスターが存在し、相手がモンスター効果を発動した場合、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。その効果を無効にする。
(2)このカードが手札・墓地に存在し、自分の魔法&罠ゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードはフィールドを離れた場合、除外される。
「自分の
白いU字型の翼を持つ鳥を象った飛行船がガーゴイリードの隣に浮上する。
「さぁ、ここからだよ」
すると、どこからか轟音が響く。
「なんだ!?」
空気の流れが変わり、周囲のデータが渦を巻いて、巨大な竜巻となってウィンディの方に近付いていく。
「データストーム!? テメェまさか!」
「僕はデータストームを一番上手く使える!お前らの猿真似とは違う、本物を見せてやる!」
データストームがウィンディを飲み込み、その中で彼は手を掲げる。
「自分のライフが1000以下の時、データストームの中からサイバース族モンスター1体をエクストラデッキに加える!スキル発動!ストームアクセス!」
データストームがウィンディの手の中に収束し、その手元に1枚のカードが現れた。
「マスターデュエルでスキル、テメェ、それでもデュエリストか!」
「最後に勝った方が正義なんだ!現れろ、我が行く手に吹き荒れるサーキット!」
再び風が起こり、その流れの先にアローヘッドが出現する。
「召喚条件は、リンクモンスターを含む風属性モンスター2体以上!」
ロックバスター、ガーゴイリード、トゥビエルーフが隊列を組んでアローヘッドに飛び込む。
「リンク召喚!リンク4!
アローヘッドより出撃したのは、改修されて武装を増設したバハムートボマーだ。
リンク・効果モンスター
風属性/サイバース族/攻 3000/LINK 4
リンクモンスターを含む風属性モンスター2体以上
このカードの効果の発動に対して、相手はカードの効果を発動できない。
(1)このカードがリンク召喚に成功した場合に発動できる。次の自分のスタンバイフェイズまで、お互いは魔法・罠カードをセットできない。
(2)1ターンに1度、自分の魔法&罠ゾーンにカードがない場合に発動できる。相手のモンスターゾーンのモンスターを選んで永続魔法扱いで相手の魔法&罠ゾーンに置く。
(3)1ターンに1度、発動できる。相手の魔法&罠ゾーンのカードを全て破壊し、破壊したカードの数×500ダメージを相手に与える。この効果は相手ターンでも発動できる。
「僕はバハムートボマー
「俺はカウンター罠……」
「バハムートボマー
バハムートボマー
「そして!バハムートボマー
現在、ゴッドバードのフィールドには先程永続魔法に変えられたファイナライズ・ブレイカーを含めて、3枚のカードがある。
ダメージは1500。そして彼のライフもちょうど1500。
「終わりだ!やれ!バハムートボマー
バハムートボマー
砲門が火を吹き、砲撃の雨がゴッドバードを襲う。
「アハハハハ!どうだ!やっぱり僕は君達より……え?」
砲撃が止み、その煙の中から現れたゴッドバードは無傷、彼の魔法&罠ゾーンのカードも無事だ。
「墓地のプロテクラフトの効果だ」
効果モンスター
星4/風属性/サイバース族/攻 1600/守 1200
(1)モンスターの攻撃宣言時、自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から攻撃表示で特殊召喚する。その後、自分のEXモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、手札から「エリミネーター」モンスター1体までを特殊召喚するか、墓地へ送る。
(2)自分の魔法&罠ゾーンのカードが破壊される場合、かわりに自分のフィールド・墓地のこのカードを除外できる。
「こいつは俺の魔法&罠ゾーンのカードの身代わりになれる。この効果はチェーンブロックをつくらねぇ。バハムートボマーの効果にも有効だ」
「くっ……」
「俺はさらに、セットされた罠カード、エリミネーション・パルスを発動!」
エリミネーション・パルス
通常罠
(1)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、選んだモンスターはこのターン、効果を発動できず、攻撃できず、リンク素材にできない。自分のEXモンスターゾーンに「エリミネーター」がいれば、この効果で2体のモンスターを選ぶことができる。
(2)墓地のこのカードと「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を除外して発動できる。除外されている「エリミネーター」モンスター1体を墓地に戻す。
「このターン、相手のモンスター1体の攻撃と効果の発動を封じる」
「くっ……僕はこれでターンエンド」
「ならエンドフェイズに、墓地のエリミネーション・インターセプトの効果を再び発動。このカードとジャミングを除外して、除外されているプロテクラフトを墓地へ戻す」
ターン5
「バハムートボマー
「プロテクラフトで破壊を無効!」
ターン開始時の猛攻をどうにか退け、ゴッドバードのターン。
「俺はセットされた魔法カード、バックアップ・エリミネーションを発動!」
RUM-バックアップ・エリミネーション
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1)墓地の「エリミネーター」Xモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、そのモンスターよりランクの1つ高い「エリミネーター」Xモンスター1体をそのモンスターの上に重ねてX召喚扱いで特殊召喚し、墓地の「エリミネーター」リンクモンスターをそのモンスターの下に重ねてX素材とする。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はメインモンスターゾーンにモンスターを特殊召喚できない。
「墓地のコンパイル・ブラスターを特殊召喚!そのままランクアップ!現れろ、
エクシーズ·効果モンスター
ランク5/風属性/サイバース族/攻 2500/守 2000
風属性·レベル5·効果モンスター×2体以上
このカード名の(1)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードがX召喚に成功した場合、このカードがX素材として持つリンクモンスター1枚のLINKの数までお互いの使用していないメインモンスターゾーンを指定して発動できる。指定したゾーンは次の相手のターンのエンドフェイズまで使用できない。
(2)このカードの攻撃力·守備力はこのカードがX素材として持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×300アップする。
(3)自分・相手のエンドフェイズにこのカードのX素材2つ、またはX素材のLINK2以上のリンクモンスター1枚を取り除いて発動できる。お互いのメインモンスターゾーンのモンスターを全て破壊する。
「そして、墓地からローディング・クラッチをオーバーレイユニットにする」
「僕は
フィールド魔法
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)自分フィールドの「ストームライダー」モンスターの攻撃力は300アップする。
(2)自分フィールドに「ストームライダー」モンスター1体のみが存在し、相手がモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。そのモンスターの効果は次の相手のスタンバイフェイズまで無効化される。この効果の発動に対して、相手はカードの効果を発動できない。
(3)フィールドゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。自分のデッキ・墓地から「嵐闘機爆流」1枚を発動する。
「エクス・ランサムウェアの効果を無効にする!」
風がエクス・ランサムウェアにまとわりつき、その力を削ぐ。
「僕はさらに、墓地のガーゴイリードの効果発動!このカードを墓地から除外することで、デッキからストームライダーフィールド魔法を発動する!」
既に発動されていた
「出でよ、
フィールド魔法
このカードは自分のフィールドゾーン・墓地に「嵐闘機流」が存在する場合のみ発動できる。
(1)自分の「ストームライダー」モンスターの攻撃力はフィールドゾーン・墓地のフィールド魔法の数×400アップする。
(2)自分フィールドの「ストームライダー」リンクモンスター1体のみが存在する限り、そのリンクモンスターはフィールド以外で発動した相手の効果を受けず、そのリンクモンスターのリンクマーカーの数以下の相手のリンクモンスターの効は無効化される。
(3)自分の「ストームライダー」リンクモンスターが存在する限り、攻撃可能な相手のモンスターはそのモンスターを攻撃しなければならない。
「これでバハムートボマー
バハムートボマー
「そして、お前は可能な限り僕のストームライダーを攻撃しなければならない!さぁ、とっととそいつで攻撃して自滅しろ!」
「ああ。攻撃してやるよ。だが、その前に、俺はRUM-
エクス・ランサムウェアの体が分解され、再構成される。
「ランクアップエクシーズチェンジ!現れろ、ランク6!
現れたのは、緑に輝く三対の翼を広げる機械仕掛けのドラゴンだった
エクシーズ・効果モンスター
ランク6/風属性/サイバース族/攻 2700/守 2300
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1)このカードの攻撃力・守備力はこのカードがX素材に持つリンクモンスターのリンクマーカーの数×300アップする。
(2)自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合、自分の魔法・罠ゾーンのセットされたカードは相手の効果で破壊されない。
(3)このカードのX素材1つを取り除いて発動できる。このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。X素材のリンクモンスターを取り除いて効果を発動していた場合、デッキから「エリミネーション」魔法・罠カード1枚を手札に加えるか、セットする。この効果は相手ターンでも発動できる。
「ランクアップしたことで、タービュランスの効果で受けていた効果無効はリセットされる。そして、オーバーレイユニットのローディング・クラッチの効果で墓地のローディング・チャージャーをオーバーレイユニットにする。これでバリアブルウィングの攻撃力はさらにアップする」
バリアブルウィング:攻撃力2700→4200
「バトルだ!バリアブルウィングで、バハムートボマー
バリアブルウィングの翼が光をまとい、七色の光線が照射される。
バハムートボマー
ウィンディ:LP600→200
「バリアブルウィングの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使うことで、このターン、こいつは2回攻撃できる!
◆
デュエルが終了した後、ゴッドバードは倒れたウィンディに手を差し伸べた。
「何の真似?」
「憎しみだけじゃ変わらない」
それは美海がアクアに対してぶつけた思いだった。
「お前と俺は似てる。とことん気は合わねぇが、ネジ曲がった性根はそっくりだ」
「ふんっ、人間と似てるなんて言われても不快なだけだ」
「ああ。けど嫌な奴を全員排除していったら、そこに残るのはテメェだけだ。だからさ」
しゃがんでゴッドバードはウィンディの手を掴み、無理やり引っ張って起き上がらせる。
「分かり合えなくてもいい。ただ、そいつがそこにいる、それだけは認められるようになろうぜ。お互いな」
ゴッドバードは笑いかけると、ウィンディは訳がわからないという顔をしながらも、不思議と彼の手を払ったり、拒絶したりはしなかった。
「じゃあデュエルには勝ったんだし、俺は先に進ませて─────」
そう立ち上がったその時、ウィンディが突然苦しみ出した。
「がぁぁぁっ!」
「お、おい!どうした!」
ウィンディは自身の喉を押さえて、白目を向き、その場で踊るように暴れまわる。
「何がどうなって……」
ゴッドバードは手元にキーボードとウィンドウを出現させ、ウィンディの状態を確認する。
「なんだこれ……内側から崩壊してる?」
そうこうしてる間に、ウィンディの体に目に見えて異常が起こる。
彼の体に謎の黒い模様が無数に浮かび上がり、それらが光り、まるで焼けるようにその体を壊していく。
「タ、スケ……テ」
「くそっ!ちょっと待ってろ!」
ゴッドバードがキーボードを操作して、ウィンディに発生した異常を取り除こうとする。
「なんだよこれ……自爆プログラムか? こいつを構成するコードに初めから組み込まれてる。だったら、コードの実行自体を強制終了させて……」
だが、それを行おうとした瞬間、画面に表示されたのはエラーメッセージ。
「くそっ!」
「ア……ア……」
「ウィンディ!!」
叫ぶ声も虚しく、ウィンディは消滅した。