遊戯王VRAINS Re:Construction   作:師走F

79 / 84
第68話:Burst of Destiny

 

 闇の塔。

 

 そこで向き合うのは二人の人物。

 

 一人はかつてこの塔の力を使い、LINK VRAINSもろともイグニスを滅ぼそうとしたハノイの騎士のリーダー、リボルバー。

 

 もう一人は彼の父であり、この塔の製作者である鴻上博士、その分身体である。

 

「父さん……」

「了見。お前は本体のところに向かうと思っていたが、プレイメーカー、遊作に任せるとはな」

 

 鴻上は感心したように言う。

 

「あなたを止めるために、私はできることをする。ゆくぞ、父さん」

「来い」

 

「「デュエル!」」

 

 

ターン1 リボルバー

 

「私はフィールド魔法、リボルブート・セクターを発動し、効果発動」

 

 リボルバーの背後に、巨大な銃のシリンダーが出現し、二発の弾丸が装填される。

 

「手札からヴァレットモンスターを2体まで守備表示で特殊召喚する」

 

 弾丸が地面に向けて射出され、アネスヴァレット・ドラゴン、メタルヴァレット・ドラゴンへと変形する。

 

 

「私のリボルブート・セクターがある時、手札からリロードマガジン・ドラゴンを特殊召喚できる」

 

 背中にアサルトライフルの弾倉が刺さった鋼鉄のドラゴンが現れる。

 

リロードマガジン・ドラゴン

効果モンスター

星5/闇属性/ドラゴン族/攻 1600/守 2000

(1)自分の「リボルブート・セクター」、または「ヴァレル」リンクモンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、デッキから「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

(2)フィールドのこのカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時、自分の墓地の「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。対象のモンスターの「フィールドのこのカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時」に発動する効果の発動時の効果と同じ効果をこのカードの効果として適用する。その後、対象のモンスターを墓地から特殊召喚する。

 

「その効果で、デッキからマグナヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

 リロードマガジン・ドラゴンが吠えると、リボルブート・セクターからさらに弾丸が射出される。

 

「現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 リボルバーがその手を空に翳すと、アローヘッドが回転しながら出現する。

 

「召喚条件はヴァレットモンスターを含む効果モンスター2体!」

 

 二体のヴァレットモンスターが、螺旋の軌道を描きながら空へ放たれ、アローヘッドの奥へ吸い込まれる。

 

「リンク召喚!リンク2、ロングヴァレル・ドラゴン」

 

 アローヘッドより現れたのは青い鱗の二足歩行のドラゴン。右側は竜の首、左側はロングバレルの銃となっている。

 

ロングヴァレル・ドラゴン

リンク・効果モンスター

闇属性/ドラゴン族/攻 800/LINK 2

【リンクマーカー:下/左】

「ヴァレット」モンスターを含む効果モンスター2体

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)自分の墓地の「ヴァレット」モンスターを含むモンスター2体を対象として発動できる。そのカードをデッキに戻し、自分はデッキから対象のモンスターとはカード名の異なる「ヴァレット」モンスター1体を自分のリンクモンスターのリンク先に特殊召喚する。この効果発動後、ターン終了時まで、自分はドラゴン族・闇属性モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

 

「私は魔法カード、スクイブ・ドローを発動!残ったマグナヴァレットを破壊し、2枚ドローする。ロングヴァレル・ドラゴンの効果発動!墓地のヴァレットモンスターを含むモンスター2体をデッキに戻し、デッキからライズヴァレット・ドラゴンを特殊召喚」

 

 舞い上がった2枚のカードが光となって、ロングヴァレル・ドラゴンの銃口に吸い込まれる。そして、そこから新たなヴァレットモンスターがフィールドに発射され、現れる。

 

ライズヴァレット・ドラゴン

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 1800/守 600

(1)自分のモンスターが破壊された自分・相手ターンに発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。

(2)このカードが特殊召喚に成功した場合、またはフィールドのこのカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時に発動する。このカードを破壊し、デッキから効果テキストに「ヴァレット」と記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

(3)フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。デッキから「ライズヴァレット・ドラゴン」以外の「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「ライズヴァレットの効果で自身を破壊し、デッキからクイック・リボルブを手札に加える。破壊されたライズヴァレットの効果でデッキからシェルヴァレットを特殊召喚。現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 アローヘッドの外周にシェルヴァレットが弾丸となって装填され、さらにリロードマガジン・ドラゴン、ロングヴァレル・ドラゴンがセットされ、4方向のリンクマーカーを描く。

 

「リンク召喚!閉ざされし世界を貫く我が新風!リンク4!ヴァレルロード・ドラゴン!」

 

 アローヘッドが回転し、爆発が起こる。

 現れたのは、胸部が弾倉となった赤いドラゴンだった。

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

ターン2 鴻上分身

 

「お互いのライフが同じである時、手札のトポロジーナ・ベイビーを特殊召喚できる」

 

 現れたのは緑の1つ目の頭が楕円形のリングに、光の羽を生やした蜂のようなモンスターだ。

 

トポロジーナ・ベイビー

効果モンスター

星1/闇属性/サイバース族/攻 100/守 100

このカード名の(1)(2)の方法による特殊召喚はそれぞれ1ターンに1度しか行えず、(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)お互いのLPが同じ場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2)このカードはEXモンスターゾーンのリンクモンスターのリンク先に手札から特殊召喚できる。

(3)このカードがリンクモンスターの効果でフィールドを離れた場合に発動できる。デッキから「トポロジーナ」魔法・罠カード1枚を手札に加える。

 

「自分の特殊召喚されたトポロジーナが存在する時、手札のトポロジーナ・メイビーを特殊召喚」

 

 続けてその隣に、虫のような四つ足にピンクの上半身がついた機械のモンスターが出現する。

 

トポロジーナ・メイビー

効果モンスター

星2/闇属性/サイバース族/攻 800/守 100

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)自分フィールドに特殊召喚された「トポロジーナ」モンスターまたは「トポロジック」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2)このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「トポロジーナ・メイビー」以外の「トポロジーナ」モンスター1枚を手札に加える。

(3)このカードがリンクモンスターの効果でフィールドから離れた場合に発動できる。手札・デッキから「トポロジーナ」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「その効果でデッキからトポロジーナ・ギャッツビーを手札に加える。現れろ、我が世界を知らしめす未来回路」

 

 二体のトポロジーナが、上空のアローヘッドに吸い込まれ、

 

「リンク召喚。トポロジーナ・サザビー」

 

 現れたのは女性のような体型のトポロジーナ。

 両肩に白と緑を基調とした流線型のアーマーを装備している。

 

トポロジーナ・サザビー

リンク・効果モンスター

闇属性/サイバース族/攻 1000/LINK 2

【リンクマーカー:右下/右】

「トポロジーナ」モンスターを含む効果モンスター2体

このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードがリンク召喚に成功した場合、そのリンク素材とした「トポロジーナ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

(2)自分フィールドのこのカード以外のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。この効果で「トポロジーナ」モンスターを破壊した場合、自分はデッキから1枚ドローする。

(3)フィールドのこのカードがリンクモンスターの効果で破壊されるか、除外された場合に発動できる。墓地・除外状態のこのカードを特殊召喚する。

 

「リンク召喚成功時、墓地のリンク素材となったトポロジーナを回収。回収したベイビーはリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる」

 

 サザビーの右斜め後ろに、ベイビーが飛来する。

 

「サザビーの効果発動。1ターンに1度、私のモンスター1体を破壊できる」

 

 そのベイビーに、サザビーの両腕からガトリングが撃ち込まれ、爆散する。

 

「自らのモンスターを破壊か」

「トポロジーナを破壊したので1枚ドロー。ベイビーの効果発動。リンクモンスターの効果でフィールドを離れたことで、デッキからトポロジーナの魔法(マジック)(トラップ)1枚を手札に加える。私は手札に加えたトポロジーナ・ワームホールを発動」

 

トポロジーナ・ワームホール

通常魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1)自分のデッキから「トポロジーナ」モンスター1体を手札に加えるか、特殊召喚する。

(2)自分フィールドの「トポロジーナ」リンクモンスター、または「トポロジック」リンクモンスターがモンスターの効果で破壊・除外される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

 

「デッキからトポロジーナ・バンビーを特殊召喚」

 

 空間に穴が開き、そこからドリルのような針を持つ蜂型の機械が飛び出してくる。

 

トポロジーナ・バンビー

効果モンスター

星3/闇属性/サイバース族/攻 1500/守 100

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)自分の墓地に「トポロジーナ」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2)このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地の「トポロジーナ・バンビー」以外の「トポロジーナ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

(3)このカードがリンクモンスターの効果でフィールドを離れた場合に発動できる。自分の墓地・除外状態のカードの中から「トポロジーナ・バンビー」以外の「トポロジーナ」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「トポロジーナ・バンビーの効果で、墓地のトポロジーナ・メイビーを特殊召喚」

 

 さらにメイビーが蘇り、鴻上の場に3体のモンスターが並ぶ。

 

「速攻魔法、クイック・リボルブを発動!デッキからメタルヴァレット・ドラゴンを特殊召喚!」

「現れろ、我が世界を知らしめす未来回路」

 

 3体のトポロジーナがアローヘッドに吸い込まれ、斜め4方向にリンクマーカーが描かれる。

 

「リンク召喚!トポロジック・ゼロヴォロス!」

 

 アローヘッドより現れたのは、禍々しく、命を感じない無機質な姿。尾を奇怪な模様を描くようにうねられ、自身の背中に接続している。

 

「トポロジック、やはりトポロジーナはその配下のモンスターか」

「その通り。トポロジーナこそが、トポロジックの力を真に引き出すことができるのだ」

「ならばその力を封じるまで!私はそのリンク召喚時にヴァレルロードのメタルヴァレットを対象に効果発動!」

 

 ヴァレルロードが口を開くと、そこから銃口が伸び、ゼロヴォロスへ狙いを定める。

 すると、メタルヴァレットは弾丸となり、ヴァレルロードの胸部の弾倉へ装填。弾倉は回転し、ヴァレルロードの口の銃口にセットされる。

 

「メタルヴァレットの効果により、自身と同じ縦列の相手のカードを全て破壊する!穿て!」

 

 ヴァレルロードから発射された青い弾丸がゼロヴォロスを貫く。だが、

 

「墓地のトポロジーナ・ワームホールを除外して破壊を無効にする」

 

 ゼロヴォロスの体に空いた穴はすぐに塞がる。

 

「くっ……」

「私は永続魔法、トポロジーナ・ディメンションを発動。1ターンに1度、墓地のトポロジーナを特殊召喚できる。私はトポロジーナ・メイビーを特殊召喚」

 

 三度フィールドに現れるメイビー。その位置は、ゼロヴォロスのリンク先となるメインモンスターゾーンの一番右端だ。

 

「ゼロヴォロスの効果発動!リンクモンスターのリンク先にモンスターが特殊召喚された時、フィールドのカードを全て除外する」

 

 ゼロヴォロスの尾からエネルギーが駆け抜け、ゼロヴォロスの全身を巡って加速する。

 

「アシュラエニグマ」

 

 直後に巻き起こる閃光。

 鴻上、リボルバーのフィールドのカードをもろとも消滅させる。

 

「全て消し飛ばしたか」

「それだけではない。フィールドを離れたトポロジーナ・ディメンションの効果発動」

 

トポロジーナ・ディメンション

永続魔法

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)自分の墓地・除外状態の「トポロジーナ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。

(2)魔法&罠ゾーンのこのカードがリンクモンスターの効果でフィールドを離れた場合に発動できる。墓地・除外状態の「トポロジーナ」モンスターを2体まで選んで特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。

 

「除外状態のトポロジーナ・メイビー、墓地のトポロジーナ・バンビーをそれぞれ特殊召喚」

 

 空間が歪曲し、その隙間からメイビーとバンビーが飛来する。

 

「さらにフィールドを離れたメイビーの効果発動。デッキからトポロジーナ・ベイビーを特殊召喚」

 

 さらにベイビーまでもが現れ、がら空きだった鴻上のフィールドにモンスターが並ぶ。

 

「トポロジーナ・ギャッツビーを手札から特殊召喚」

 

トポロジーナ・ギャッツビー

効果モンスター

星5/闇属性/サイバース族/攻 1000/守 100

このカード名の(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しか行えず、(2)(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。

(1)自分の手札からモンスターを特殊召喚に成功したターンに、このカードは手札から特殊召喚できる。

(2)このカードがリンクモンスターの効果でフィールドを離れた場合、自分の手札1枚を除外して発動できる。デッキからレベル4以下の「トポロジーナ」モンスター2枚を手札に加える(同名カードは1枚まで)。

(3)自分・相手のメインフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。手札からレベル4以下のサイバース族モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚する。

 

「現れろ、我が世界を知らしめす未来回路!」

 

 四体のモンスターがアローヘッドに飛び込む。

 

「リンク召喚!トポロジック・ガンブラー・ドラゴン!」

 

 産声を上げたのは、黒金の竜。

 背中からは刺のような触手をいくつも生やし、緑に光る4つの目がリボルバーを睨んでいる。

 

「墓地のギャッツビーを除外して効果発動。手札からレベル4以下のトポロジーナ、ベイビーを特殊召喚。これによりガンブラーの効果が起動する」

 

 ガンプラーの体に電気が走る。

 

「私は手札2枚を捨てる」

 

 ガンブラーへ向けて、自身の手札に2枚を投げる。

 その瞬間、ガンブラーが咆哮し、リボルバーへ落雷を落とす。

 

「さあ、手札を2枚捨てろ」

「ぐっ……」

 

 リボルバーが手札を投げ捨てたことで、落雷は収まる。

 

「バトルだ。トポロジック・ガンブラー・ドラゴンでダイレクトアタック」

 

 再び落雷がリボルバーを襲う。

 

 リボルバー:LP4000→1000

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

ターン3

 

「ゼロヴォロスの効果発動。自身の効果で除外された次のスタンバイフェイズに自身を特殊召喚」

 

 ゼロヴォロスがEXモンスターゾーンに自身のリンクマーカーを向けるように復活し、これでリボルバーのリンク召喚は封じられた。

 

「手札ゼロ、モンスターもゼロ。あっけないものだな」

「まだ終わりではない。私のターン!私は今ドローしたリボルブート・セクターを発動!」

 

 リボルバーの背後に、再びシリンダーが出現する。

 

「引きがいいな」

「相手フィールドのモンスターの数が自分より多い場合、その差の数だけ墓地のヴァレットモンスターを特殊召喚する!蘇れ、ライズヴァレット・ドラゴン、シェルヴァレット・ドラゴン、メタルヴァレット・ドラゴン!」

 

 地より湧き出した三つオーラがシリンダーに装填され、それが発射されると、三体のドラゴンに変形する。

 

「モンスターを出したところでリンク召喚すればゼロヴォロスの効果が発動するだけだぞ?」

「私はライズヴァレットの効果発動!このカードを破壊し、デッキからスクイブ・ドローを手札に加える。ライズヴァレットの効果で、デッキからオートヴァレットを特殊召喚」

 

 ライズヴァレットが爆裂し、シリンダーから新たな弾丸が補充される。

 

「魔法カード、スクイブ・ドローを発動!メタルヴァレットを破壊して2枚ドローする!」

 

 勢いよくデュエルディスクよりカードを引き抜く。

 

「来たぞ。私はグランドローラー・ドラゴンを特殊召喚」

 

グランドローラー・ドラゴン

効果モンスター

星6/闇属性/ドラゴン族/攻 2200/守 0

このカード名のカードは1ターンに1度しか特殊召喚できない。

(1)いずれかのフィールドゾーンにカードが存在する場合、このカードを手札から特殊召喚できる。

(2)このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。お互いのフィールドゾーンのカードを全て破壊する。この効果で破壊されたカードの元々の持ち主は、デッキから1枚ドローする。その後、自分はデッキから破壊されたフィールド魔法とカード名の異なるフィールド魔法1枚を表側表示でフィールドゾーンに置ける。

 

「互いのフィールドゾーンのカードを全て破壊し、破壊したプレイヤーは1枚ドローする。そしてデッキから破壊されたカードとは名前の異なるフィールド魔法を直接フィールドゾーンに置く!出でよ、天火の煉獄!」

 

 塔の屋上が鳥籠に覆われ、その周囲に十二の灯火が現れ、辺りを照らす。

 

天火の煉獄

フィールド魔法

このカードは自分のメインフェイズ1開始時にのみ発動できる。

(1)お互い、1ターンに1度しかリンク召喚を行えない。

(2)フィールドにサイバース族リンクモンスターが存在する限り、以下の効果を適用する。

●サイバース族モンスターの発動した効果は無効化される。

●フィールドのサイバース族モンスターは攻撃できず、リンク素材にできない。

(3)このカードが相手の効果でフィールドを離れた場合、自分フィールド・墓地のリンク4のモンスター1体を除外して発動できる。EXデッキから「トポロジック」モンスター1体を特殊召喚する。

 

「やはりなサイバースを封じるなら、お前はそのカードを使うと思っていた」

 

 鴻上は項垂れたトポロジック達を見る。

 

「確かに、それを使えば、私のデッキは機能停止する。しかしモンスターの数で優位に立っている今なら、数でじっくり詰めればいいだけだ」

 

 トポロジックの力を奪われても、なおも鴻上は余裕そうにそう語る。

 

(父はまだ気付いていない)

 

 リボルバーは己の手札を見る。

 

(私の手札には2枚目のライズヴァレットがある。それでデッキからクラックヴァレットをリクルートすれば……)

 

クラックヴァレット・ドラゴン

効果モンスター

星3/闇属性/ドラゴン族/攻 900/守 1400

このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動する。このカードを相手フィールドに特殊召喚する。

(2)フィールドのこのカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時に発動する。このカードを破壊する。その後、相手フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を選んで墓地へ送る。

(3)フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊されて墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「クラックヴァレット・ドラゴン」以外の「ヴァレット」モンスター1体を特殊召喚する。

 

(ヴァレルソードでクラックヴァレットの効果を起動し、トポロジック・ヘルメビウスを呼べる。奴の力を使えば……)

 

 次のターンに勝てる。

 リボルバーはモンスターを守備で固めて次のターンを凌げごうと考えていた。

 

 だが、そんなリボルバーの考えは、鴻上に見透かされていた。

 

(私が天火の煉獄に何の対策もしていないとでも思ったか。私の伏せカードは逆燃する天火)

 

逆燃する天火

通常罠

このカード名のカードはデュエル中1度しか発動できない。

(1)いずれかのフィールドゾーンに「天火の煉獄」が存在する場合、自分のメインフェイズに発動できる。自分・相手のEXデッキからサイバース族モンスター1体を特殊召喚する。その後、フィールドゾーンのカードを全て破壊する。このターン、フィールドのサイバース族モンスター全ては攻撃表示となり、攻撃力は500アップする。

 

(お前のトポロジック・ヘルメビウスを逆に奪い、一気に止めを刺してやろう)

 

「さぁ、早くターンエンドしろ」

「……」

 

(本当にこれでいいのか……父さんの作ったサイバースの力で……)

 

 リボルバー、鴻上了見はこれまでのことを思い浮かべる。

 

 父の遺言に従い、サイバース狩りを行い、ハノイの塔を完成させ、その全てを利用されてここにいる。

 

(私は今も、運命の牢獄に囚われているのか……)

 

 自分達を取り囲む天火の煉獄を見上げて、リボルバーは小さくため息を吐いた。

 

「……現れろ、我が道を照らす未来回路!」

 

 リボルバーのフィールドのオートヴァレット、シェルヴァレットがリンクマーカーにセットされる。

 

「リンク召喚!ソーンヴァレル・ドラゴン!」

 

 現れたのは黄土色と黒を基調とし、両腕がロングバレルの銃口となったドラゴンだ。

 

「今さらリンク召喚か?だが、天火の煉獄がある限り、お前もリンク召喚は1ターンに1度しかできんのだぞ?」

「私は手札からリロードマガジン・ドラゴンを特殊召喚!さらに墓地のヴァレット・ドライバーの効果発動!」

 

ヴァレット・ドライバー

効果モンスター

星4/闇属性/ドラゴン族/攻 1800/守 1000

このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

(1)このカードが手札・墓地に存在する場合に発動できる。このカードを自分のドラゴン族・闇属性のリンクモンスターのリンク先に特殊召喚する。この効果で特殊召喚されたこのカードは、フィールドを離れた場合、除外される。

(2)自分の墓地の「ヴァレット」モンスター1体を対象として発動できる。そのカードをデッキに戻し、自分はデッキから1枚ドローする。

 

「このカードはドラゴン族・闇属性のリンクモンスターのリンク先に特殊召喚できる!ソーンヴァレル・ドラゴンの効果発動!手札1枚を捨てることで、フィールドの表側表示のモンスター1体を対象に破壊する」

「それでこちらのトポロジックでも破壊するのか?」

「いや、私が選ぶのは、リロードマガジン・ドラゴン!」

 

 ソーンヴァレルの銃口が、味方であるリロードマガジンへと向けられる。

 

「この瞬間、リロードマガジンの効果発動!墓地のオートヴァレット・ドラゴンの効果をコピーする!フィールドの表側表示の魔法カードを破壊する!」

 

 リロードマガジンがオートヴァレットに変身、銃弾に変形してソーンヴァレルの銃口に装填されると、それは天に向けて放たれる。

 

 ドォォンッ!

 

 天火の煉獄は崩壊し、電子の藻屑となって崩れ去る。

 

「バカな。天火の煉獄を……!」

「これでいい。私はあなたには縛られない!リロードマガジンの効果は、効果をコピーしたモンスターを墓地から特殊召喚する!蘇れ!オートヴァレット・ドラゴン!」

 

 弾丸となったリロードマガジンの代わりに、本物のオートヴァレットが戻ってくる。

 

「さらにヴァレット・ドライバーの効果発動!墓地のシェルヴァレットをデッキに戻し、1枚ドローだ」

 

 引いたカードを確認し、リボルバーの口元がわずかに緩む。

 

「現れろ、我が道を照らす未来回路!召喚条件は効果モンスター3体以上!私はグランドローラー・ドラゴン、オートヴァレット、オートヴァレット・ドラゴン、ヴァレット・ドライバー、そしてリンク2のソーンヴァレルをリンクマーカーにセット!サーキットコンバイン!」

 

 四体のモンスターが光の弾丸となり、五つの螺旋を描きながら空のアローヘッドに吸い込まれる。

 

「閉ざされし世界、運命を葬る我が豪風!リンク召喚!」

 

 アローヘッドより風が吹き荒れ、一体のドラゴンが目を覚ます。

 

「リンク5!ヴァレルエンド・ドラゴン!」

 

 それはヴァレルロードが進化した姿。

 全身はより多くの銃器が覆い、装甲もより強固なものと化している。両肩には首が二つ、その口からはそれぞれ砲身が露出している。

 

「リンク5……だが忘れたか? 天火の煉獄がないということは、ゼロヴォロスの効果が発動するということだ」

 

 ゼロヴォロスの体に再びエネルギーが充填される。

 

「私はヴァレルエンド・ドラゴンの効果発動!ゼロヴォロスの効果を無効にする!」

 

 ヴァレルエンドが咆哮すると、ゼロヴォロスが体にまとっていたエネルギーが一瞬にして霧散する。

 

「なっ!?」

「そして墓地のヴァレットモンスター、オートヴァレットを特殊召喚!」

 

「バトルだ。ヴァレルエンドは相手モンスター全てに一度ずつ攻撃できる!まずはゼロヴォロスを攻撃!」

 

 ゼロヴォロスへ向けて、ヴァレルエンドが両腕から大量の弾丸を浴びせる。

 

 鴻上分身:LP4000→3500

「続けてトポロジック・ガンブラーを攻撃!」

 

 ガンブラーは落雷で迎撃するが、それをもろともせず、そのまま両腕で掴んで投げ飛ばし、砲撃で射貫く。

 

 鴻上分身:LP3500→3000

 

「トポロジーナ・ベイビーを攻撃!」

 

 残った逃げ惑う蜂に対しても、両肩の砲身からの銃撃で仕留める。

 

「私は速攻魔法、リボル・リロードを発動」

 

リボル・リロード

速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

(1)自分フィールドに「リボルブート・セクター」、「ヴァレル」リンクモンスター、「ヴァレルロード」モンスターのいずれかが存在する場合、自分フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。以下の効果から1つを選んで適用する。

●対象のモンスターの「フィールドのこのカードを対象とするリンクモンスターの効果が発動した時」に発動する効果の発動時の効果を適用する。

●対象のモンスターを破壊する。このターン、自分の「ヴァレル」リンクモンスターまたは「ヴァレルロード」モンスター1体は1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。

●対象の「ヴァレット」モンスターとカード名の異なる「ヴァレット」モンスター1体をデッキ・墓地から特殊召喚する。

 

「オートヴァレットを破壊し、ヴァレルエンドはもう一度攻撃を可能とする!打ち砕け!」

 

 ヴァレルエンドが守るモンスターを失った鴻上に向けて、銃口を突きつける。

 

「豪雷のヴァレル・エンドッッ!!」

 

 銃口がスパークし、光の弾丸が鴻上分身を撃ち抜いた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。