IS インフィニット・ストラトス 金と銀の瞳が見据えるモノ リメイクversion   作:フレイムバースト

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あかん、セシリアのキャラ忘れかけてる。


団結

あれから一夏くんと鈴ちゃんの仲は日に日に悪くなる一方で、私がかすがいになって取り持とうとしても鈴ちゃんの方から離れていくことが多かった。

 

どうにも、友達同士で喧嘩していてその板挟みになると辛いものがある。2人に仲直りしてもらいたいけど、それに至らせようとするといたずらな神様の邪魔が入って、失敗を重ねてしまう。

 

「はぁ……」

 

溜息をすれば幸せが逃げていくっていうけど、それでも溜息をつかざるをえない。

 

「おー、おー。溜息すると幸せ逃げるぞー」

 

溜息をついていると相部屋であり、友人のサッちー、もといサフィが話しかけてきた。どこか楽観的なサッちーはいつも私が凹んでいるとこうして話しかけてくれる。ありがたい友達、いや親友だ。私は勝手にそう思ってる。

 

「あ、サッちー……わかってるんだけどね……まぁ一夏くんと二組の」

「あー、あの可愛い中国の子?それがどしたのさ?」

「まぁその2人、幼なじみなんだけどね、この前喧嘩して、それ以来仲が険悪というか……」

「ふーん……」

 

そのままサッちーは週刊誌の漫画を読みながら私の話を聞いてくれた。サッちーは愚痴も何も言わずに私の悩みを聞いてくれる。

 

「つまり、磨美りんは織斑一夏くんと二組の凰鈴音さんの仲を取りもちたいって、考えてるのが、だいたいわかった」

「そう、なるのかな?」

「まぁ、こっから私の持論なんだけどさ、共通の友人だからって、仲を取り持てるとは限らないよ?私の母国では大統領同士の仲を取り持った精神科医が大昔いたけど、彼が2人の仲を取り持てたのは、2人を納得させる話を展開できたからだと私は思うんだ。2人の仲を取り持てるのはその2人を納得させることができる人だけだと思うのよ。……で、何が言いたいかっていうと……凰鈴音さんを納得させることができないなら、織斑一夏との仲を取り持つことは無理じゃないかなぁ」

「うー……でもそれだとこっちも納得いかないっていうか」

「だいたい、他者の喧嘩の介入なんか、うまくいくとは限らないんだしさ……凰鈴音さんの性格も考えたら、いっそぶつけてしまえばガス抜きになって自然修復するんじゃない?」

「自然修復を待つしかないのね……やっぱり……」

「そーそー、時間の修正力って絶大だからね。ああいう直情的な2人なら修正力が働いてくれるし、多分そのうちどっちかからコンタクトをとるはずだよ」

そう言ってサッちーは制服を脱ぎ、肌着をシャワールームに放り込んだ。多分今からシャワーでも浴びるのだろう

 

「あ、サッちーシャワーするなら先いっていいよ」

「ん?磨美りんも一緒にシャワーを浴びるんだよ?ほーら、早く服脱いで脱いでー」

 

「へ……ちょ、まって、待って、自分で脱ぐからぁっ!」

サッちーの手が私のスカートを下ろし、中途半端に羽織っていた上着を脱がせていく。私はとっさにワイシャツの裾を抑えて抵抗するも、サッちーの魔の手からは逃れられず、脱がされていく

「待ちませーん、それに相談料はまだもらってないもんねー」

「んもー!こんなんだったらほーちゃんに相談するんだったー!」

 

ひん剥かれた私はそのままシャワールームに連れ込まれ、サッちーにひたすら弄ばれた。

 

─────────翌日──────────

「……はぁ」

「ふっふーん……」

私の隣で心なしかつやつやと輝いているサッちー。よほど昨日のシャワータイムが楽しかったのだろう。実を言うと私も楽しかったのだがいかんせん妙に疲れている。

私たち2人が並んでいる様を見たほーちゃんが「生気をサフィに吸い取られたようだ」と言うぐらい、オーラが違うらしい。

 

いま私たちが何をしているかというとアリーナの更衣室でISに収められた凰鈴音ちゃんの戦闘のリプレイをサッちーが見せてくれたので、お互いに顔を1つの画面に近づけながら、戦闘のリプレイを見ていた。

 

サッちーから、なぜ突然武器が爆散したのか、凰鈴音は何を隠し持っているのか、という研究をしていた。貼り出されたクラス対抗リーグ戦のトーナメント表には一夏くんと鈴ちゃんが一回戦でぶつかり合う事が書かれていたので、少しでも一夏くんの助けになれば、クラス全体への貢献になると思ったからだ。

 

「ここっ。ここで明らかになんかにロケランが撃たれたのよ」

「鈴ちゃんは射撃武器を持ってる様子じゃないし、IS自体に何か仕込んでるのは明らかでしょ……」

「……あと、決まって、凰鈴音の動きが止まると、非固定部位が動いて放熱してた。その直後に、何か撃たれるの」

「……もしかしたら空気砲ってやつじゃないかな」

「空気砲……?空気砲っていったら、ポンッて、空気の塊が出るやつ?」

「そう。非固定部位が放熱した高温の蒸気を圧縮して撃っているって───────」

 

ドガァァン!

 

 

アリーナの方から妙な音が聞こえたと同時に、私たちの思考は停止し、そのままアリーナの方を見ていた。

 

「なんかあったのかな……」

「見に行ってみる?」

 

サッちーはニヤニヤと笑いながらじゃじゃ馬根性を見せていた

「サッちーがいいなら、ついてくよ、うん」

 

私はサッちーについていくようにアリーナへ向かった。

そこでみえたのはほーちゃん、セシリアさん、そして一夏くんと鈴ちゃんの姿だった

 

「おーい、なんかあったのー?」

 

ISを脚部に展開し、そのままアリーナへ着地する。

 

近づいていくと、のんきではいられないことを示す箒ちゃんの睨み顏が飛んできた。

「……あー……」

鈴ちゃんは一夏くんの目の前の地面を部分展開したISで殴りつけていた。

 

「アンタ、言っちゃいけないことを言ったわね……」

 

鈴ちゃんがすごく怖い顔で一夏くんを見ている。一夏くんは口を押さえたまま、やってしまったというような顔をしている。

 

間違いない。一夏くんは鈴ちゃんの最大のNGワードを口走ったんだろう。

「……貧乳で悪かったわね。そんなに巨乳が好きならそこの人たちにでも慰めてもらいなさいよ……アンタ、絶対許さないから」

 

「わ、わるか……」

「うっさい!喋りかけるな!アンタはクラス対抗戦で徹底的に叩き潰すから!首を洗って落とされる準備でもしとくのね!」

そのまま鈴ちゃんは走り去っていった。いまの様子を見る限り、鈴ちゃんの怒りは並大抵のことではなく、サッちーと私が来たせいで、火に油を注いだようだ。

 

「……一夏くん。鈴ちゃんに何言ったの」

 

わかってるけど、私は一夏くんに何を言ったのかを聞いた

 

「……貧乳って、つい……ちくしょ……」

 

売り言葉に買い言葉、たまたま出てきた言葉が鈴ちゃんのNGワードなんだろう。口喧嘩なら、仕方ない。うん仕方ない。仕方ないんだ……仕方ない、仕方ない……

 

「……」

 

ダメだった。私は怒りを抑えきれなかった。

 

振り上げた右手は一夏くんの頬を叩き、そしてそのままふるふると震えていた。

 

周りの人も驚いている。箒ちゃんは目を見開いていて、セシリアさんは若干怯えながら口を手で隠している。サッちーは空気に耐えられなかったのか、離れた場所でISの武装を振り回している

 

「女の子の体型を、コンプレックスを、罵倒するために使うって、どういうこと!」

「……」

一夏くんは黙ったまま何も喋らない。このままだと、私は、私が恋した一夏くんは幻想だと思ってしまいそうになる

「何かいってよっ……幻滅させないでよ……」

「……悪い」

「私に謝っても意味ないでしょ!鈴ちゃんに、鈴ちゃんに……あやま……」

 

私が恋した一夏くんは幻想だと。そう言うのか神様。これが現実だと見せつけて愉悦に浸るのか。違う、こんなの現実じゃない。こんなの現実だと認めてたまるか。

 

怒り、悲しみ、いろんな感情がこんがらがって、混乱していると、箒ちゃんが肩に手を置いてきた。

 

あとは任せてくれないか、箒ちゃんの目はそう言っていた。

 

スッと、混乱していたさっきまでの感情は消え、涙で視界がぼやける。

 

「……ごめん、頭冷やす。」

 

私はそのままセシリアさんに連れられてアリーナから出て行くことにした

 

──────────────────────────

 

「磨美さんは、お友達想いですのね」

 

アリーナの廊下でセシリアさんが話しかけてくる

 

「違うよ……私は……ただ」

私はただ、幻想を壊されるのが怖かっただけだ。私の最初の友達になってくれて、私の初恋の人である、一夏くんを壊されるのが怖かっただけだ。

 

「……誰しも、つい熱くなってしまうものですわ。確かに今回の一夏さんの発言はわたくしたち女子からすれば、とても傷つく発言でした、ですが……一夏さんはあの二組の凰鈴音とかいう方相手なら、砕けた、そのままの一夏さんになれるのでしょう。だから、喧嘩もするし、罵倒しあったりもする。だけど、心の底から嫌いなわけじゃない。わたくしたちの前ではあまり見せない一夏さんの姿でしたから、びっくりしたのですよ」

 

「……だろうね……」

「……磨美さんが一夏さんを先ほどのように怒るのは決して、悪いことではありませんし、むしろ私から見れば羨ましいぐらいですのよ。ああやって、悪いことに毅然と立ち向かおうとする姿は並大抵の心の持ち主ができることではありません」

「……だけど……私は…」

「磨美さん、そうやって自分を責めないでくださいまし。自分を責めてしまうと、キリがありませんもの。ただ責めるよりも、前をみれば必ず光明はあるはずですし……」

 

私は何も言わずセシリアさんに抱きついた。今の私にとってセシリアさんは癒しの理想卿のようなものだった。

「ごめん、こうさせて……」

「ふふ、磨美さんったら……構いませんよ。話を続けますが……私も一夏さんを想う身。磨美さんのように、積極的にアピールはできませんが……、対抗してくれる方がおらず、張り合いがないのは楽しくありませんもの、どうか、また明日からはいつも通りの磨美さんを見せてくださいね?」

 

「ふー……うん。約束……」

私はセシリアさんから離れて、深呼吸をし、向き合った

 

「あら、もう大丈夫なのですか?」

「うん、ありがとうね、セシリアさん」

「いえいえ……感謝は不要ですのに」

「そうかな……じゃあ……一夏くんに謝ってくる」

「そうですか、なら私も同行しましょう。なにせ箒さんに任せていると一夏さんに何かされてしまうのではないかと心配なので……もちろん、冗談ですのよ?」

 

その言葉に私はおもわず吹き出し、笑いがこぼれた。

 

そしてそのまま2人でアリーナに戻ってみれば、一夏くんと箒ちゃんが待ってくれていた

 

サッちーはというと、ISの武装であるビームの剣を振り回しながらこっちを見てウインクをしてきた

 

「……あの、ね、一夏くん」

「……ああ、わかってる」

「……さっきは、叩いたり、無茶苦茶な怒り方してごめんなさい。」

「こっちこそ、磨美が怒ってくれなきゃ、歯止めが利かなかったかもしれない。辛い想いをさせて、本当にすまなかった。」

 

お互い、謝罪の言葉を重ね、とりあえず私と一夏くんの喧嘩は治った。

 

「2人の喧嘩は治まったならいーけどさー……凰さんはどうするのさ」

「鈴とはクラス対抗戦で決着をつけるさ、というか、それしか方法がない」

一夏くんがそう言うと、サッちーはISのコンソールをいじりはじめた

「じゃあ、私もちょっと協力しますか……」

 

一夏くんの白式、私のネーヴ・テンペスタ、セシリアさんのブルー・ティアーズに映像データが送られる。箒ちゃんは受け取ることができないので、一夏くんに送られた映像データを覗いていた。

 

「この前、私が凰さんとやりあった時の映像データなんだけど、これ見て対策練ろうよ」

 

サッちーの提案にみんな無言で賛同し、それからは鈴ちゃんの戦法や、動きのクセを探していた。そしてサッちーの武器を消しとばしたものが何であるかも、セシリアさんのおかげで判明した。……クラス対抗戦で、一夏くんが苦戦することはこれでなくなるだろうと、私には妙な確信があった

 




これわけたほうがよかったかなぁ……
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