暗黒と光道   作:必殺雷撃人

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9.レッド寮を防衛せよ!

 

〜 保健室 〜

 

透子

 「十代さんがどうかしたんですか?」

 

 明日香さんに連れられて保健室に入ると、十代さんが保健室のベッドに座り込んでいました。

 

 明日香さん曰く、最近プロで活躍しているエド·フェニックスというデュエリストに負けてから、カードが白く見える様になってデュエルが出来なくなってしまったそうです。

 

透子

 「十代さんがそうなった経緯はわかりました。でもそれはどれぐらいかかるか解りませんが時間が解決してくれる筈です。だから皆さんは十代さんの事を優しく見守る事が、十代さんの為だと思います」

 

 私がそう言うと、十代さんは私に静かにお礼を言ってどこかへ行ってしまいました。

 

 その後私は明日香さんに連れられて、私達はレッド寮に行く事になりました。

 

 

〜 新設レッド寮 〜

 

 万丈目さんによって、自身が所属する大財閥である万丈目グループの力を使って作られた新しい部屋に私、明日香さん、万丈目さん、翔さん、三沢さん、そして最近十代さんの子分になったティラノ剣山さんの合計6人が集まっています。

 

 なんでも、最近クロノス先生はエリート政策を推し進めていて、レッド寮を取り潰す事を計画しているらしいのです。

 しかも、アイドル養成コースなんて計画もあり、明日香さんはそこから脱出してきたそうです。なんでも、私もそれに入れられようとしているみたいです。

 

 私……歌を歌うのは人並みには好きですが、人前で歌うのは……恥ずかしくて出来る気がしません。

 

 十代さんがいなくなったせいでどんよりとした空気の中、万丈目さんが活を入れた事で場にいる全員が活気付き、なんとしてもこのオシリスレッド寮を守る事で団結することになりました。

 

 ん?何でしょうか?まるでエレキギターのような……とにかく外に出てみましょう。

 

 

〜 オシリスレッド寮前 〜

 

 寮を出ると、そこにはギターを持った明日香の兄こと天上院吹雪がいた。

 

 なんでも明日香をブルー寮に帰したいらしい。まぁ自分の妹がいないと不安だよな。

 

明日香

 「兄さん……まさか!?」

 

????

 「そのまさかナノーネ!」

 

 そのあまりにも独特な語尾。あいつしかいねぇよな。木製のボートを背負いながらそいつは現れた。

 

闇透子

 「クロノス“臨時”校長!」

 

クロノス

 「そんなに臨時を強調するんじゃないノーネ!シニョーラ明日香にはアイドル養成コースに戻ってもらうノーネ!」

 

明日香

 「お断りします。私達はオシリスレッド寮を守ると決めているので」

 

闇透子

 「ところで、なんで明日香をアイドルなんかにしようとしてるんだ?」

 

 俺がなんとなくそう聞くと、吹雪さんは少し声を荒げてきた。

 

吹雪

 「何を言っているんだ!明日香はアイドル界の金の卵だ!」

 

 まぁ確かに明日香は綺麗だけど……アイドルねぇ……。

 

闇透子

 「いや、明日香はアイドルなんて柄じゃねぇだろ」

 

吹雪

 「な、僕の1番の妹が可愛くないとでも!?」

 

闇透子

 「単純にそんなキャラじゃねぇってだけだ。どっちかと言うと、凛々しい女騎士とか冷酷な女王とかの威圧的な役の方が様になると思うぞ」

 

 吹雪さんは少し考えると、笑顔でサムズアップしてきた。

 

吹雪

 「確かにそれも悪くはないかもしれないな……」

 

明日香

 「……期待した私が馬鹿だったわ」

 

 がっかりした様子の明日香。周りもなんとなく引いている。あっ、でも万丈目はありだと思っているらしい。サムズアップしたら明日香に叱られた。

 

明日香

 「こういう時はデュエルで決着をつけましょう」

 

吹雪

 「望むところだ!」

 

 こうして、兄妹デュエルが始まる事になった。さて、俺も明日香のデュエルに見に行……

 

クロノス

 「ちょっと待つノーネ!」

 

 クロノスが待ったをかけると、全員がその足を止めた。

 

闇透子

 「どうしたんです?クロノス“臨時”校長」

 

クロノス

「だから臨時を強調するんじゃないノーネ!シニョーラ透子も、アイドル養成コースに入ってもらうノーネ!拒むならデュエルで決着つけるノーネ!」

 

闇透子

 「は?おいおい、それこそ柄に合わねぇぞ」

 

クロノス

 「いいや!意外な事に一部の男子生徒ニーハ!強烈なギャップがウケているらしいノーネ!だからワンチャンあるノーネ!」

 

 えぇ……つまりそいつらは、小柄で童顔なところと俺の草木も残らない苛烈なプレイスタイルか、透子の穏やかに全てを否定するプレイスタイルにギャップ感じてる訳か……マゾヒスト拗らせすぎてねぇか?

 

闇透子

 「アイドルには興味ねぇ。まぁ、ヒール役なら考えなくもないがな」

 

 隣を見ると、どうやら明日香はここで吹雪と事を構えるらしいな。俺もさっさとルーレット回してデッキを決めるかな。あっそうだ。折角だしヒールになりきってデュエルしてみるかな?

 

 使うデッキは決まった。久々に使うデッキだけど、まぁなんとかなるだろ。

 

 

闇透子·クロノス

 「デュエル!」

 

クロノス

 「先攻は私ナノーネ!ドロー!」

 

 クロノス 手札5→6

 

クロノス

 「私は(機械街)を発動!そして(古代の機械射出機)を発動するノーネ!」

 

 クロノス 手札6→5→4

 

 機械仕掛けの町が出たかと思ったら、小型のカタパルトによってそれを破壊され、瓦礫から2体の機械仕掛けのモンスターが姿を形作り始めた。

 

クロノス

 「これにより、(古代の機械射出機)の効果で(機械街)を破壊して(古代の機械巨人)を召喚条件を無視して特殊召喚するノーネ!更に、破壊された(機械街)の効果で(古代の機械飛竜)を特殊召喚するノーネ!」

 

 セブンスターズで吸血鬼の野郎に見せた展開。古代の機械デッキの常套手段だ。

 

クロノス

 「そして(古代の機械飛竜)の効果!デッキから古代の機械カード(古代の機械融合)を手札に加えるノーネ!」

 

クロノス 手札4→5

 

 おお、結構回ってんな。ここまではセブンスターズの吸血鬼と戦った時と同じムーブだな。

 

クロノス

 「私は入試デュエルの汚名を挽回するノーネ!魔法カード(古代の機械融合)を発動するノーネ!このカードはフィールドに(古代の機械巨人)がいればデッキのモンスターも融合素材に出来るノーネ!」

 

 「デ、デッキから融合素材を墓地に送る!?そんなのありなの!?」

 

 まぁそうなるな。俺も初めたばっかの時、友人に(影依融合)使われた時に「は?」ってなったし。だが今では稀に使う(インフェルノイド)でよくお世話になるんだよな。

 

クロノス

 「私はフィールドの(古代の機械巨人)とデッキの(古代の機械巨人-アルティメット·パウンド)と(古代の機械箱)を墓地に送って現れるノーネ!(古代の機械超巨人)!」

 

 現れたのは非常に大きな六足歩行の巨人。その異様な姿とステータスに、場にいる全員が大小問わず声を上げた。

 

クロノス 手札5→4

 

剣山

 「攻撃力……3300ドン!?」

 

クロノス

 「本来ーワ私の奥の手中の奥の手ナノデスーが、シニョーラ透子に手加減していると瞬殺されるノーデ、本気を出させてもらうノーネ!私はこれでターンエンドナノーネ!」

 

クロノス LP4000 手札4枚 伏せ0

 

古代の機械超巨人 攻3300

 

闇透子 LP4000 手札5 伏せ0

 

(古代の超巨人)はフィールドを離れるとEXデッキから(古代の究極巨人)を出す効果がある。そしてその(究極巨人)も破壊されると墓地の(機械巨人)を出す。次のターンに巨人が残ってればまた(古代の機械融合)でデッキ融合してくる。

 

 当時のカードプールでは完全に突破するのは困難極める(超巨人)を少ない手札消費で出したのは流石と言うべきものだろう。

 

 いや待て、(古代の機械超巨人)なんて渡してないぞ?どこで手に入れたんだ?

 

闇透子

 「私のターンドロー!」

 

闇透子 手札5→6

 

闇透子

 「私は(強欲で金満な壺)を発動!EXデッキを6枚裏側で除外して2枚ドロー!」

 

闇透子 手札6→5→7

 

闇透子

 「(ワンフォーワン)を発動!手札の(kozmoフォアランナー)を捨ててデッキからレベル1(kozmo-フェルブラン)を特殊召喚!更にレベル4、(kozmo-ダーク·ローズ)を召喚!効果発動!自身を除外して、レベル4以上のkozmoモンスターを手札から特殊召喚!いでよ!レベル8!(kozmo-ダーク·シミター)!」

 

  フィールドの黒いローブを纏った女戦士が消え、装甲が黒く輝く巨大な宇宙戦艦が現れる。その大きさは凄まじく、俺等の立っている場所が影で覆われる程だ。

 

闇透子 手札7→6→5→4

 

闇透子

 「(ダークシミター)の効果発動!フィールドのカードを対象にして破壊する!私は(古代の機械超巨人)を破壊!」

 

 そしてその戦艦は、艦首から二門のビーム砲からレーザーを放ち、(古代の機械超巨人)は木っ端微塵に破壊された。

 

クロノス

 「まさかこんなにも早く(古代の機械超巨人)が破壊されるとは思わなかったノーネ!(古代の機械超巨人)の効果発動!このカードがフィールドを離れた場合にEXデッキの(古代の機械究極巨人)を召喚条件を無視して特殊召喚するノーネ!」

 

 破壊された部品から(古代の機械究極巨人)が組み上がり、機械の4足巨人がゆっくりと立ち上がる。

 

古代の機械究極巨人 攻4400

 

剣山

 「こ、攻撃力4400だドン!?」

 

闇透子

「これ以上は動けませんね……私はカードを2枚セットしてターンエンド。エンドフェイズに(フェルブラン)の効果発動!自分·相手エンドフェイズに500LPを払い、デッキから3枚kozmoカードを選ぶ。そして相手はそれらをランダムに選び、選ばれたカードは手札に加わり残りは墓地へ送られます。俺が見せるのは(ランドウォーカー)、(エナジーアーツ)、(エメラルドポリス)を見せます」

 

クロノス

 「ムムーム、それなら真ん中のカードを選ぶノーネ!」

 

 ブリキの小さな人形が頭部から蒸気を吐き出しながら、3枚のカードを抜き出した。そしてそのうちの1枚(ランド·ウォーカー)が俺の手札に収まり残りは墓地へ消えていった。

 

 

闇透子 LP3500 手札3 伏せ2

 

kozmo-フェルブラン 守0

kozmo-ダークシミター 攻3000

 

クロノス LP4000 手札4枚 伏せ0

 

古代の機械究極巨人 攻4400

 

クロノス

 「私のターンドロー!」

 

 クロノス 手札 4→5

 

闇透子

 「スタンバイフェイズに(フェルブラン)の効果発動!除外して手札のレベル1以上のkozmoモンスター、レベル6の(kozmo-ランドウォーカー)を特殊召喚!」

 

闇透子 手札3→2

 

クロノス

 「私は(古代の機械飛竜)を召喚!効果……」

 

闇透子

 「トラップ発動(激流葬)!召喚·特殊召喚に成功した時に発動!お互いのモンスターを全て破壊します!」

 

 大空に届く大津波がフィールドを飲み込み、波が引く頃にはフィールドには何も残っていなかった。

 

クロノス 手札5→4

 

クロノス

 「わ、私は(古代の機械融合)を手札に加えるノーネ!そして破壊された(古代の機械究極巨人)の効果発動!墓地の(古代の機械巨人)を召喚条件を無視して特殊召喚するノーネ!」

 

闇透子

 「チェーンして破壊された(ダークシミター)と(ランドウォーカー)の効果発動!破壊された場合に墓地から除外し、それぞれレベル7以下とレベル5以下のkozmoをデッキから特殊召喚!私は(ダークシミター)からレベル7の(フォアランナー)を、(ランドウォーカー)からレベル4の(ダーク·ローズ)を特殊召喚!」

 

 巨大なスクラップから現れる4つのアームを持つ船に、黒いローブを纏い、素肌を包帯で覆う魔女。

 

クロノス 手札4→5

 

クロノス

 「ま、まだナノーネ!手札から(古代の機械融合)を発動!フィールドに(古代の機械巨人)がいるノーデ、フィールドの(古代の機械巨人)、デッキから(古代の機械箱)、(古代の機械騎士)を融合!現れるノーネ!(古代の機械究極巨人)!」

 

クロノス 手札 5→4

 

 再び現れた四足歩行の機械巨人。てか(超巨人)じゃないのか。一枚しか無かったのか?

 

クロノス

 「バト……」

 

闇透子

 「スタートステップにトラップ発動!(竜嵐還帰)!除外されているモンスターを特殊召喚!現われろ!(kozmo-ダーク·シミター)!効果発動!(古代の機械究極巨人)を対象に破壊!」

 

 空が鼠色に淀み、空から巨大な戦艦が飛来する。そして放たれるビーム砲で四足歩行の巨人を焼き払った。

 

クロノス

 「破壊された(古代の機械究極巨人)の効果発動!墓地の(古代の機械巨人)を召喚条件を無視して特殊召喚するノーネ!バトルフェイズ中に特殊召喚されたモンスターは攻撃出来るノーネ!(kozmo-ダーク·ローズ)を攻撃!アルティメット·パウンド!」

 

 再びガラクタから起き上がる機械の巨人。右腕を振り絞り、その拳を振り下ろす。

 

闇透子

 「(ダークローズ)の効果発動!1000LPを払い、このカードは戦闘効果で破壊されない!フォースシールド!」

 

 しかし包帯魔女が薄いバリアを張り、衝撃波が俺を襲う。

 

闇透子 LP3500→2500→1400

 

クロノス

 「ターンエンドナノーネ……やっぱり一筋縄ではいかないノーネ」

 

闇透子

 「(竜嵐還帰)で特殊召喚された(ダークシミター)はエンドフェイズに手札に戻る」

 

クロノス LP4000 手札5枚 伏せ0

 

古代の機械巨人 攻3000

 

闇透子 LP1400 手札3 伏せ0

 

kozmo-ダーク·ローズ 攻1900

kozmo-フォア·ランナー 攻2700

 

 

闇透子

 「私のターン、ドロー」

 

闇透子 手札3→4

 

闇透子

 「良いカードだ。スタンバイフェイズに(フォアランナー)の強制効果を発動。自分スタンバイフェイズに私は1000LPを回復します。そしてメインフェイズ開始時に(強欲で金満な壺)を発動。融合デッキから6枚を裏側で除外する事で発動。カードを2枚ドローする」

 

闇透子 LP1400→2400 手札4→3→5

 

 トップが壺ってのはツエーわ。しかもドローも良好だ。

 

闇透子

 「フィールド魔法(kozmo-エメラルドポリス)を発動!」

 

 世界が書き換わり、エメラルド色のビルが立ち並ぶ未来都市へと姿を変える。

 

闇透子 手札5→4

 

闇透子

 「(ダーク·ローズ)の効果発動!除外して手札の(ダーク·シミター)を特殊召喚!効果発動!(古代の機械巨人)を破壊します!」

 

 包帯魔女が消え、再び襲来する巨大な戦艦。艦首のビーム砲二門が機械仕掛けの巨人を打ち砕いた。

 

闇透子 手札4→3

 

闇透子

 「(エメラルドポリス)の効果発動!除外されているkozmoモンスター(ダーク·ローズ)を加えて、そのモンスターのレベル×100のLPを失う。よって400LPを失う」

 

闇透子 LP2400→2000 手札3→4

 

 「これでクロノス先生のフィールドはガラ空き!透子さんの勝ちッス!」

 

闇透子

 「(ダーク·ローズ)を召喚してバトルフェイズ!(フォアランナー)でダイレクトアタック!砲撃開始!」

 

 上部と下部に埋め込まれたビーム砲が露出し、2基4門のビーム砲がクロノス先生を焼く。

 

 

クロノス LP4000→1200

 

闇透子 手札4→3

 

クロノス

 「こんなところで終われないノーネ!手札の(冥界の使者ゴーズ)の効果発動!相手の攻撃でダメージを受けたノーデ、その戦闘ダメージ分の攻守を持ったトークンを特殊召喚するノーネ!よって攻守2800の(カイエントークン)を特殊召喚するノーネ!」

 

 土煙が上がると、そこには黒い鎧を纏った戦士と、剣を携えた女戦士の姿があった。

 

 クロノス 手札5→4

 

 ゴ、ゴーズ!?Y○UTUBEの解説動画でしか見たことのないカード!まさか実際に使われるとは……こんなことなら(ダーク·ローズ)から殴ればよかった。

 

三沢

 「(冥界の使者ゴーズ)!?確かそれは超がつくほどのレアカード!なんでそれを先生が!?」

 

クロノス

 「私がシニョーラ透子と試験デュエルで過剰な戦闘ダメージを受けて保健室で3日程寝込んで起き上がった時、あまりのショックにカードを見ることが出来なくなる程自信をなくしたノーネ。翌日、使い古されたのかボロボロだった(冥界の使者ゴーズ)をオークションで見つけて、それに希望を見出したノーネ。今でも、このカードをお守り代わりに入れているノーネ」

 

カイエントークン 攻2800

冥界の使者ゴーズ 攻2700

 

闇透子

 「だがバトルフェイズはまだ続く!(ダークシミター)で(ゴーズ)を攻撃!(フォアランナー)で(カイエントークン)を攻撃!」

 

 ビーム砲で焼かれる黒い鎧を纏う戦士。

 

 (フォアランナー)はビームやミサイルを次々に発射するも、女性的な騎士は巧みに回避して一瞬の隙を突いて動力部をその手に持つ剣で貫いた。しかし(フォアランナー)の4つのアームに拘束され、爆発に巻き込まれて破壊された。

 

 しかし、(ゴーズ)か……ワンキルできなくなっちまったよ。

 

闇透子

 「破壊された(フォアランナー)の効果発動!墓地から除外してレベル6以下のKozmo、レベル5の(kozmo-デルタシャトル)を特殊召喚!ダイレクトアタック!」

 

スクラップから飛んできたのは、明らかに旅客機みたいな航空機。地面を巻き込みながらクロノス先生に突っ込もうとするが、寸前でカカシに弾かれた。

 

クロノス

 「手札から(速攻のかかし)の効果を発動させたノーネ。直接攻撃宣言時にこのカードを捨てる事でその攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了するノーネ」

 

クロノス 手札5→4

 

闇透子

 「メインフェイズ2、カードを3枚セットしてターンエンドです」

 

 それにしてもクロノス先生……そんなに気が滅入っていたのか……まぁ入試だったから許してくれたまえ。

 

 闇透子 LP2000 手札0枚 伏せ3

フィールド(kozmo-エメラルドポリス)

 

kozmo-ダークシミター 攻3000

kozmo-ダーク·ローズ 攻1900

kozmo-デルタシャトル 攻2000

 

クロノス LP1300 手札4 伏せ0

 

カイエントークン 攻2700

 

闇透子

 「さぁ足掻くがいい!そして、この絶望的な状況をひっくり返してみせろ!」

 

クロノス

 「わ、私のターン、ドロー!」

 

クロノス 手札5→6

 

クロノス

 「私は(貪欲な壺)を発動!墓地の(古代の機械超巨人)、(古代の機械究極巨人)、(古代の機械飛竜)、(古代の機械巨人)、(古代の機械巨人-アルティメット·パウンド)をデッキに戻して2枚ドローするノーネ!」

 

クロノス 手札6→5→7

 

 この土壇場で壺を引くとは右手強すぎかよ。

 

 ……なんでクロノス先生はあんなににやけているんだ?

 

クロノス

 「私は(機械街)を発動するノーネ!」

 

 エメラルド色の都市は消え、すぐに投石機で粉砕されるだろう都市が姿を現した。

 

闇透子

 「は、破壊された(kozmo-エメラルドポリス)の効果発動!デッキからkozmoカード二枚目の(kozmoダークシミター)を手札に!」

 

 闇透子 手札0→1

 

 クロノス 手札7→6

 

この時代ではフィールド魔法はお互いに1枚しか存在出来ず、新たにフィールド魔法が貼られると前のフィールド魔法は“破壊”される

 

クロノス

 「そして(古代の機械射出機)を発動するノーネ!これにより、(古代の機械射出機)の効果で(機械街)を破壊して(古代の機械巨人)を召喚条件を無視して特殊召喚!更に破壊された(機械街)の効果で(古代の機械素体)を特殊召喚するノーネ!」

 

 再び現れる小型のカタパルトとそれによって破壊される機械仕掛けの町。そこから生み出された瓦礫から2体の機械仕掛けのモンスターが姿を形作る。

 

クロノス 手札6→5

 

 まじかよ引きが良すぎとかそんな次元じゃねぇよ、ドロー力十代かよ。

 

 クロノス

 「そして(古代の機械素体)の効果!1ターンに一度、手札の(古代の機械巨竜)を墓地へ送ーリ、デッキからテキストに(古代の機械巨人)と記されたカード、(古代の機械融合)を手札に加えるノーネ!そして発動!フィールドの(古代の機械巨人)とデッキの(古代の機械巨人)、(古代の機械巨人-アルティメット·パウンド)を墓地に送ーリ、現れるノーネ!(古代の機械超巨人)!」

 

 3体の機械巨人が交わる事で爆誕した6足歩行の巨人。驚異の3回攻撃可能なその威圧感に、少し後ずさりしそうになる。

 

クロノス 手札5→4→5→4

 

クロノス

 「更に(古代の機械要塞)を発動!これにヨーリ、このターンに召喚·特殊召喚された古代の機械モンスターは効果の対象にならず効果で破壊されないうえーニ、アンティーク・ギアカードの効果の発動に対して、相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できないノーネ!」

 

 築きあげられた機械仕掛けの要塞。厄介なカードが来たな。

 

クロノス 手札4→3

 

クロノス

 「これで逆転ナノーネ!バトル!(古代の究極超巨人)で(kozmo-ダーク·シミター)を攻撃!ギガンティック·パウンド!」

 

闇透子

 「待った!スタートステップにトラップ発動!(デストラクト·ポーション)!自分フィールドのモンスターを対象に破壊してそのモンスターの攻撃力分LPを回復する!俺は(ダークシミター)を破壊!」

 

 突然爆散する巨大戦艦。そして(ダーク·シミター)と同じぐらいの巨大な赤いフラスコ。それに触れた瞬間にフラスコは消え、身体が一気に軽くなった。

 

闇透子 LP2000→5000

 

闇透子

 「破壊された(ダーク·シミター)の効果発動!除外してレベル7以下のkozmo、レベル5(kozmo-スリップライダー)を守備表示で特殊召喚!効果発動!その(要塞)にはご退場願おうか!」

 

 空から舞い降りた戦闘機。機首のビーム砲の連射によって要塞は崩壊。瓦礫から機械が蠢き始める。

 

クロノス

 「破壊された(古代の機械要塞)の効果発動!手札·墓地の古代の機械モンスターを特殊召喚するノーネ!墓地から現れるノーネ!(古代の機械巨竜)!」

 

砕かれた要塞から飛び出したのは、

(古代の機械飛竜)を成長させたようなドラゴン。正直アドバンスされているのを見たことがない。

 

クロノス 手札2→1

 

クロノス

 「だったら(古代の超巨人)で(デルタシャトル)を攻撃するノーネ!ギガンティック·パウンド!」

 

闇透子

 「(ダーク·ローズ)の効果発動!除外して手札の(ダーク·シミター)を特殊召喚!効果発動!(超巨人)を対象に破壊!」

 

 再び襲来する巨大戦艦。艦首の二門のビーム砲が6足歩行の巨人をスクラップへと変えた。

 

闇透子 手札1→0

 

クロノス

 「ま、まだナノーネ!フィールドから離れた(超巨人)の効果発動!EXデッキから(古代の機械究極巨人)を特殊召喚するノーネ!そのまま(デルタ·シャトル)を攻撃!アルティメット·メガパウンド!」

 

 振り回される剛腕を躱し切れなかったシャトルは瞬く間に粉々に砕かれた。そしてその衝撃が俺に襲いかかる。

 

闇透子 LP5000→2600

 

闇透子

 「破壊された(デルタシャトル)の効果発動!除外してデッキからレベル4以下のkozmoを特殊召喚!レベル2の(フォルミート)を特殊召喚!」 

 

クロノス

 「(古代の機械巨竜)で(スリップライダー)を攻撃!アルティメット·クラッシュ!」

 

 (古代の機械飛竜)を巨大化させたようなモンスターは、超高速で動く戦闘機の動きに最小限の機動変更で追いつき、その牙でエンジンを噛み砕き墜落させた。

 

闇透子

 「破壊された(スリップライダー)の効果発動!除外してデッキからレベル4以下のkozmo(kozmo-グリンドル)を特殊召喚!」

 

 (スリップライダー)の残骸から飛び出したのは、若干緑がかった肌を持つ耳が長い人。ビーム刃で構成された剣を構えて(古代の機械素体)を睨んでいた。

 

クロノス

 「攻撃力1800ーニ、守備力1800……バトルを終了シーテ、ワタクシーはカードをセットしてターンエンドナノーネ!」

 

クロノス  LP1300 手札3 伏せ1

 

古代の機械素体 攻1600

古代の機械究極巨人 攻4400

古代の機械巨竜 攻3000

 

闇透子 LP2600 手札0 伏せ2

フィールド(kozmo-エメラルドポリス)

 

kozmo-フォルミート 守1800

kozmo-グリンドル 攻1800

kozmo-ダークシミター 攻3000

 

闇透子

 「私のターンドロー!」

 

闇透子 手札0→1

 

闇透子

 「クロノス先生、これがラストターンです。」

 

クロノス

 「ゲロゲーロ!ワタクシのフィールドには攻撃力3000を誇る(古代の機械巨竜)に、破壊されても後続を残せる(古代の機械究極巨人)がいるノーネ!破れるものならやってみるノーネ!」

 

闇透子

 「(kozmo-エメラルドポリス)の効果発動!除外されている(ダーク·シミター)を回収して800LPを失う。そして(フォルミート)の効果発動!自身を除外して(ダーク·シミター)を特殊召喚!効果発動!(古代の機械巨竜)を対象に破壊!」

 

 細い機械人形は消え、再び飛来する巨大戦艦。二門のビーム砲が機械の飛竜をスクラップに変えた。

 

闇透子 LP2600→1800 手札1→2→1

 

闇透子

 「処理後にトラップ発動!(kozmo-エナジーアーツ)!フィールドのkozmoモンスター(kozmo-ダークシミター)を破壊して(古代の機械究極巨人)を選んで除外する!」

 

 巨大戦艦は粉砕されフィールドが不気味なエネルギーで包まれる。そして(古代の機械究極巨人)は曲がってはいけない箇所が曲がりはじめ遂に破壊された。

 

闇透子

 「(古代の機械究極巨人)は破壊され墓地へ送られないと効果が発動しない!よって(古代の機械巨人)は出てこない!そして破壊された(ダーク·シミター)の効果発動!除外してレベル7以下のkozmoモンスター、レベル4の(kozmo-ドロッセル)を特殊召喚!」

 

 巨大戦艦の残骸から脱出してきたのは、赤い髪をした素朴な少女、しかしその手には拳銃が握られ機械の猟犬も後ろに控えている。

 

闇透子

 「バトルフェイズ!(グリンドル)で(古代の機械素体)を攻撃!フォーススラッシュ!」

 

クロノス

 「トラップ発動!(ダメージ·ダイエット)!これにより、このターン受けるダメージは半分になるノーネ!」

 

 耳長の淑女はビーム刃を振るい、細い機械の人形を両断した。しかし、その際に発生した爆風は薄い膜に衝撃を和らげられた。

 

クロノス LP1300→1200

 

 

闇透子

 「(ドロッセル)でダイレクトアタック!フォースショット!」

 

 赤髪の少女はその手に握る拳銃の引き金を引き、クロノス先生を撃ち抜いた。

 

クロノス 手札1200→450

 

クロノス

 「これで……なんとか凌ぎきったノーネ……」

 

闇透子

 「何言ってるんですか……まだ私のバトルフェイズは終了しちゃあいませんよ!トラップ発動!(異次元からの帰還)!LPを半分払い、除外されているモンスターを可能な限り特殊召喚!いでよ!(ダークシミター)2体!」

 

闇透子 LP1300→650

 

 次元の裂け目が現れ、降り立った巨大戦艦。その砲門は既にクロノス先生に照準を合わせていた。

 

闇透子

 「これでトドメです!(kozmo-ダークシミター)2体でダイレクトアタック!」

 

 何度も放たれたか分からないビーム砲がクロノス先生を直撃、派手にふっ飛ばされた。

 

クロノス

 「マンマミィヤァ!」

 

クロノス LP450→-2550

 

闇透子

 「クロノス·デ·メディチ。貴方の戦術は実に見事な物だった。少ない手札消費でエースを生み出す展開、そしてどんな絶望的な状況でも諦めずに戦い続けた。しかし、私には勝てなかった。それでも大型モンスターの飛び交う楽しいデュエルだった。リベンジは受け付けよう。尤も、まだデュエルする気持ちがあったらの話だがね」

 

 モンスターが消えてゆくなか、俺はクツクツと作り笑いしながらそう言い残して、翔達の元へ戻った。

 

闇透子

 「どうだ?試しに悪役っぽい言葉遣いでデュエルしてみたぞ」

 

 「いや……あれは悪役通り越して魔王ッスよ……勝てる気がしないッスよ」

 

闇透子

 「まぁ俺の他のデッキにはもっと強いカードが入っている。それも、アカデミアで完全に突破出来るカードは三幻魔ぐらいしかないじゃないか?ってぐらいに強い奴が。あと魔王やめろ、俺なんか地元だとそこまで強くなかったんだぞ」

 

明日香

 「そんなに強いの?貴方がいた地域のデュエリストって」

 

闇透子

 「(デビル·フランケン)のライフコスト踏み倒して(ナチュル·エクストリオ)みたいなエグイ効果持った融合モンスターでフィールド埋めて制圧する奴に、先攻で手札0枚にしながらぶん回して先攻ワンキルや先攻8妨害以上構える奴、デッキ融合で墓地肥やしながらアドバンテージを稼いでアドバンテージの暴力で捻じ伏せる奴がいたな。そいつらは多分全員LP4000なんてすぐに削り飛ばすパワーはあるぜ」

 

万丈目

 「そんな事が出来るデュエリストなら大会で名を残していてもおかしくはない。冗談も大概にしろ!」

 

 まぁ、俺の前世の話だから当然だな。適当に誤魔化そ。

 

闇透子

 「アイツら揃いも揃って恥ずかしがりやだからな。大会に出たがらないんだ」

 

明日香

 「ま、まぁこれでオシリス寮は守られたわね。でも……」

 

剣山

 「アニキ……」

 

 俺を含めた全員が、気を病んだ十代に思いを馳せた。

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