暗黒と光道   作:必殺雷撃人

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13.ジェネックス開幕!神砕くデュエル

 

 

〜 大講義室 〜

 

 いつの間にかホワイト寮なるものが出来ていたり、修学旅行でお買い物したのも、もう何日も前の話です。

 

私は(ライトロード)の皆さんの力を借りて、そのホワイト寮の生徒を救出したりして毎日を過ごしています。

 

(ライトロード)……間違いなく強力なデッキなのですが、罠を殆ど入れられないのが残念です。

 

 まぁそれはさておいて、なんでも目の前で話している鮫島校長先生曰く、今日から「ジェネックス」というイベントが始まって、この学園に大勢のデュエリストがやってきて、1日に必ず1回は、事前に配布されるメダルを全て賭けてデュエルをするそうです。

 

 先生の話を聞いている時、午前中は鏡子がまだノルマを達成していないデュエリストを狙い、午後に私がホワイト寮から生徒を救出するという一日の流れを鏡子が提案してきました。

 

 私は(ライトロード)デッキを使って、光の結社の影響を受けてしまったホワイト寮の生徒達を救わなければなりません。よって断る理由はありません。

 

 そんな事を考えていると、校長の話が終わり、メダルが配られた人から他の生徒が大講義室から出ていきました。

 それにしても、白い制服を着た生徒がまだまだ多いです。私が頑張らないと……

 

 

〜 大講義室前 〜

 

 大講義室から出ると、そこには階級問わず大量の生徒が集まっていた。えぇと十代達は……お、いたいた。なんかやたら他の生徒が固まってんな。

 

鏡子

 「退け退けぃ!この俺とデュエルしたい奴は俺の前に立て!」

 

 俺がそう言いながら歩くと生徒達は恐れを抱いて道を開ける。

 まぁこの時代に攻撃力3000を3体並べられる奴はそう多くないだろうし、その上ウイルスやスキドレで制圧もしてくるから、さぞかし恐ろしいのだろう。

 

十代

 「お、透子!お前が俺とデュエルするのか?楽しみだぜ!」

 

鏡子

 「んにゃ。お楽しみは最後まで取っておくものだろ?だから最終日に会ったらやろうぜ?まぁちょっと挨拶でもしようかなって思っただけだ。ほんじゃお互いに頑張ろうぜ?おいお前、俺とデュエルしろ。拒否権はない」

 

 十代達とさよならしたあと、すぐ近くにいたブルー生にデュエルを仕掛ける。この近くにはデュエリストがまだ多くいる。もうDPは底をついたし、荒稼ぎさせてもらう。

 

鏡子

 「さぁ、宴の始まりだ!」

 

 

〜 オベリスクブルー寮 〜

 

 ジェネックス開始からはや数日。午前中は俺がアカデミア生やプロデュエリストにデュエルを仕掛け、午後は透子が(ライトロード)で光の結社の構成員に洗礼を浴びせている。

 

 さて、俺もそろそろデュエルに行くとするか。

 

 飯を食べ終えた俺は、黒いマントに黒いコート、そして不気味な黒い蝶の仮面を身に着けデュエルディスクを装着する。

 

 なんでこんな気味悪い格好しているかというと、俺が邪神鏡子だとばれないようにする為と、ヒールの練習をするためだ。

 

 俺は将来ヒール系デュエリストになろうと思っている。その為にまずは形から入ろうと、わざわざ修学旅行の時にこの服を買ってきたのだ。この服を着たら、悪役の幹部みたいな振る舞いをするようにしている。

 

 ちなみに透子は趣味が悪いと難色を示した。なんでだよお前のデッキも中々に陰湿だろうに。(自爆ナチュル)然り(メタファイズ)然り。

 

 そんな事を考えていると、突然校内のアナウンスが。なんでも神のカードのコピーを持ったデュエリストがこの学園にいるらしく、大人しく校内で待機しろとのこと。

 

 神のカードか……面白い!神のカードの力に取り憑かれた愚か者を処しに行くとしよう。

 

透子

 『き、鏡子!?どこに行く気なんですか!?』

 

鏡子

 「決まっている。神の力に溺れる不届き者を滅するのだ。それとも、透子は神のカードを拝みたくはないのか?」

 

透子

 『それは……見てみたいですけど……』

 

鏡子

 「なら決まりだ。早速探しに行くぞ。(ベージ)、先行して捜索を手伝ってくれ。くれぐれも十代には気をつけるのだぞ?」

 

ベージ

 『へーい。肝に命じておきますとも』

 

 後ろに呼んだ3人の(ベージ)達は気だるげに一礼し、素早く窓から飛び降りていった。

 彼らは休暇明けだし、やる気は十分だろう。

 

鏡子

 「さて、私も急ぐとしよう」

 

 俺は黒いマントを翻しながら、とりあえず森に歩みを進める。

 

 

〜 森 〜

 

 森に入って数分すると、(ベージ)が不審な男を発見したようだ。

 

 その不審者に向けて案内させると、開けた場所に男の姿があった。

 

???

 「誰だ!」

 

鏡子

 「私は暗黒世界への案内人パスカ。貴方が神のカードを手にしていると聞き、デュエルしようと思い駆けつけてきました」

 

フロンツ

 「私の名はフロンツ。お望み通り神の力を見せてやろう」

 

鏡子·フロンツ

 「デュエル!」

 

フロンツ

 「先攻は私だ、ドロー」

 

フロンツ 手札5→6

 

フロンツ

 「私は(ラーの使徒)を召喚!そして(ラーの使徒)の効果発動!このカードが召喚·特殊召喚した時、デッキから同名カードを2枚手札に加える」

 

フロンツ 手札6→5→7

 

 あれ?特殊召喚じゃないんだ。結構効果しょぼいな。

 

フロンツ

 「私は速攻魔法(トラップ·ブースター)を発動!手札を1枚捨てて、手札からトラップを発動出来る!私は(血の代償)を発動!」

 

トラップ·ブースター(アニメオリジナル)

速攻魔法

手札を1枚捨て、手札の罠カード1枚を選択して発動できる。

選択したカードを発動する。

 

フロンツ 手札7→6→5→4

 

 やべぇなあのカード。あのカードさえあれば先攻で(マジカル·エクスプロージョン)とか(チェーン·マテリアル)とかを発動出来るからやりたい放題出来るじゃん。手札コストが2枚だったとしてもお釣りがくるぞ。

 

フロンツ

 「(血の代償)の効果を発動!500のLPを2回払い、(ラーの使徒)を2体召喚!」

 

 ラーの使徒 攻1100

 ラーの使徒 攻1100

 ラーの使徒 攻1100

 

 モンスターが3体……くるぞ遊馬!

 

フロンツ

 「私は(血の代償)の効果を発動し、3体の(ラーの使徒)を生贄に……」

 

フロンツ 手札2→1 LP4000→2500

 

 フロンツのフィールドから(ラーの使徒)が消えると、天候が悪化し雷鳴が轟いた。

 

フロンツ

 「眠りし神の魂よ!今その姿を蘇らせ、神に歯向かう愚かしさを知らしめるのだ!いでよ!(ラーの翼神龍)!」

 

 鼠色の雲から舞い降りたのは、黄金で身を形作る不死鳥。やっぱり本物の神からは凄まじい覇気を感じる。ヲーとは訳が違うな。

 

十代

 「ラーの翼神龍!?」

 

 おっ、十代が来たのか。少し遅かったな。

 

フロンツ

 「(ラーの翼神龍)の攻撃力は生贄に捧げたモンスターの攻撃力の合計となる」

 

ラーの翼神龍 攻?→3300

 

ペガサス

 「やめるのデース!(ラーの翼神龍)を操れるのは、神に選ばれたデュエリストのみ!ユーでは神の怒りを買ってしまいまーす!」

 

 おっ、ペガサス会長。このデュエルに勝てたら……いやそれは死亡フラグだ。

 

フロンツ

 「その神をも操れるカードを私は遂に完成させたのだ!怒るがいい!猛り狂うがいい!そして私を憎むがいい!だが私がお前の主なのだ!私は手札から(神縛りの塚)を発動!」

 

フロンツ 手札1→0

 

 フロンツが発動を宣言すると、地面から大量の鎖が伸び、(ラーの翼神龍)を縛り付けた。

 

ペガサス

 「まさか!神を操るカードを作ったとでも言うのですか!?」

 

フロンツ

 「見るがいいペガサス会長。これが最強最悪と呼ばれた神を操るこの私を……私はこれでターンエンド」

 

フロンツ 手札0 LP2500 伏せ0

フィールド (神縛りの塚)

ラーの翼神龍 攻3300

 

鏡子 LP4000 手札5 伏せ0

 

鏡子

 「ふむ……確かに神のカードは強力です。しかしこの私、パスカは悪魔の住まう暗黒世界の案内人。ここは悪魔らしく、華麗に神を否定して見せましょう!私のターンドロー!」

 

鏡子 手札5→6

 

鏡子

 「とても良い手札です。メインフェイズに入り、私はまず(強欲で金満な壺)を発動。このカードは融合デッキのカードをランダムに6枚裏側で除外して2枚ドロー出来ます。但し、このカードを使うと私はこのターンドローする効果が使えなくなってしまいますがね。さぁ!取引の時間です!」

 

 俺がそういうと、どこからともなく後ろ面がやたらに豪華な(強欲な壺)が姿を現した。

 俺はその壺に融合デッキのカードを投げ込むと、壺が膨張してバラバラに砕け、そこから2枚のカードが飛び出してきた。

 

鏡子 手札6→5→7

 

鏡子

「(名推理)を発動。さぁ1〜12のレベルを宣言してください。通常召喚可能なモンスターが出るまでデッキをめくり、当たれば墓地へ、外れれば特殊召喚します。そして残りを墓地へ送ります」

 

鏡子 手札7→6

 

フロンツ

 「神に小細工は通じぬ!私はレベル7を宣言!」

 

鏡子

 「なるほどそれでは答え合わせです。1枚目、(インフェルノイド·ヴァエル)。レベル7ですが、特殊召喚モンスターなので効果処理は続きます」

 

十代

 「(インフェルノイド)!?それって透子のカードじゃ!?」

 

 十代の言葉を聞き流しつつ、その後も墓地にカードが落ち、15枚程落ちた時に遂に答え合わせの時が来た。

 

鏡子

 「捲られたのは (インフェルノイド·デカトロン)。レベル1!不正解なので特殊召喚されます」

 

 現れたのはあちこちに真空管を生やした機械的な悪魔。実はこいつ、とあるモンスターの頭なんだよね。

 

鏡子

 「(デカトロン)の効果発動!デッキからインフェルノイドモンスターを墓地へ送り、その能力をコピーしつつレベルをそのモンスター分上げます。私は……そうですね……レベル2(インフェルノイド·ベルゼブル)を墓地に送りましょうかね」

 

 (デカトロン)の頭部にある真空管に、灰色の光が灯った。

 

インフェルノイド·デカトロン レベル1→3

 

鏡子

 「では、早速神に一太刀浴びせてみましょう。(ベルゼブル)の効果を得た(デカトロン)の効果発動。相手フィールドの表側表示のカードを対象にして、そのカードを手札に戻します。対象はもちろん、(ラーの翼神龍)」

 

 (デカトロン)が(ラーの翼神龍)めがけて灰色の光線を放つが、その黄金の身体に触れた瞬間、光線は霧散した。

 

フロンツ

 「無駄だ!(ラーの翼神龍)は幻神獣最強最悪の神!この程度の効果ではびくともしない!」

 

鏡子

 「そうですか……ではもっと墓地を肥やしましょう。手札から(モンスターゲート)を発動!通常召喚可能なモンスターが出るまでカードを捲り、捲られるとそのモンスターを特殊召喚し、残りを墓地へ送ります」

 

鏡子 手札6→5

 

 頭上に大きな魔法陣が現れ、(デカトロン)が吸い込まれるとそこからカードが溢れ始める。10枚ぐらい落ちた時、四肢に千切れた鎖を付けたドラゴンがゲートから落ちてきた。

 

鏡子

 「特殊召喚されたのは(闇黒の魔王ディアボロス)。守備表示で特殊召喚します」

 

闇黒の魔王ディアボロス 守2000

 

闇透子

 「私はカードを2枚セットしてターンエンド。さぁ神の力を見せていただきましょうか?」

 

鏡子 LP4000 手札3 伏せ2

 

闇黒の魔王ディアボロス 守2000

 

フロンツ LP2500 手札0 伏せ0

フィールド (神縛りの塚)

 

ラーの翼神龍 攻3300

 

フロンツ

 「私のターンドロー!」

 

 手札0→1

 

フロンツ

 「(ラーの翼神龍)の効果発動!1000ポイントのLPを払い、相手モンスターを全て破壊する!燃やし尽くせ!ゴッドフェニックス!」

 

フロンツ LP2500→1500

 

 (ラー)を縛っていた鎖が千切れ、(ラー)は空高くへ飛翔した。そして黄金色の炎を纏う不死鳥となって地面に突入し、大地を炎で埋め尽くした。

 

フロンツ

 「さぁ(ラーの翼神龍)よ!お前以外の雑魚モンスターなど、焼き尽くしてしまえ!フハハハ!」

 

十代

 「お前、会長や隼人と一緒にカードを作っているんだろ?どうしてカードに、雑魚なんて言うんだよ!」

 

フロンツ

 「雑魚を雑魚といって何が悪い!弱いカードは強いカードに食われ消滅する運命なのだ、時代は強いカードを求めている!なのに会長は……」

 

 フロンツは怒気を孕んだ口調で語り始めた。なんでも、フロンツが出した強力なカードは採用されず、新入社員である隼人のカードが採用されたのが気に食わなかったらしい。

 

鏡子

 「1人のデュエリストとして言わせてもらうなら、フロンツさんの言う事はもっともです。デッキの枠は40ないし60枚、その枠に使い勝手の悪いカードを入れる余地はありません」

 

フロンツ

 「ほぉ……なら!」

 

鏡子

 「しかし、デュエリストとは、その手に握るカードを、カード名、レベル、種族、属性、攻撃力や守備力。あらゆる数値を利用して、様々なカードと組み合わせて戦う生き物です。カード単体だけを見て雑魚というのは、いささかせっかちが過ぎますね」

 

フロンツ

 「言わせておけ!私は神を超える力を得たのだ!(ラーの翼神龍)の効果発動!自分のLPを1だけ残し、(ラー)の攻撃力に変換する!」 

 

 フロンツが紫色の光を放つと、(ラー)との一体化を果たしていた。

 

フロンツ LP1500→1

 

ラーの翼神龍 攻撃力3300→4799

 

フロンツ

 「この瞬間、私は神をも超える存在するになったのだ!私の前では全てが無力、全てが無意味と化すのだ!喰らえ!ゴッドブレイズキャノン!」

 

鏡子

 「やれやれ、神を崇めるならまだしも、自らを神と勘違いするとは、呆れたものですね。その考えを正して差し上げます。バトルフェイズ開始時にトラップカード(煉獄の狂宴)を発動!手札の(煉獄の虚夢)を捨てて発動し、レベルの合計が8になるようにデッキからインフェルノイドモンスターを3体まで特殊召喚します。この効果で、レベル1の(シャイターン)、レベル3の(ルキフグス)、レベル4の(アスタロス)を一体ずつ守備表示で特殊召喚します」

 

闇透子 手札3→2

 

インフェルノイド·シャイターン 守0

インフェルノイド·ルキフグス 守0

インフェルノイド·アスタロス 守0

 

フロンツ

 「ふん!そうは言ってもただ壁を出しただけではないか!(ラー)よ!(シャイターン)を粉砕せよ!ゴッドブレイズキャノン!」

 

 (ラー)が放った強烈な熱線が、(シャイターン)を焼き尽くし、その余波が俺の方にも飛んでくる。

 

フロンツ

 「(神縛りの塚)の効果発動!戦闘で相手のモンスターを破壊し墓地へ送った時、相手に400のダメージを与える!」

 

 あれ?1000バーンじゃないの?まぁいいけど。

 

鏡子 LP4000→3600

 

フロンツ

 「私はカードを1枚伏せてターンエンド。さぁ!神の力に屈するがいい!」

 

フロンツ LP1 手札0 伏せ1

神縛りの塚

ラーの翼神龍 攻撃力4799

 

鏡子 LP3600 手札2 伏せ1

 

インフェルノイド·ルキフグス 守0

インフェルノイド·アスタロス 守0

 

鏡子

 「私のターンドロー!」

 

鏡子 手札2→3

 

鏡子

 「メインフェイズ開始時に2枚目の(強欲で金満な壺)を発動!融合デッキを6枚裏側除外して2枚ドロー!そしてトラップカード(火霊術-「紅」)を発動!炎属性モンスターである(アスタロス)をリリースして、その元々の攻撃力分のダメージを与える。(アスタロス)の元々の攻撃力は1800、よって1800のバーンダメージを相手に与えます!」

 

鏡子 手札3→4→5

 

フロンツ

 「な、何!?速攻魔法(融合解除)発動!」

 

 フロンツが慌てた様子で、(融合解除)を発動すると、(ラー)からフロンツが分離して(ラー)は力なく地面に横たわった。でも、破壊されたわけではなさそうだな。というか(融合解除)にそんな効果はないはずなんだがな……

 

フロンツ

 「融合を解除した事により、私は(ラー)の攻撃力分のLPを回復する」

 

フロンツ LP1→4800→3000

ラーの翼神龍 攻4799→0

 

十代

 「(ラー)を犠牲にして自分のLPを回復!?お前!いったいどれだけ酷いことをすれば気が済むんだ!(ラー)はお前の下僕なんかじゃない!(ラー)は伝説のデュエリスト達が恐れ敬った、最強の神なんだぞ!」

 

フロンツ

 「間違えるな、(ラー)は神などではない。私こそが神なのだ!」

 

鏡子

 「ふん、傲慢ここに極まれりですね。(ラー)もこんな主では辛いでしょう。少し待っていて下さい、楽にして差し上げます。フィールド魔法(闇黒世界一シャドウディストピア)を発動!このカードの永続効果で、フィールドのモンスターは全て闇属性になります」

 

 俺がフィールド魔法を発動すると、辺り一面に岩が転がり、怨霊のような物体が漂う不気味な世界へと姿を変えた。このフィールドの力によって、神は1ターンだけ“闇属性”になる。

 

鏡子 手札5→4

 

鏡子

 「本当ならこのまま(ルキフグス)を起こして殴り倒してゲームエンドですが、私の目的は神の全能を否定する事。なので墓地のインフェルノイド2体を除外して、墓地から醜悪のクリファ(インフェルノイド·ヴァエル)を特殊召喚!」

 

 墓地から湧き出たのは、単眼で身体に黄色の真空管を備えた機械的な悪魔。コイツが神を殺す存在になる。

 

鏡子

「(インフェルノイド·ヴァエル)の効果発動。自分フィールドのモンスターを一体リリースして相手の墓地のカードを除外する……のですが、(シャドウディストピア)の効果により1ターンに1度、自分がコストとして自分フィールドのモンスターをリリースする場合、代わりに相手フィールドの闇属性モンスター1体をリリースできます。リリースするのは当然闇属性になった(ラーの翼神龍)!そして墓地の(ラーの使徒)を除外します」

 

フロンツ

 「馬鹿め!(ラー)は無敵の神なのだ!そんな効果は……」

 

 フロンツがあざ笑っている間に、(ラー)は無数の怨念に取り込まれどこかへ消えてしまった。

 

フロンツ

 「ば、馬鹿な!」

 

鏡子

 「確かに(ラー)にカードの効果は通用しないでしょう。しかし、これはカードの効果を発動する為の“コスト”なのです。よって(ラー)は為す術なく墓地に行ったのですよ。本来ならこのまま殴れば終了なのですが……間違って(ヴァエル)を守備表示で出してしまいました。よって私はこれでターンエンドです」

 

鏡子 LP3600 手札3 伏せ0

フィールド(闇黒世界一シャドウディストピア)

 

インフェルノイド·ルキフグス 守0

インフェルノイド·ヴァエル 守0

 

フロンツ LP3000 手札0 伏せ0

 

ラーの翼神龍 攻0

 

フロンツ

 「クッ……私のターンドロー!」

 

フロンツ 手札0→1

 

フロンツ

 「ま、まだだ!(死者蘇生)を発動!これで(ラーの翼神龍)を復活……」

 

鏡子

 「チェーンして(ヴァエル)の効果発動。フィールドの守備表示の(ルキフグス)をリリースして、墓地の(ラー)を除外!これにより、対象を失った(死者蘇生)は不発となります」

 

フロンツ

 「そんな……私の神がそんな馬鹿な……」

 

鏡子

 「そして墓地の(闇黒の魔王ディアボロス)の効果を発動。このカードが墓地に存在し、自分フィールドのカードがリリースされた場合、このカードを特殊召喚します」

 

闇黒の魔王ディアボロス 攻3000

 

鏡子

「さぁ、ターンを終了して下さい。フィールドは更地、手札は0。精々生き残れる様に神に祈って下さい。尤も、その神は私が除外したのですけどね」

 

 フロンツは絶望の中、ターンエンドを宣言した。

 

フロンツ LP3000 手札0

 

鏡子 LP3600 手札3 伏せ0

フィールド魔法(闇黒世界一シャドウディストピア)

 

闇黒の魔王ディアボロス 攻3000

インフェルノイド·ヴァエル 守0

 

 

鏡子

 「私のターンドロー」

 

鏡子 手札3→4

 

鏡子

 「少し味気ないですが、ここで幕引きとさせて頂きましょう。(ヴァエル)を攻撃表示にして(ディアボロス)と(ヴァエル)でダイレクトアタック!闇の魔王よ!神の尖兵達よ!神の力に溺れる愚か者を滅するのです!」

 

 魔王とインフェルノイドはそれぞれが持つ真空管や口から光線を放ち、フロンツのLPは一瞬で焼ききれた。

 

フロンツ LP3000→400→-2600

 

鏡子

 「対戦。ありがとうございました。貴方が己の力に向き合い、再びデュエル出来る日を、楽しみにしていますよ?」

 

 

〜〜〜

 

 ペガサス会長の説教が終わったタイミングで、十代が楽しげに話しかけてきた。

 

十代

 「お前すげぇな!あの(ラーの翼神龍)をあんなにあっさりと倒すなんて!」

 

鏡子

 「私は悪魔として、神に縋る愚か者に裁きを下したまでです」

 

ペガサス

 「ノンノン。貴方のタクティクスは実に素晴らしいものでした。お礼として何か出来ればいいのですが……」

 

 お礼か……ならペガサス会長にしか出来ない事をやってもらおうかな。

 

鏡子

 「お気遣いありがとうございます。では、しがない高校生のアイディアを聞いて頂けますか?」

 

十代

 「お、お前高校生だったのか!確かに身長は低いけど……雰囲気は悪役のそれだったぜ」

 

ペガサス

 「アイディアは大歓迎デース!」

 

鏡子

 「考えたのは、融合·儀式に続く第3、第4の召喚方法です。第3の方は簡単に言えば足し算召喚で、フィールドの表側表示で存在するモンスターのレベルの合計と同じモンスターを融合デッキから特殊召喚する方法です。」

 

 俺が説明を終えると、十代は眉間にシワを寄せて難色を示した。

 

十代

 「それだと……適当なモンスターが並ぶだけで強力なモンスターが出まくるから危ないんじゃないか?」

 

鏡子

「もちろんそれだけだとゲームバランスが危ないので、(チューナー)という特殊なモンスターを使う事で召喚難易度を少し上げてバランスを保ちます。名前は……【シンクロ召喚】でどうでしょう」

 

ペガサス

 「シンクロ召喚……とても良い響きデース」

 

 ペガサス会長はいつの間にかメモを取っていた。掴みどころの少ない会長だが、こういうところは真面目なんだな。

 

鏡子

 「次に行きますね?シンクロ召喚を足し算召喚とするなら、第4の召喚法は掛け算召喚です。フィールドの表側表示のレベルが同じモンスターを、融合デッキから特殊召喚したいモンスターの下に“置いて”特殊召喚します。」

 

十代

 「カードの下に置く?どういうことだ?」

 

鏡子

 「そのままの意味です。そのモンスターは下に敷かれている素材を墓地に送る事で、強力な効果を使う事が出来ます。後、そのモンスターはレベルとは違う『ランク』という階級を持ち、(レベル制限B地区)や(強者の苦痛)といった効果を受けない……なんてのも考えています。命名は【エクシーズ召喚】でどうでしょう」

 

ペガサス

 「なるほど、確かにそれらのロック系のカードの影響を受けずにデュエル出来るのは素晴らしいデース」

 

 ペガサスがペンを止めると、屈託のない笑顔で話してきた。

 

ペガサス

 「私が帰国したら、すぐにでも検討してみまショウ。とても有意義な時間でしたよパスカボーイ」

 

 ボーイか。まぁ前世は男だし問題ないな。

 

鏡子

 「こちらこそ、1デュエリストの戯言を聞いて頂き、有難うございました」

 

 俺が会長に頭を下げると、十代が興奮した様子で話してきた。

 

十代

 「な、なぁ!俺ともデュエルしようぜ!神のカードを破ったデュエリストと戦ってみたいんだ!」

 

 今ここでデュエルをすると原作に少なくない影響を与える。ここは適当に煙に巻こう。

 

鏡子

 「すまないが、神とデュエルをしたせいか疲れていてね。本調子じゃないんだ」

 

十代

 「そっか……残念だな」

 

鏡子

 「だが、世界は広いようで狭い。もしかしたら、どこかでまた会えるかもしれない。その時にデュエルをしましょう」

 

十代

 「……あぁ!約束だぜ!」

 

 こうして、神のカード騒動は終わりを告げた。

 でもこれだとこの格好でデュエル出来ねぇな。しゃあねぇ。暫くはこの服を着ないか、透子に役を譲るしかねぇな。




ようやくシンクロとエクシーズのフラグが立ちました。シンクロとエクシーズはまだ少し先です。
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