暗黒と光道   作:必殺雷撃人

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15.ジェネックス最終戦!予期せぬ来客

 

〜 アカデミア前 〜 

 

 ジェネックスも終盤に突入し、残っているデュエリストはプロ含めてあまり多くない。まぁ原因は俺が根こそぎ暗黒界で轢き潰したせいなんだけどな。

 

 さぁーて次の相手は……お!万丈目じゃん!

 

鏡子

 「万丈目!早速だがデュエルを……」

 

万丈目

 「鏡子か……すまないが俺はメダルが無いからデュエルが出来ない……」

 

 エクシーズないとはいえ、現代おジャマ握ってる万丈目を倒せる程のデュエリストは中々いない筈なんだが……手札が事故ったのか(魔封じ)撃たれたのか……

 

??

 「ねぇ、そこのあなた。私とデュエルをしない?」

 

 そこにいたのは、俺と同じぐらいの身長の女の子。デュエルを誘われたら、断る理由は無い!

 

鏡子

 「もちろん受けてたつ。俺は邪神鏡子。自分で言うのもあれだが、このアカデミアでは(邪神)や(魔王少女)なんて渾名で呼ばれている」

 

レイ

 「私は早乙女レイ!あなたの噂は聞いた事があるわ。目の前のデュエリストを問答無用に叩き潰して、デュエリストの魂を砕く悪魔のデュエリストってね!それでも私はジェネックスで優勝して、オシリスレッドに入るんだから!」

 

 周りからそんな風に言われてたのかよ……まぁその通りなんだがな。

 

鏡子·レイ

 「デュエル!」

 

レイ

 「先攻は僕だよ!ドロー!」

 

 レイ 手札5→6

 

レイ

 「私は(マンジュゴッド)を守備表示で召喚して効果発動!デッキから儀式モンスター(占術姫タロットレイ)を手札に加えて儀式魔法(聖占術の儀式)を発動!手札からレベル9の(禁忌の壺)を生贄にレベル9の(占術姫タロットレイ)を儀式召喚!」

 

レイ 手札6→5→6→5→3

 

 え?(占術姫)?確かそれってARC-Vのテーマだったよな?なんでそんなものを持ってんだ?

 

鏡子

 「なぁ、つまらない事を聞くが、そのカードはどこで手に入れた?」

 

レイ

 「私がこのジェネックスに参加する時にお父さんがプレゼントしてくれたの。このデッキで、十代様の心を撃ち抜いて見せます!」

 

 プレゼントねぇ……まぁいいか。俺というイレギュラーもいるしな。少しぐらい未来のカードが混じっている事もあるだろう。

 

レイ

 「僕はこれでターンエンド!そしてエンドフェイズに(タロットレイ)の効果発動!墓地の(禁忌の壺)を裏側守備表示で特殊召喚!」

 

レイ LP4000 手札3 伏せ0

 

占術姫タロットレイ 攻2700

マンジュ·ゴッド 攻1400

セットカード

 

 占術姫……リバーステーマである事と(タロットレイ)が(太陽の書)と(月の書)内蔵しているぐらいしか知らねぇんだよな……まぁなんとかなるだろう。

 

鏡子

 「俺のターンドロー!」

 

鏡子 手札5→6

 

 (禁忌の壺)は確か(強欲な壺)と(サンボル)、(羽根箒)の効果を選んで使う効果があった筈。どうにかリバースされる前に効果破壊しないとな……

 

鏡子

 「スタンバイ、メインフェイズ!俺は(暗黒界の取引)を発動!お互いに1枚ドローして1枚捨てる!捨てられた(ブラウ)の効果で1枚ドロー!そして(トレード·イン)を発動して(グラファ)墓地送って2枚ドロー!」

 

鏡子 手札6→5→6→5→6→5→4→6

 

 見せてやろう。俺の新しい(暗黒界)を!

 

鏡子

 「カードを2枚セットして(未開域のサンダーバード)の効果発動!相手は俺の手札を選び、俺はそれを捨てる。捨てられたのが(サンダーバード)ならそのまま捨てられて、違かったら手札からこいつを特殊召喚して1枚ドローする!さぁ選べ!」

 

レイ

 「凄く変わった効果ね……私は右から2番目を選ぶわ!」

 

鏡子

 「捨てられたのは(スノウ)!不正解なので(サンダーバード)を特殊召喚して1枚ドロー!そして(スノウ)の効果で(暗黒界の門)をサーチ!」

 

鏡子 手札6→4→3→4→5

 

鏡子

 「(暗黒界の門)発動!墓地の(スノウ)除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられた(ブラウ)の効果で1枚ドロー。よし!(未開域のビッグフット)の効果発動!(サンダーバード)と効果は同じだ!」

 

鏡子 手札5→4→3→4→5

 

レイ

 「また!?……私は右端を選ぶわ!」

 

鏡子

 「捨てられたのは(ベージ)!(ビッグフット)を特殊召喚して1枚ドロー。そして捨てられた(ベージ)は自己蘇生する!」

 

 うんざり気味なレイ。すまないな。このデッキはそれなりにソリティアするデッキだからな。

 

鏡子

 「(闇の誘惑)を発動!2枚ドローして(ゴルド)を除外!よしきた!(生還の宝札)を発動!効果は知ってるな?(ベージ)をバウンスして(グラファ)!1枚ドロー!」

 

鏡子 手札5→4→5→4→6→5→4→5→6

 

鏡子

 「来たぜ(天使の施し)ぃ!3枚ドローして2枚捨てるぅ!そして捨てられた(ブラウ)は1枚ドローして(スノウ)は(暗黒界の門)をサーチ!」

 

鏡子 手札6→5→8→6→8

 

鏡子

 「(おろかな埋葬)を発動して(グラファ)を墓地へ送って(暗黒界の門)を張り替えて、墓地の(ブラウ)を除外して発動!1枚捨てて1枚ドロー!捨てられた(ベージ)は蘇生して(宝札)でドロー!(ベージ)をバウンスして(グラファ)!(宝札)でドロー!」

 

鏡子 手札8→7→6→5→6→7→8

 

鏡子

暗黒界の門

 未開域のサンダーバード攻2800

 未開域のビッグフット 攻3000

 暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

 暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

 

 

 除去が来なかったか……仕方ない。(壺)は放置して、リバースモンスター増やしてくる(タロットレイ)を潰すか。残したらリバースモンスターを表側表示にされてアド稼がれるからな。

 

鏡子

「バトルフェイズ!(グラファ)で(タロットレイ)を攻撃!」

 

レイ

 「この瞬間を待ってたよ!(タロットレイ)の効果発動!(禁忌の壺)を表側攻撃表示にする!これによって(禁忌の壺)のリバース効果発動!私はあなたのモンスターを全て破壊する効果を選ぶ!サンダーポッド!」

 

 姿を現したのは、禍々しさを漂わせる壺。壺から猛烈な雷が迸り俺のモンスター達を焼き払った。

 

鏡子

 「まじかよ!(タロットレイ)の効果誘発即時効果かよ!しょうがねぇなメインフェイズ2!手札の(ビッグフット)の効果発動!さあ選べ!」

 

レイ

 「ま、まだ動けるの!?右から3番目!」

 

鏡子

 「手札が8枚もあるんだ!通常召喚を殆どしないのだから動けない道理など無い!捨てられたのは(BF-精鋭のゼピュロス)!(ビッグフット)を特殊召喚して1枚ドロー!そして墓地の(ゼピュロス)の効果発動!デュエル中に1度、表側表示の(暗黒界の門)をバウンスして自己蘇生して400のバーンを受ける。(宝札)でドロー!」

 

鏡子 4000→3600 手札8→7→8→9→10

 

鏡子

 「さっきバウンスした(暗黒界の門)を発動!(ブラウ)を除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられたのは(ベージ)!自己蘇生して(宝札)でドロー!更にバウンスして(グラファ)蘇生!(宝札)は使わない」

 

鏡子 手札10→9→8→9→10

 

鏡子

 「カードを2枚伏せて(サンダーバード)の効果発動!ババ抜きの時間だ!」

 

鏡子 手札10→8

 

レイ

 「うぅ……真ん中のカードを選ぶ!」

 

鏡子

 「捨てられたのは……あらら、(サンダーバード)だ。今までよく引かれなかったなと言うべきだな。(サンダーバード)は捨てられると伏せを破壊するんだが、伏せがないので効果は使わない」

 

 ホッと安堵の息を吐くレイ。だがそんなんで止まると思わない方がいいぞ。

 

鏡子

 「こんだけぶん回したが、俺はまだ通常召喚をしていない。(ベージ)を通常召喚してバウンスして(グラファ)。(宝札)でドロー。伏せていた(魔法石の採掘)を発動。コストで手札を2枚捨てて、墓地の魔法カード(天使の施し)をサルベージ。カードを2枚セットしてターンエンド」

 

鏡子 手札8→7→8→9→7→8→6

 

鏡子 LP3600 手札6 伏せ5 残デッキ9

 

BF-精鋭のゼピュロス 守1000

未開域のサンダーバード 攻2700

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

 

レイ

 「まさかフィールドを更地にしても巻き返してくるなんて……僕のターンドロー!」

 

レイ 手札3→4

 

 「くっ……(強欲な壺)を発動!カードを2枚ドロー!」

 

レイ 手札4→3→5

 

 おう、さも当然の如く壺を引くんじゃないよ。俺も(メタファイズ)に入れてるが、専ら(抹殺の指名者)の除外用なんだぞ。

 

レイ

 「来た!モンスターをセット。カードを1枚セットして(タロットレイ)の効果で(メタモルポット)をリバース!」

 

レイ 手札5→4→3

 

鏡子

 「暗黒界相手に(メタポ)とは血迷ったか!……いやまて、まさかライブラリアウト狙いか!」

 

レイ

 「その通り!(メタモルポット)の効果でお互いの手札を全て捨てて5枚ドロー!」

 

鏡子

 「チェーンして(貪欲な瓶)!逆順処理で墓地の(暗黒界の取引)2枚、(暗黒界の門)、(未開域のビッグフット)、(未開域のサンダーバード)をデッキに戻してシャッフルして1枚ドロー!そして(メタポ)の効果で手札交換だ!」

 

鏡子 手札6→7→0→5 

残デッキ9→14→13→8

 

レイ 手札3→0→5

 

鏡子

 「フィールドが埋まってるので捨てられた(ベージ)3枚は特殊召喚しないが、(ブラウ)は1枚ドロー(スノウ)2枚の効果は対象がいないので発動しない!」

 

鏡子 手札5→6

残デッキ 8→7

 

レイ

 「躱された……流石は邪神だね。だったらこうだよ!速攻魔法(月の書)を発動!(メタモルポット)を裏側守備表示にして、墓地の(ADチェンジャー)を除外して発動!(メタモルポット)を攻撃表示に……」

 

鏡子

 「トラップカード(バージェストマ·ディノミスクス)発動!効果で手札1枚捨てて、表側のカード(タロットレイ)を除外!手札交換だぁ!」

 

鏡子 手札5→0→5 残デッキ7→2

レイ 手札4→0→5

 

鏡子

 「そして捨てられた(ビッグフット)の効果発動!(メタモルポット)を対象に破壊だぁ!他は発動しない!」

 

 (タロットレイ)は腐食して破壊され、墓地から飛び出した巨大な猿の様な生き物は、(タロットレイ)を張り手一発で粉砕して墓地に帰っていった。

 

レイ

 「まさかひっくり返されるなんて!私はカードを1枚セットして、これで……ターンエンド!」

 

レイ LP4000 手札5 伏せ1

 

鏡子 LP3600 手札5 伏せ0 残デッキ2

 

BF-精鋭のゼピュロス 守1000

未開域のサンダーバード 攻2700

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000

 

鏡子

 「俺のターンドロー!」

 

鏡子 手札5→6 残デッキ2→1

 

鏡子

 「決めるならここしかねぇ!(暗黒界の取引)を発動!1枚ドローして1枚捨てる!捨てられた(サンダーバード)の効果発動!その伏せカードを破壊!」

 

鏡子 手札6→5→6→7→6

   残デッキ1→0

 

 レイのフィールドに放たれた無数の雷で、伏せられていた(聖なるバリアーミラーフォース)を砕いた。

 

レイ

 「ミ、(ミラーフォース)が!」

 

鏡子

 「よし!(ゼピュロス)をリリースして(シルバ)をアドバンス召喚!バトルフェイズ!3体目の(グラファ)を先陣に、全員でダイレクトアタックだ!」

 

 (グラファ)3体の放つ濃密な闇の瘴気で、(シルバ)の神速の剣技で、(サンダーバード)の雷で、レイのLPは一瞬で消し飛ばされた。

 

レイ LP4000→-5000→-7600→-10400

 

 

鏡子

 「ガッチャァ!白熱した良いデュエルだったぜ!」

 

 それにしても危ねぇ……危うくライブラリアウトされるとこだったわ。あの場面で(スキドレ)があったらさっくり倒せたのに……ウイルスカードがあればもっと楽に盤面を荒らせたのに……

 

 こんな事をぼやいているのは、今日の朝に原因がある。

 

 

〜 校長室 〜

 

 それは朝飯が終わってすぐの出来事。校内アナウンスで校長室に招かれて、鮫島校長の話を受ける事になった。

 

鏡子

 「で?俺に何か用があるんですか?」

 

鮫島

 「来たかね透子君。君は、デュエルについてどう考えているかね?」

 

 その時の俺は突然の哲学的質問に困惑しながらも、デュエルの戦術について聞かれているのだと察した。まぁ、リスペクトデュエルを信念とする校長に呼ばれるということは“そういう”事だからな。

 

鏡子

 「カイザー……いや、今のヘルカイザー亮にも言いましたが、デュエルとは手札とフィールド……ある時は墓地の枚数の合計。所謂アドバンテージを元に戦っていくゲームだと考えています。自分のアドが多ければ多い程、相手のアドが少なければ少ない程有利になる。だから私は如何に少ないリソースの消費で、相手の選択肢を潰すかに力を注ぎ今まで勝利を収めてきました」

 

鮫島

 「そうですか……ではあなたは相手、そしてモンスターをリスペクトした事はありますか?」

 

 相手ならまだしもモンスターを?無いね。シビアに言えば、モンスターはリソースの一種。それ以上でもそれ以下でもない。まぁ仲間意識が無いと言えば嘘になるが。

 

鏡子

 「相手のリスペクト……まぁデュエルは置いておいて、悔しいからリベンジしたいと思わせる程度には心がけています。相手を過度にバカにする、相手のカードを侮辱する。そんな事をした事はありません。モンスターには……考えた事すらありませんね。モンスターはリソースの一部。それを別のアドバンテージに変えるのに、何の躊躇いがいるんです?」

 

 俺がそう答えると、鮫島校長は残念そうにため息をついた。

 

鮫島

 「まぁそうですね……そう考えていなければ、あんな事は出来ませんよね」

 

 鮫島校長は、インフェルノイドモンスターをリリースして(火霊術-「紅」)でバーンしたり、(グラファ)をウイルスの媒体にしたりしている事に強い不審感を抱いている事を伝えてきた。

 

鏡子

 「俺にとってデュエリストとはありとあらゆる方法で勝利を模索し、手持ちのカードの持ち味を最大限に活かす生き物であると考えています。(ティエラ)を筆頭に高レベルインフェルノイドはその高すぎるレベルのせいで次のインフェルノイドの展開の邪魔になる場面がありますから、レベル調整として場から退かすついでに高火力バーン飛ばせる(火霊術-紅)は相性良いし、(グラファ)は簡単に自己蘇生出来るんだからそれを活かす為にウイルスで墓地に送って、自己蘇生させればさらなるアドが稼げるんです。使わない手は無いでしょう?」

 

鮫島

 「本当に……ヘルカイザー亮と同じ事を言うのですね」

 

 鮫島校長は、ヘルカイザー亮について語り始めた。何でも勝利を渇望したヘルカイザーは、サイバー流の闇に葬られた裏デッキを鮫島師範から奪い取ってしまったんだそうだ。それ以降、ヘルカイザーは裏デッキを使い大会で活躍しているそうだ。

 

 ヘルカイザーの活躍は知っている。その時は普通に(サイバー·エンド)を出していたけど、あのデュエルには勝利への執念を感じる、デュエリストとして最適な姿勢を感じられたから俺は強く評価している。弟の翔はそうは感じなかったようだけど。

 

鮫島

 「私は、ここの生徒達がヘルカイザーの様に、相手をリスペクトしないデュエリストにはなって欲しくないのです。それは多くのプロデュエリストを蹂躪し、引退に追いやったあなたにも当てはまります。せめてジェネックスの最終日だけは、妨害を少なくして、相手をリスペクトしたデュエルをして欲しいのです」

 

 鮫島校長の静かな願い。それを聞いた俺の感想は「下らない」。それだけだった。

 

 俺がいた元の世界。それはこことは文字通り次元の違う修羅の世界。まともな妨害を残さずにターンを返せば、捲られて制圧されるか後攻ワンキルの2択を突きつけられたりする。その世界で長く生きてきた俺にとって、リスペクトなんて戯言でしかなかった。

 

鏡子

 「お言葉ですがリスペクトなんてものは、展開が遅く強力な妨害を敷けない人達の言い訳にしか聞こえませんね。デュエルは勝利を目指すのが目的のゲーム。仲間達とワイワイやるならその限りではありませんが、このジェネックスは大会であり勝利を目指す場所です。貪欲に、そして姑息に勝利を求めて何が悪いんですか?」

 

鮫島

 「リスペクトを否定するのですか……ならば仕方ありません。アカデミアの理念を否定するデュエリストはここにいるべきではありません……ここは退学を……」

 

 くそ!ここで権力を振るうか!流石に退学は困る!

 

鏡子

 「くっ……わかりましたよぉ!やってやりますよこの野郎!」

 

 こうして、校長の目の前で(スキドレ)と(ウイルス)類を抜く羽目になったのだった。

 

〜〜〜

 

 くそ……今思い出しても腹がたつ。何が何でもあの校長に1杯食わせてやる。

 

 そういえば……ジェネックス優勝者にはなんか貰えるんだよな……それでなんかしてやろう。

 

 考えを纏めた俺は、視線を前に向けると未だに倒れたままのレイの姿があった。

 

鏡子

 「おいレイ!大丈夫か!」

 

レイ

 「う、うぅ……大丈夫……流石は邪神だよ。まるで歯が立たなかった。余りにもキレイに負けたから、逆に清々しいよ」

 

 フラフラなレイを立たせると、レイは軽く笑ってきた。

 

鏡子

 「いや、俺がデッキを大量に消費する事を知ってデッキ破壊を仕掛けてきたんだから大したもんだよ。デュエリストは相手のデッキにメタを張る生き物だからな……まぁ、ウイルスとか(スキドレ)があったらもっと楽だったのにさ……あの校長の野郎がよぉ……」

 

レイ

 「つまり手加減されてた状態だったのね……悲しいわ……」

 

 そんなこんなを話していると、ジェネックスが終了のアナウンスが鳴った。

 

 結果は、俺が1位で優勝となった。まぁメダルが持ちきれないぐらいあるし当然だよな。

 

 

〜 大講義室 〜

 

 そして一位になった俺は、何か欲しい物があるかと鮫島校長に聞かれた。その時、俺の耳に“何でも”という魔法の言葉が耳に入った。ここで、1杯食わせてやる!

 

鏡子

 「ん?今なんでもって言ったよな?それじゃあ……(神炎皇ウリア)をくれ!」

 

 その瞬間、場は沈黙で包まれた。そりゃあ三幻魔のカードが欲しいなんて言えば場は凍りつくよな。

 

鮫島

 「し、(神炎皇ウリア)ですか……一応理由を聞かせて下さい」

 

鏡子

 「理由?そんなん(ウリア)を使いこなす為に決まってんだろ!俺だって影丸理事長のデュエルは見ていた。たがらこそ理事長以上に使いこなしてみたいと思った!(名推理)で大量の永続罠を肥やし、どうにか特殊召喚して1万超えの大打点でパンチ!最高じゃねぇか!チェーン不可の伏せ除去効果も悪くないしな!」

 

鮫島

 「し、(神炎皇ウリア)の活用方法は分かりました。でも、流石に三幻魔のカードを渡すわけには……」

 

 まぁ知ってた。その為の第2プランを用意してあるのだよ。

 

鏡子

 「だったらドローパン10個!校長の奢りで!」

 

鮫島

 「そ、そうですか……まぁ三幻魔よりはマシです。閉会式が終わり次第、買いに行きましょう」

 

 こうしてジェネックスは閉幕し、俺と透子は(イチゴジャム味)や(カレー味)といったまともな味のドローパンにありつけてささやかな幸せを噛み締めた。

 

 後日十代と出会ったが、なんでも斎王と世界を賭けたデュエルをしていたらしい。その時透子は役目を果たせなかったと悲しんでいたが、面倒な事は避けられたと俺は思っている。

 

 俺はただデュエルを楽しむだけ、面倒な事は原作主人公である十代に押し付けてやればいいのさ。

 

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