暗黒と光道   作:必殺雷撃人

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コメントにて、“カラレスの効果盛り過ぎだろ”と感想を頂いたので、カラレスの効果を1つ削りました。削ったあとのものがこちらになります。

暗黒界の混沌王カラレス(ほぼオリカ)
レベル12/闇属性/悪魔族/攻3200/守2700
レベル7以上の暗黒界モンスター2体+闇属性モンスター2体
このカードは超融合の効果でのみ特殊召喚できる。
①1ターンに1度、メインフェイズに発動出来る。お互いのプレイヤーは墓地又は表側表示で除外されているカードを任意の枚数デッキに戻し、戻したカード5枚につき1枚ドローして、その後ドローした枚数分手札を選んで捨てる。このカードの効果の発動に対して、魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事はできない。
②このカードがフィールドに存在する限り、手札·フィールドの暗黒界モンスターは効果の対象にならず、効果で除外されない。
③このカードが相手によってフィールドを離れた場合に発動出来る。手札があるプレイヤーは手札を全て捨てる。その後、それぞれ自身が捨てた枚数分デッキからドローする。

 魔法罠の書き換え効果を消しました。執筆中何度もデッキ切れになりかけてるので①は絶対に消せません。

 その後も何枚かオリカを出す予定なので、その度に感想をお願いします。


30.神の風と覇王征伐

 

 私は(ファルコン)さんと共に(ブラウ)さんを必死に追いかけていると、(ジャスティスワールド)のお城もかくやな大きなお城にたどり着きました。

 

 急いで城に入ると、エントランスには(ゴルド)や(シルバ)、(グラファ)を筆頭に大量の暗黒界が揃っていました。

 

ゴルド

 「よぅ!透子の姉ちゃん!(超融合)の件では世話になったなぁ!」

 

 ッ!不味い気づかれた!今ここで戦闘になれば勝ち目がありません!

 

ゴルド

 「おうおう、そんなに邪険にせんでもええんやで?ワイらは今葬式の準備の真っ最中やからなぁ」

 

透子

 「葬式……鏡子のですか」

 

 暗黒界の皆様でよく見えないのですが、目を凝らすと棺桶の様な物が見えます。

 

シルバ

 「透子……アンタは確か鏡子の元の人格……だったな?アンタにとって主はどんな人物だったんだ?」

 

 鏡子は……私が知りうる限り最も強いデュエリストでした。2人がかりでデュエルしたのに、私達をワンキルしそうになったその実力は、間違いなく世界にも通じる事だったでしょう。

 

透子

 「鏡子は私の憧れであり目標でした……でも、もう追いつく事は出来なくなってしまいました。まだ聞きたい事……いっぱいあったのに……」

 

 特にあの未来から来た様な強力なカード達。いったいどこから持ってきたのかだけは知りたかったです。

 

 漠然と棺桶を見ていると、突然棺桶の蓋が開きました。中には私より高い、165cmぐらいの身長。短い黒髪、私と同じオベリスクブルーの制服を身に纏った鏡子の姿がありました。

 

透子

 「鏡子!」

 

 暗黒界の皆様を必死に掻き分けて、鏡子の元へ駆け寄りました。

 

鏡子

 「あれ……透子?デュエルで負けたのになんで俺生きて……」

 

カラレス

 「それは私の力ですよ。鏡子君」

 

 突然お城の中が不気味な紋様で出来た世界に包まれました。そういえば(カラレス)を融合してた時に“世界の創造主”って言ってましたね。創造主ならデュエルに負けた者は死ぬという法則を捻じ曲げる事も出来るのでしょう。

 

グラファ

 「おぉ(カラレス)様。そんなお姿になって……生贄が足りなかったのでしょうか?」

 

カラレス

 「確かに姿は不完全ですが、力自体は完全に取り戻しました。ありがとう。我が子等よ、そして鏡子よ」

 

 お礼の声を聞いて照れくさそうにしている鏡子。何故か突然下半身を触り出しました。

 

鏡子

 「俺……精霊じゃなくなってる?それに……ブツもついてるから男になってんな……よし、前よりちょっと大きい」

 

 えっ?ブツ?男のって……えええ!?

 

透子

 「鏡子!貴方男の子になっちゃったの!?」

 

鏡子

 「みたいだな……今思うともう少し女の身体堪能したかったな……まぁ堪能できる物は無いけどな」

 

透子

 「もう!なんでそんなこと言うの!私だって……いつか大きくなりますから!」

 

 ほら!(スノウ)さんが凄い蔑んだ目で見てますよ!

 

カラレス

 「まぁそれはそうとして、我々を危機から救ってくれた礼として実体を与える事にしました。ついでに力も与えて、攻撃力2450のモンスターと互角に戦えるだけの力を与えておきました。気に入ってくれましたか?」

 

鏡子

 「おうよ!ありがとう(カラレス)様!とりあえずこれで俺らの世界でもデュエルが出来るな!」

 

グラファ

 「葬式は撤回!即席ですが、(カラレス)様と主の復活を祝うパーティを致しましょう!余は(ジェノサイドキングサーモン)を捕りに参ります」

 

(ジェノサイドキングサーモン)……確か攻撃力2400のモンスターですよね?確かに(グラファ)さんしか取りに行けませんね。

 

鏡子

 「透子!俺らは椅子でも運ぼうぜ!(ファルコン)も協力してくれ!」 

 

ファルコン

 「は、はい!」

 

 私は鏡子に言われるままに、手を引かれて(ケルト)さんの元へ引っ張られました。あれ?胸が苦しい……なんだかドキドキするような……

 

 

 

〜 翌日 〜

 

 パーティは中々に楽しい物でした。出される物は簡素な料理でしたがとてもボリュームがあるのに飽きが来なくて満足出来る物でした。

 

 そして、ある時に出された(ジェノサイドキングサーモン)の刺身は絶品の一言でした。

 とても美味しかったのですが……私の語彙力が足りないせいでこれ以上この感動を伝える事が出来ません。これ程までに自分の語彙を恨んだことはありません。

 

鏡子

 「おはよう透子。早速だが、付いてきてくれ。話さなきゃならない事があるそうだ」

 

 私はまた鏡子に引かれて走り出しました。

 

 

〜〜〜

 

(カラレス)の影響により不気味になった部屋で(ゴルド)、(シルバ)、(ケルト)、(ラチナ)、そして(グラファ)と(カラレス)が大きな部屋に集まっていました。

 

 カラレスさんの話を纏めると、パーティが終わって3時間後に【覇王軍】なる勢力が現れ、暗黒世界各地で暴れ回っているそうなんです。しかもその侵攻速度が桁違いで、私達がいる南側の土地以外は殆ど掌握されてしまったそうです。

 

 そして、北側に謎の建物。覇王軍の勢力内に作られたので便宜上(覇王城)と呼ぶことになりましたが、その覇王城に親玉がいるのではないかと(カラレス)は考えているようです。

 

 戦略としては3日かけて部隊を再編成して、(グラファ)さんや4神と呼ばれる(ゴルド)さん達が先頭に立って暗黒界総出で軍勢を抑えて、その間に鏡子が覇王城に乗り込んで親玉を倒すという流れのようです。

 

鏡子

 「作戦はよく分かった。だが……覇王城には透子に乗り込ませて欲しいんだ」

 

透子

 「へ?なんで私?」

 

 咄嗟に私が口にしたら、3枚のカードを見せてきました。

 

透子

 「三幻魔のカード!?まだ持ってたんですか!?」

 

鏡子

 「俺はコイツをユベルの奴に返すついでにデュエルしたい。この件は断ってくれても構わない。覇王城制圧したらすぐ行けばいい話だしな」

 

 覇王城の制圧がどれ程大変かは分かりませんが、(ユベル)は恐らく相当強力なカードの精霊。疲れた身体でデュエルさせる訳には行きません。それに、鏡子には聞きたい事が沢山あります!ここで倒れてもらったら困ります!

 

透子

 「私!やります!頑張って覇王城の親玉を倒して見せます!」

 

鏡子

 「そう言ってくれると嬉しいぜ。じゃあ、護衛で(ベージ)を3人つけて覇王城へ向かってくれ。あぁそうだ。この会議が終わったら俺の部屋に来てくれないか?」

 

透子

 「は、はい……」

 

 お、男の子とふたりきり!?鏡子は私の分身!いけないことです!でも……真剣そうな目つきで言われたら断われません。

 

カラレス

 「………まぁいいでしょう。決行は3日後の昼に行います。皆さんの奮闘を期待します」

 

 (カラレス)さんの締めの言葉を聞いて、私達は鏡子が寝ていた部屋へ向かいます。

 

 

〜〜〜

 

 透子を連れて、俺はさっきまで寝てた部屋までやってきた。目的は今透子が使ってるであろう(ファルコンビート)の強化をする為。

 

 それにしても……透子ってよく見ると地味だけどかわいいな。いや俺がほぼ男子校出身だから、女子はみんなかわいいというバイアスかかってるだけか?

 

 それに一応自分自身だし、遺伝子的に相当近いから多分近親相姦になっちまうだろう。将来は望み薄だなぁ……自分で自分を犯す?なんか頭が変になりそうだ。

 

透子

 「あの……要件ってなんですか?私……結構緊張してて……」

 

 なんで緊張してんだ?まぁいいや。

 

鏡子

 「おうすまねぇ。要件ってのは透子の今のデッキについてだ。どうだ?(ファルコンビート)に満足してるか?」

 

透子

 「(ファルコンビート)ですか?まぁ手札にモンスターが来ないし打点が少し不足気味ですが、使っていて楽しいですよ」

 

鏡子

 「そうか……多分覇王ってのは相当強いんだろう。きっと今のままでは相当しんどいと思う。そこで、俺の手持ちにいいカードがあるから渡しておこうと思ってな」

 

 俺が渡すのは(霞の谷の雷神鬼)、(A・ジェネクス・バードマン)、(霞の谷の神風)、(早すぎた埋葬)、(ハリケーン)、(マジカル·シルクハット)。前世では禁止or制限になってるカードもあるがこの世界では無制限なので使わせてもらおう。まぁ、(早すぎた埋葬)と(ハリケーン)はこの世界でも制限だがな。

 

ファルコン

 「ら、(雷神鬼)様!なんでそのカードを持ってるんですか!しかも3枚も!」

 

 げ、(ファルコン)。いつの間に精霊化させてたんだ。ちょっとマズイなぁ……

 

鏡子

 「……カードは拾った」

 

 とりあえず某メ蟹ックの名言を打っておく。これで濁せればいいが……

 

透子

 「……この戦いが終わったらどこから手に入れてるのか教えて下さいね?他にも聞きたい事、たくさんありますから」

 

 ……退路は絶たれたか。まぁどうにか誤魔化すさ。

 

鏡子

 「じゃあ俺は(ベージ)3人衆と(ブラウ)連れてユベル探してくるから。頑張れよ」

 

透子

 「はい、鏡子も……頑張って」

 

 なんとなく流れる気まずい雰囲気。こういう時はデュエルで誤魔化そう。

 

鏡子

 「そ、そうだ。折角だし2、3回ぐらいテーブルデュエルしようぜ。透子も渡されたカードの調整したいだろ?」

 

透子

 「え、ええ……確かに……でも手加減して下さいよ?今の鏡子に……勝てる気がしませんから」

 

 随分な評価だな。まぁ(宝札)と(施し)入った未界域暗黒界なんてこの時代じゃオーバーパワーもいいところだからな。現代でも回りだせれば環境にワンチャン食い込めるかもしれないレベルだと思うし。

 

鏡子

 「おう、まぁ手加減はしてやるよ。俺も調整したいしな」

 

 俺は不要なカード並べて即席のプレイマットを作って、透子とデュエルを始めた。

 

 そして昼食を済ました俺は(ブラウ)と(ベージ)3人衆といういつものメンツを連れて城を後にした。

 

 

〜〜〜

 

 3日後、4神の皆さんの活躍を遠目に見ながら、長い長い迂回道を通って辿り着いたのは廃墟みたいにボロボロで窓の様な穴が、所々に空いている岩でできた砦。その下には、犠牲になったデュエリストがいたのかデュエルディスクが1つ落ちています。

 

ベージ

 「さて、この門をどうやって突破するんだ?俺らでは突破する手段がねぇですぜ?」

 

透子

 「実は(ゴルド)から貰った道具があるんですけど……これ……」

 

 

〜〜〜

 

 それは覇王城へ向かう直前。偶々遅刻した(ゴルド)さんに会いました。

 

ゴルド

 「おう透子の姉ちゃん!また会うたなぁ」

 

透子

 「あっ(ゴルド)さん。これはどうも」

 

 体が金色な悪魔(ゴルド)。豪快な悪魔でとても気前がいいです。

 

ゴルド

 「そういえばアンタ覇王城へ入るんやろ?だったら門はどうやって突破するんや?」

 

 あっ!門!そうでした。門を開けないと入れないじゃないですか!

 

ゴルド

 「ならこいつを使うとええで!ワイのお手製や!」

 

 渡されたのは菜箸ぐらいの長さをした金色の針10本と鉛色の袋。なんか針が少しビリビリしてるんですけど……

 

ゴルド

 「コイツを投げつければ大抵の物はドカンやで!ガッハハハ!」

 

 

 

〜〜〜

 

透子

 「って事があったんです」

 

ベージ

 「うっへそれ“ゴルドの雷針”じゃねぇか。(ゴルド)様が暇つぶしで雑に作った魔法具で、威力が高いからよく部下に配られるんだが偶に爆発するんだよ。よく爆発しなかったな」

 

 そんな危険物渡されたんですか……まぁこれで門を開けるならやる価値はあります。

 

 一本だけ取り出して、ダーツみたいに構えて門めがけて投げると、猛烈な轟音が響いて、煙が晴れると門が大破していました。

 

 触っている間少しピリピリして手が痛くなりますが……威力は確かに高いですね。でもそんな大きな音を出したら中のモンスターに気づかれてしまいます!

 

 私と(ベージ)3人は、慌てて覇王城へ入っていきました。

 

 

 水晶の様にキラキラとした廊下のなか、行く手を阻むモンスターには(ベージ)3人衆と(ファルコン)さんで対応して、攻撃力が2000を超える上級モンスターが出てきたらゴルドの雷針を投げつけて弱らせて4人が対処していきます。私は(ファルコン)さん用にセットカードを敷いて援護しています。

 

 針は残り一本。物陰に隠れながら少ない戦闘で、どうにか登って居ましたが……

 

モンスター二人組

 「見つけたぞ!儀式魔法(エンド·オブ·ザ·ワールド)を発動!我らを生贄に現われろ!(終焉の王デミス)!」

 

 自分自身を生贄ってどういうことですか!でも不味いです!最後の一本を使うしかありません!

 

 慌てて投げた針は(デミス)の頬を横切り、後ろの壁を粉々に砕きました。

 

ベージ

 「透子!手持ちの罠カードを使え!」

 

 慌ててカードを5枚引きます。相手を破壊できるカードは……無い!守れそうなのはこれしか無い!

 

透子

 「(ベージ)の皆さんごめんなさい!トラップ発動!(強制脱出装置)!(ファルコン)さんを手札に戻す!カードをセット!」

 

デミス

 「無駄だ!我の効果発動!我以外のフィールドのカードを全て破壊だ!」

 

 放たれる闇の波動に飲み込まれて、私は派手に吹き飛ばされて壁に叩きつけられてしまいました。

 

透子

 「は……破壊されたのは……(やぶ蛇)!来て!(霞の谷の雷神鬼)!」

 

 藪の中から出てきたのは脚が鳥の足の様な色をしている大きな鬼。彼に……全てを託すしか……

 

ファルコン

 「(雷神鬼)様!どうか私のマスターを助けて下さい!」

 

 その言葉に応えるように、(雷神鬼)はその巨体をに見合わない速度で(デミス)に接近して殴りかかり、数度の打ち合いの末殴り勝ちました。

 

ファルコン

 「(雷神鬼)様、ありがとうございました」

 

 (雷神鬼)さんは何も言うことなく、消えていきました。これは……精霊は入っていないみたいです。

 

ファルコン

 「透子さん。大丈夫ですか?」

 

透子

 「大……丈夫……です」

 

 膝に手を付きながらなんとか立ち上がりました。でも……

 

透子

 「ごめんなさい……(ベージ)さん達。私……皆を守る事が……出来ませんでした……」

 

ファルコン

 「透子さん……マスターは悪くありません。手札は運に左右されます。(強制脱出装置)を僕に使ってくれただけで……とても嬉しかったんです。もうすぐ頂上です。僕が休めそうな所に運びますので、ゆっくりお休みして下さい」

 

 (ファルコン)の翼に抱きかかえながら撫でられる私。なんだか……眠く……

 

 

 

〜〜〜

 

 気づけば、私は階段の1番上に寝かされていました。

 

ファルコン

 「透子さん。動けますか?」

 

透子

 「はい……どうにか。この先に覇王がいるのですね?」

 

 果たして……私は勝てるのでしょうか。前の(ファルコンビート)よりも遥かに強くなってるのは分かるのですが、それでも不安を拭う事が出来ません。

 

ファルコン

 「大丈夫です。透子さんは強い人です。もし負けても、僕が付いていってあげますから」

 

透子

 「ありがとう……ございます。それでは……行きましょうか」

 

 私は勇気を振り絞って、目の前の扉を開け放ちました。

 

 そこにいたのは、襟が立っているような装飾が印象に残る黒い鎧で身を包んだ人。

 

覇王

 「よくここまで来れたな」

 

 冷酷な声色で振り返る覇王。私はその顔を見たことがありました。

 

透子

 「まさか……十代さん!待っていて下さい!すぐにデュエルで正気に戻して差し上げます!」

 

覇王十代

 「デュエルか。良いだろう。受けて立つ」

 

覇王十代·透子

 「デュエル!」

 

透子

 「先攻は私です!ドロー!」

 

透子 手札5→6

 

透子

 「(強欲で金満な壺)を発動!エクストラデッキを6枚裏側で除外して2枚ドロー!そして(霞の谷のファルコン)を召喚!フィールド魔法(霞の谷の神風)を発動してカードを3枚セットしてターンエンド!」

 

透子 LP4000 手札2 伏せ3

フィールド(霞の谷の神風)

 

霞の谷のファルコン 攻2000

 

覇王十代 LP4000 手札5 伏せ0

 

ファルコン

 「うぅ……あの人凄く怖いです……でも逃げません!」

 

 確かに今の十代さんの覇気は凄まじいですね。少し気を抜いたら逃げてしまいそうです。

 

覇王十代

 「俺のターン。ドロー」

 

覇王十代 手札5→6

 

覇王十代

 「俺は(E·HEROエアーマン)を召喚。効果を発動」

 

透子

 「永続トラップ発動!(デモンズ·チェーン)!この効果で(エアーマン)はこのカードがある限り効果を発動出来ず攻撃出来ません!」

 

覇王十代 手札6→5

 

 風のヒーローは鎖によって動きを封じられました。初動は止めたので、これ以上の展開は出来ない筈……

 

覇王十代

 「……ターンエンドだ」

 

透子

 「エンドフェイズにトラップ発動(強制脱出装置)!これで(ファルコン)さんを戻します」

 

覇王十代

 「自分のカードを手札に戻すだと?」

 

 (ファルコン)さんが凄まじい勢いで空高く弾き飛ばされると、暖かな風が城の中に通り始めました。

 

透子 手札2→3

 

透子

 「(霞の谷の神風)の効果発動!風属性モンスターが手札に戻った場合、デッキからレベル4以下の風属性モンスターを特殊召喚!来て!(ハーピィ·ダンサー)!」

 

 暖かな風に乗ってやって来たのは、布の面積がとても少ない鳥人。ちょっとハレンチです。

 

覇王十代 LP4000 手札5 伏せ0

 

E·HEROエアーマン 攻1800

 

透子 LP4000 手札3 伏せ1

フィールド(霞の谷の神風)

 

ハーピィ·ダンサー 攻1200

 

デモンズ·チェーン(エアーマン)

 

透子

 「私のターンドロー!」

 

透子 手札3→4

 

透子

 「(ハーピィ·ダンサー)の効果を発動!このカードを手札に戻して風属性モンスターを召喚します。来て! (ファルコン)!」

 

 (ハーピィ·ダンサー)が空高く飛翔すると、そこから(ファルコン)さんが飛び込んで来ました。そして、再び風が吹いてくる。

 

透子 手札4→5→4

 

透子

 「そして(神風)の効果発動!デッキから風属性モンスター。チューナーモンスター(ドラグニティ·ブラックスピア)を特殊召喚!そして私はレベル4の(ファルコン)さんにレベル3の(ブラックスピア)をチューニング!来て!霞の谷に住まう鬼神!(霞の谷の雷神鬼)!」

 

 光の輪に包まれてあらわれるは、ついさっき(やぶ蛇)で出した(雷神鬼)。

 

透子

 「(雷神鬼)の効果発動!フィールドの(デモンズ·チェーン)を手札に戻して攻撃力をターン終了時まで500アップします!」

 

霞の谷の雷神鬼 攻2600→3100

 

透子 手札4→5

 

透子

 「バトルフェイズ!(雷神鬼)で(エアーマン)を攻撃!」

 

 (雷神鬼)はその剛腕を持って(エアーマン)を粉砕しました。

 

覇王十代 LP4000→2500

 

透子

 「メインフェイズ2、モンスターをセット、カードを2枚セットしてターンエンドです」

 

 ここで(ダンサー)を召喚して追撃する事も考えましたが、攻撃力1200で追撃するより次の展開に使った方が得策だと思い、出しませんでした。その代わりに、墓地に送りたい(ゼピュロス)をセットしました。

 

透子 LP4000 手札2 伏せ3

フィールド(霞の谷の神風)

 

霞の谷の雷神鬼 攻2600

セットモンスター

 

覇王十代 LP2500 手札5 伏せ0

 

覇王十代

 「俺のターンドロー」

 

覇王十代 手札5→6

 

覇王十代

 「(天使の施し)を発動。3枚ドローして2枚捨てる」

 

 ここで(施し)ですか。今引いたのでしょうか?

 

覇王十代 手札6→5→8→6

 

覇王十代

 「俺のフィールドにモンスターがいない時、(E-HERO ヘル・ブラット)は攻撃表示で特殊召喚出来る」

 

覇王十代 手札6→5

 

 攻撃力300。生贄か融合素材のいずれかでしょうね。

 

覇王十代

 「更に俺は墓地の(E−HEROシニスター·ネクロム)を効果発動。このカードを除外してデッキからE−HEROを特殊召喚。来い、(E−HEROマリシャス·エッジ)」

 

 闇に包まれて現れた長い爪を持つ悪魔。

 

覇王十代

 「俺は(ダーク·フュージョン)を発動。フィールドの(マリシャス·エッジ)と(ヘル·ブラット)でダークフュージョン。(E−HEROマリシャス·ベイン)」

 

 黒い渦に2体の悪魔が吸い込まれると、禍々しい姿をしたダークヒーローが立っていました。

 

覇王十代 手札5→4

 

覇王十代

 「(マリシャス·ベイン)の効果を発動。このカードの攻撃力以下のモンスターを全て破壊する。そして破壊したモンスターの攻撃力×200攻撃力が上がる。(ダーク·フュージョン)で特殊召喚された(マリシャス·ベイン)はこのターン効果の対象にならない。行け!アルティメット·ペイン!」

 

 効果の対象にならないモンスター!?このデッキだと対処に困ります!

 

 悪魔から放たれた闇の波動で(雷神鬼)は破壊されてしまいました。でも、手が無い訳じゃありません!

 

E−HEROマリシャス·ベイン 攻3000→3400

 

透子

 「破壊された後、トラップ発動!(リビングデッドの呼び声)!墓地の(雷神鬼)を攻撃表示で蘇生!このカードがフィールドから離れると(雷神鬼)は破壊されます!」

 

覇王十代

 「まぁいい。(E−HEROヘル·ゲイナー)を召喚、効果発動。このカードを除外してフィールドに悪魔族モンスターに2回攻撃を付与する」

 

 さ、3400の2回攻撃!?あのカードのライフコスト残りますかね……

 

覇王十代

 「バトルだ。(マリシャス·ベイン)で(雷神鬼)に攻撃!」

 

透子

 「ダメージ計算時に(雷神鬼)の効果発動!(リビングデッドの呼び声)を手札に戻して攻撃力を500アップ!そして(雷神鬼)は自壊します!」

 

透子 手札3→4

 

覇王十代

 「血迷ったか!やれ!(マリシャス·ベイン)!ダークネス·ペイン!」

 

 ダークヒーローは覇王の指示に従う事なく、ただ呆けています。

 

透子

 「デュエルモンスターズの細かいルール!攻撃の巻き直しが起こるのはバトルステップのみ!ダメージ計算時では発生しません!」

 

覇王十代

 「小癪な真似を!(マリシャス·ベイン)2回目の攻撃!ダークネス·ペイン!」

 

透子

 「きゃあぁぁ!」

 

 放たれる強烈な闇の波動に吹き飛ばされて、壁に叩きつけられる私。ここに来てから壁によく叩きつけられるんですけど……

 

透子 LP4000→600

 

覇王十代

 「俺はカードを1枚セット。これでターンエンド」

 

覇王十代 LP2500 手札3 伏せ1

 

E−HEROマリシャス·ベイン 攻3400

 

 

透子 LP600 手札4 伏せ1

 

 うぅ……ライフコストが足りません……それに身体中が痛い……

 

覇王十代

 「もう終わりか?随分と早いもんだな」

 

 身体のあちこちが痛い……もし私がアカデミアに入る前だったらこのまま倒れていたかもしれません。

 でも、私には鏡子に聞きたい事があるんです。ここで終わる訳には行きません!

 

透子

 「勝負は……まだこれからです!私のターンドロー!」

 

透子 手札4→5

 

透子

 「メインフェイズ開始時に、(強欲で金満な壺)を発動!エクストラを6枚裏側で除外して2枚ドロー!そして(ハーピィ·ダンサー)を召喚、効果発動!自身をバウンスして(ドラグニティ−ブラックスピア)を召喚。そして(神風)の効果発動!デッキから2枚目の(ファルコン)さんを特殊召喚!」

 

透子 手札5→4→6→5→6→5

 

 踊り子は天高く飛翔し、降り立つのは顔が槍の様に長い黒竜。そして暖かな風が(ファルコン)さんを呼んできました。

 

透子

 「私はレベル4の(ファルコン)さんにレベル3の(バードマン)をチューニング!来て!(霞の谷の雷神鬼)!」

 

覇王十代

 「またそいつか。効果を使っても攻撃力は3100。(マリシャス·ベイン)の3400には届かない。もし何らかの方法で攻撃力を上げようとも、(マリシャス·ベイン)は戦闘·効果では破壊されない」

 

透子

 「ならば破壊せず退かせばいいだけです!装備魔法(ビックバン·シュート)を(マリシャス·ベイン)に装備!そして(雷神鬼)の効果発動!(ビックバン·シュート)を手札に戻して500アップ!そしてフィールドから離れた(ビックバン·シュート)の効果により(マリシャス·ベイン)は除外されます!」

 

透子 手札5→4→5

 

 (マリシャス·ベイン)は強烈な爆風に飲み込まれて除外。これで終わりです!

 

透子

 「バトルフェイズ!(雷神鬼)でダイレクトアタック!」

 

覇王十代

 「クッ!トラップ発動!(攻撃の無力化)!その攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了させる!」

 

 力の渦が現れて、(雷神鬼)の拳が弾かれました。

 

透子

 「厄介ですね……私はカードを4枚セットしてターンエンド!」

 

透子 LP200 手札1 伏せ5

 

霞の谷の雷神鬼 攻2600

 

覇王十代 LP2500 手札3 伏せ0

 

覇王十代

 「(マリシャス·ベイン)を突破するか。俺のターンドロー!」

 

覇王十代 手札3→4

 

覇王十代

 「俺は(エアーマン)を召喚。効果……」

 

透子

 「永続トラップ(デモンズ·チェーン)!効果は止めます!」

 

 再び鎖により拘束されるヒーロー。これで詰みな筈……

 

覇王十代

 「今ここで見せてやろう。心の闇が生み出した究極の力を。絶対無敵、究極の力を解き放て!発動せよ、(超融合)!」

 

覇王十代 手札4→3→2

 

 ここで(超融合)ですか!?

 

 (超融合)が発動された瞬間。猛烈な嵐が雷と共に現れて強烈な突風が吹き荒れます。

 

覇王十代

 「このカードはフィールドのモンスターのみならず、フィールド上のあらゆるカードを融合素材に使うことが出来る!俺は(エアーマン)と(雷神鬼)で融合!(E·HERO Great TORNADO)!」

 

 (雷神鬼)を吸って現れたのは、緑のマントが印象的な風のヒーロー。

 

透子

 「トラップ発動!(リビングデッドの呼び声)!チェーンして(強化蘇生)!(強化蘇生)で(ファルコン)さんを、(呼び声)で(雷神鬼)を蘇生!」

 

覇王十代

 「無駄だ!(Great TORNADO)の攻撃力は2800!(雷神鬼)は無理だが(霞の谷のファルコン)を攻撃すれば貴様は終わりだ!バトル!(Great TORNADO)で(霞の谷のファルコン)を攻撃!」

 

透子

 「トラップ発動!(マジカル·シルクハット)!(ファルコン)さんを、デッキから攻守0のモンスターとして特殊召喚される魔法罠と共に裏側守備表示してシャッフル!私は(光の護封剣)と(安全地帯)をセット!」

 

 (ファルコン)さんは手品師が被ってそうな黒いシルクハットに隠れると、シルクハットが3つに増殖。高速でシャッフルされてフィールドに鎮座します。

 

覇王十代

 「かのデュエルキングのマジックコンボか。だが関係ない!(Great TORNADO)で真ん中のシルクハットを攻撃!スーパーセル!」

 

透子

 「破壊されたのは(光の護封剣)!その後に(雷神鬼)の効果発動!残った(安全地帯)を手札に加えます!」

 

 風のヒーローの右腕より放たれる強風が中央のシルクハットを貫き、別のシルクハットが(雷神鬼)が放つ咆哮によって不自然に宙を舞いました。

 

透子 手札2→3

 

覇王十代

 「クッ!ターンエンドだ!」

 

覇王十代 LP2500 手札2 伏せ0

 

E·HERO Great TORNADO 攻2800

 

透子 LP200 手札3 伏せ2

フィールド(霞の谷の神風)

 

霞の谷の雷神鬼 攻2600

セットモンスター

 

リビングデッドの呼び声(雷神鬼)

強化蘇生

 

透子

 「私のターン!ドロー!」

 

透子 手札3→4

 

透子

 「(ファルコン)さんを反転召喚。そして(ハーピィ·ダンサー)を召喚。効果発動!このカードを手札に戻して再度召喚!(神風)の効果発動!デッキから3枚目の(ファルコン)さんを特殊召喚!(雷神鬼)の効果発動!(強化蘇生)を手札に戻して攻撃力を3100に!」

 

霞の谷の雷神鬼 攻2600→3100

 

ファルコン

 「うぅ……もう一人僕がいるのが……変な感じです」

 

 ……それ(グラファ)さんの前でそれ言えますか?あの人3体並ぶんですよ?

 

透子

 「これで終わりです!バトルフェイズ!(雷神鬼)で(Great TORNADO)を攻撃!ライジングパンチ!」

 

 電光石火の早業でヒーローの腹部に鉄拳を叩き込む(雷神鬼)さん。本当にその巨体のどこからそのスピードが出ているのでしょうか。

 

覇王十代 手札2500→2200

 

透子

 「(リビングデッドの呼び声)とセットカードを戻して(ファルコン)さん二人でダイレクトアタック!(雷神鬼)は自壊!」

 

 (雷神鬼)が粉砕されるなか高く飛翔して急降下を仕掛ける(ファルコン)さん。その攻撃は通り、十代さんを切り裂きました。

 

覇王十代 LP2200→200→-1800

 

 十代さんのLPが尽きた瞬間。十代さんから黒い瘴気が吹き出して、十代さんは倒れてしまいました。

 

 ここではデュエルに負けた人は粒子となって死んでしまう。なのに今十代さんは形を残して倒れています。それはつまり、十代さんは元通りになったということです。

 

透子

 「なんとか……勝てましたけど……これどうしましょう」

 

ライコウ

 「どうやら覇王を倒し終えた様だな。後は我々ライトロードが後始末をしよう」

 

 そう言って現れたのは、(ガロス)さん、(ライラ)さん、(ライコウ)さんの3人。彼らはベランダで十代さんが着けていた兜を掲げて声を上げました。

 

ガロス

 「覇王は死んだ!直ちにここから立ち去れ!」

 

 ここからでも分かる程に動揺しているモンスター達。蜘蛛の子を散らすように逃げ去って行きます。

 

透子

 「ライトロードの皆さん。どうして私と連絡が取れなくなったんですか?」

 

ライコウ

 「鏡子とのデュエルが終わった瞬間に丁度魔力が底を尽きてな。強制送還されてから全員総出でソーラー·エクスチェンジを回して、何とか我々3人が1時間程降臨できるだけの魔力を作れたから早速降臨したら、丁度覇王とのデュエルが終わったと言う訳だ」

 

 そういう事だったのですね。ならば仕方ありませんね。

 

透子

 「それにしても……この後どうしましょう。取り敢えず暗黒界のお城に戻りましょうか?」

 

ライコウ

 「その必要は無い。もうじきここにエドとヘルカイザーと呼ばれている青年が来る。合流して共に行動するんだ」

 

透子

 「分かりました。今は十代さんを見守っていますね」

 

 私は眠りについている十代さんを見て、かつて笑顔でデュエルした十代さんを思い出しました。

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