暗黒界の城から出て丸3日。出発前に渡された干し肉を齧り、無くなったらブラウと共に狩りをして、どうにか砂漠地帯にたどり着いた。
鏡子
「それにしても……広いな。ここ彷徨ったら死ねるよな」
ブラウ
「ええ、ここから先はひたすらに砂の世界。方向感覚は期待できないでしょうね」
……そうだ!だったら(ユベル)を直接召喚しちまえばいいんだ!
取り敢えず手持ちのデッキにユベルを出せそうなカードを詰め込んでデュエルディスクを起動した。
初手は……うん。これでいいや。
鏡子
「モンスターをセット。さぁ(ベージ)。このセットカードを破壊してくれ」
ベージ
「ヘイヘイ。やってやりますよーだ」
シンドそうに槍を握る(ベージ)。瞬きする間にセットモンスター(キラートマト)が粉砕された。
鏡子
「あっという間に粉砕しちまったよ。(キラートマト)の効果発動!戦闘で破壊されると攻撃力1500以下の闇属性モンスター(ユベル)をデッキから特殊召喚!」
トマトが真っ赤な果肉をばら撒くと、そこには(ユベル)が不満そうな顔をして立っていた。
ユベル
「久しぶりだねぇ鏡子。僕に復讐でもするつもりなのかい?」
鏡子
「そんな大層な事はするつもりは無い。借りパクしちまった三幻魔を返そうと思ってね。それに、その件については俺は逆にお礼を言いたいね」
俺が3枚の幻魔を手渡すと、ユベルは凄く驚いた顔をしていた。
鏡子
「俺は、あの件で自分が暗黒界を愛している事に気付けたんだ。感謝するよ(ユベル)。ささやかなお礼だ、このカード達もやるよ」
渡したのは(七精の開門)を筆頭にした幻魔ストラクのカードの一部。地味に(ユベル)とシナジーがあったりする。
ユベル
「ほぅ……愛ねぇ……あの時に心の闇は頂けなかったけど、これを貰えたなら悪くないかもしれないねぇ」
貰ったカードを見て不敵な笑みを浮かべる(ユベル)。そろそろ目的の為に動くとしよう。
鏡子
「折角だしデュエルでもしようぜ?お前だってデッキの調整はしたいだろう?」
ユベル
「まぁ確かに、このカードを入れると大幅にデッキが変わるだろうねぇ。でも君だって分かるだろう?この世界のルールを。きみには何一つメリットが無いよ?」
鏡子
「メリットならある。それは、デュエルに勝ったらお前を手中に収められる事だ」
ゾッとした表情を浮かべるユベル。しかし、すぐに呆れた様子で首を振った。
ユベル
「この身体は十代の物だ。絶対に君には堕とされはしない。でもいいよ、そのデュエルにのってあげる」
鏡子
「別に心まで俺に染まれとは言うつもりは無い。ただ俺の暗黒界の素敵なゲストになってもらうだけさ。準備が出来たら言ってくれ、すぐにデュエルを始めよう」
30分後、ユベルが準備できたようなので、デュエルが始まった。意外と早いな。
鏡子·ユベル
「デュエル!」
ユベル
「先攻は僕が貰うよ。ドロー!」
ユベル 手札5→6
ユベル
「僕は(暗黒の招来神)を召喚。効果発動!デッキから幻魔か幻魔が記されたカード、永続魔法(七精の開門)を加えて発動!デッキから三幻魔かそのカード名が記されたモンスター(暗黒の召喚神)を手札に加えるよ」
ユベル 手札6→5→6→5→6
ユベル
「そして(ワン・フォー・ワン)を発動!手札コストとして僕、(ユベル)を墓地へ送りレベル1モンスター(混沌の召喚神)を特殊召喚!そして(暗黒の招来神)の永続効果で攻守0の悪魔族モンスターを1度だけ追加召喚出来る。よって(暗黒の招来神)を生贄にして(暗黒の召喚神)を召喚!」
ユベル 手札6→5→4→3
(ワン・フォー・ワン)が発動されると、(暗黒界の斥候スカー)の死体が現れ、その上から(混沌の召喚神)が出てきた。
そして(アーミタイル)のなり損ないの様なモンスターが消えて、(ラビエル)のなり損ないの様なモンスターがその姿を現す。
それにしても……(混沌の召喚神)が(スカー)の死体から湧いてくるのは暗黒界使いとしては複雑な気持ちだ。
ユベル
「そして僕は(暗黒の召喚神)の効果を発動!このカードを生贄にして、デッキから三幻魔を呼び出す!我が心の闇よ、秘めた思いを今こそ解き放つがいい!出でよ!(幻魔皇ラビエル)!」
(暗黒の召喚神)が闇の霧に消え、地面を割って出てきたのは(オベリスクの巨神兵)に酷似した悪魔。だがこれだけじゃ終わらない。
ユベル
「墓地の(暗黒の召喚神)の効果を発動!このカードを除外して三幻魔を手札に加える!僕が加えるのは(降雷皇ハモン)だ!」
ユベル 手札3→4
ユベル
「そして(混沌の召喚神)の効果発動!このカードを生贄に、手札の三幻魔を召喚条件を無視して降臨させる!いでよ!(降雷皇ハモン)!」
ユベル 手札4→3
ユベル
「そして墓地の(混沌の召喚神)を除外して効果発動。デッキから(失楽園)を手札に加えて発動!三幻魔か(混沌幻魔アーミタイル)が存在する場合、2枚ドロー!」
ユベル 手札3→4→3→5
ユベルの真後ろに聳える枯れ木、ユベルはそこからリンゴをもぎ取り食し、不敵な笑みを浮かべる。
ユベル
「更に僕は(失楽の霹靂)を発動。カードをセットしてターンエンドだよ」
ユベル LP4000 手札3 伏せ1
フィールド(失楽園)
幻魔皇ラビエル 攻4000
降雷皇ハモン 攻4000
失楽の霹靂
鏡子 LP4000 手札5 伏せ0
(失楽園)で幻魔達は効果の対象にならず効果で破壊されず、(失楽の霹靂)で魔法罠を1回妨害して(ハモン)を守備にして攻撃誘導。オマケに(七精の開門)の第2の効果で(ユベル)蘇生出来る準備も完了している。これホントに30分しか回してない奴の盤面か?
鏡子
「俺のターンドロー!」
鏡子 手札5→6
ユベル
「スタンバイフェイズに永続トラップ(覚醒の三幻魔)を発動。このカードは三幻魔の数によって効果が増えていく。僕のフィールドの幻魔は2体。よって相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功する度に、
そのモンスターの攻撃力分だけLPを回復する効果と君のフィールドのモンスターが発動した効果は無効化される効果が適応されるよ」
まじかよ。まぁ3体目の(裂け目)効果が適応されないだけマシか。
鏡子
「メインフェイズに入る!俺は1枚セットして(未界域のモスマン)の効果発動!手札を選べ!外れればこいつが特殊召喚されて1枚ドロー!当たればマリガンだ!」
ユベル
「左から2番目だ!」
鏡子
「外れ!捨てられるのは(スノウ)!捨てて特殊召喚して1枚ドロー!そして捨てられた(スノウ)は……(グラファ)を手札に!」
鏡子 手札6→5→4→3→4→5
ユベル LP4000→5800
鏡子
「(闇の誘惑)発動!2枚ドローして手札の(sin·スターダストドラゴン)を除外!よし!そしてフィールド魔法(暗黒界の門)を発動!これで(失楽園)は破壊される!」
ユベルの背後の枯れ木は粉砕され、代わりに俺のフィールドに巨大な門が建った。
鏡子 手札5→4→6→5→4
ユベル
「チィ!でも門の効果により悪魔族モンスターである(ラビエル)の攻撃力は4300にアップする!」
幻魔皇ラビエル 攻4000→4300
鏡子
「さて、どんどん制圧盤面を剥がしていこうか。(カップ·オブ·エース)を発動!コイントスして当てると2枚ドロー。外すとお前が2枚ドロー。どうする?」
ユベル
「……ここは止めさせてもらうよ。(失楽の霹靂)の効果発動!(降雷皇ハモン)が存在する時、魔法·罠が発動した時に発動出来る!その発動を無効にして、その後に(ハモン)を守備表示にする!」
現れた黄金の盃は無数の雷によって焼き払われた。これで妨害は使い切った。
鏡子 手札4→3
鏡子
「これで門が使える!(門)の効果発動!墓地の(スノウ)を除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられたのは(ブラウ)!1枚ドロー!」
鏡子 手札3→2→3→4
あっ、揃った。爆アドコンボするぜ。
鏡子
「俺はモンスターをセット。(強制転移)発動!お前のモンスターと俺のモンスターを入れ替える!」
ユベル
「クッ……僕は(降雷皇ハモン)を選ぶ」
鏡子
「俺はさっきセットしたセットモンスターと交換だ」
突如として時空の渦が現れ、(ハモン)とセットモンスターを吸い込んで相手のフィールドに飛ばされた。
鏡子
「(ハモン)を攻撃表示にしてバトルフェイズ!(ハモン)でセットモンスターを攻撃!失楽の霹靂!」
上空から放たれる雷の雨あられ。セットモンスター(メタモルポット)は粉砕された。
鏡子
「(メタモルポット)の効果発動!お互いに手札を全て捨てて5枚ドロー!チェーンして(ハモン)の効果!モンスターを戦闘破壊した場合相手に1000バーンを与える!地獄の贖罪!」
ユベル
「暗黒界は手札を捨てると効果を発動し、そして相手に捨てられるとさらなる力を発揮する。それを狙っていたのか!グウゥゥ!」
ユベル LP4800→3800 手札3→0→5
鏡子 手札2→0→5
鏡子
「捨てられたのは(グラファ)と(ケルト)!効果発動!(ケルト)は自己蘇生して更に(グラファ)をリクルートする!(グラファ)は相手フィールドのカード(覚醒の三幻魔)を破壊して、更に相手の手札を1枚見て、それがモンスターなら俺のフィールドに特殊召喚する!俺は1番左をピーピングする!」
ユベル
「(覚醒の三幻魔)の効果でLPを合計8700回復!暗黒界はどれも墓地で効果を発動する……2つ目の効果が薄いのか」
ユベル LP4800→13500
地面に降り立つ(ケルト)と、地面を割って出る(グラファ)。そして辺りに瘴気が立ち込める。(覚醒の三幻魔)は破壊され、ユベルの1番左の手札からは(カオス·コア)が見えた。
鏡子
「選ばれたのは(カオス·コア)!だがフィールドが埋まって特殊召喚出来ない!……俺はカードを3枚セットしてターンエンド」
鏡子 LP4000 手札2 伏せ3
フィールド(暗黒界の門)
暗黒界の鬼神ケルト 攻2400→2700
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
降雷皇ハモン 攻4000
未界域のモスマン 守400
ユベル LP13300 手札5 伏せ0
幻魔皇ラビエル 攻4300
七精の開門
ユベル
「僕のターンドロー!」
ユベル 手札5→6
ユベル
「僕は手札を1枚捨てて(七精の開門)の効果発動!墓地の攻守0のモンスターである僕、(ユベル)を特殊召喚!」
ユベル 手札6→5
ユベルの後ろで聳える斜めに傾いた7つの柱の中心から黒き翼を持つ悪魔が大地に降り立った。
ユベル
「僕は(カオス·コア)を召喚。そして(混沌の召喚神)を除外して(失楽園)を手札に加えるよ」
ユベル 手札5→4→5→4→6
(メタモルポット)で落ちていたか。
ユベル
「バトルだ!(ラビエル)で(ハモン)を攻撃!天界蹂躪拳!」
(ラビエル)より溢れる膨大なエネルギーを湛えた平手が(ハモン)に炸裂。粉砕された。
鏡子 LP4000→3700
ユベル
「(失楽園)を発動。そして効果発動だよ。フィールドに(ラビエル)が存在するから2枚ドローする!」
鏡子
「永続トラップ発動!(便乗)!これで俺はお前がドローする度に2枚ドロー出来る!」
ユベルがリンゴを齧っていると、俺のフィールドに金貨が詰まった袋を持ってニヤける二人のおっさんが現れた。なんか腹立つな。
ユベル 手札6→5→7
ユベル
「僕は(七精の開門)の効果発動。フィールドにレベル10のモンスターがいるので、永続魔法2枚目の(七精の開門)を回収!」
後続もバッチリだな。
ユベル 手札7→8
ユベル
「僕はカードを2枚セットして、エンドフェイズに僕の効果が発動。僕がこの場に留まる為に(カオス·コア)を生贄にする」
ユベル LP13300 手札5 伏せ2
フィールド(失楽園)
幻魔皇ラビエル 攻4000
ユベル 攻0
七精の開門
鏡子 LP3700 手札2 伏せ2
暗黒界の鬼神ケルト 攻2400
暗黒界の龍神グラファ 攻2700
暗黒界の龍神グラファ 攻2700
未界域のモスマン 守400
便乗
鏡子
「俺のターンドロー!」
鏡子 手札2→3
鏡子
「(カップ·オブ·エース)を発動!コイントス!」
コイントス 表
鏡子
「よっしゃ!2枚ドロー!」
鏡子 手札3→2→4
鏡子
「俺は1枚セットして(墓穴の道連れ)を発動!お互いに手札を見せて、1枚捨てさせて1枚ドローする!」
ユベル手札
·暗黒の招来神
·混沌の召喚神
·失楽の霹靂
·七精の開門
·ハイパー·ブレイズ
鏡子
「俺は(暗黒の招来神)を捨てる」
ユベル
「僕は(暗黒界の狩人ブラウ)を捨てる」
鏡子
「その後お互いに1枚ドロー。そして(便乗)でドローして(ブラウ)で1枚ドロー」
鏡子 手札3→2→1→2→4→5
ユベル 手札5→4→5
鏡子
「(未界域のサンダーバード)の効果発動!当てるとセットカードを破壊だ!」
ユベル
「左から2番目だ!」
鏡子
「捨てられたのは(グラファ)!特殊召喚して1枚ドローして(グラファ)の効果で(失楽園)を破壊!」
鏡子 手札5→4→3→4
墓地より吹き出す瘴気によって枯れ木は破壊され、代わりに雷を身に纏う大鳥が姿を表した。
鏡子
「俺はレベル8の(サンダーバード)と(グラファ)でオーバーレイ!現れろ!聖域を守る守り神!ランク8!(森羅の守神アルセイ)!」
ユベル
「見たことのない召喚法……でも関係ないよ!トラップ発動!(爆導索)!このカードと同じ列にあるカード。僕と君の伏せカードと(アルセイ)を破壊する!」
鏡子
「ば、(爆導索)だとぉ!」
ユベルの後方から放たれた爆導索はフィールドで炸裂し、(ユベル)と(アルセイ)とセットカード(手札抹殺)が破壊された。欲張って手札貯めようとしたのが仇になった!
ユベル
「(ユベル)が自身の効果以外で破壊された時、僕の愛は深化する!(ユベル-Das Abscheulich Ritter)!」
(ユベル)が砕けて現れたのは双頭の禍々しい龍。あいつユベルのエンドフェイズに(ブラック·ホール)してくるんだよなぁ……にしても本当に(抹殺)が逝ったのが辛い。
鏡子
「くぅ!俺は(モスマン)をリリースして(ゴルド)をアドバンス召喚して戻して(グラファ)!更に(ケルト)戻してグラファ!」
鏡子 手札4→3→4→5
鏡子
「伏せていた(取引)を発動!お互いに1枚ドローして1枚捨てる!(便乗)でドロー!」
鏡子 手札5→6→5→7
ユベル 手札5→6→5
鏡子
「捨てられたのは(スノウ)!デッキから(門)を加えて発動!墓地の(ブラウ)を除外して1枚捨てて1枚ドロー!」
鏡子 手札7→8→7→6→7
鏡子
「捨てられた(ゴルド)は自己蘇生する!フィールドにフィールド魔法がある時、エクストラデッキから(スターダスト·ドラゴン)を除外する事で(sin·スターダスト·ドラゴン)を特殊召喚!」
鏡子 手札7→6
天高く飛翔して、俺のフィールドに降り立つのは、縁が黒みがかった銀色の竜。
鏡子
「俺は(グラファ)とレベル8の(sin·スターダスト·ドラゴン)でオーバーレイ!現われろランク8!古代技術の結合魔神!(宵星の機神ディンギルス)!効果発動!このカードが特殊召喚に成功した場合に相手のフィールドのカードを1枚選んで墓地送り!」
(ディンギルス)の単眼が青く輝くと、禍々しいドラゴンは光となって消えた。
鏡子
「(ユベル)が進化出来るのは破壊された時!墓地へ送れば破壊されない筈!」
ユベル
「まだだよ!(ユベル-Das Abscheulich Ritter)がフィールドを離れた時、愛は究極の姿へ深化する!見せてあげるよ!僕の究極進化態を!(ユベル-Das Extrmer Traurig Drachen )!」
ウッソ!?(ユベル)第2形態は非破壊貫通するのかよ!
双頭の龍はさらなる進化を遂げ、胴体に顔が出来、四肢の関節に目が生えるというおぞましい姿へと変化した。
鏡子
「とりあえず(神秘の中華なべ)を発動!(ディンギルス)リリースして2600回復!(ゴルド)を戻して(グラファ)!」
鏡子 手札7→6→7 LP3700→6300
鏡子
「(未界域のビッグフット)の効果発動!当たると表側のカードを対象に破壊!」
ユベル
「真ん中だ!」
鏡子
「選ばれたのは(ゴルド)!捨てて(ビッグフット)を特殊召喚して1枚ドロー!捨てられた(ゴルド)は自己蘇生!」
鏡子 手札7→6→5→6
鏡子
「俺はレベル8の(ビッグフット)と(グラファ)でオーバーレイ!エクシーズ召喚!現われろランク8!我を守る聖なる盾!(神竜騎士フェルグラント)!そしてすぐ効果発動!素材である(グラファ)を墓地へ送り、(ユベル)第3形態の効果を無効にする!セイントバリア!」
おぞましい悪魔を透明な膜が包み込み、(ユベル)第3形態の戦闘耐性は無力化された。
鏡子
「(ゴルド)を戻して(グラファ)!俺は(グラファ)2体でオーバーレイ!大いなる龍よ!今ここに聖なる傷を刻み込み、我に仇なす悪魔を祓え!エクシーズ召喚!(聖刻神竜エネアード)!効果発動!素材である(グラファ)を墓地へ送り、手札を1枚リリースする。リリースした分だけ俺はカードを選んで破壊!俺は(ラビエル)を破壊!」
赤き神竜から放たれた光のブレスは、青い悪魔をチリ1つ残さず消滅させた。
鏡子 手札6→5
鏡子フィールド
暗黒界の門
聖刻神竜エネアード 攻3000 素材1
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
神竜騎士フェルグラント 攻2800 素材1
鏡子
「バトルフェイズ!(グラファ)で(ユベル)第3形態に攻撃!暗黒の吐息!」
半透明な膜に包まれた悪魔は、(グラファ)のブレスに呑まれてなすすべなく破壊された。
ユベル LP13500→10500
鏡子
「攻撃反応はないな?攻撃続行!(エネアード)、(フェルグラント)でダイレクトアタック!」
ユベル
「ぐわぁぁ!」
ユベル LP10500→7500→4700
鏡子
「制圧は十分!俺はカードを1枚セットしてターンエンド!」
鏡子 LP6700 手札4 伏せ3
フィールド(暗黒界の門)
聖刻神竜エネアード 攻3000 素材1
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
神竜騎士フェルグラント 攻2800 素材1
便乗
ユベル LP4700 手札5 伏せ1
次のターンで決着がつく。なのにどうしてユベルはあんなに恍惚とした笑みを浮かべているんだ?
ユベル
「この僕をここまで愛するか……僕には十代がいるけど……僕もその愛に応えないとね!僕のターンドロー!」
ユベル 手札5→6
いや、別に愛してはないッス。あっ、そういえば確かコイツ痛みを分かち合う事が愛と勘違いしてるんだっけ。だったら仕方ない。
ユベル
「墓地の(混沌の召喚神)を除外して最後の(失楽園)を手札に加えて発動!見せてあげるよ!これが僕の切り札だ!(次元融合殺)!墓地の幻魔を全て除外して(混沌幻魔アーミタイル)を特殊召喚!」
巨大な闇の渦が3体の幻魔を呑み込み、幻魔の特徴を継いだ悪魔が顕現した。(取引)で(ウリア)落ちてたか……でも対処は出来る!
鏡子
「トラップ発動!(バージェストマ·ディノミスクス)!効果で手札を1枚捨てて(失楽園)を除外!捨てたのは(ベージ)!特殊召喚!」
不気味な生き物が枯れ木に絡みつき、枯れ木は腐食していった。そして墓地から飛び出すやさぐれた槍兵。
鏡子 手札4→3
ユベル
「……まぁいい。(混沌幻魔アーミタイル)は1ターンに1度、相手に10000ポイントの戦闘ダメージを与える!対象は(グラファ)!全土滅殺転生波!」
鏡子
「そんな愛はお断りだ!(神竜騎士フェルグラント)の効果発動!素材をきってこのターン(アーミタイル)の効果を無効にして完全耐性を付与!セイントバリア!」
混沌の悪魔は薄い膜に包まれ、おぞましい波動は膜から出ることはなかった。
ユベル
「クッ……僕の愛を受けないなんて!お互いに傷つけ合うのが愛し合うということじゃないのか!」
鏡子
「生憎と俺がいたところは傷つけ合うというより押さえつけ合うデュエルが主流だからな。それにお前がどういう仕打ちを受けたのかは知らないが、その愛は人間には受け入れ難いよ」
先攻制圧という概念が薄いこの世界では、やはり受け入れ難い物があるんだろう。
ユベル
「クッ……(七精の開門)の効果発動!手札を1枚捨てて、墓地から僕を特殊召喚!(キラー·トマト)を召喚。カードを2枚セットしてターンエンドだよ。エンドフェイズに(キラー·トマト)を生贄にするよ」
ユベル LP4700 手札2 伏せ3
ユベル 攻0
混沌幻魔アーミタイル 攻0
鏡子 LP6700 手札3 伏せ2
フィールド(暗黒界の門)
聖刻神竜エネアード 攻3000 素材1
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
神竜騎士フェルグラント 攻2800 素材0
暗黒界の尖兵ベージ 攻1900
鏡子
「俺のターンドロー!」
鏡子 手札3→4
鏡子
「(エネアード)の効果発動!素材を取り除き、手札を2枚リリース。伏せを2枚破壊する!」
(エネアード)の放つ光の奔流が伏せ2枚を飲み込んだ。
鏡子
「(貪欲な壺)を発動!墓地の(サンダーバード)、(ビッグフット)、(アルセイ)、(モスマン)、(ディンギルス)を戻して2枚ドロー!」
鏡子 手札4→2→1→3
鏡子
「良いカードが来た!(ベージ)を戻して(グラファ)!(ベージ)通常召喚して更に(グラファ)!究極至高!その絶大なる力を解き放て!速攻魔法(超融合)発動!手札を1枚(ベージ)を捨てて発動!お互いのフィールドのモンスターで融合!」
ユベル
「僕を融合!?でもそんなのは通さない!トラップ発動!(神の宣告)!これで無効にして……発動出来ない!?」
鏡子
「無駄だ!(超融合)の発動に対して相手は効果をチェーン出来ない!俺は(グラファ)3体と(ユベル)で融合!3柱の龍神よ、痛みに歪んだ悪魔よ!今こそ大いなる力で交わりて、新たな世界を生み出し給え!融合召喚!現れろ!我らが世界の創造主!(暗黒界の混沌王カラレス)!」
鏡介 手札3→2→1
鏡介
「(カラレス)の効果発動!お互いのプレイヤーは墓地と除外されているカードを任意の枚数デッキに戻して、戻した枚数5枚につき1枚ドローしてドローした数捨てる!俺は墓地の12枚と除外されている3枚をデッキに戻して3枚ドローして3枚捨てる!」
ユベル
「僕は墓地の10枚と除外されている2枚を戻して2枚ドローして2枚捨てるよ」
鏡子 手札1→4→1
ユベル 手札2→4→2
鏡介
「(便乗)でドローして、捨てられた(ベージ)、(ゴルド)の効果発動!それぞれ特殊召喚して(グラファ)2体!」
鏡子
「チェックメイトだぜ!(カラレス)で(アーミタイル)を攻撃!カラーレスワールド!更に(グラファ)2体で攻撃!暗黒の吐息ニレンダァ!」
形容不能な空間の中にいた(アーミタイル)の身体が歪み粉砕、更に真っ黒なブレスに呑まれた(ユベル)は断末魔を上げながら地面に倒れた。倒れた瞬間。ユベルは元の体に戻った。
ユベル LP4700→800→-2200→-5200
ユベル
「フフフ……負けた……か。でも、お前なんかの下僕になるなら……死ぬのも悪くは……?」
倒れて不敵な笑みを浮かべてクッ殺的発言をするも、消えずに困惑するユベル。
鏡子
「そう簡単に死ぬなんて言うな。(カラレス)様の力で法則を歪めてもらった。さっき言った通り、別に心まで屈しろなんて言うつもりは無い。ユベル。君は、君が十代と魂の融合をする為の餌になればいい」
ユベル
「魂の……融合?」
鏡子
「君にも利がある話さ。十代は知っての通り正義感が強く、困ってる人は見過ごせないだろう。そこで仲間を5人殺し、彼の1番の友人を目の前で殺したように“見せかけた”極悪非道の俺と、彼らを異世界に放り込んだが俺に哀れにも捕らえられたユベルという構図を作ることで、十代はきっと(超融合)で君を巻き込んで助け出してくれるだろう。君も十代と1つになれてWin-Winさ」
ユベル
「な、なるほどねぇ。でもそれをする君の利点はなんだい?恩返しだけではないだろう?」
鏡子
「全てはカラレス様の意のままに。俺はカラレス様が予知した破滅から逃れる為に動くのさ」
ユベルは顎に手を当て、思考を深めると、不敵な笑みを浮かべた。
ユベル
「いいよ、乗ってあげる。でも、今までに言った通り、これは契約的な付き合いだ。心まで君の物にはなったりはしない」
鏡子
「十代の前では少しぐらい演技してもらいたかったが……まぁいい。でも、気をつけな。俺はお前の使いは荒々しいからな」
さて、(ユベル)と接触する事は出来た。後は十代を待つだけだな。
ユベル
「十代と会う前に、デュエルしたい相手がいるんだ」
鏡子
「ほぅ?それはどちらで?」
ユベル
「アモン·ガラム。僕が今まで育てたご馳走さ。ついてきてくれ。いい場所を見つけたんだ」
ユベルはそう言って、付いてくる様に促した。俺はそれに従い、砂漠の中へと進んでいった。