36.異世界からの帰還。破滅に備えて
〜オベリスクブルー女子寮〜
自室に戻って数分待っていると、真っ黒な球体が部屋の真ん中に出てきて、中から鏡子が出てきました。
鏡子
「ただいま。待ったか?」
透子
「ええ、数分程」
鏡子
「それは悪かったな。それじゃあ……何から話すべきかな?」
本当に聞きたい事は沢山あるのですが……まずは……
透子
「貴方が持っていた未来から持ってきたかの様な強力なカード。あれはどこから持ってきたんですか?」
鏡子
「ウッ、早速ぶっこんできたな……しゃあない。腹くくるか」
鏡子はポケットから、片手に収まる程の、液晶画面がついた機械を取り出してきました。PDAよりは大きいですね……
鏡子
「これが俺のカードの種。こいつを使う事で、俺が元いた世界からカードを手に入れる事が出来る」
透子
「えっ?ちょっと待ってください。元いた世界?鏡子って別の世界から来たんですか!?」
鏡子
「あぁすまん。そこからだよな。俺は別の世界から魂とデッキとこの機械……スマホを持って透子の身体に入ってきた。聞きたければ俺のいた世界のデュエルについて話そうか?」
鏡子のいた世界のデュエル。鏡子レベルのデュエリストがゴロゴロいる世界は確かに凄く気になります。
透子
「はい。確かに気になります。デュエル歴3年のデュエリストある鏡子があんなに力があるんですから、それよりももっと凄いデュエリストがいっぱいいるんですよね?」
鏡子
「まぁな。それじゃあちょっとスマホで1つの動画を見てもらおうか」
鏡子がスマホという機械の画面を起動して、数年前に投稿されたらしき1つの対戦動画を見せてきました。
結論を言うと、鏡子が説明してくれても、何が起きてるのか理解できませんでした。
たった1枚の手札から何度もサーチとドローを繰り返して手札を補充しながらモンスターを大量展開するデュエリスト。それに対し相手側は手札から罠やモンスター効果を発動させて妨害しますが、それでも高い制圧力を持った高レベルのシンクロモンスターが2体並びました。
相手側も巧みに妨害を踏み抜き、ドローとサーチを連打して、正気を疑いそうな程に殺意の高い融合モンスターを連続で出して場を一掃し、LPが8000もあったのにワンキルまで持っていきました。
透子
「これが……鏡子がいた世界のデュエル……」
鏡子
「まぁな。LP4000なんて容易に消し飛ぶ世界なんだぜ?俺の世界は。セットエンドなんてリバーステーマぐらいしかしない、4か5ターンあれば決着し得る高速なデュエルさ」
確かに……こんな展開されたら並のアカデミア生徒は……いえプロでも歯が立ちません。
透子
「最後に手紙に書かれていた破滅について話してくれませんか?」
鏡子
「そうだな……ぶっちゃけ分からん」
え?分からないんですか?
鏡子
「ああ、俺は今までユベルがトチ狂って超融合で十二次元融合とかするんだと思ってたんだが……どうやら違うみたいなんだよな」
カラレス
「その疑問には私が答えよう。ライトロードの諸君にも聞いてもらうべく、ジャスティス·ワールドに来てもらう」
声がしたかと思ったら突然辺りが真っ暗になり、気づいたらジャスティス·ワールドに来ていました。
突然空が形容不能な色に染まり、ガロスさんがあわてて飛び出してきました。
ガロス
「何事だ!……な!(グラファ)!まさかジャスティス·ワールドを侵攻しに来たとでも言うのか!」
(ガロス)さんの指差す方を見ると、突然場が変化して困惑しているのか凄まじい速さで瞬きしている(グラファ)の姿がありました。
カラレス
「私の名前は(カラレス)。安心してくれ、敵意は無い。今後訪れる【破滅】について情報を交換したいと思い、ここを訪れた。隊長であるルミナス君はいるかね?」
ガロス
「(カラレス)だと!?これは俺だけでは手に余るか……隊長は休日で深い眠りについているからすぐには出られない。準備が終わるまでは我々のエントランスで待機してくれないか?」
カラレス
「分かった。それでは案内をお願い出来るかな?」
ガロス
「……あぁ、こっちだ」
複雑な表情を浮かべて先導する(ガロス)さん。それについていくように、(グラファ)さんや私が後をついていきます。
〜 エントランス 〜
15分程待っていると、少し不機嫌そうなルミナスさんが他のライトロードの皆さんを連れてエントランスにやってきました。
カラレス
「貴方がライトロードの隊長ルミナスさんですね?本来ならば事前に連絡を入れるべきなのでしょうが、連絡先を持っていなかった故、突然の来訪になってしまいました」
ルミナス
「うん……大丈夫、気にしないで。それよりも話はなんだい?」
カラレス
「私の予言によると、近々……具体的には4月から破滅との戦いが始まると出ている。その為に、諸君と協力関係を築きたい」
ルミナス
「破滅……その予言は頼りになるのかい?破滅が本当ならば協力は惜しまないけど……」
不審げに不気味な空間を見つめる(ルミナス)さん。まぁ確かに予言なんて胡散臭いですもんね。
カラレス
「私は何度か予言を残した事があるが、そのどれもが的中した。これでどうにか納得していただけないだろうか?もちろん、そちらで何か要望があるならば、こちらも手を尽くそう」
ルミナス
「……分かった、信じるよ。その代わり、そちらの下級の暗黒界モンスターを何人か派遣してソーラー·エクスチェンジの手伝いをして欲しい。それが条件だ」
ソーラーエクスチェンジってライトロードの皆さんだけが使える技術じゃなかったんですね……
カラレス
「感謝する。明日にでも(ベージ)達を派遣しよう。あと、これは余談なんだが、ここから南の方向に(裁きの龍)に酷似した黒いモンスターがいたんだが、あれは何かね?」
ルミナス
「あぁ……あれは(戒めの龍)といってね……強力な力は持っているものの、僕らでは使役できなくて放置されているんだ」
鏡子
「ならば俺にいい考えがある。(戒めの龍)の召喚条件は(裁きの龍)と違ってライロが4種類以上除外されていることなんだ。つまりライロに除外関係の力を与えれば飼いならせる筈だ」
透子
「でもライトロードは除外が天敵のテーマ。どうやって手に入れるんですか?」
私がそう尋ねると、鏡子は1枚のカードを見せてきました。
鏡子
「(暗黒界の洗脳)。こいつをかけてライロをトワイライトロードに進化させる!」
……え?……いや、え?
訳も分からずに辺りを見ると、多くのライトロードの皆さんが困惑し、(ガロス)さんは槍を向けていました。
鏡子
「まぁそんな反応になるだろうとは思っていたよ。俺は別世界の人間でね、俺がいた世界には(グラファ)の放つ(洗脳)によって(ライコウ)が(トワイライトロード·ファイター·ライコウ)へ変化したというバックストーリーがあるんだ。ちなみにトワイライトロードは4体確認されている」
鏡子がそう言うと、ポケットから4枚のトワイライトロードのカードを見せてきました。
ルミナス
「別世界の人間……それなら君が初見で(裁きの龍)や(ミネルバ)の効果を知っていたのに辻褄が合うわけだ。でももし失敗したら……」
ルミナスさんは凄く悩んでいるようです。私もこの件は中々難しいと思っています。
鏡子
「もし失敗したら責任もってどうにかしてやる!オラァ!喰らえぇい!」
鏡子が前にいた(ライコウ)さんに(洗脳)を発動すると、(ライコウ)が苦しげな咆哮を上げて黒い光に包まれました。
光が収まると、黒のローブを纏い赤い刀身のナイフを咥えたライコウさんがいました。
透子
「あの……(ライコウ)さん?大丈夫ですか?」
ライコウ
「……意識はしっかりしているから問題ないが……何かモヤモヤす……」
鏡子
「もし想定通りだ!よかったなソフ○バ○クのお父さん」
鏡子がそう口にした瞬間。(ライコウ)さんは声にならない叫びを上げながら鏡子に飛びかかりました。
焦った様子で、(ライコウ)さんを両手で抑えようとする鏡子。(ライコウ)さんの頭をガッチリ掴み、(ライコウ)さんの頭からギシギシと鳴ってはいけない音が鳴っています。
ジェイン
「(ライコウ)……ステイ」
静かな口調で口を動かす(ライトロード·パラディンジェイン)さん。その言葉を聞いて、どうにか(ライコウ)さんは怒りを鎮める事が出来ました。
ジェイン
「理由はわからないけど、(ライコウ)は“お父さん”というと怒り出すの、気をつけて」
(ライコウ)さんを優しく抱きかかえ、物静かな口調で告げる(ジェイン)さん。
鏡子
「なるほど、トワイライトロードになると心に秘めてる何かを拗らせるって訳か。でも戦闘や日常生活には支障をきたさないだろうな」
ルミナス
「そう……かもしれない。でも少し時間が欲しいんだ。時間は……1週間ぐらいは欲しいかな」
鏡子
「俺等はもうすぐ冬休みの時期。時間はまだあるから構わねぇぜ」
鏡子がそう答えると、(カラレス)が声を発しました。
カラレス
「鏡子君。さっきの(ライコウ)君の騒動を見ていて思ったのだが、どうやら君はまだ自分の中に眠る力を引き出しきれていないようだ」
鏡子
「えっ?そうなのか?」
カラレス
「ああ。今の君は攻撃力900相当といったところかな?そこで、戦闘のプロが集うライトロード達に稽古をつけてもらうのはどうだ?」
攻撃力900がどれくらいすごいのか……よく分からないです。
そういえば、最新の科学兵器で武装したなんてフレーバーテキストを持ってる(科学特殊兵)の攻撃力は800でしたね。そう考えると結構強いですね。こんなところで授業の成果が生きるとは思いませんでした。
科学特殊兵
レベル3/闇属性/戦士族/攻 800/守 800
未知の生物に対抗するため、最新の科学兵器を装備した兵士。背中のコンテナにはさまざまな兵器が収納されている
ガロス
「我々としては問題はない。教えると言うことは、それだけで我々の成長に繋がるからな。こちらには空いている寝床や食堂がいくつか存在する、充分な生活は送る事が出来るだろう」
鏡子
「住み込みで訓練ってわけか、了解。しばらく世話になる。朝と昼は訓練、夜は透子とデュエル。充実極まる冬休みになりそうだぜ」
え?なんで私がジャスティス·ワールドに残る流れになっているんですか?まぁ冬休みの宿題ぐらいしかやることないのでいいんですけど……
透子
「【破滅】に備える為のデュエル合宿ってところですね。お互い頑張りましょう!」
こうして数日後、宿題を配られた私は早速ジャスティス·ワールドへ向かいました。
〜 透子の部屋 〜
透子
「バトル!攻撃力8000の(ライトロード·ドラゴングラコニス)で(グラファ)を攻撃!ジャッチメントキャノン!」
鏡子
「うわぁ〜負けたぁ〜!」
鏡子のフィールドの妨害の何とか潜り抜けて、圧倒的な大打点で勝負を決める事が出来ました。
鏡子がジャスティス·ワールドで住み込みで訓練し始めて、はや3日。私の宿題は鏡子の手伝いもあって初日で全て終わり、昼は(ライラ)さん監修の元(ベージ)さんと共にソーラーエクスチェンジのお手伝い。夜は鏡子とテーブルデュエルをして日々を過ごしています。
鏡子が異世界から持ってきたトワイライトロードのカードや様々な墓地肥やしカードによって、私のデッキは格段に強くなっています。ですが、(生還の宝札)が発動されたデュエルでは太刀打ちすら出来ません。エクゾディアを揃えられた事もあります。
鏡子
「くっそ~悔しいぜ。あ、そろそろ夕飯時か。食堂行くぞ〜」
私は鏡子に連れられて食堂へ向かいました。
〜 食堂 〜
私と鏡子は、西洋風の料理に舌鼓を打ちつつも黙々と食事をしていると、突然鏡子がこう切り出してきました。
鏡子
「なぁ、俺は男になっちまったんだし、鏡“子”って名前はおかしいよな?」
透子
「え、えぇ……確かにそうですね」
鏡子
「だよな。そこで、俺はこれより古神鏡介に改名する事にするぜ」
突然そんな事を口にする鏡子、改め鏡介。これから呼び間違いに気をつけないとと思っていたら、料理を持ったジェインさんがやってきました。
鏡介
「お、(ジェイン)じゃん。服を見るにどうやらトワイライトロード化出来たようだな」
ジェイン
「うん。口がとても軽くて、今なら色んな事でお話出来そう」
あれ?(ジェイン)さんがよく喋ってる……光の結社との戦いで出したときもほとんど喋らなかったし、鏡介の稽古相手してる時もあまり喋らなかったから無口な人だと思ってたのに……これもトワイライト化の効果なのでしょうか。
ジェイン
「私、今までライトロードの皆と話す時ですら怖かったの。私が変な事を口にしたせいで、皆との関係が壊れちゃうんじゃないかって。そのせいか、どこか皆と距離が出来ちゃって。でも……」
ジェインさんの声色と表情が読み取りづらい顔から、今まで感じていた不安が滲んでいました。
ジェイン
「それも終わり。トワイライトロードになってからはそんな事を感じなくなった。ありがとう鏡子。私、これで皆と仲良く出来る」
ジェインさんの表情はまだ固いですが、僅かに微笑みながら鏡介にお礼を言いました。
鏡介
「分かるぜ、自分が喋ったらどうなるかとか考えすぎる時ってたまにあるよな。あと、俺はこれから古神鏡介って名乗るからよろしくな」
ジェイン
「うん。よろしく、鏡介」
あとさっき気づいたんですけど、しれっと私の名字と被せてきましたね……結婚とかしてるわけでもないのに……あれ?なんだかドキドキして……
ジェイン
「透子?大丈夫?顔、赤い」
透子
「え?そ、そんなことないですよ!別にドキドキなんて……」
鏡介
「そ、そうだぜ!?お、俺が恥ずかしいなんて……ゲホッゴホッ!ゴハァ!」
無理やり残りのご飯を掻き込み派手に咽る鏡介。慌ててごちそうさまをして、食器を抱えて片付けに行ってしまいました。
透子
「ご、ごちそうさまでした……私はとりあえず部屋に戻ります」
ジェイン
「うん。無理はしないで、相談なら頑張ってのるから……」
不安そうに私を見るジェインさんを尻目に、私は軽く胸を抑えながら部屋へ戻っていきました。
〜 夜 〜
部屋に戻ったはいいものの、結局ドキドキは収まらず、夜風に当たって落ち着いてみることにしました。
それにしても……なんでなんなにドキドキしたんでしょうか……デュエルしている時以外で鏡子……いや鏡介と一緒にいるといつもこんな風に……
そんな事を考えていると、訓練所の方から空気を裂く音がしました。
訓練所の方に向かい、ライラさんに教わった視力強化魔法を使うと、そこには弓矢を持って400mぐらいは先の的を次々に狙撃しているブラウさんと、縦横無尽に駆け回り様々な姿勢で正確に的を射抜く(フェリス)さんの姿がありました。
どうやら音の正体は(ブラウ)さんと(フェリス)さんだったようです、しかも何かを話しているみたいです。
せっかくなので聴力強化魔法も試してみましょう。体内の魔力を耳に集めて……
ブラウ
「ふぅ……いつ見ても(フェリス)さんの機動力には感嘆するばかりですよ」
フェリス
「ニャハハ、照れるねぇ……でも(ブラウ)の射撃精度には勝てないよ、流石のアタシでも400m先の頭を撃ち抜くのは厳しいから。ところで……(ブラウ)。少し変な事を聞いていいかな……って」
顔は見えませんでしたが……少し震えている声色からして(フェリス)さんは何やら大事な話をしそうです。
フェリス
「はっきり言って私の事……面倒くさい奴とか思ってない?こんな夜に呼び出して訓練に付き合ってなんて言ってさ」
(フェリス)さんが恐る恐る聞くと、(ブラウ)さんは含み笑いして返事をしました。
ブラウ
「何を言うのかと思えば……私はそんな事を思ったことは1度たりともありません。私にとって(フェリス)さんは同じ弓矢を持つ仲間です。私は哨戒という仕事上夜に活動する事もあるので、これくらいなんて事もありません。でも確かに夜に訓練しようとする理由は気になりますね。理由を聞いても?」
フェリス
「……そう言ってくれるとアタシも安心出来るよ。私、実は人に努力する姿を見せるのが恥ずかしくて……だから皆が訓練してる間は昼寝をして、夜にひっそりと的あてしてるの」
ブラウ
「それなら何故私と共に訓練を?」
フェリス
「そ、それは……(ブラウ)になら……いいかな……って」
なるほど……つまり(フェリス)さんが怠けてたのは面倒くさがりってだけじゃなかったのですね。これはちょっと申し訳ない事を聞いてしまいましたね。あと(ブラウ)さんなら訓練を見せてもいいってどう言う事なの……あっ……鼻が疼いて……
透子
「クチュン!」
私がくしゃみをした次の瞬間、私の右頬を鋭い何が掠めました。
痛みに気づいた時、更に首の皮を削ぐ程近くに何かが飛んできました。
そして、飛んできたものが矢であると理解した時には 目の前には猫耳の狩人が……
フェリス
「誰だ!って……なんだ透子ちゃんかぁ……びっくりしたぁ……あれ?お〜い返事出来る?」
翌日、私は医務室で起床し、(ライトロード·プリーストジェニス)さんに簡単な治療をされて、朝食を食べに向かいました。昨日何があったのでしょうか……夜風に当たりに行ったのは覚えているのですが……
〜 ジャスティスワールド南部 〜
約束の1週間が過ぎた。(ルミナス)は腹を括ってトワイライト化を果たし、既にカード化されている(ジェイン)、(ライラ)、(ライコウ)、(ルミナス)の4人がトワイライトロードになった。
トワイライトロードと化した(ルミナス)が実は女だったり、それを口にしてしまった俺は(ルミナス)の逆鱗に触れて全力の魔法攻撃を受けたがなんか上手く捌けてしまったりしたが、まぁ些細な事だろう。
そして、(戒めの龍)の捕獲は……なんとか成功した。
俺も戦闘に参加する事になったが、いくら才能があるとはいえ1週間程度の訓練でライトロード達と同等に戦える筈も無く、致命傷を受けた(ガロス)から(戒めの龍)の気を逸らす為に全力の魔力パンチをぶつけたぐらいしか戦果はなかった。
ライトロード側も(戒めの龍)に有効打が与えられずジリ貧状態。1度撤退して(裁きの龍)連れてこようなんて話も出たが、ここで空から(裁きの龍)に乗った戦士、(ライトロード·アークミカエル)が登場して(戒めの龍)に強襲。
(ミカエル)が登場してから一気に場が好転し、弱らせた所をトワイライトロード4人が放った魔法でどうにか封印もとい捕獲に成功した。
鏡介
「ぜぇ……ぜぇ……なんとか捕獲出来たな……」
オレが息を整えていると、(ミカエル)がライトロード達の労を労っていた。
ミカエル
「よくやった。ライトロード諸君」
ライデン
「ミカエル様。お久しぶりですね、私がライトロードに入った時以来ですね」
(ライデン)を筆頭に懐かしげに頷くライトロード達。(ミカエル)がライトロードを勧誘した感じなのかな。
ミカエル
「うん?君は誰かな?ライトロードに導いた覚えはないのだが……」
鏡介
「俺は古神鏡介。暗黒界の使い手だ。訳あって(戒めの龍)捕獲に協力していた。まぁあまり役にはたてなかったけど。部外者の俺が言うのもあれだけど、ありがとうな(ライトロード·アークミカエル)」
ミカエル
「どうして私の名前を知っているのかな?私が降臨したのはついさっきなのだが……」
なるほど、どうりで今まで姿を見なかった訳だ。どうにか誤魔化さないとな……
鏡介
「(カラレス)様から聞いたんだ、ライトロードは一人の戦士が創設し、名を(ミカエル)というってね。まぁ何はともあれ本殿に戻ろうぜ?そこでマスターが待ってるからさ」
ミカエル
「(カラレス)……か。その名前を聞いたのはいつだったかな?まぁいい。総員!本殿に帰還する!」
ミカエルの一声により、俺達の作戦は成功で幕を閉じた。
(戒めの龍)を捕獲して1週間、俺達の春休みが今日を以て終わりとなる。あの日から変わらず訓練した結果、効果を発動していない(ジェイン)とぎり互角ぐらいには力をつけることが出来た。つまり攻撃力1750相当だな。
(戒めの龍)の管理はトワイライトロードである(ライラ)と(ジェイン)が交互にするらしい。(ルミナス)は激務のせいで万年睡眠不足だし、(ライコウ)は犬だから妥当だな。
俺と透子は、ジャスティス·ワールドと俺達の世界を繋ぐ門の前で、ライトロード達に出迎えられていた。
鏡介
「今日で俺達は元の世界へ帰る。今まで世話になったな」
ルミナス
「ううん。君たちのおかげで、魔力も相当溜まった上に新たな戦力も手に入れる事が出来た。お礼を言うのはこっちだよ」
ミカエル
「明日からは破滅を齎す存在。ダークネスとの戦いが始まるだろう。気をつけるんだよ?」
カラレスから聞いていた破滅とは、【ダークネス】という存在らしく、普段は世界の隅っこに居座っているだけなのだが、静かに精霊世界と人間界の一部を侵食しているらしい。
しかもデュエルに負けると何もない世界に取り込まれてしまい、2度と元に戻らないらしい。(ミカエル)はこの事を伝える為にジャスティス·ワールドに再び降臨したそうだ。
事実確認が取れたライトロード側は、1週間前に正式に暗黒界との同盟を決定。破滅ことダークネスとの戦いに備え、さっきまで合同訓練をしていた。
透子
「はい、正直どれだけ立ち向かえるかは不安ですが、やれるだけやってみせます」
鏡介
「それじゃあ、次はフィールドで会おうぜ」
俺はそう言って透子と共に門を潜る。視界が光に包まれて、気づけばいつもの自室へと帰っていた。
〜 自室 〜
透子
「……戻ってきましたね」
鏡介
「あぁ……そうだな。そういえば俺、授業受ける時どうなるんだ?」
なんとなく口にした言葉。それに答えようとするも首を捻るのみの透子。
鏡介
「しゃあねぇな。校長に聞いてみるか。透子、ついてきてくれ」
透子
「は、はい……」
そして俺達は校長室へ向かい、鮫島校長に事態の説明をしに行った。
最初は信じられていなかったが、デュエルをしたら一発で分かってくれた。やっぱデュエル脳は偉大。はっきりわかんだね。
その後、俺は他のアカデミアの先生を全抜きしたらなんとかすると言われたが、特に苦も無く全抜きした。
その結果俺は古神鏡介として、オベリスクブルーの3年生として生活できる事になった。デュエルは問題無いけど普通の学科大丈夫か?工業高校出身だから数学Bとか物理は無理ぞ?まぁ、なんかあったら透子に頼ろうそうしよう。
最近透子見てると恥ずかしくなるけど背に腹は代えられない。
やることも無いので、オベリスクブルー寮のクッソフカフカなベッドに寝転びながら今までに習った魔法を反芻しながら眠りについた。