〜 校長室 〜
透子
「世界大会に出場……ですか?」
鮫島
「ええ、貴方達の実力はもう世界でも十二分に通用するものです。なので、広い世界のデュエルを見れば更なる高みに行けるのではと思い、推薦状を書いておきました。いかがですかな?」
世界大会……入学した時は行けたらいいなと思う程度でしたが、まさか本当に行けるとは思いませんでした。
鏡介
「もちろん行きます!行かせて下さい!必ず優勝トロフィーを担いでみせますよ!」
もう勝つ気でいる鏡介さん。ちょっと浮き足立っているんじゃないですか?まぁ勝てそうですけど。
透子
「私もお願いします。どこまで行けるかは分かりませんが、精いっぱい戦ってきます」
鮫島
「その言葉を待っていました。参加する大会はこちらです。船の出発は一週間後ですので、準備を進めておいて下さい」
私達はプリントを受け取り、校長室を去り食堂へ向かいました。昼食がまだですからね。
〜 食堂 〜
食堂。そこは多くの生徒が昼食をとり、ドローパンを買ってドローし、一喜一憂する場所です。
鏡介
「行け!(kozmo−スリップライダー−)でダイレクトォ!」
レッド生
「ギャァァァ!」
ちなみに小さいですがデュエルスペースもあり、鏡介がデュエルの決着をつけました。
鏡介
「良し!それじゃあドローパン2個とお前の1個交換な」
鏡介が持つドローパン2つを押し付けて、レッド生が持っていたドローパンを奪い取りました。
これが最近鏡介が思いついた美味しいドローパンをドローする方法です。名付けてマリガンパン。
方法は単純で、まずドローパンをドローした人にドローパンの交換を提案します。受諾すればそれでよし、断ればデュエルで強引に交換させます。最近はやりたがらない人が増えてきたので、ドローパン2つで交換を提案しています。
レッド生
「うえぇチョコミントだぁ……歯磨き粉だろこんなのぉ……」
悲哀に満ちた声で嘆くレッド生さん。私は好きですけどねチョコミント。私達の当たり枠です。
鏡介
「よし!ドローパン2個持ってきたぞ〜早速昼飯だ」
私の向かいに座る鏡介。いつもこんな風に座っています。
さっさと食事を済ませて、ドローパン開封です。
透子
「私はメープル味ですね、やっぱり甘い物は身体に染み渡りますね」
鏡介
「俺は……なんぞこれ?見た事ねぇ具だな……」
透子
「えぇと……そ、それ黄金の卵パンって奴じゃないですか?」
驚愕で声が跳ねそうになりましたが抑え込み、小声で話しかけます。
黄金の卵パン。それは学園内に居る鶏の1匹が1日1つだけ産み落とす金の卵を使ったパンで、とてつもなく美味しいと噂の代物です。その美味しさは、多くの生徒達がこの卵パンを求めてドローしていると言っても過言ではない程です。
鏡介
「黄金の卵パンって……あの卵パンか?これはマリガン相手には悪い事したな……まぁいいや」
鏡介は唐突に卵パンを半分に割り、私に向けて来ました。
透子
「本当に……いいんですか?」
鏡介
「おう、どうせならこの幸せを分け合おうぜ?皆には内緒な?」
渡されたドローパンを頬張ると、今までに食べた卵とは一線を画する濃厚な味が口の中に広がりました。
透子
「これ……美味しい……なんていうかその……美味しい」
鏡介
「感想になってねぇぞ……まぁ美味しいのは事実だな」
クッ……もっと私に語彙力があったなら……この美味しさを鏡介に伝えられるのに……
私達は十分程黄金の卵パンの味の余韻を噛み締めて、ようやく口を開くことが出来ました。
透子
「そういえば……世界大会のパンフレットを見てませんでしたね」
鏡介
「あぁ……そうだな。ええと……」
どうやら私と鏡介は違う大会に出るらしいです。潰し合いが起きないのを喜ぶべきか寂しいと思うべきか……
鏡介
「それにしても……大会に出る奴らってどれぐらい強いんだ?後攻は甘えとかいうレベルの制圧仕掛けてくるんじゃあ……」
いつにもなく暗い表情で俯く鏡介。いや、流石にそこまで酷い事はしない筈ですよ……そもそも鏡介はジェネックスで何度か戦ってるじゃないですか。
透子
「大丈夫です。そもそも鏡介なら先攻でウイルス2枚とエクシーズ数体叩きつければ、並大抵のデュエリストは手も足も出ませんよ」
鏡介
「もしプロに(次元の裂け目)とか使う奴いたらどうしよう……透子。俺の部屋に行って、大会に出場するプロを調べまくるぞ。もちろんそっちの情報収集も協力する」
ネガティブな発言から一転。絶対に勝つといった雰囲気を漏らす鏡介。やはり勝気な方が鏡介らしいですよ。
私達は食器を片付け、鏡介の部屋に行き、備え付けのパソコンを起動して情報収集を始めるのでした。
〜 海上 〜
透子
「海は……キレイですね」
鏡介
「あぁ……そうだな」
私達は今、会場へ向かうために船に乗っています。鏡介の方が近いので、明日には船を降りてしまいます。
鏡介
「そういえば……透子にも魔力が少しはあるんだよな。少しテレパシーの練習でもしようぜ?」
透子
「え……私魔力あるんですか?遠くでも連絡出来るならしてみたいですけど……」
鏡介
「恐らくソーラーエクスチェンジによって発生した魔力の一部が体内に溜め込まれているって感じだろうな。攻撃力換算すると攻撃力600辺りか?やり方は(スノウ)から教わってるからな、早速やろうぜ」
その後、私達は船のあちこちに移動して通信を繰り返し、日が沈む頃には船の端から端までの通信に成功しました。あとはこれがどこまで通じるか……ですね。
〜 会場 〜
俺は受付を済ませ、デュエルフィールドに立っている。俺の今の服装は、パスカのそれ。ただし仮面はつけていない。
??
「君が僕の対戦相手だね?僕は鬼原太陽。僕のデュエルで世界の広さを教えてあげよう!」
チャラそうなのが今回の相手。鬼原太陽。下調べによると、最近サイバー流から破門された新人プロデュエリストらしい。
鏡介
「御託はいい。さっさとデュエルだ」
太陽·鏡介
「デュエル!」
太陽
「先攻は僕だよ!ドロー!」
太陽 手札5→6
サイバー流で先攻……インフィニティでも立てるのか?
太陽
「これが新たなサイバー流の力だ!僕は(サイバー·ドラゴンコア)を通常召喚!効果発動!デッキからサイバー魔法罠(サイバー·リペアプラント)を手札に加えて、(機械複製術)を発動!このカードは攻撃力500以下の機械族モンスターを対象にして、同名モンスターを2体まで特殊召喚!来い!(サイバー·ドラゴン)2体!」
太陽 手札6→5→6→5
太陽
「手札から(一時休戦)を発動!お互いに1枚ドローして次の君のターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる!そしてこれが僕の切り札だ!(パワー·ボンド)発動!フィールドの(サイバードラゴン)として扱う(コア)と(サイバードラゴン)で融合!(サイバー·ツインドラゴン)!」
太陽 手札6→5→6→5
鏡介 手札5→6
先攻でツイン?こいつ何いってんだ?
太陽
「僕は(サイバー·リペアプラント)を発動!墓地に(サイバー·ドラゴン)が存在する場合に発動できる!2つの効果が選べるけど、僕はデッキの光属性·機械族のモンスターを手札に加える効果を選ぶ!僕はもう一体の(コア)を手札に!」
太陽 手札5→4→5
太陽
「僕はカードを1枚セットしてターンエンド。エンドフェイズに(パワー·ボンド)のデメリットが発生するけど、(一時休戦)で無視できる。さぁ、君はこの攻撃力5600となった(サイバーツインドラゴン)を突破する事は出来るかな?」
太陽 LP4000 手札4 伏せ1
サイバー·ツイン·ドラゴン 攻5800
鏡介 LP4000 手札6 伏せ0
……これが大会レベルか……。まぁ1回戦だし、これぐらいレベルの低い奴も居るだろう。
鏡介
「俺のターンドロー!」
鏡介 手札6→7
鏡介
「俺は1枚セットして手札から(未界域のサンダーバード)の効果発動!手札を選べ!当たればこいつは墓地へ、外れれば選ばれたカードを捨てて特殊召喚して1枚ドロー!」
太陽
「中々にギャンブルなカードだね……いいよ。僕は真ん中のカードを選ぶ」
鏡介
「選ばれたのは(暗黒界の尖兵ベージ)!捨てて特殊召喚して1枚ドロー!捨てられた(ベージ)は自己蘇生!」
鏡介 手札7→6→5→6
太陽
「攻撃力2800を1ターンで……でもその程度じゃ僕の(サイバー·ツイン)は倒せないよ!」
鏡介
「この程度じゃ止まらねぇよ。俺は伏せていた(闇の誘惑)を発動!2枚ドローして2枚目の(ベージ)を除外!良し!カードを1枚セットして(未界域のビッグフット)の効果発動!(サイバー·バード)と効果は同じだ!」
鏡介 手札6→8→7→6
太陽
「またかい?僕は1番右を選ぶ!」
鏡介
「選ばれたのは(スノウ)!特殊召喚して1枚ドロー!捨てられた(スノウ)で(暗黒界の門)をサーチ!そして発動!効果発動!墓地の(スノウ)を除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられた(ブラウ)で1枚ドロー!」
鏡介 手札6→5→4→5→6→5→4→5→6
鏡介
「(魔界発現世行きデスガイド)を通常召喚!効果発動!デッキからレベル3以下の悪魔族モンスター(魔サイの戦士)を特殊召喚!」
鏡介 手札6→5
鏡介
「俺はレベル3の(デスガイド)と(魔サイの戦士)でオーバーレイ!異次元の海蛇よ、今こそこの世界に舞い降りて、異次元の架け橋となれ!エクシーズ召喚!(虚空海竜リヴァイエール)!」
本来なら召喚口上は省略するんだけど、せっかく表舞台に立つなら映えたいよな!
太陽
「へぇ……君エクシーズ使いなんだ。エクシーズなんて下らない。どうせ僕の(サイバーツイン)には届かないんだからね!」
こいつ何いってんだ(2回目)。エクシーズ実装されてもうすぐ1年経つんだぞ?未だにそんな認識なのかよ。
鏡介
「あぁ、確かにコイツの打点は素の(サイバーツイン)にすら劣る。だがコイツの存在価値はそこじゃない!(リヴァイエール)の効果発動!素材の(魔サイの戦士)を取り除き、除外されている(スノウ)を特殊召喚!」
(リヴァイエール)が異次元の裂け目を開くと、(スノウ)が飛び出してきた。そして墓地の(魔サイの戦士)が動き出す。
鏡介
「墓地へ送られた(魔サイの戦士)の効果発動!デッキから悪魔族モンスター(暗黒界の龍神グラファ)を墓地へ送る!そしてフィールドの(スノウ)を手札に戻して(グラファ)を墓地から特殊召喚!」
(スノウ)が天高く跳躍し、地面を割って(グラファ)が蘇る。
鏡介 手札5→6
太陽
「墓地からレベル8のモンスター!?だが問題ない。(サイバーツイン)の攻撃力の方が上回っている!」
コイツ攻撃力しか見てないのか?
鏡介
「ここからぶん回すから巻きで行くぞ!(取引)発動!お互い1枚ドローして1枚捨てる!捨てられた(スノウ)の効果発動!(門)を加えて発動!墓地の(ブラウ)除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられた(ブラウ)は1枚ドロー!(おろかな埋葬)発動!(グラファ)を墓地へ!そして(ベージ)戻して(グラファ)!」
鏡介 手札6→5→6→5→6→5→4→5→6→5→6
鏡介
「俺は(グラファ)2体と(サンダーバード)でオーバーレイ!燃えろ!灼熱の魂!今こそその滾る闘志を打ち放て!エクシーズ召喚!ランク8(熱血指導ジャイアントレーナー)!」
銀河の渦より現れたるは、バットを握るキャッチャー……多分。俺野球詳しくないから分からん。
鏡介
「(熱血指導ジャイアントレーナー)の効果発動!素材の(グラファ)を取り除き、1枚ドローする!それがモンスターなら800ダメージ!」
太陽
「(一時休戦)で僕にはダメージは入らないが……君にリスペクトというものがないのか……」
ん?……なんか言ったか?リスペクトが云々っていったよな?
鏡介
「ドローしたのは(墓穴の道連れ)!ちなみに(熱血指導ジャイアントレーナー)の効果は1ターンに3回発動できる!よって2回効果発動!ドロー!(暗黒界の龍神グラファ)!ドロー!(暗黒界の援軍)!」
鏡介 手札6→7→8→9
鏡介
「俺はフィールド魔法が存在するのでエクストラデッキの(スターダストドラゴン)を除外して(sin·スターダストドラゴン)を特殊召喚!(ビッグフット)と(sin·スタダ)でオーバーレイ!大いなる龍よ、その身に聖なる力を刻み込み、我に盾突く愚者を焼け!エクシーズ召喚!ランク8(聖刻神竜エネアード)!効果発動!手札·フィールドのカード。俺は手札の(グラファ)と(エネアード)をリリースして(サイバー·ツイン)と(サイバードラゴン)を選んで破壊する!」
鏡介 手札9→8→7
赤き竜が放つ光の奔流が2体を飲み込み、粒子となって霧散した。呆気ねぇな。
太陽
「……ざけるなよ……」
鏡介
「おん?」
太陽のさっきまでの余裕そうな表情は消え失せ、まるで仇敵を見るような目つきで俺を睨む。
太陽
「ふざけるな!デュエルモンスターズはな!モンスターの戦闘こそが醍醐味なんだよ!それを拒みやがって!お前にリスペクトってものは無いのか!それにモンスターをさも当然の様に捨てやがって!モンスターの絆すらないのか!」
……は?何いってんだコイツ(3回目)。遊戯王は基本的にモンスター並べて場を荒らして、効果でフィールドを制圧して相手を封殺するものだぜ?勝利を目的とするなら尚更な。それにコイツ効果破壊を認めないとか(マシュマロン)とかどう突破するんだか。
後、墓地に行くだけで絆が切れるのなら、そんな絆は願い下げだ。
鏡介
「無いね。お前のルールに則る義務は無い。俺は俺のデュエルをする。それに……俺と暗黒界の絆は裏側で除外されようとも切れはしない!カードを2枚セットして(墓穴の道連れ)発動!お互いの手札を公開し、それぞれ相手の手札を1枚捨てて1枚ドロー!俺が選ぶのは……(融合呪印生物−光−)!」
太陽
「僕は(ベージ)を捨てる!」
鏡介
「その後1枚ドロー!捨てられた(ベージ)は自己蘇生してすぐ(グラファ)!」
鏡介 手札7→5→4→3→4→5
鏡介
「伏せていた(闇の誘惑)を発動!2枚ドローして(ゴルド)除外!(取引)を発動!1枚ドローして1枚捨てる!」
鏡介 手札5→7→6→5→6→5
鏡介
「捨てられた(ベージ)の効果発動!蘇生!すぐに(グラファ)!俺は(グラファ)2体でオーバーレイ!高潔なる騎士よ!今こそ聖なる力を以て、我を守護する盾となれ!エクシーズ召喚!ランク8!(神竜騎士フェルグラント)!効果発動!素材の(グラファ)を取り除き、フィールドのモンスターに効果無効と完全耐性を付与する!よって俺は(フェルグラント)に耐性を付与する!セイント·バリア!」
薄い膜に包まれる(フェルグラント)。まぁいつもの光景だ。
鏡介 手札5→6
鏡介
「伏せていた(暗黒界の援軍)を発動!墓地の(スノウ)を蘇生して手札を1枚(ベージ)を捨てる。(ベージ)蘇生して2体を戻して(グラファ)!」
鏡介 手札6→5→7
鏡介
「俺はカードを2枚セットしてターンエンド。(ジャイアントトレーナー)のデメリットにより、俺は攻撃出来ないからな」
鏡介 手札5 LP4000 伏せ3
フィールド(暗黒界の門)
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
神竜騎士フェルグラント 攻2800 素材1
虚空海竜リヴァイエール 守1600 素材1
熱血指導王ジャイアントレーナー 守2000 素材0
太陽 LP4000 手札4 伏せ1
太陽
「僕のターンドロー!」
太陽 手札4→5
鏡介
「スタンバイフェイズにトラップ発動!(闇のデッキ破壊ウイルス)!コストとして(闇のデッキ破壊ウイルス)は攻撃力2500以上のモンスター(グラファ)をリリースして魔法か罠を宣言する。今回は魔法だ。相手フィールド、相手の手札、相手ターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、魔法カードを全て破壊する!」
(グラファ)の身体が弾け。中から不気味なウイルスが解き放たれ太陽のフィールドに襲いかかった。
太陽
「な!ウイルスカードだとぉ!ぐわぁぁ!」
太陽の手札
プロト·サイバードラゴン
サイバーロード·フュージョン
サイバネティック·フュージョンサポート
融合呪印生物−光−
サイバー·リペアプラント
魔法は3枚か。更に伏せていた(アタック·リフレクターユニット)にもウイルスが集り溶け落ちた。
太陽 手札5→2
太陽
「クッ……僕は墓地の(コア)を除外して効果発動!自分フィールドにモンスターが存在せず、相手にモンスターが存在する時にデッキから(サイバー·ドラゴン)を特殊召喚!そして(融合呪印生物−光−)を召喚!効果発動!このカードを含む融合素材モンスターをリリースして発動。そのリリースしたモンスターを融合素材とする光属性の融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する!」
鏡介
「待った!召喚成功時にもういっちょトラップ発動!(魔のデッキ破壊ウイルス)!コイツは攻撃力2000以上のモンスター(グラファ)をリリースして、相手フィールドのモンスター、手札、相手ターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、その内の攻撃力1500以下のモンスターを全て破壊する! よって攻撃力1100の(プロト·サイバードラゴン)、攻撃力1000の(融合呪印生物-光-)には消えてもらおうか!」
媒体となる(グラファ)が弾け、緑色のウイルスがばら撒かれる。ウイルスは太陽の(サイバー·ドラゴン)を残して他全てのモンスターを無惨に溶かした。
太陽 手札2→1
鏡介
「更にトラップ発動!(バージェストマ·ディノミスクス)!手札を1枚捨てて(サイバー·ドラゴン)を除外だ!」
謎の古代生物が(サイバー·ドラゴン)にまとわりつき、触れた箇所がどんどんと腐食していき、遂に汚泥となって地面にこびりついた。
鏡介
「捨てられた(ベージ)は自己蘇生!」
太陽
「そんな……僕は……こんなリスペクトのないデュエリストに負けるのか……ターンエンド……」
太陽 LP4000 手札0 伏せ0
鏡介 手札5 LP4000 伏せ0
フィールド(暗黒界の門)
暗黒界の尖兵ベージ 守1600
暗黒界の龍神グラファ 攻3000
神竜騎士フェルグラント 攻2800 素材1
虚空海竜リヴァイエール 守1600 素材1
熱血指導王ジャイアントレーナー 守2000 素材0
鏡介
「俺のターンドロー!」
鏡介 手札6→7
鏡介
「(ベージ)戻して(グラファ)!(神秘の中華なべ)を発動!(ジャイアントトレーナー)をリリースしてその攻撃力分、2800回復!(フェルグラント)の効果発動!素材の(グラファ)を取り除き、自身に完全耐性!」
鏡介 手札5→6→5 LP4000→6800
鏡介
「(門)の効果発動!墓地の(スノウ)除外して1枚捨てて1枚ドロー!捨てられた(ベージ)は自己蘇生!戻して(グラファ)!」
鏡介 手札5→4→5→6
本当なら(門)で(スノウ)除外して(リヴァイエール)で帰還。バウンスして(グラファ)も出来るんだが……フィールドの空きが無いっていうね。
鏡介
「バトルフェイズ!(グラファ)3体で攻撃!暗黒の吐息サンレンダァ!」
太陽
「そんな……バカなぁぁぁ!」
太陽 LP4000→-5000
鏡介
「対戦ありがとうございました。もし勝ちたければ妨害を覚えることをオススメしますよ」
俺はそう言い残し、会場を後にした。透子は今どうしてるんだろうな?もう相手を瞬殺してたりしてな。
〜 side透子 〜
私は今、世界の舞台に立っています。目につくのは沢山の人、人、人。物凄く緊張してしまいます。
ファルコン
『透子さん。大丈夫です、僕はデッキに入っていませんが、側に居ますから一人じゃないですよ?』
そう言われた瞬間、一気に不安が吹き飛びました。意外と現金だったんですね、私。
そんな事を考えていると、対戦相手がやってきました。名前は確か……
エックス
「君がアカデミアから推薦を受けたデュエリストだね?私の名はエックス。君の噂はジェネックスの頃から聞いているよ。プロ殺しの透子として……ね」
そんなに荒らしてたんですか鏡介。
透子·エックス
「デュエル!」
エックス
「私の先攻で行かせていただきます。ドロー!」
エックス 手札5→6
エックス
「私は(トラップ·スルーザー)を召喚!カードを3枚セットしてターンエンド」
トラップ·スルーザー(アニメオリカ)
レベル4/闇属性/機械族/攻撃力800/守備力1300
このカードがフィールド上に表側攻撃表示で存在する限り、このカードのコントローラーは永続罠カードの効果を受けない。
あれ?随分と穏やかなスタートですね?デッキ破壊と聞いていたので、てっきり1ターンで40枚削りきれるデッキだと思ってたのですが……
エックス LP4000 手札2 伏せ3
トラップ·スルーザー 攻800
透子 残デッキ55 手札5 伏せ0
透子
「思ってたよりも動きが遅いのですね?てっきり1ターンでデッキを全て削りきられると思ってましたよ。私のターンドロー!」
透子 残デッキ55→54 手札5→6
エックス
「中々無茶を仰る。私は永続トラップ!(モンスターレジスター)を発動!1000ライフポイントを払って発動できる。モンスターの召喚・特殊召喚に成功した時、そのカードのコントローラーはそのモンスターのレベルと同じ数だけ自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。これで貴方はモンスターを出す度にデッキが減っていきます。ちなみに、私は(トラップ·スルーザー)の効果により、その効果を受けません」
エックス LP4000→3000
モンスターレジスター(アニメオリカ)
永続罠
1000ライフポイントを払ってこのカードを発動できる。
モンスターの召喚・特殊召喚に成功した時、そのカードのコントローラーはそのモンスターのレベルと同じ数だけ自分のデッキの上からカードを墓地へ送る。
なるほど、そのカードでデッキ破壊するのですね?ん?“デッキから墓地へ送る”?
透子
「フ、フフフ……アッハハハ!」
エックス
「突然笑い出すとは……このコンボを見て正気を失いましたかな?」
確かに……こんな相手が爆アドを与えてくれると分かったら、気もおかしくなりますよ。
透子
「ハハハ……ふぅ、貴方は私を罠にかけたと思っているんでしょうけど、それは大きな間違いです!レディースアーンドジェントルメーン!これから起こりますは、悲劇ではありません!墓地を力に変える光の使者による、暴虐の宴です!」
さぁ!お楽しみはこれからです!
透子
「私は(ソーラー·エクスチェンジ)を発動!手札の(ジェネラルジェイン)さんを捨てて2枚ドロー!そして2枚墓地へ!」
送られたのは……(ウォルフ)さんと(隣の芝刈り)。ドローカードも良いですね。
透子 手札残デッキ54→50 手札6→5→4→6
エックス
「自分からデッキを削る……私のデッキを理解しながら……舐められたものですね」
透子
「言ったでしょう。墓地を力に変えると!墓地へ送られた(ウォルフ)さんの効果発動!デッキから墓地へ送られた時、特殊召喚!そして(レジスター)により4枚墓地へ!」
送られたのは……(ライコウ)さん、(ミネルバ)さん、(デビルズ·コメディアン)、(仁王立ち)。
透子
「(ミネルバ)さんの効果発動!デッキトップを1枚墓地へ!送られたカードは(ライトロード·アーチャーフェリス)!このカードはモンスター効果で墓地へ送られると特殊召喚!レベルは4なので4枚墓地へ!」
透子 残デッキ50→46→45→41
送られたのは……(光の援軍)、(ジェットシンクロン)、(シラユキ)、(エイリン)さん。
透子
「フィールド魔法(ジャスティス·ワールド)と永続魔法(ライトロードの神域)を発動!デッキから墓地へ送られる度にシャインカウンターをのせます!そして私は(ウォルフ)さんと(フェリス)さんでチューニング!光と闇が交わりし時、混沌の脅威が訪れる!シンクロ召喚!(混沌魔龍カオス·ルーラー)!」
胸で赤い宝石を煌めかせる黒き龍。このデッキにおける重要なモンスターです。
透子
「(レベルレジスター)の効果発動にチェーンして(カオス·ルーラー)の効果発動!デッキトップを5枚捲り、光か闇属性のモンスターを手札に加えて残りを墓地へ!そして(レジスター)で8枚墓地へ!」
捲られたカードは、(ガロス)さん、(グラゴニス)、(シャーマンルミナス)さん、(ソーラー·エクスチェンジ)、(混沌の創世神)。
透子
「私は(混沌の創世神)を手札に加えて残りを墓地へ!そして(レベルレジスター)で8枚墓地へ!そしてシャインカウンターがそれぞれに2つのります!」
送られたのは、(死者転生)、(混沌領域)、(ルミナス)さん、(フェリス)さん、(セフィロン)、(ファイターライコウ)さん、(光の援軍)、(サウザンドブレード)。
透子 手札6→5→4→5 残デッキ41→36→28
ジャスティスワールド 0→2
神域 0→2
透子
「(ライトロードの神域)の効果を発動!手札のライトロードモンスター(シャーマンルミナス)さんを捨てて、(ルミナス)さんを回収!そして召喚!(レジスター)で3枚墓地へ!そしてカウンター1つずつ!」
送られのは、(サウンドブレード)、(ギャラクシー·サイクロン)、(フェリス)さん。
透子 残デッキ 28→25
ジャスティスワールド 2→3
神域 2→3
透子
「(ルミナス)さんの効果発動!手札を1枚捨てて(ライデン)さんを特殊召喚!(レジスター)で4枚墓地へ!カウンター1つずつ!」
送られたのは…(トリッククラウン)、(タートル)、(芝刈り)、(ゼピュロス)。
透子 残デッキ25→21 手札5→4
ジャスティスワールド 3→4
神域 3→4
透子
「墓地へ送られた(トリッククラウン)の効果発動!墓地から蘇生されて1000ダメージ、そしてダメージを受けた事で(サウザンドブレード)の……は!(サウザンドブレード)はタイミングを逃すので発動出来ません!(レジスター)で4枚墓地へ!それぞれにカウンターが一つずつのります」
送られたのは……2枚目の(シラユキ)、(ライデン)さん、(混源龍レヴィオニア)、(混沌の創世神)。
透子 残デッキ21→17
ジャスティスワールド 4→5
神域 4→5
透子
「レベル3の(ルミナス)さんにレベル4の(ライデン)さんをチューニング!光道の始祖よ!今ここに降臨せよ!英霊を導く光となりて!シンクロ召喚!(ライトロード·アークミカエル)!」
光と共に舞い降りるは、(裁きの龍)に乗った金色の鎧を纏う男性。何故か乗っている(裁きの龍)よりも攻撃力が低いです。
透子
「(レジスター)で7枚墓地へ!そしてカウンターが1つずつ!」
送られたのは(フェリス)さん、(混沌領域)2枚、(サウザンドブレード)、(ソーサラーライラ)さん、(ソーラー·エクスチェンジ)、(迷い風)。
透子 残デッキ17→10
ジャスティスワールド 5→6
神域 5→6
透子
「(アーク·ミカエル)さんの効果発動!1000LPを払い、(レベルレジスター)を対象に除外します!」
エックス
「除去を飛ばすのはわかっていました。トラップ発動!(宮廷のしきたり)!これで永続トラップは破壊されませんよ!」
透子
「言いましたよね?破壊ではなく除外です!ジャッジメント·フレイム!」
(ミカエル)さんが操る(裁きの龍)が放つ光のブレスにより、レジみたいなトラップは除外されました。これで心置きなく展開出来ます!
透子
「墓地の(シラユキ)の効果発動!墓地の(フェリス)さん、(シャーマンルミナス)さん、(ウォルフ)さん、(光の援軍)2枚、(死者転生)、(ソーサラーライラ)さんを除外して墓地から特殊召喚!墓地の(ジェット·シンクロン)の効果発動!手札を1枚墓地へ送り自己蘇生!」
透子 手札4→3
透子
「私はレベル4(シラユキ)とレベル4(トリック·クラウン)、レベル1(ジェットシンクロン)をチューニング!」
シンクロを宣言した瞬間に、一気に気温が下がって行きます。でもここまで来たらやるしかありません。
透子
「封印されし氷龍よ!今こそその封印解き放ち、絶対零度の吐息を以て時すらも凍らせよ!シンクロ召喚!レベル9(氷結界の龍トリシューラ)!」
耳をつんざく様な凄まじい咆哮を上げ、フィールドに降り待つ氷の龍。3つの頭は、すでに氷のブレスの準備を整えていました。
透子
「シンクロ召喚に成功した(トリシューラ)の効果発動!手札、フィールド、墓地のカードを1枚ずつ選んで除外!私は(トラップ·スルーザー)とその手札、墓地の(レベルレジスター)を除外!フラッシュフリーズ!」
強烈な冷気がデュエルフィールドを舐め回し、(トラップ·スルーザー)と手札、そして墓地の(レベルレジスター)を氷漬けにしてバラバラに砕きました。
透子
「私は墓地の(ジェネラルジェイン)さんと(フェリス)さんを除外して(混沌の創世神)を特殊召喚!効果は発動しません!」
フィールドの残りがないのです。
透子 手札3→2
透子
「私は(混沌の創世神)と(カオス·ルーラー)でオーバーレイ!真なる騎士よ!今こそ聖なる力を以て、我を守護する盾となれ!エクシーズ召喚!ランク8(神竜騎士フェルグラント)!」
エックス
「シンクロモンスターを素材にエクシーズ召喚!?なんとも贅沢な使い方ですね……」
まぁ確かに贅沢ですね。でもこの2体は出して効果使ったらほぼ通常モンスターなので妥当です。
透子
「更に、私の墓地にはライトロードモンスターが4体以上存在する事でこのカードは特殊召喚出来る!光の使者が集いし時、白き巨龍が全てを裁く!飛来せよ!(裁きの龍)!」
薄い雲から光と共に舞い降りたのは、純白の美しくも荘厳なドラゴン。名実共にライトロードのエースです。
透子 手札3→2
透子
「更に私はライトロードモンスターが4種類以上除外されている為、このカードは特殊召喚出来る!光が闇に沈む時、黒き翼が翻る!懲罰の時は今来たり!(戒めの龍)!」
暗雲から勢い良く飛び込んできたのは、(裁きの龍)と同等の大きさの漆黒の龍。それにしても、この2体の龍が並んでいる時の威圧感が凄まじいですね。
透子 手札2→1
透子
「さぁ!裁きの時間です!(裁きの龍)を先頭に、(戒めの龍)、(アークミカエル)、(フェルグラント)、(トリシューラ)でダイレクトアタック!」
エックス
「ぐ、ぐおぉぉぉ!」
エックス LP3000→0→-3000→-6200→-9000→-11700
尋常じゃないダメージを受けて壁に叩きつけられるエックスさん。まぁライトロードにデッキ破壊仕掛けるのが無謀だったと言うことで。
観客席を見てみると、それはそれは大盛りあがりで、デュエル中は気づきませんでしたが大歓声が上がっていました。
前調べによるとエックスは相当の嫌われ者だったらしく、恐らくそれが倒された事による歓声なのでしょう。
私は観客席に一礼して、デュエルフィールドを後にしました。
〜 港 〜
その後は特に問題なく勝ち進み、決勝戦では少しピンチにはなりましたが、容易く盤面を(裁きの龍)で焼き払い優勝してしまいました。
鏡介
『あ〜テステス。聞こえるか?』
ようやく港に着いたというタイミングでの通信。思ってたよりも遥かに長い距離通信出来るんですね。
透子
『聞こえますよ。まだ船も見えないのに通信出来てびっくりです』
鏡介
『それな、まぁとにかくお疲れ。どうだ?大会で優勝できたか?俺は初手完璧な手札だったが余裕で耐えて(抹殺)でパーフェクトゲームしたぜ』
事故った時点でパーフェクトじゃないと思うんですがそれは……
透子
『はい、私も比較的余裕を持って勝てました。初戦は凄かったですよ?(裁きの龍)や(戒めの龍)、(トリシューラ)に(ミカエル)さんに(フェルグラント)まで出ましたからね』
鏡介
『それは……相手は流石にご愁傷様って奴だな』
ああ、鏡介が苦笑いしているのが声で分かりますよ。
鏡介
『あ、そうだ。優勝したって事はインタビューされたって事だよな?どんな事を聞かれた?俺はプロになったらどんなデュエルをしたいか聞かれたぜ』
インタビュー……そういえばされましたね……最初以外はもう覚えて無いです。
透子
『私は……確かプロの世界を見た感想……だった気がします。それは船に乗ってから話しましょう』
鏡介
『……すまない。聞こえなかった。もう一度答えてくれないか?』
鏡介
『え……?確かプロの世界を見た感想……だった気がします』
聞き逃しでしょうか……鏡介も少し疲れているのでしょうか?
鏡介
『駄目だ聞こえない!もしかしたら透子の身に何かあったのか!?クソッ!船よ早く着いてくれ!透子居なくなったら俺は……俺は!』
焦った様子でふっと頭から消える声。もしかして……私の方で何か問題があったのでしょうか。通信術は初めてですし、そういう事もあると思います。
ようやく船が港に着いた瞬間、鏡介が船から勢いよく飛び降り着地、飛びかかる様な勢いで抱きついてきました。
鏡介
「透子!無事で良かったぁ!突然通信が切れて不安で堪らなかったんだ!」
透子
「きょ、鏡介……その……離れて下さい。恥ずかしいですよ……人が……人が見てますから……」
ああなんかカメラのシャッター音がちらほら聞こえますよ、早く正気に戻って鏡介!
鏡介
「絶対に離すもんか!俺はお前が居ないと駄目なんだよ!ずっと一緒に居たい!今までも、そしてこれからも!」
ちょ、ちょっと何口走ってるんですか!そんな告白みたいな……え?告白?
鏡介の言葉を理解した瞬間。身体中は沸騰した様に熱くなり、頭は凄まじい勢いで言葉が浮いては消えて行き、終いには真っ白になってしまいました。
ファルコン
「透子さん!そろそろ船が出ちゃいますよ!かくなる上は僕が!ッ……やっぱり2人は流石に重い!」
暫くすると、ファルコンさんが出てきて何かを言ったあと、私達はゆっくりと宙へ浮かび船へと向かって行きました。
〜 船内 〜
鏡介
「本当に……申し訳ない」
今、私の目の前で鏡介が見事な土下座を決めています。
鏡介
「俺はあの時通信が切れてから、ダークネスとかに襲撃されたんじゃないかって心配で堪らなかったんだ……それ以上でもそれ以下でもない」
透子
「それはいいんです頭をあげて下さい。それよりも……その、あの時に言ってた言葉は本当ですか?私と一緒に居たいって言ってましたけど……」
私が尋ねると、鏡介はほんの少し押し黙りました。きっと鏡介は人付き合いがなさすぎて気が迷ってしまったんでしょう。私もそうなのですから仕方ありませんよ。
鏡介
「一緒に居たいのは本当だ。最近透子の事を考えるといつも必死になっちまう。これが恋って奴なのかな」
鏡介が私の事を好きになっている?私……他の誰よりも背は小さいし、明日香さんみたいな胸も無いです。顔にもそんな自信がある訳でも無い。何かの間違いなんじゃないですか?
透子
「私も……鏡介の事を考えると胸がドキドキして……頭が真っ白になる時があります。でも、私以外にもきっと良い人は沢山いますよ?」
鏡介
「そんなこと無い!俺はお前以外なんて愛せない!もし(洗脳−ブレインコントロール−)とか(心変わり)を食らっても何発かは耐えられる自信が、俺にはある!」
目を見開き、がばりと起き上がる鏡介。その目には、冗談なんて欠片も無いのが見てわかりました。……流石に最後のは冗談ですよね?
透子
「本当に……本当に私で良いんですか?今なら、まだ気の迷いって事で聞かなかった事にします。皆にも内緒にします。本気に……しちゃっても良いんですか?」
鏡介
「迷いなんてねぇ、今までは日和って中々言えなかったが今はっきり言う。お前が好きだ。大好きだ!俺と共に人生を歩んでくれ!」
真剣な目付きで放たれる告白。ここまで言われたら……私も答えないといけませんよね。
透子
「私も……鏡介と一緒が良いです。アカデミアを卒業したら、同じ人生を歩みましょう。私を本気にしちゃった責任は取ってもらいますよ?」
気づいたら私は鏡介の手を取ってました。私って、意外と独占欲が強いのかもしれませんね。
透子
「あぁ……嬉しい。これからはずっと……魂が百万回生まれ変わったとしても一緒ですからね?」
鏡介
「と、透子って意外と独占欲が強いよな。まぁ、それが愛おしく感じるし、きっと俺も大概だけどな」
軽く笑いながら唐突に窓を開ける鏡介。窓の先には、水平線がどこまでも広がる海が。
透子·鏡介
「あぁ……海はキレイですね(だな)」
私達の未来も、この海の様に少し荒れつつも穏やかでありますように。ふと、そんな事が頭に浮かびました。
恋愛物を読んだことが無いので恋愛描写がこれでいいのか不安ではあります。もうちょっと布石を打つべきだったでしょうか?