暗黒と光道   作:必殺雷撃人

61 / 67
IF12.月1デュエル〜古の神器に立ち向うは森の精〜

 

 

〜 デュエルフィールド 〜

 

 遂にやってきた月1デュエル。デュエルフィールド前に立つ監査員役の先生にデッキを渡し、確認させる。

 

監査員

 「植物族ですね……ん!?……んん。失礼確かに確認しました」

 

 お前60枚デッキ見て笑いかけただろ。まぁ別にいいさ。デュエルで巻き返してやる。

 

 デュエルフィールドに立つと、そこには対戦相手となるラーイエロー生が既に待ち構えていた。

 

イエロー生

 「待っていたぞ。【魔王】古神鏡介!」

 

鏡介

 「魔王は透子の通り名であろう?【邪眼使い】小野崎康介」

 

 アカデミアではとてつもない強さを誇るデュエリストには二つ名がつく事がある。奴もその1人。メタビ軸の呪眼を操り、アカデミアの扉を叩いて以降連勝を重ねる姿から【邪眼使い】という二つ名で呼ばれている。

 普段他のデュエリストについて興味を示さない俺がちょっとデュエル見てみようかと考える程度には強い。

 

小野崎

 「ほぅ、アカデミアの魔王様に名を覚えて頂けるとは、俺も有名になったもんだな。古神透子は3年生になって以降狡猾な戦術で相手を締め上げる事から今は【蛇締王(じゃていおう)】なんて呼ばれてるそうだ」

 

 さて……と。小野崎は話を切り上げデュエルディスクを構える。

 

小野崎

 「今はそんな長話をしてる暇はない。デュエルでその力。見せてもらおうか!天使族、小野崎鏡介!ここで魔王を打倒してくれる!」

 

鏡介

 「その心意気気に入った!植物族、古神鏡介!せいぜい楽しませることだ!」

 

 せっかくだし悪役ロールプレイでやるか。相手がそんな感じだし。

 

鏡介·小野崎

 「デュエル!」

 

 早速手札を確認。うん……うん。最上級4枚、(貪欲な壺)。完璧な手札だぁ……

 

小野崎

 「先攻は頂こうか。ドロー!」

 

小野崎 手札5→6

 

小野崎

 「手札から(天空の宝札)を発動!手札の天使族(光神テテュス)を除外して2枚ドロー!このターン俺に特殊召喚を行えず、バトルを行えないデメリットが課される。カードを5枚セットしてターンエンド!」

 

 (天空の宝札)ねぇ……エンジェルパーミか?それなら(テテュス)なんてリリース素材確保出来ないから入れねぇんじゃねぇか?……いや、強引にドローしたいから無理やりギミック詰めてるのか?

 

小野崎 LP4000 手札1 伏せ5

 

鏡介 LP4000 手札5 伏せ0

 

鏡介

 「俺のターン!」

 

鏡介 手札5→6

 

 良し!ワンチャン出来た!運に全てを託せ俺!

 

鏡介

 「永続魔法(デーモンの宣告)を発動!効果発動!500LPを払い、デッキトップのカード名を宣言し捲る!当たれば手札に、外れれば墓地だ!宣言は(森羅の施し)!」

 

鏡介 LP4000→3500 手札6→5

 

 捲られたのは……(薔薇恋人)!良し!

 

鏡介

 「墓地へ送られた(薔薇恋人)の効果発動!墓地から自身を除外して手札から植物族モンスター(森羅の仙樹 レギア)を特殊召喚!」

 

 フィールドのど真ん中に根を降ろし、聳え立つ巨大な人面木。幹の周りに注連縄飾りが施されている事から神聖な樹なんだろう。

 

鏡介 手札5→4

 

鏡介

 「(レギア)の効果発動!自分メインフェイズにトップを1枚捲り、捲ったのが植物なら墓地へ送り1枚ドロー!それ以外ならデッキの下に戻す!」

 

 捲られたのは……(森羅の神芽 スプラウト)!神引きだ!

 

鏡介

 「送られたのは(森羅の神芽 スプラウト)!1枚ドローして捲られて墓地へ送られた(神芽 スプラウト)の効果にチェーンして手札の(森羅の賢樹 シャーマン)の効果発動!デッキから森羅モンスターが墓地へ送られた事で手札の自身を特殊召喚し、(神芽 スプラウト)の効果でデッキからレベル1植物を特殊召喚する!チューナーモンスター(スポーア)を特殊召喚!」

 

鏡介 手札4→5→4 

 

 よしよしこのまま(カオスルーラー)立ててガンガン展開だ!

 

小野崎

 「チューナー……シンクロ狙いか!速攻魔法(アーティファクト·ムーブメント)にチェーンして(奇跡の光臨)を発動!除外されている(光神テテュス)を特殊召喚し、(ムーブメント)の効果でフィールドのセットカード(アーティファクト·ベガルタ)を破壊してデッキから(アーティファクト·デスサイズ)をセットする!」

 

 な、アーティファクトだと!?

 

小野崎

 「相手ターンに破壊された(ベガルタ)の効果発動!特殊召喚し、自分フィールドのセットカードを2枚破壊!」

 

 フィールドに突き刺さる赤き筋が通る巨剣。剣に宿る人型の英霊が小野崎のセットカード(デスサイズ)と(カドケウス)を叩き割った。

 

小野崎

 「相手ターンに破壊された(デスサイズ)をチェーン1、(カドケウス)をチェーン2で発動!それぞれ特殊召喚!」

 

 フィールドに突き刺さる杖と大鎌。(デスサイズ)はヤバイって!

 

小野崎

 「更に(カドケウス)をチェーン1、(デスサイズ)をチェーン2で発動!(デスサイズ)の効果でこのターン相手はEXデッキからの特殊召喚を封印し、(カドケウス)は場にいる時にアーティファクトモンスターが特殊召喚されると1枚ドローする!」

 

小野崎 手札1→2

 

小野崎

 「俺がドローしたとき(テテュス)の効果発動!ドローした天使族モンスターを見せる事で追加ドロー出来る!ドローしたのは(アーティファクト·モラルタ)!1枚ドロー!ドローしたのは(アステルドローン)!更にドロー!これでドローは終了だ」

 

小野崎 手札2→3→4

 

 俺のターン何だけど……まぁそういうテーマなんだけどさ。しかもEX封印されたからこのターン展開出来ねぇな。

 

鏡介

 「むぅ……仕方ない。モンスターセット。カードを1枚セットしてターンエンドだ」

 

鏡介 LP3500 手札4 伏せ0

 

スポーア 守800

森羅の賢樹 シャーマン 攻2600

森羅の仙樹 レギア 攻2800

 

小野崎 LP4000 手札4 伏せ1 

 

アーティファクト·デスサイズ 攻2200

アーティファクト·カドケウス 守2400

アーティファクト·ベガルタ 守2100

光神テテュス  攻2400

 

奇跡の光臨

 

小野崎

 「フッフッフ……中々良い顔するじゃないか魔王様。デュエルする前は呪眼が無い事を心細く思っていたが……その顔を見れるなら作った甲斐があった物だぁ……」

 

 うっぜぇ顔するな邪眼使い。まぁまぁいい性格してやがる。まぁ……俺もメタビするときはそんな気持ちだし強く言えねぇわ。

 

鏡介

 「ほざけ。このターンは様子見に過ぎん。次のターンに我が完璧な手札と必殺の伏せを以て貴様の盤面が灰燼に帰すと心得ろ」

 

 ブラフを貼れ俺。相手ターンのアーティファクトで最も警戒すべきなのは(デュランダル)や(セイクリッド·プレアデス)といったランク5のエクシーズ。(テテュス)は使わないだろうが手札の(アステルドローン)を使えばランク5が2体並ぶ。どうにかして話術だけで妨害吐かせて(魔導雑貨商人)リバースさせりゃ勝機はある。

 

小野崎

 「俺のターン!ドロー!(テテュス)は発動しない」

 

小野崎 手札4→5

 

小野崎

 「(アステル・ドローン)を召喚!俺は(アーティファクト·カドケウス)とレベル5としても扱える(アステル・ドローン)でオーバーレイ!神話の時代より目覚めし神器よ!巨岩すら切り裂くその力を眼前の悪魔に解き放て!エクシーズ召喚!(アーティファクト·デュランダル)!」

 

 銀河の渦が炸裂し、フィールドに突き刺さる巨大な大剣。それを赤と青が交じる亡霊が上段で構える。

 

小野崎

 「(アーティファクト·デュランダル)がエクシーズ召喚したとき、素材の(アステル・ドローン)の効果を発動!1枚ドロー!(テテュス)は発動せず、(デスサイズ)と(べガルタ)でオーバーレイ!星々の光よ!今大地を震わせ降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク5!(セイクリッド・プレアデス)!」

 

 フィールドに降り立ったのは、左手に逆手に長剣を握る騎士。フリチェバウンスを飛ばす厄介なモンスターだ。

 

小野崎 手札5→6

 

小野崎

 「(セイクリッド·プレアデス)の効果を発動!素材の(デスサイズ)を取り除き、セットカードを手札に戻す!」

 

 騎士の剣が煌めかせ、俺のセットカードは手札に帰ってきた。

 

鏡介 手札4→5

 

鏡介

 「ッ……守りが1つ剥がれたか……」

 

小野崎

 「どうやらアンタの手札は相当良いらしいなぁ……ならズタズタにしてやるぜ!カードを1枚セットして(デュランダル)の効果発動!素材の(カドケウス)を取り除き、お互いの手札を全てデッキに戻し、戻した分ドローする!」

 

 効果処理が始まり、手札をデッキに戻してドローする。

 

鏡介 手札5→0→5

 

小野崎 手札6→5→0→5

 

 う〜ん。完璧ではないが……大分マシにはなったな。

 

小野崎

 「天使族(アステル·ドローン)を見せて(テテュス)の効果で1枚ドロー!ドローしたのは(カドケウス)!追加ドロー!ドローしたのは(フェイルノート)!追加ドロー!ドローはここまでか」

 

小野崎 手札5→6→7→8

 

小野崎

 「バトル!(デュランダル)でセットモンスターを攻撃!」

 

 巨大な大剣が振り下ろされ、セットモンスター(魔導雑貨商人)が開かれた。

 

小野崎

 「な!(雑貨商人)だと!?」

 

鏡介

 「(魔導雑貨商人)のリバース効果発動!魔法罠が出るまでデッキを捲り、捲られた魔法罠は手札に加え残りを墓地に送る!行くぞ!」

 

 捲られたのは……(にん人)、(六花のひとひら)、(六花のしらひめ)、(森羅の実張り ピース)、(魔導雑貨商人)、(森羅の姫芽君スプラウト)、(森羅の水先 リーフ)、(森羅の影胞子ストール)、(ローンファイア・ブロッサム)、(グローアップ·バルブ)、(立花精ボタン)×2、(六花精ヘレボラス)、(六花精スノードロップ)、(貪欲な壺)。

 

鏡介

 「捲られたのは(貪欲な壺)!手札に加え、墓地へ送られた(ピース)、(姫スプラウト)、(リーフ)、(ストール)の効果発動!(ストール)でそのセットカードを破壊し、(リーフ)で(プレアデス)を破壊、(姫スプラウト)は墓地から蘇生してレベルを7に変更、(ピース)で墓地から下級植物である(神芽スプラウト)を特殊召喚!」

 

 破壊されたセットカードは(モラルタ)か。相手ターンに破壊されないと特殊召喚されないから上々だな。

 

鏡介

 「更に特殊召喚された(神芽スプラウト)の効果発動!2枚捲る!」

 

 捲られたのは……(コピープラント)、(マルデル)。

 

小野崎

 「クッ……味な真似を……(光神テテュス)で(スポーア)を攻撃して戦闘破壊し、カードを3枚セットしてターンエンドだ」

 

鏡介

 「エンドフェイズに(六花のひとひら)の効果発動!俺の場にモンスターが存在しないか植物族のみの場合、墓地から特殊召喚!」

 

小野崎 LP4000 手札4 伏せ4

 

アーティファクト·デュランダル 攻2400 素材1

光神テテュス 攻2400

 

奇跡の光臨

 

鏡介 LP3500 手札5 伏せ0

 

森羅の賢樹 シャーマン 攻2600

森羅の仙樹 レギア 攻2800

森羅の姫芽君 守100 レベル7

六花のひとひら 守0

森羅の神芽スプラウト 守100

 

デーモンの宣告

 

鏡介

 「俺のターン!ドロー!」

 

鏡介 手札5→6

 

鏡介

 「(六花のひとひら)の効果発動!自身以外の六花カードを手札に加える!加えるのは(六花来々)!そのまま発動!」

 

鏡介 手札6→7→6

 

 フィールド魔法を発動した瞬間。突然フィールドに雪が降り始めた。

 

鏡介

 「(六花来々)の効果発動!フィールドに六花モンスターが存在する場合、デッキから六花魔法罠(六花絢爛(けんらん))をセットする!そのまま発動!フィールドの植物族(神芽スプラウト)をリリースしてデッキから六花モンスター(六花精スノードロップ)を加え、植物族をリリースした場合には更に手札に加えたモンスターと違うカードで同レベルの植物族モンスター、2枚目の(森羅の仙樹 レギア)を手札に!」

 

鏡介 手札6→7→8

 

鏡介

 「(シャーマン)の効果発動!1枚捲る!」

 

 捲られたのは……(デーモンの宣告)か。デッキ下に戻す。

 

鏡介

 「(レギア)の効果発動!1枚捲る!」

 

小野崎

 「止めさせてもらおうか!(アーティファクト·デュランダル)の効果発動!素材の(アステル·ドローン)を取り除き、その効果を【相手はフィールドの魔法罠カードを1枚選んで破壊する】に書き換える!」

 

 (レギア)のテキストが書き換えらる。俺は……あのセットカードを破壊しようか。

 

 割られたのは(デスサイズ)。

 

小野崎

 「破壊されたデスサイズの効果は特殊召喚され、効果発動!このターンのEXデッキからの特殊召喚を封じる!」

 

鏡介

 「墓地の(六花のしらひめ)の効果発動!墓地のこのカードをデッキに戻し、俺のフィールドの植物族(ひとひら)をリリースしてその発動した効果を無効にする!」

 

 これでEX封じは阻止した。ガンガン行くぞ!

 

鏡介

 「手札の(六花精スノードロップ)の効果発動!フィールドの植物をリリースして手札の他の植物族と共に特殊召喚する……が!(六花来々)の永続効果により、六花カードのコストを相手フィールドのモンスターに肩代わりさせる!よって俺は(テテュス)をリリースして(レギア)と共に特殊召喚!」

 

 フィールドでチラチラ降っていた雪が唐突に激しさを増し、雪は吹雪となって天使を容易く呑み込んだ。

 吹雪が晴れると、そこには儚げな雰囲気漂わす美少女と御神木が立っていた。

 

鏡介 手札8→9→8→7

 

小野崎

 「ッ……トラップ発動!(アーティファクトの神智)!デッキからアーティファクトモンスター(アーティファクト·モラルタ)を特殊召喚!」

 

 対象取らない破壊を行使するアーティファクト。だが止めらんねぇな……

 

小野崎

 「(モラルタ)の効果発動!相手ターン特殊召喚された事で(レギア)を選んで破壊!」

 

 フィールドに突き刺さる一振りの神器。(モラルタ)は機敏な動きで大木を一刀両断して破壊した。

 

鏡介

 「俺はレベル7になってる(森羅の姫芽君)と(シャーマン)でオーバーレイ!エクシーズ召喚!(森羅の鎮神オレイア)!」

 

小野崎

 「ここだぁ!トラップ発動!(アーティファクトの開放)!フィールドのアーティファクト2体でエクシーズ召喚を行う!(デスサイズ)と(モラルタ)でオーバーレイ!星々の光よ!再び大地を震わせ降臨せよ!エクシーズ召喚!ランク5!(セイクリッド・プレアデス)!即座に効果発動!素材の(モラルタ)を取り除き、(森羅の鎮神オレイア)を手札に戻す!」

 

 相手ターンにエクシーズ!?(オレイア)起動効果だから効果使う前に除去されちまったよ。

 

鏡介

 「まだだ!墓地の(にん人)の効果発動!フィールドの(レギア)をリリースして墓地から特殊召喚!更に(スノードロップ)の効果発動!自分フィールドのモンスター(にん人)を対象に取り、俺のモンスター全てのレベルをそのモンスターのレベルに統一する!よって全員レベル4になる!」

 

六花精ティアドロップ レベル8→4

 

鏡介

 「俺はレベル4の(にん人)とレベル4になった(スノードロップ)でオーバーレイ!可憐なる精霊よ!高位なる者の礎となれ!エクシーズ召喚!(六花聖ストレナエ)!」

 

 フィールドに優しく着地したのは、あどけなさ残る可憐な少女。その小さな手には雪の結晶を象ったせいか……あまり傘として機能してなさそうな傘が握られていた。

 

鏡介

 「(ストレナエ)の効果発動!素材の(スノードロップ)を取り除き、墓地の植物族か六花カードを手札に加える!俺が加えるのは(ローンファイア・ブロッサム)!そのまま召喚!効果を発動!フィールドの植物族(ストレナエ)をリリースしてデッキから植物族を特殊召喚する!来い!(森羅の番人 オーク)!」

 

鏡介 手札7→8

 

 少女を贄として場に着地する、四肢がそこらに生える木の色みたいなオーク。そして場に残った傘に光が満ちる。

 

鏡介

 「素材を持ってる状態でリリースされた事で(ストレナエナ)の効果発動!EXデッキからランク5以上の植物エクシーズを特殊召喚し、このカードを素材にする!秘めたる想いは雪の如く降り積もり!この地に力となって現出するだろう!ランク8(六花聖ティアドロップ)!」

 

  フィールドに降り立つ儚げな雰囲気を纏う美女。(ストレナエ)同様役に立ちそうも無い傘を手にしている。

 

鏡介

 「(オーク)の効果発動!自分メインフェイズに3枚捲る!」

 

 捲られたのは……3枚目の(ピース)、(リーフ)、(雑貨商人)か。

 

鏡介

 「墓地へ送られた(リーフ)と(ピース)の効果発動!(ピース)で墓地の(神芽スプラウト)を特殊召喚!(リーフ)で(プレアデス)を破壊!」

 

 木の葉を模した小さな精霊が墓地から身体周りに木の葉を無数に生み出し、それを刃として射出して光の騎士を切り刻み破壊した。

 

小野崎

 「これで俺の場はガラ空き……か。だが勝負はこれから!瞬きする間に逆転してやるさ!」

 

 強気の根源はあの伏せか?(ストール)でも落ちりゃいいんだが……

 

鏡介

 「(神芽スプラウト)の効果発動!2枚捲る!」

 

捲られたのは……(ストール)、2枚目の(薔薇恋人)!。

 

鏡介

 「破壊するのが怖いがやるしかねぇ!(ストール)の効果発動!セットカードを破壊だぁ!」

 

 キノコの胞子が撒き散らし、胞子が伏せカード(やぶ蛇)を侵食し破壊した。あっ……

 

小野崎

 「フッ……ハッハハハハ!相手に破壊され墓地へ送られるか除外された(やぶ蛇)の効果発動!デッキ·EXデッキからモンスターを特殊召喚する!崇高で無慈悲なる大天使よ!その威光で以て臆病者を平伏させよ!やぶ蛇召喚!(大天使クリスティア)!」

 

 フィールドに降臨する中性的な天使。その効果は……永続的にお互いの特殊召喚を封じる制圧効果。

 

小野崎

 「信じていたぜぇ!魔王様が伏せを割ってくれるってさぁ!(大天使クリスティア)は場に存在する限り、お互いに特殊召喚出来ない!さぁ!魔王様!この攻撃力2800を突破出来るならしてみるがいいさ!」

 

 クッ……(やぶ蛇)踏んだのが悔しいが……突破は簡単に出来る!

 

鏡介

 「(六花聖ティアドロップ)の効果発動!素材の(ストレナエ)を取り除き、フィールドの(大天使クリスティア)をリリースする!」

 

小野崎

 「手札から(朱光の宣告者(バーミリオン・デクレアラー))の効果発動!コストでこのカードと天使族(アーティファクト·フェイルノート)を墓地へ送り、モンスター効果の発動を無効にして破壊する!」

 

 (ティアドロップ)が傘を振るおうとした瞬間に無数の橙色の光が(ティアドロップ)に突き刺さり破壊された。(バーデク)ってまじかよ!?

 

小野崎 手札4→3→2

 

鏡介

 「まだだ!(貪欲な壺)発動!墓地の(リーフ)、(ストレナエ)、(ティアドロップ)、(ピース)2枚を戻して2枚ドロー!」

 

鏡介 手札8→7→9

 

鏡介

 「(森羅の施し)発動!3枚ドローして森羅モンスター含む2枚をデッキに戻す!」

 

 ……よし!なんとかなりそうだ!万が一無効にされても(来々)でなんとかなる!

 

鏡介 手札9→8→11→9

 

鏡介

 「(デーモンの宣告)の効果発動!LPを500LP払い、宣言は(ローンファイア・ブロッサム)!」

 

 捲られたのは……当然(リーフ)!

 

鏡介

 「捲られた(リーフ)の効果発動!(大天使クリスティア)を対象に破壊!」

 

 再び放たれた木の葉の刃が大天使を切り刻んで破壊した。

 

小野崎

 「バ、バカな!(大天使クリスティア)の強制効果発動!表側で破壊された場合、デッキの1番上に戻る!」

 

 伏せは無い。一気に決めに行くぞ!

 

鏡介

 「墓地の(薔薇恋人)の効果発動!墓地から除外して手札から(森羅の実張りピース)を特殊召喚!効果発動!召喚·特殊召喚に成功した場合にデッキトップを捲る!」

 

 捲られたのは当然2枚目の(姫芽君スプラウト)!

 

鏡介

 「(姫芽君スプラウト)にチェーンして手札の(シャーマン)の効果発動!特殊召喚し、(姫芽君スプラウト)はレベルを7にして特殊召喚!そしてそれらをオーバーレイ!霊峰に住まう神鳥よ!その翼を大いに広げ、我が仇を吹き飛ばせ!エクシーズ召喚!飛翔せよ!(森羅の鎮神オレイア)!」

 

 フィールドに降り立つ、 緑の羽根で身を包む巨大な鳥。最大で対象取らない3体バウンスを叩き込むとんでもないモンスターだが、今回はこれを披露する場は無いようだ。 

 

鏡介

 「バトルフェイズ!(オーク)と(オレイア)でダイレクト!」

 

 (オーク)の棍棒による一撃と、(オレイア)の放つ暴風が小野崎に直撃し声を発するよりも先に吹き飛ばした。

 

小野崎 LP4000→1600→-1200

 

鏡介

 「ガッチャ。良いデュエルだったよ。立てるか?【邪眼使い】?」

 

小野崎

 「あぁ……フフフ、流石は魔王様。完敗だ。俺の最高のタクティクスをこうも容易く打ち破るとはな……」

 

 清々しい表情で俺の手を取る小野崎。それにしても、途中で悪役ロール剥げてたな……反省反省。

 

鏡介

 「いや、これは薄氷の勝利というものさ。(雑貨商人)を(プレアデス)でバウンスされたら万策尽きてたし、(デュランダル)の手札交換が無ければ次のターンも満足に動けなかっただろう」

 

 俺の発言に、小野崎は動揺を隠せず声を震わせる。

 

小野崎

 「ま、まさかあれ……ブラフだったのか!そんな馬鹿な!あの雰囲気は間違いなく次ターン渡したらワンキルしてくるようなそれだったぞ!」

 

鏡介

 「それを言うならアンタの(やぶ蛇)も大概だろうに。伏せを使えば巻き返せる。そんな希望を孕んだ眼をしていたよ。機会があればまたデュエルをしよう。本来のデッキで……な」

 

 固い握手を交わし、デュエルフィールドを離れ席に戻ると、隣で座る透子が迎えてくれた。

 

透子

 「お疲れ様でした。良いデュエルでしたね。少なくとも私とデュエルしてた時よりもずっと」

 

鏡介

 「あれと比べたら大抵のデュエルは良いデュエルだろうが。やっぱり六花で初動増やしてるとはいえ60枚デッキ……それも上級を多く入れる森羅は事故りやすいな。まぁ楽しいから良いけどさ」

 

 突如指に何かが絡まる感触が脳に届き、思わず身体が強張った。感覚がした方に視線を向けると、透子が指を絡める様に俺の手を握っていた。それはまさに……恋人繋ぎとかいう奴だった。

 

鏡介

 「お、おい……周りに人がいるんだぞ……こんな……」

 

透子

 「嫌……でしたか?」

 

 指から伝う透子の鼓動。そして上目遣いで恐る恐る聞く透子の声色に、俺の心臓が(リミッター解除)したかのように血液を猛烈な勢いで回し出す。

 

鏡介

 「い、嫌……じゃない……けど……」

 

透子

 「じゃあもっと近づきますね!」

 

 有無を言わさずに俺の膝に乗ってくる透子。俺の腕の中にかろうじて収まってしまう透子の髪から溢れる香りに、俺の理性が悲鳴をあげようとしていた。

 

透子

 「どう……ですか?重くは無いですか?」

 

鏡介

 「重くはないが愛は重いかな……正直理性が揺さぶられるのを感じるぞ……」

 

透子

 「フフフ……嬉しいですね。それじゃあ、一緒にデュエルを見ましょう?ほら、あっちで凄い激戦が繰り広げられてますよ!」

 

 透子が指さした試合に精神を集中させてなんとか理性を保っていると、透子の番がやってきたらしく、放送で透子が呼び出された。

 

鏡介

 「透子の番か……応援してるからな!」

 

透子

 「見てて下さい。相手を封殺してみせますから!」

 

 俺が本心からそう口にすると、透子は笑顔で応えデュエルフィールドへ向かった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。