〜 深夜 オベリスクブルー寮 〜
学校対抗戦が終わった直後、俺はある事を思い出した。
そろそろ三幻魔のイベントが始まる。
確か、道場破り的な奴等が来て、そいつらから大切な物を守るって流れだった筈。(七精の解門)が原作再現なんて聞いた事があるから、対象は7人。選ばれそうなのは俺以外だと、十代、明日香、三沢、丸藤亮、クロノス先生、最近帰ってきた万丈目、最後誰だ?
まぁ7人目は放置して、明日香、三沢、亮、クロノス先生、万丈目。これら5人にカード配れば俺は闇のデュエルに巻き込まれずに済むはず。
制裁タッグデュエル後の50人デュエルでDPは大量にある。まぁ、その為に50人デュエルを選んだんだがな。
俺が透子に憑依した時からDPはかなりあった。前世でデュエルした分だけ渡されたと言われても信じられるぐらいには。
その為、前世で俺がよく使ってたデッキを何個か作ったり、透子用に2つ作ったり、調整用のカードにプレゼント用のカードとかに使ってりしてたらいつの間にか大分減っていた。
閑話休題。とにかく、今から明日香、三沢、亮、クロノス先生、万丈目の5人に強力なカードを渡して三幻魔降臨に備えよう。
道場破りとの戦闘がショボくなりそうだがそんな事はどうでもいい。俺の目標は生きる事であって、極限のデュエルを楽しむことじゃないんだ。
早速カードの選別に取り掛かろう。長引くと透子の身体に悪いからな。
〜 翌日 side 明日香 〜
私がなんとなくデッキを弄っていると、ドアのノックが耳に入った。
明日香
「誰?」
闇透子
「俺だ、邪神鏡子だ。」
え、えぇ……そのあだ名でいいの?……開けるけど……
明日香
「ところで、用は何?別に忙しい訳ではないけど……」
古神透子。見た目は年齢より幼く見えること以外は至って普通の女子高生。でも彼女には、あのデュエルキングの様にもう一つの人格がある。
もう一人の彼女のデュエルを一言で言うなら、多彩な暴力で相手を捻じ伏せるデュエル。
試しに彼女の煉獄デッキを相手にした時、全ハンデスされた挙げ句に最上級モンスターが大量に出てきて泣きそうになったわ。
でも、デュエルが終わった後に私を頑張って慰めようとしてたから、悪い人ではないのは確かよ……デュエルの時の性格はあまり良くないけど。
闇透子
「パック剝いてたら明日香の(サイバー·ブレイダー)とめちゃくちゃ相性良いカード当ててよ!分けに来たんだ。」
彼女の手に持つカードを見てみると……(地盤沈下)、(おジャマトリオ)、(波動キャノン)、(ライトニング・ストーム)、(融合呪印生物·地)、(虚無空間)(終焉のカウントダウン)、(カードカー·D)、(強欲で謙虚な壺)……これって!
明日香
「ロックデッキ用のカード!?」
闇透子
「先攻で頑張って(サイバー·ブレイダー)を立てて、(地盤沈下)、(おジャマトリオ)を構える。そうすると、相手は完全に機能停止する。これでどんな相手でも完封出来るぜ!」
闇透子
「もちろんこれは《どんな手段を使ってでも勝ちたい。勝たなければならない》って時に使ってくれ。こんなの常用したら友達がいなくなる。確実に。」
た、確かに……私もこんなデッキの相手なんてしたくないわ。で、でもなんでこのカードを私に?
闇透子
「特待生寮で闇のデュエルをやった事があってな。もし学校中に闇のデュエルが蔓延ったら止められるのは学園内でも数人だろう。だから少しでも戦力を増強すべく、学園で指折りの実力者を独断と偏見で決めて、手持ちの中でデッキに合いそうなカードを渡しているのさ」
明日香
「それにしても、あなたが私を実力者って認めているのがなんだか嬉しいわ。ちなみに他は誰が入っているの?」
闇透子
「十代、三沢、丸藤亮、クロノス先生、万丈目、数合わせで俺ってところか。まぁ、万丈目はあまり話したくないから、カードはポストにでも入れておくぜ」
数合わせって……あなたみたいな人が数合わせでいいはずが無いわ。あなたの実力は、間違いなくアカデミアでも最強格よ。
闇透子
「それじゃあ俺は他の奴等のところに行かねぇいけねぇからおさらばするぜ。デッキ調整頑張れよな!」
もう一人の透子さんは急いで私の部屋から出ていった。
それにしても……この(ライトニング·ストーム)ってカード、明らかにカードパワーが高すぎる。条件付きとはいえ(サンダー·ボルト)と(ハーピィの羽根帚)を使い分けられるのは異常よ。いったいどこでこんなカードを手に入れたのかしら……数十年後の未来から持ってきたって言われても……信じられる気がするわ。
〜 ラーイエロー side 三沢 〜
ビックバンの掃除が終わって、部屋の外で休憩していると、透子がこっちに走ってやってきた。
三沢
「透子か。入試デュエル以来だな」
闇透子
「おう久しぶり。パック剝いてたら三沢にしか扱えなさそうなカードが出たから渡しに来たんだ」
三沢
「(化石調査)、(デューテリオン)、(ボンディング-DHO)、(ウォーター・ドラゴン-クラスター)……どれも俺の水デッキの大幅な強化が見込めるカードだ。いいのか、もらっても?」
闇透子
「むしろ貰ってくれ。俺はあんな重いカードが入ったデッキを回せる自信が無い。だったら回せる人に渡した方がいいだろうからな。じゃ、俺はこれで」
透子は僕にカードを渡すと、さっさとどこかへ言ってしまった。
古神透子。(暗黒界)デッキをよく使い、先攻後攻問わずに大量の最上級モンスターを展開するデュエリスト。
先攻ではウイルスカードと(マインドクラッシュ)を構えて相手の手札を破壊し、後攻では展開するついでに伏せカードを破壊して安全に後攻1ターンキルを決めるが、恐ろしいのはそこではない。
彼女は僕と同じように多種多様なデッキを持ち、そのどれもが強力だ。その為、彼女のデッキを研究して対策しても別のデッキにやられる。
一応学校対抗戦で誰が出場するかを決めるデュエルで、彼女と当たる事を想定して(暗黒界)デッキを対策したデッキもあるが、結局当たる事はなかった。
まぁ、折角貰ったんだし、水デッキに組み込めるか考えてみようかな。
〜 職員室 sideクロノス 〜
いつも通りに書類の整理をしていると、ドアがノックされたノーネ。
闇透子
「クロノス先生!お仕事お疲れ様です!」
出てきたのは、シニョーラ透子。デュエルのタクティクスはこのアカデミアの中でも3本の指に入る程の実力で、入試デュエルの時に、この私を初期LPの6倍ぐらいのダメージを与えてオーバーキルしたデュエリストナノーネ。
ただ、先攻はドロー出来ないとか、フィールド魔法を張り替える時は“破壊”ではなく“墓地へ送られる”とか、たまにデュエル論文に“サーチ”や“リクルート”といった言葉が混じっていて再提出をさせられたり、融合デッキをエクストラデッキと言ったり、それらは15枚までしか持てないとか、なにかと抜けている所があったりするノーネ。
クロノス
「シ、シニョーラ透子。どうしたノーネ?」
闇透子
「カードの整理をしていたら先生にぴったりなカードを見つけまして、ぜひデッキに入れて欲しいと思いここまで来ました」
仕事のペンを少し休めて、シニョーラ透子の持つカードに目を向けると、明らかにパワーが高いカードがいくつも入ってたノーネ。
闇透子
「今回渡すカードは、(古代の機械熱核竜)、(古代の機械素体)、(古代の機械飛竜)、(古代の機械箱)、(古代の機械射出機)、(歯車街)、(古代の機械融合)です」
クロノス
「そ、それは嬉しいのでスーガ……これと(古代の機械巨人)と適当な汎用カードだけでデッキを組めてしまいそうなノーネ」
闇透子
「実際そうなんですが……肝心の(古代の機械巨人)がなかったんで挫折したんですよね。カードはちゃんと扱える人に使ってもらった方がいいですし、そろそろクロノス先生も十代に目にものを見せたいんじゃないですか?」
クロノス
「た、確かにその通りナノーネ!今までは下級モンスターがなんとなく物足りないと思ってたノーデ、これは凄い助かるノーネ!」
闇透子
「それでは私は失礼します。クロノス先生もお仕事頑張って下さいね」
こ、このカード達の効果よく読んで見ると凄く強いノーネ!は、早く仕事を終わらせてデッキを組みたいノーネ!
〜 デュエルフィールド side 丸藤亮 〜
オベリスクブルーのデュエルフィールドでクラスメートの一人とデュエルが終わった時、一人の少女が息を荒げてやってきた。
古神透子。アカデミアの入試デュエルでクロノス先生の(暗黒の中世)デッキに勝つどころか、初期LPの6倍の戦闘ダメージを与える。最初の月1デュエルで相手の手札を全て捨てさせ、手札0の状況で大量の最上級モンスターを展開する。そして、制裁デュエル後のペナルティ「50人デュエル」で積極的にオベリスクブルーの生徒にデュエルを仕掛け、その暴力的なデュエルを以て大部分の生徒を体調不良にさせ、そのうちの25人は自主退学をしたりと多くの伝説を持つデュエリストだ。
そんな彼女についたあだ名は【邪神】。アカデミアの女王なんて呼ばれる事もある明日香とは定期的に話すが、彼女も勝てる気がしないと洩らしていた。
闇透子
「カイザー。そろそろあんたとデュエルしてみたいと思っていたんだ……そろそろ俺も敗北を知らないといけないからさ」
亮
「敗北を知る?デュエルについては構わん。早速やるとしよう」
闇透子
「あぁ、挑戦を受けてくれて感謝する。勝利の圧力は最初は無いに等しいが、勝ち続ける事でどんどんと大きくなり、重圧となって自身を苦しめ、やがて潰れてしまう。そうならない様に、どこかで本気で戦って負ける様にするのさ」
なるほど、確かに分からなくもないかもしれない。今になるまで無敗を貫いている俺にも、常に勝つ事への圧力がかかっている。
だが、まるで俺に言い聞かせているように聞こえるのは気の所為だろうか。
闇透子·亮
「デュエル!」
闇透子
「先攻は俺が貰おうかな、ドロー」
闇透子 手札 5→6枚
闇透子
「スタンバイ、メインフェイズに入って、手札から(暗黒界の取引)発動。お互いに1枚ドローして1枚捨てる」
闇透子 手札 6→7→6
亮 手札 5→6→5
闇透子
「捨てられた(スノウ)の効果で(門)をサーチして発動。(門)の効果で(スノウ)除外して1枚捨てて1枚ドロー。捨てられた(ブラウ)の効果で1枚ドロー。2枚セットして(墓穴の道連れ)発動。お互いに手札を公開して1枚捨てて1枚ドロー」
闇透子 手札6→7→6→5→6→7→5→4
亮
「……俺は(暗黒界の狩人ブラウ)を捨てる」
闇透子
「俺は……そうだな(融合)を捨てておこうか。手札に(サイバー·ドラゴン)が1枚もないとは、運がよかったな」
闇透子 手札 4→3→4
亮 手札 5→4→5
闇透子
「捨てられた(ブラウ)の効果でドロー。やべーカード引いたわ、手札から(生還の宝札)発動。これで墓地から蘇生する時に発動して1枚ドローできる。」
闇透子 手札4→5→4
(生還の宝札)?確かに強力なカードだが、墓地から蘇生できるカードはそう多くはないはずだが……いや待て、透子が使うエースモンスターは自己蘇生効果を持っていたはず!
闇透子
「カードをセットして手札から(手札抹殺)発動!お互いに手札を全部捨ててその枚数分ドロー!これにより、俺の暗黒界達は莫大なアドを生み出すぜ!」
闇透子 手札 4→3→2→0→2
亮 手札 5→0→5
闇透子
「捨てられた(ベージ)、(ゴルド)の効果をチェーン組んで発動!墓地から(ゴルド)を蘇生、墓地から(ベージ)を蘇生!そして(宝札)で2枚ドロー!」
闇透子 手札 2→3→4
闇透子
「伏せていた(墓穴の道連れ)発動!さぁ選べ」
亮
「……俺は(暗黒界の龍神グラファ)を捨てる」
闇透子
「俺は(プロトサイバー·ドラゴン)を捨てて、お互いにドロー。(グラファ)の強制効果が発動するが対象がいないので不発」
闇透子 手札 4→3→2→3
亮 手札 5→4→5
闇透子
「手札から(おろかな埋葬)を発動。(グラファ)を墓地へ」
闇透子 手札 3→2
闇透子
「(ゴルド)と(ベージ)を手札に戻して(グラファ)2体蘇生。(宝札)で2枚ドロー」
闇透子 手札 2→4→6
闇透子
「手札から(神秘の中華なべ)発動。(グラファ)リリースして3000回復。手札から(取引)を発動して1枚ドローして1枚捨てる。捨てられた(ベージ)の効果で蘇生、(宝札)でドロー。更に(ベージ)戻して(グラファ)。(宝札)でドロー」
闇透子 手札 6→5→4→5→4→5→6
LP 4000→7000
闇透子
「2枚目の(おろかな埋葬)で(グラファ)を墓地へ。最後の(取引)を発動して1枚ドローして1枚捨てる。捨てられた(スノウ)で(門)をサーチ。(門)を張り替えて、(ブラウ)を除外して1枚捨てて1枚ドロー。捨てられた(ゴルド)の効果で蘇生。(宝札)で1枚ドロー。(ゴルド)戻して(グラファ)。(宝札)でドロー」
闇透子 手札 6→5→6→5→6→5→4→5→6→7→8
闇透子
「そろそろソリティアは終わりだ。(闇の誘惑)で2枚ドローして(ゴルド)除外。(大欲な壺)で、除外されている3枚のモンスター、(スノウ)、(ブラウ)、(ゴルド)をデッキに戻して1枚ドロー。2枚伏せてターンエンドだ」
闇透子 手札8→7→9→8→7→8→7→5
闇透子 LP 7000 手札5枚 伏せ4
フィールド(暗黒界の門)
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の尖兵ベージ 攻1600→1900
生還の宝札
こ、これが……邪神の実力……場には攻撃3000のモンスターが3体。伏せが4枚。それでいて、あれだけ回したのに手札が5枚もある。
とにかくドローしてあれを引けさえすれば、勝機はある。
亮
「俺のターンドロー!」
亮 手札5→6
亮
「俺は(強欲な壺)を発動!デッキから2枚ドローする!」
亮 手札 6→5→7
来た!これなら邪神に勝てるかもしれない!
亮
「俺は手札から(サイバネティック·フュージョンサポート)を発動!ライフを半分払う事で、1度だけ機械族の融合モンスターの素材を墓地から除外する事ができる!俺は(パワー·ボンド)を発動して、(サイバネティック·フュージョンサポート)の効果で墓地の(サイバー·ドラゴン)を3体ゲームから除外!現れろ!(サイバーエンド·ドラゴン)!」
パワー·ボンド
通常魔法
(1):自分の手札・フィールドから、機械族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は、その元々の攻撃力分アップする。
このカードを発動したターンのエンドフェイズに自分はこの効果でアップした数値分のダメージを受ける。
亮 手札 7→6→5 LP4000→2000
サイバー·エンド·ドラゴン 攻4000→8000
闇透子
「このタイミングで出すって事は(リミッター解除)があるって事!俺はトラップカード(バージェストマ·ディノミスクス)を発動!効果で手札を1枚捨て、(サイバー·エンド·ドラゴン)を対象にとって除外!」
闇透子 手札6→5
亮
「な、何!?そ、速攻魔法(融合解除)!これで(サイバー·ドラゴン)3体に分離する!」
なんとも形容出来ない奇妙な生き物が、(サイバー·エンド·ドラゴン)に絡みつき、そこからどんどんと腐食して破壊されそうになるが、どうにか(サイバー·ドラゴン)3体に分離することが出来た。
亮 手札5→4
危なかった……まさかこうも簡単に(サイバー·エンド)が倒されるとは……彼女が数多くの手札交換を行っていなかったら危なかったかもしれない。
闇透子
「ここで、捨てられた(暗黒界の軍神シルバ)の効果で自身を墓地から蘇生。(宝札)の効果で1枚ドロー」
闇透子 手札 5→6
亮
「俺は(サイバー・ジラフ)を召喚。このカードを生け贄にすることで、エンドフェイズまで俺が受ける効果ダメージは0になる。俺はカードを2枚セットしてターンエン……」
闇透子
「じゃあエンドフェイズにトラップカード発動!(魔のデッキ破壊ウイルス)!コストで(グラファ)をリリースして俺は罠カードを宣言!これにより、相手フィールドの罠カード、相手の手札、相手ターンで数えて3ターンの間に相手がドローしたカードを全て確認し、罠カードを全て破壊する!」
ウイルスカード!?来るとは分かってはいたが、いざ来られるとかなり厳しい。
亮
「タ、ターンエンドだ」
だ、だが(サイバー·ドラゴン)が3体いるんだ。次のターンはどうにかなる……いやおそらくならないな。
亮 LP2000 手札 3枚 伏せ0
サイバー·ドラゴン 攻2100
サイバー·ドラゴン 攻2100
サイバー·ドラゴン 攻2100
闇透子 LP 7000 手札6枚 伏せ2
フィールド(暗黒界の門)
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の軍神シルバ 攻2300→2600
生還の宝札
闇透子
「俺のターンドロー!」
闇透子 手札 6→7
闇透子
「スタンバイ、メインフェイズ。とりあえず(シルバ)を戻して(グラファ)蘇生。(宝札)で1枚ドロー。そしてトラップカード(貪欲な瓶)を発動。(取引)3枚と……(墓穴の道連れ)、(手札抹殺)を戻して1枚ドロー」
闇透子 手札 7→8→9→10
闇透子
「う〜ん。トラップカード発動(マインドクラッシュ)発動。宣言は……(クリボー)」
奴がそう宣言すると、俺の手札に一筋の光が走るが、特に何も起こらなかった。
闇透子
「外したので、ランダムに選ばれた(ゴルド)を捨てる。捨てられた(ゴルド)は蘇生。(宝札)で1枚ドロー」
闇透子
「俺はさっき引いた(取引)を発動。お互いに1枚ドローして1枚捨てる。捨てられた(シルバ)を蘇生。(宝札)で1枚ドロー」
闇透子 手札 10→9→10→11→10→12
闇透子
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の龍神グラファ 攻2700→3000
暗黒界の武神ゴルド 攻2300→2600
暗黒界の軍神シルバ 攻2300→2600
罠のデメリットを利用してさらなる展開をしてくるとは……俺にはもう止めるものがない。
闇透子
「バトルフェイズに入る。(グラファ)3体で3体の(サイバー·ドラゴン)を攻撃。そして(シルバ)と(ゴルド)で攻撃。金銀連撃!」
3体の龍によって(サイバー·ドラゴン)が破壊され、2体の悪魔によって俺のライフは削り取られた。
亮 LP 2000→-700→-5900
闇透子
「対戦、ありがとうございました」
亮
「まさか……この俺が負けるとはな……」
闇透子
「(生還の宝札)やべーな……まさかここまで増えるとは思わなかった。これからは積極的に採用しよ」
透子は、恐らく試験的に入れたのだろう(生還の宝札)の効果に驚いていた。俺もあそこまで手札が増えるとは思わなかった。
闇透子
「カイザー。戦ってくれたお礼だ。是非受け取って欲しい。」
透子に渡されたのは、(一時休戦)、(サイバー·ドラゴン·コア)、(壊星壊獣ジズキエル)1枚、(サイバー·ドラゴン·ネクステア)、(サイバー・ファロス)1枚、(サイバー·ドラゴン·ヘルツ)、(エマージェンシー・サイバー)、(サイバーロード・フュージョン)。殆どが(サイバー·ドラゴン)に関する効果も持っている。
それにしても……(壊星壊獣ジズキエル)。それは透子が入試デュエルで使っていたモンスターに通じるものがある。相手のモンスターを喰らい現れる怪物……リスペクトを掲げるサイバー流には中々認められないカードだ。
亮
「これは……俺の知らない(サイバー·ドラゴン)関係のカード……どうしてこのカード達を持っているんだ?」
闇透子
「秘密だ。女には隠したい秘密の一つや2つぐらいあるもんなんだよ」
そういうものなのか……女心はよく分からない。
亮
「それにしても、本当に素晴らしいタクティクスだった。本当に対抗デュエルに推薦出来なかったのが悔やまれる」
闇透子
「一応理由を聞かせてもらってもいいか?」
亮
「なんでも、リスペクトの精神が足りないとかで……まぁ分からなくもない。透子のデッキがやっている事は、相手の行動の一切を封じ、火力で蹂躪する事だからな。このカードも……俺には似合わないカードだ」
俺が(壊星壊獣ジズキエル)を見せながらそう言うと、透子はどこか不満げな表情をして、話し始めた。
闇透子
「俺にとって、デュエルはアドバンテージによる殴り合いだ。相手の展開を阻害する事は、自分のアドバンテージを守り、相手のアドバンテージを失わせる事に繋がる。それを否定したら、ロック系のカードや制圧効果モンスターの存在意義を否定する事と同義だ」
闇透子
「デュエリストにとって大切なのは対戦相手を過剰に煽ったり罵倒したりしないこと。リスペクトもそこに繋がるものだと思う。それ以外なら、特にカードの効果ならば基本的には許される。カイザーが貪欲に勝利を求める時、このカードはきっと力を貸してくれるだろう」
闇透子
「それじゃあ、俺はこれで失礼するよ。デッキ構築頑張ってくれよな」
透子はそう言って、デュエルフィールドを後にした。
古神透子……こんな強力なカードを、いったいどこから……
〜 オベリスクブルー寮 side 闇透子 〜
さて、飯も食ったしカードも配ったし、今日のやる事は全部やった。これで、他の6人に闇のデュエルを丸投げ出来るぜ。
いや待て、結局最後の7人目は分からないままだな。下手したら俺は闇のデュエルに巻き込まれる。ぶっちゃけ闇のデュエルなんてやりたくねぇぞ。
デュエルはカードゲーム。楽しくやるものだ。確かに競技としてやるなら真剣にやるものだが、文字通り命をかけるものじゃない。
そんな事を考えながら、俺は眠りについた。