暗黒と光道   作:必殺雷撃人

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光の結社編
8.傲慢エリートの鼻を折れ!


 

〜 オシリスレッド寮 〜

 

 結論だけを言うならば、セブンスターズの事件は終息した。俺が渡したカード達で、他のみんなが頑張って七精門の鍵を守った事で、鍵はクロノス先生が人質を取られて負けたのと三沢がハニトラにかかったの、そして最後のセブンスターズにやられた明日香の3つのみで道場破り事セブンスターズは7人とも撃破した。

 

 最後のセブンスターズがオシリスレッドの寮長である大徳寺先生だったり、俺が辻デュエルをしまくったせいでセブンスターズを全て倒したのに七精門が開いたり、それによって三幻魔のカードを手にした影丸理事長と十代がデュエルしたりしたが、結果は十代の勝ち。三幻魔のカードが再封印されたことで、この騒動は終わりを告げた。

 

 さて、問題はここから。影丸理事長が三幻魔のカードを3体並べた時、俺のデッキから光が放出された。

 三幻魔はカードの精霊の力を吸い取るという力を持っているらしいのだが、俺はカードに精霊が憑いているのをその時になるまで知らなかった。

 

 そこで2年生になる前に、精霊が見えるであろう十代に相談して、どのカードに精霊が憑いているのか知ろうとオシリスレッド寮に来ているのである。

 

闇透子

 「十代いるか?」

 

 「アニキ!呼ばれてるっすよ」

 

十代

 「透子じゃねぇか!どうしたんだ?」

 

 十代もやってきたし、早速要件を言おう。

 

闇透子

 「俺の暗黒界デッキに精霊が憑いているか調べる事は出来るか?」

 

十代

 「出来るけど……どうして?」

 

闇透子

 「暗黒界デッキだけ引きが良すぎるんだ。暗黒界デッキは手札が事故った時に何も出来なくなるデッキなんだが、最近それが全くない。それどころか1枚しか入れてない(生還の宝札)がかなりの確率でデッキの上の方に来る。これはもしかして精霊の力的な何かなのではと思い、ここまで来たんだ」

 

十代

 「お、おう……とりあえずハネクリボーに調べさせてみるぜ。デッキを少し借りるぜ。報酬はドローパン1個な」

 

 俺にドローパンを奢らせるとはな……後悔するなよ。

 

 十代にデッキを預けている間、少し翔とデュエルして遊んでいようかな。最近組んだデッキがあるし。あれ?なんか1人足りないような気がするな。

 

闇透子

 「そういえば、この寮には3人いたよな?でかけてるのか?」

 

 「隼人くんすか?隼人くんはカードデザイナーになる為に海外に渡ったッス」

 

 そうなのか……まぁいいや。とにかく翔とデュエルして暇でも潰すか。

 

 

〜〜〜

 

十代

 「終わったぞー!」

 

闇透子

 「サンキュー!今丁度デュエルが終わった所だ!」

 

 「うう……負けたッス……」

 

 翔は終始俺の手の中で踊らされてたな。(光の護封剣)に苦戦したり、(ミキサーロイド)から(アーマロイドガイデンゴー)を出そうとして(虚無空間)に阻まれたり、折角出した(ペアサイクロイド)を、(安全地帯)をつけられてバウンスされて退かされたり。

 

 結局翔は殆ど何も出来ずに(霞の谷のファルコン)のダイレクトアタックを食らって負けた。翔が苦戦するあまり、2枚積みの(強化蘇生)が2枚共にフィールドで腐っていた。

 

 そう、俺が使ったデッキは(ファルコンビート)。永続魔法·罠を使い回して盤面をコントロールしてじっくり殴るデッキだ。後で透子にあげようと思っている。彼女はコントロールデッキ結構好きそうだしな。

 

 「ア、アニキィ〜僕、手も足も出なかったよぉ〜」

 

十代

 「と、透子。お前何やったんだ?」

 

闇透子

 「なにって……翔の(融合)に合わせて特殊召喚封じたり、(光の護封剣)を3ターン目に回収したり、翔の切り札に(安全地帯)くっつけて退かしたりしただけだよ。」

 

光の護封剣(制限カード)

通常魔法

このカードは発動後、フィールドに残り続け、相手ターンで数えて3ターン後の相手エンドフェイズに破壊される。

(1):このカードの発動時の効果処理として、相手フィールドに裏側表示モンスターが存在する場合、そのモンスターを全て表側表示にする。

(2):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、相手モンスターは攻撃宣言できない。

 

安全地帯

永続罠

フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、その表側表示モンスターは、相手の効果の対象にならず、戦闘及び相手の効果では破壊されず、相手に直接攻撃できない。

このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。

そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

 

十代

 「透子は相変わらず嫌らしいデッキを使うよな……そんなんだから(邪神)とか(魔王少女)なんて呼ばれるんだぞ」

 

 邪神はまだしも魔王少女は聞いたことないわ。

 

透子

 「それはそうとして、精霊的な物は見つかったのか?」

 

十代

 「ああ、いたぜ精霊。それも4枚も」

 

 十代はそう言って、(暗黒界の狩人ブラウ)と(暗黒界の尖兵ベージ)3枚を見せてきた。

 

 こいつらは……俺の暗黒界デッキの中核を担うモンスターだ。俺もカードの精霊が見えたなら、こいつらにお礼が言えるのにな。

 

十代

 「それじゃあ、約束としてドローパン奢ってくれよな」

 

透子

 「ああ、約束だからな。折角だし翔もどうだ?」

 

 「ありがたく貰うッス!」

 

 その後、十代と翔にアカデミア名物のドローパンを奢ったが、十代は「くさやジャム味」を、翔は「シュールストレミング味」をドローした。

 ちなみに、試しに俺も責任を感じて腹括ってドローしてみたが「納豆味」だった。やべぇ超ラッキー、今日か明日にはいい事あるわ。

 

 とまぁこんなわけで、俺こと闇透子の奢りで買ったドローパンはほぼ必ずゲテモノになってしまうのだ。納豆も中々ゲテモノだが大分まし、初めて買ったドローパンが「マーマイト味」、口直しにもう一個買ったら醤油せんべいが丸々入った「せんべい味」だった時は地面を強打したものだ。

 

 さて、約束も果たしたし、寮に帰って(セルリ)入れた暗黒界でも組もうかな。

 

 

 

〜 校長室 〜

 

 2年生になってすぐに、クロノス先生に呼ばれて来たのですが……

 

透子

 「中等部の生徒とデュエル……ですか」

 

クロノス

 「そうなノーネ。明日から中等部上がりのエリートタチーが、このアカデミアにくるノーネ。そこで、アカデミアでもトップのデュエリストであるシニョーラ透子に先輩の力を見せて欲しいノーネ!」

 

透子

 「つまり、天狗になっているエリート達に2年生の力を見せつける……そういう事ですね?分かりました。微力ながら力になります」

 

クロノス先生

 「ま、まぁそう思っていいノーネ。それじゃあ、よろしく頼むノーネ」

 

 クロノス先生に一礼して校長室を出る。

 

 それにしても、中等部のエリートですか……いったいどれほどの力を持っているのでしょうか。もう一人の私ぐらいだったら割とやってられないんですけど……

 

闇透子

 「いやそれはねぇだろ。俺らの時に入ってきたオベリスクブルー生は(ゴブリン突撃部隊)に装備魔法つけてイキリ散らす程度なんだぜ?お前の壊獣投げつけたり(カナディア)でひっくり返せば終わりだよ。胸を張ってエリートの心を叩き潰してやろうぜ」

 

 そう……ですね。私の2つのデッキなら……大丈夫なはず。でも一応、もう一人の私とデュエルして試してみましょう。

 

闇透子

 「あっそうだ。俺最近面白いデッキ組んでさ。そいつでエリートの心折ってくれよ!」

 

 それは……デュエルしながら考えます。

 

闇透子

 「ああ!今思い出した!今日発表された制限改定見たか?(天使の施し)が制限復帰するんだとよ!俺の時代が来ているぜ!」

 

 これは……しばらくもう一人の私が大暴れしそうですね……大分前から暴れてましたけど。

 

 その後、私達?は制限改定の話をしながら寮に戻りました。

 

 

〜 翌日 デュエルフィールド 〜

 

 

 ついに来てしまいました。とりあえず調整は十分、後はどんな相手がくるのか……

 

??

 「あなたが私の対戦相手?随分と弱そうな見た目してるわね」

 

 そう言ってやってきたのは、随分と気の強そうな女性。ザ·エリートって感じですね。名前の紹介もないので、エリートさんでいいですよね。

 

エリート

 「私の戦士デッキであなたに敗北をくれてやりますわ」

 

 本当に傲慢な人。こんな人にはさっくり倒してあげません。もう一人の私が言ったとおりに、じっくり心を折ってやりましょう。

 

透子

 「随分と余裕なんですね。その余裕を崩してあげます」

 

エリート·透子

 「デュエル!」

 

エリート

 「先攻は譲りますわ。精々足掻いて下さいな」

 

透子

 「なら先攻は貰います。ドロー」

 

透子 手札5→6

 

 私に先攻を譲った事を後悔させてあげます。

 

透子

 「私は(強欲で謙虚な壺)を発動!デッキから3枚捲って、その中から1枚手札に加えます」

 

捲ったカード

強欲で貪欲な壺

命削りの宝札

神の宣告

 

透子

 「私は(命削りの宝札)を加えて残りをデッキに戻します。そしてこのターン、私は特殊召喚を行えません」

 

透子 手札6→5→6

 

透子

 「私は(霞の谷のファルコン)を召喚。カードを4枚セット、(命削りの宝札)を発動。3枚になるようにドローします」

 

透子 手札6→5→1→0→3

 

透子

 「私は(光の護封剣)を発動してターンエンド。エンドフェイズに(命削りの宝札)の効果で残りの手札を全て墓地へ送ります」

 

透子 LP4000 手札0  伏せ4

 

霞の谷のファルコン 攻2000

 

光の護封剣

 

エリート LP4000 手札5 伏せ0

 

エリート

 「私のターンドロー!」

 

 エリート 手札5→6

 

エリート

 「私は手札から(増援)を発動!(切り込み隊長)を手札に加えまして、そのまま召喚!(切り込み隊長)の効果でもう一体(切り込み隊長)を特殊召喚!」

 

エリート 手札 6→5→6→5→4

 

エリート

 「(切り込み隊長)はこのカードかいる限り、このカード以外の戦士族モンスターを攻撃出来ませんわ!そのモンスターが2体いる!この意味が分かります?」

 

透子

 「切り込みロック……それだけで自慢出来るなんて随分と周りは弱かったんでしょうね。」

 

エリート

 「ええ、この盤面を構築するだけで、相手は無様にデッキに手を置くんですもの。ですが私は更に(二重召喚)を発動!増えた召喚権で(切り込み隊長)を召喚!そして(切り込み隊長)の効果で(コマンド・ナイト)を特殊召喚ですわ!(コマンド·ナイト)の効果で、自身は自分の戦士族モンスターの攻撃力は400アップしますわ!

 

コマンド・ナイト 攻1200→2800 

 

 凄い手札の偏り方ですね。積み込みを疑いますね。

 

 

エリート

「(光の護封剣)の効果でバトルできませんわ……ターンエンドですわ」

 

エリート 手札 4→3→2→1

 

エリート LP4000 手札1 伏せ0

 

切り込み隊長 攻1200

切り込み隊長 攻1200

切り込み隊長 攻1200

コマンド・ナイト 攻1200→2800

 

透子 LP4000 手札0  伏せ4

 

霞の谷のファルコン 攻2000

 

光の護封剣

 

 さて、困りましたね。前の私のデッキだったらモンスターの除去手段に乏しいので少し大変だったのですが……このデッキは一味違います!

 

透子

 「私のターンドロー!」

 

 透子 手札 0→1

 

透子

 「手札から速攻魔法(月の書)発動!(切り込み隊長)を対象に裏側守備表示にします!それにチェーンして(バージェストマ·カナディア)!もう一体の切り込み隊長を対象に裏側守備表示にします!」

 

 私のカードから奇妙な生き物と魔法書が2体の(切り込み隊長)をカードに戻しました。これにより、(コマンド・ナイト)の効果が弱まり、(コマンド·ナイト)が大幅に弱体化します。

 

コマンド·ナイト2800→2000

 

エリート

 「そ、それでも(コマンド·ナイト)は攻撃力2000!(霞の谷のファルコン)では相打ちですわ!」

 

透子

 「そう焦らないで下さい。私のカードはまだあるので。伏せていた永続トラップ(安全地帯)を(コマンド·ナイト)を対象に発動。このカードの対象になったカードは、戦闘·効果で破壊されず効果の対象になりません」

 

 半透明なバリアが(コマンド·ナイト)を包むと、エリートさんが高らかに笑い始めました。

 

エリート

 「オォホッホッホ!私の切り込みロックを突破したのは褒めて差し上げますが、そのトラップ、明らかに味方に使うものでしょう?そんなの素人でもしないわ!」

 

透子

 「そうでしょうか?それは私のターンが終わってから言って下さいね?バトルフェイズ!(霞の谷のファルコン)で(切り込み隊長)を攻撃する攻撃宣言時、自身の永続効果で自分フィールドの(安全地帯)を手札に戻します!」

 

 (ファルコン)が背中の翼を大きくはためかせると、私のフィールドにある(安全地帯)が風に飛ばされて手札に戻ってきました。そして、(安全地帯)は中にいた(コマンド·ナイト)もろとも消滅しました。

 

エリート

 「な、何が起こって……」

 

透子

 「(安全地帯)のデメリット効果です。このカードがフィールドから離れた時、対象のモンスターを破壊します。この為に(安全地帯)を張ったんですよ。戦闘続行!(ファルコン)で(切り込み隊長)を攻撃!」

 

 (ファルコン)は開いた翼で飛翔して、高所から強襲。(切り込み隊長)を両断して破壊しました。

 

エリート LP4000→3200

 

透子

 「カードを伏せてターンエンドです。さぁ精々足掻いて下さい。既にあなたは、私の戦術に呑み込まれています」

 

透子 LP4000 手札0 伏せ4

 

霞の谷のファルコン 攻2000

 

エリート

 「わ、私のターン!ドロー!」

 

エリート 手札1→2

 

エリート

 「(強欲な壺)発動!2枚ドローして、裏側になっている(切り込み隊長)2体を攻撃表示に。(魔導師の力)を切り込み隊長に装備!(サイクロン)を発動して(光の護封剣)を破壊!

 

魔導師の力(制限カード)

装備魔法

(1):装備モンスターの攻撃力・守備力は、

自分フィールドの魔法・罠カードの数×500アップする。

 

エリート 手札2→1→3→2→1→0

 

透子

 「いいでしょう。効果を受けます」

 

 光で出来た剣が強風で破壊されました。これでファルコンへ攻撃出来ますね、エリートさん。

 

エリート

「カードを1枚セットしますわ。これにより、(切り込み隊長)の攻撃力は2200!(霞の谷のファルコン)を突破出来ますわ!バトル!(切り込み隊長)で(霞の谷のファルコン)を攻撃!」

 

切り込み隊長1200→2200

 

透子

 「その(切り込み隊長)、他の(切り込み隊長)の効果で特殊召喚したものでしたね?トラップカード発動(迷い風)!これで特殊召喚したモンスターは攻撃力が半分になり効果は無効になります!返り討ちです!(ファルコン)!」

 

 黒い風を受けて満足に動けない(切り込み隊長)。そこに(ファルコン)が上空から襲いかかり、容易く撃破されました。

 

エリート 3200→2300

 

エリート

 「ターン……エンド」

 

エリート LP2300 手札0

 

切り込み隊長 攻1200

 

透子 LP4000 手札0  伏せ3

 

霞の谷のファルコン 攻2000

 

 

 随分と弱っているようですね。ササッと仕留めますか。

 

透子

 「私のターンドロー!(強欲で貪欲な壺)を発動!10枚裏側で除外して2枚ドロー!」

 

 透子 手札0→1→0→2

 

透子

 「私はもう一体(ファルコン)を召喚。バトル!セットカードを戻して(ファルコン)で最後の(切り込み隊長)を攻撃!」

 

 カードを戻して強襲する(ファルコン)。あっさりと(切り込み隊長)を粉砕した。

 

透子

 「トドメです!伏せカードを戻してもう一体の(ファルコン)でダイレクト!」

 

エリート

 「そ、そんな……こんな……はずじゃ……」

 

エリート LP 2300→1400→-600

 

透子

 「対戦、ありがとうございました。あなたはまだ未熟そのものです。だからこのアカデミアで熱心に勉強して、もう少し賢くなる事をおすすめします」

 

??

 「ふざけるな!こんなのデュエルじゃねぇ!」

 

 そう言ったのは観客席の男の子。多分私が罠で相手を封殺していたのが気に食わなかったのでしょう。少しお仕置きしてあげましょう。

 

透子

 「そんなに気に食わないのなら、こっちに降りてきてください。相手をしてさしあげます。他に私の相手になりたい人はこっちに来てください。一人一人プライドを破壊してあげますから」

 

 さぁ!お楽しみはこれからです♪

 

 その後もう一人の私も乱入した結果、新入生の半数が自信を喪失し、その内の二割程が自主退学を選ぶ事になりました。

 一度くらい負けた程度で情けない。本当に強くなれる人は、ここからデッキを見直してメタを張る人だと思います。それこそ、ストレージを漁ってでも。

 

 周りで地面を叩き、涙している新入生を見ながら、そう思うようになりました。

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