IS-後悔から始まる憑依譚-[真]   作:ジョーキッド

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2. 覚醒〜幼年期

 

 

○月○日

 

意識が覚醒してたから数日が経った。今でも現状を把握してるとは言えないけど、今日から記録の意味もこめて、日記を書いていく。

一日目なので、一つだけ。

 

織斑 一夏になりました。

 

○月×日

 

目が覚めたら体が縮んでましたって、ソレ何処の江戸川さん?しかも別人だし。

ここ数日で分かったことは自分が織斑一夏になってること、家族は姉が1人、両親は居ない。年齢は姉曰く恐らく(・・・)5歳であること。恐らくって、オイ。5歳児とは思えない体格してるし、家庭環境複雑すぎるんじゃないか……

○月△日

 

インフィニット・ストラトス。通称IS。

 

 当時、日本の女子高校生、篠ノ之束によって基礎理論の構築および開発が成された。当初、宇宙空間の活動を想定されたマルチフォーム・スーツとして提唱されたが、女のしかも高校生の夢物語と一笑に付された。

しかし提唱から一ヶ月後、日本を射程距離内に捉えることのできる各国のミサイル、それらが一斉にハッキングされ、制御不能に陥り、日本の1都市に向けて発射された。その数、判明しているだけでも2000発以上。加えて全ての迎撃機能の停止。もはや被害を防ぐではなくどれだけ抑えれるかという問題になっていたところに突如としてソレは現れた。1振りの剣、1門の砲台を装備した白銀のIS。その白銀のISを纏った―記録映像から判断して―女性は、たったの1機にも関わらず圧倒的な機動性能、攻撃力ですべてのミサイルを撃墜した。

事件はこれだけでは止まらず、のちにやってきた各国の戦闘機、巡洋艦、空母、監視衛星などの人が直接操る兵器群に対し猛攻を受け切り、一切の反撃をすることなく探知も振り切り姿を眩ますことで、防御力・技術力よ高さを見せつけた。

その白銀のISを人は白騎士と呼び、そしてこの一連の出来事はそのまま白騎士事件と呼称されるようになった。

 

周りの電化製品の性能の高さとか、よくわからない3Dみたいな感じで、飛び出すディスプレイとか、やけに進歩している技術を見て、感じてた違和感。

 

決定的なのは例の白騎士事件のダイジェスト的な番組を見てISの存在を知ってから。ドコカ違う世界に迷い込んだのではないかという思いつき(違和感)

 

しかし、それを圧倒的に上回る興味、興奮、関心。それらのお陰かあまり気にはならなかった。

 

ISかっけぇぇぇぇッ!!

 

千冬さんに心配された。

 

 

○月▽日

 

絶望

 

今の気持ちを表すならこの一文字。

 

乗れない。ISには男は乗れないらしい。

 

詳しくは知らない。なんかテレビで[未だ男性操縦者現れず。開発者・篠ノ之 束博士の公式見解もなし]って、流れてた。

 

無いだろうけど会ったら文句の1つでもいってやろうと思う。

 

 

なんてことを考えてたのが行けなかったのか、

 

「明日、束のとこに行くぞ」

 

と、千冬さんが仰られた。

 

えっと、違うよね?まさかこんな身近に時の人がいるなんて……

 

 

○月▲日

 

世の中はなんて狭いんだ。

 

ご近所さんが篠ノ之家とか……

 

千冬さんに連れられ山の中。道中、黒服のガタイの良い奴らを何人か見かけたりしつつ。

 

よく分からない道を辿って、よく分からない研究所(人参)?の中に入り、これまたよく分からない人に会った。

 

篠ノ之 束

 

若干15歳でまさに世界を揺るがす発明をした天才。その実態は変態(シスコン)であった。

 

千冬さんの紹介でも変態って言われてたし、本人も否定してなかったし。

変態だと確定したのも、俺と同い年の箒ちゃんという妹の話を1時間強に渡って自慢されたからだが、うん。そんなけよく分からない話を聞かされたら気絶するのも無理は無いな。

 

気づいたら自分の部屋で寝ていて、起きたところでこの日記を書いている。

 

まぁ、怒涛の妹トークは苦手だけれども、妹思いの良いお姉さん。……なのかな?

 

□月○日

 

大分、現状にも慣れて来た。

 

数回、千冬姉さんに連れられて束姉さんの所に行っては妹トーク→気絶といった繰り返しをした。流石に、病弱すぎやしないかと思ったりもしたけど、低身長だったりの理由からそんなものかな、と思ってる。最近は身長も伸びて来てるし。

 

千冬姉さんの髪を整えることが日課になってきた最近では、生活能力のなさが判明した千冬姉さんの代わりに、家事全般に手を出そうとしては中々四苦八苦している。

 

洗濯物は機会任せでオッケー。干すのも踏み台があれば出来るし、畳むのも上手くなってきてる。掃除とかも特に問題なし。ただ、料理。コレが難しい。

 

フライパンは今の自分では重くて振るうことが出来ないので、炒め物のレシピは制限される。具材を切るのもモノによっては力が足りなかったりする。

 

千冬姉さん?一回、俺が頑張ってるのを見かねてか、野菜を切ったんだ。まな板ごと。

 

そっからは台所は俺の戦場だよ。絶対に千冬姉さんに踏み入れさせてはいけない。

 

×月△日

 

千冬姉さんの誕生日が近いらしい。……16歳の誕生日らいし。

 

19の間違いじゃないかと思ってたら凄い笑顔で見つめられた。こわかった。

 

イヤ、決して千冬姉さんが老けてるって言いたいんじゃないんだ。大人びた雰囲気に加えて、平日はスーツを纏って出掛ける。

 

ほら、学生には見えないだろう?まぁ、高校生が大学生に間違われたら傷つくよな、明日素直に謝ろう。

 

 

△月○日

 

最近、千冬姉さんの雰囲気がピリピリしてる。聞いても、大丈夫だから。一夏は心配しなくてもいいから。と、はぐらかすばかり。

 

なんか悔しい。かといって、一度決めたら頑固な千冬姉さんのこと、聞き出すことは出来ないと思う。短くない期間、一緒に過ごしてきたんだ、それぐらいはわかってるつもりだし。

 

だから、俺にできることをやろうと思う。帰ってきた千冬姉さんが安心できるよーな、寛げるよーな、そんな居場所を作れるように……

 

 

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