ども、溶けかけているハリボーです。
ハリボーごとですが、熱中症で入院しました。
いやもうビックリよ⁉︎気づいたら病院だもん。
でもね出来たのアレが「知らない天井だ」
倒れて病院搬送された癖に余裕あったなぁ自分と、後から振り返って思ったよ。
そんならば本編へGO!
感想は力に!まってまーす!
己が進む道を定めてから一カ月、ミストガンの姿はアルバレス帝国内ではなく、己が活動の拠点フィオーレ王国にあった。
ーフィオーレ王国内 とある山ー
「新しい
「・・・ああ、魔力が良く馴染む。」
「まさかオーガストの爺さんが制作協力してくれるなんてな。」
「・・・ああ」
道を決めた趣旨を後日、オーガストへ伝えに再び城を訪れていた。
『おお、何用かなミストガン?』
『・・・』
『フハハッ、決めたか?』
『・・・はい』
『良い目だ。』
するとオーガスト、懐から一つの手紙を出す。
『・・・それは?』
『アイリーンからのだ。報告書の中に忍ばせてあった。』
『・・・それで自分が師匠の弟子だと。』
何の説明もしていないのに、アイリーンの弟子だと断定され実力試しと称し戦闘・・・。
『ハハッ、その様な目で見られてもな。・・・まさかヤツが弟子のためとは言え、私に嘆願書じみた事を書くとは思わなかったぞ。』
『・・・え?』
『内容までは話す事はできんが・・・最後の文にお主の進むべき道。そして、残りの一本の杖に関する事が書かれておる。天琥珀の杖の製作、私も長く生きてきたが、天琥珀のみで杖を作った事はない。その製作を手伝わせてはもらえんか?』
「・・・しばらく固まってしまったよ。」
「インベルの魔法にかかったみたくな。」
あの後、屋敷に戻り柄にもなく照れ臭く、アイリーンの顔をまとも見れずにいた。
どこか調子が悪いのかと、心配されたがアレやコレやと何とか誤魔化したが・・・自身などなく。
「・・・ほんと・・・・・・情けない。」
「おーい、遠い目して黄昏そうになってはとこ悪いけど、次が来てるぜ。」
全長7メートルはゆうに超えているイノシシが、いつの間にか迫って来ている。
突進をまともに受ければ悲惨な最後は目に見えている。
たが、回避行動に移ることはなかった。
「・・・コレが討伐対象。・・・群れのボスか。」
イノシシは突進を急停止、悶え苦しみ始める。
やがて目、鼻、口、毛穴から溢れ出す水。
「お疲れさん。」
イノシシは生命活動を止める。
まるで溺れたかの如く。
「た、旅のお方!ご無事でしたか!」
ミストガンはイノシシを討伐後、山を下山し今回の依頼者のいる村まで戻って来ていた。
「・・・イノシシの群れのボスを討伐は完了した。・・・もう畑や家畜が襲われる可能性はないだろう。」
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
「旅のお方。」
「・・・長老殿。」
「こたびの、我々の村の問題を解決していただいたこと村の者一同感謝いたします。そして、大変申し上げにくいのですが・・・この村を見ていただけばわかる様に、我々はその日生きていくのに精一杯。本来ならギルドに依頼すべき今回の件、用意できる報酬がないため貴方様にお願いした次第。ですので代わりに・・・こちらにおいで!」
「はい、お婆様。」
長老の呼びかけで1人の若い女性が近づいてくる。
年は二十代前半といったところ。
「この子は私の孫娘です。どうでしょう?容姿は村1番、年も貴方様と近いか1〜2歳ほど上といったところ、この子を「・・・長老殿」嫁に!」
「・・・わざわざこの村の事情など説明いただいたところ申し訳ないが、そんな事は最初に立ち寄った時からわかっている。今回の依頼を受けた時、ギルドに支払う報酬がないために私に願い出たこともな。」
「うぅ!」
「・・・別に私は、今回の件で報酬を受け取ろうなど最初から考えてなどいない。・・・それに私は魔導士ギルドに席を置く身だ。・・・あまりそういう事はお控えください。・・・今回のは聞かなかったことにします。」
「も、申し訳ありません!」
「・・・イノシシの死体は山の中腹にあります。・・・あまりに大きいので1人では運べませんでした。・・・皮や牙など売ればそこそこの金にはなるかと。」
地図にイノシシの死体がある場所をに目印を書き、それを手渡す。
「あ、あの!」
呼び止める声に応じる事なく、村の外へと足を向けたのだった。
「あの村長、お前と女が結婚すればギルドに金を払わずに、村を守れる力が手に入るって浅はかな考えが礼儀より先に出ちまったんだろうな。」
「・・・」
未だミストガンとラウムは山中にあった。
村から出たはいいものの、一番近い街までは直線距離にして約50km。飛ばして向かっても良かったが、急ぐ用事も理由もないので明日到着予定にして、一晩満開の星空の下でキャンプと洒落込んでいた。
「魚、そろそろ焼けたんじゃね?」
「・・・だな。」
皮まで良い色になった川魚。少し皮が破けた所から脂が滴り落ちている。焚き火に落ちてジュッ!という音に香しい匂い。
腹も減っているのも相まって、1人と一羽は早速かぶりつく。
「うううううう美味い!」
「・・・ああ、いい脂の乗り具合だ。・・・味付けは塩だけだが、それがまた良い。」
夢中になって食べる。
20数匹は獲ったはずの魚は、瞬く間に2人の胃の中へと消えてゆくのだった。
「ゲ〜〜プッ。食った食った。」
「・・・」ズズッ
「なぁ、ミストガン。」
「・・・?」
「お前、村に着く前もそうだったけどここら辺の地形詳しいよな。川の位置とか雨風をしのげる場所。前にも来たことあんのか?」
「・・・何だそんなことか。・・・ある。・・・以前に一度だけな。」
「ほへー。」
「・・・まぁ、今回は採れた魚が一人分じゃなくて良かった。」
「あん?その言い方だと前も誰かと来たのか?」
「・・・ああ。」
懐かしい、まだ師匠の所を出てから半年も経たない頃だった。
何処からともなく泣き声が聞こえてくるかと思えば、木の根の窪みの中に女の子が膝を抱えて泣いていたのだから。
「・・・その子とはしばらく一緒に旅をした。」
「へー。ん?今その子どうしてんだよ?」
「・・・互いにまだ子供。・・・俺だけならば何とでもなるが、その子も巻き添えを負わすわけにはいかなかったからな。・・・ある部族の老人、・・・あーいやギルドに預けた。・・・それからは会っていない。」
「ギルドになぁ〜。ならその子も今は魔導士として活躍してんのかね?」
「・・・さぁな。・・・そういった話は聞いた事はない。」
(…あの子は今、健やかに過ごせているのだろうか?…思えば何の説明もなしに預けたんだったな。…冷静になって考えてみれば、あの子に一言でも相談してからでもよかった。…まぁ、いまさらか。)
「…ん?」
「 」
「…おやすみ。」
満天の星空の下、もう少しだけこの綺麗な星々を眺めてから横のなるのだった。
次の日、2人は目的の街を目指す。
途中で獣に襲われることもなく、時折休憩も挟みながらゆったりと進んでいたためか、予想よりも遅く夕方近くに目的の街へと到着した。
「着いた〜。」
「・・・まずは宿をとるか。」
「ええ〜飯にしようぜ〜。」
「・・・その間に満室になったらどうする。・・・また野宿だぞ?」
「なんら問題なし!」
「・・・俺が嫌だ。・・・まずは宿に向かう。」
ラウムのブー垂れた文句を聞き流しつつ、宿を探し歩く。
そう時間がかかる事なくすんなり宿を発見。
チェックインを済ませて、歩いて来た通りを戻り来る途中で見つけた酒場に入店する。
今夜は好きなものを食わせてやろうなどと思いつつ、案内された席に着席しようとした時、一つ隣の席で飲んでいた集団から興味が引かれる単語が聞こえてくる。
内容は、マグノリアで行われる収穫祭だった。
「収穫祭?」
「・・・ああ、毎年この時期に今年の収穫への感謝と来年の収穫を祈願して街をあげて祭りをする。・・・無論ギルドも参加する。・・・主に夜の目玉になっているパレードだ。」
「ほーん。どうせお前は参加しないんだろ?」
「・・・まぁな。」
「けど、昨日のアレヤバかったよな。」
「フェアリーテイルのラクサスか。」
「・・・ん?」
いま、ラクサスの名が?
不意に聞こえて来た同じギルドの仲間であり、自身と同じS級魔導士ラクサス・ドレアー。
「何があったのよ。」
「いやな?昨日も俺たちここで飲んでたんだよ。そしたら新聞で特集されてたろ?フェアリーテイルのギルドが新しくなったていう記事。」
「あー、ファントムとの抗争で倒壊したから立て直したって記事ね。良いわよね〜ギルド内にプールとかあるんでしょう!それに、ライブステージとか!」
(は?)
新ギルドが完成したのは喜ばしい事だ。それは良い。だが、いささか魔導士ギルドとはかけ離れすぎてはいないか?昨日の新聞を探してみようと考え始める。
「でも、そこまでいくともはやギルドって言うより、ライブ酒場よね!アッハハ!」
(まったくだ。まぁ、おそらくマスターの趣向だろう。お年のわりにそういったものが好きだからなぁ。)
「だろ?俺たちもその記事読んで酒の肴にしてたら、面白くて笑っちまってよ。そしたら・・・」
「・・・」
「いたんだよ。俺たちの真後ろに・・・フェアリーテイルのラクサスが。今にも俺たちを・・・・・・いや、何もかもをブッ壊してやるって、それはもう恐ろしい顔でよぉ〜。一気に酔いが冷めちまった。」
「お待たせいたしました!ラム酒とカチ割りクルミになりまーす。」
「…すまない。…こいつのワイルド水牛ステーキは?」
「申し訳ありません。焼くのに時間がかかっておりまして、もう少々お待ち下さい。」
そう言ってウェイトレスは下がっていく。
「…すまんが先に食うぞ。」
「おう!って、お前それ酒とナッツだけじゃん!」
クルミをくるみ割りペンチを使って割り食べ、ラムで流す。
(…ラクサス)
先程の話を聞いてから妙な胸騒ぎが起きていることをごまかすように、ラムをあおる。
クルミを割り食べ、ラムを飲む。
一定のペースで進めていたと思ったが、少々普段よりも早い。
「おーい渇食らいすぎて酔いつぶれんなよ?」
「お待たせいたしました。ワイルド水牛ステーキです!」
「来たーーーーーーーーいただきます!!!!!!!」
「…すまない、違う銘柄で。」
「ラムを別銘柄ですね。ロックでよろしいですか?」
「…ああ。」
「かしこまりました!」
抑えようがない不安。
(…何も起きないといいが)
そう祈りに近い思いを抱きながら、運ばれてきたラム酒を一気に煽るのだった。