第一話 依頼人
米花町。この町は日本では有数の事件率を誇る。何せ普通に歩いていても二~三回は何かしらの事件現場を見かけるし、一度は事件の容疑者の一人になるという。
普通に生活するのも大変な町だが不動産屋からも忌み地とさえ言われる程だ。なにせ事件の数が多すぎて事故物件や訳アリ物件が普通で無事故物件が高騰しているからだ。
しかし、こんなに事件があってなおかつ結構な頻度で犯人が判明して逮捕される米花町だが、被害者の無念が報われなかったりする事件は存在する。
それは容疑者が結構な立場の人間だったり、その家族が警察と懇意だったり、他にも理由があったりなど被害者の無念が晴らされない件や遺族の意思を尊重しないケースだ。
まぁこんな物は現実の世界でも多い。(運転事故とかね)
しかし、この世界ではそんな遺族や被害者の無念などを晴らす者たちがいた。
悪人等からは『鬼』『地獄からよみがえった死神である女神たち』なんて言われているが、依頼人たちからは『救済の女神』『弱い立場の者たちの救済者』
そんな彼女らの通称は
『仕事人』
「ふぁ~あ。もう転生から14年かぁ、早いわね~」
あ、申し遅れたわね私は朝田詩乃。そうかの有名なソードアートオンラインのGGOバージョンのシノンに転生した者よ。
私はこの米花町で仕事人兼スナイパーをやっているわ。
そりゃああの死神のコナンがいる町でスナイパーやってたら危ういことこの上ないけど、それでもこの町のいいところは家賃が安い家が多いことと、
「シノンさん依頼人が来ましたよ~」
「レン。今行くわ」
こんな感じですぐに依頼人が来るからだ。
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ここは仕事人たちの拠点にある面接室。
今日の依頼人が来ていた。
「どうぞ。粗茶ですが…」
「あ、ありがとうございます。‥‥あ、おいしい」
ここでは依頼人らしき女性にヒグマのように大柄な男がお茶を出していた。
「お待たせしました」
「!」
そして小柄かつピンク色の服を着た少女を連れた水色の髪をした高校生くらいの女性が入って来た。
彼女こそ朝田詩乃。シノンである。
「さて。依頼があるとお伺いしたのですが…」
「はい」
そういうと依頼人はある男が映っている写真を取り出した。
「この男!私の親友とその家族の命を奪っておいてのうのうと生きているち〇かす野郎を殺してほしいんです!」
その内容はこうであった。かつてこの依頼者には岡野真由美という親友がいた。仲が良く周りの人から見てもほほえましい関係だったという。そんなある日。通っていた高校に『屑木葛尾』という転校生がやって来た。彼は見た目はイケメンだし、屑木財閥の御曹司でもあるのですぐにクラスの人気者になったが彼には裏の顔があった。
とんでもない屑であったことだ。ある日クラスの仲間と万引きや窃盗を繰り返した彼はたまたま近くにいた真由美さんにすべての責任を擦り付けて親の権力も使って有罪認定させた。無論矛盾点も多々あり、再申請請求が繰り返し行われたがなぜか通らず、執行猶予付きではあるが彼女は有罪となってしまった。それ以降クラスではいじめが繰り返され、彼女は校舎から身を投げ、家族も心労がたたって後を追うようになくなってしまった。
親友であった依頼者はその時たまたま交通事故に巻き込まれたせいで長期入院中であったためそばにいてやれなかったことを悔やみ、事件の真相を暴こうとヤクザの事務所にまで依頼しに行き、そこの若頭がその意思を気に入って情報屋を紹介してくれ事件の真相が判明したという。
「奴を告発してもおそらく罪には問われないと聞きました。だけど、だけどここなら晴らしてくれるって聞いて」
「…わかったわ。情報の再調査をしてから依頼を受けましょう」
「あ、ありがとうございます」
「ただし、これを本気で依頼するならあなたは親友さんと同じところに行けないかもしれない。それでもいいの?」
「はい!」
「分かりました。M、依頼人を送り届けてあげて」
「分かった」
「レン。情報屋に話通しといて、あと全員招集!仕事の時間よ」
次回に関してはまたしばしお待ちを‥‥