さて、飛鳥くんも忙しいようなので土日だけ協力してくれるようです。私はそれなりに鍛えているのでいざというときは逃げれるのですが1人か2人というのはリスクがあります。とはいえそうも言ってられないんですよね。自宅が港付近な関係上、襲撃を受ける可能性は大いにあります。ほら、今もそこに黒系統の服を着て顔を隠した─
「貴様、LDSだな?」
「そうだとしたら何ですか?」
フラグ、立ててしまったようですね。早速遭遇してしまいました。デュエルディスクはありますしデッキも入っています。2人目は居ませんが近道として通っている路地なので狭く、逃げようとするには若干面倒です。最近アウトローが使っているというデュエルアンカーとやらを持っていた場合背中を向けて逃げるのは悪手の可能性が高いです。
どうしましょうか。
「デュエルしてもらうぞ…!」
「危ないですね。デュエルアンカーですか」
やはり持っていたようですね、デュエルアンカー。これで逃げられなくなりました。どんだけデュエルしたいのでしょうか、これの製作者は。
「仕方ないですね。デュエルするしかないでしょう?」
「ああ」
「「デュエル!」」
LPは4000制、普通のスタンディングデュエルですか。先行はあちら。妨害手段は…灰流うららが1枚ですか。とはいえ出方次第です。
「俺が先行だ!俺は手札から速攻魔法、手札断殺を発動!」
断殺ですか。これは…大人しく送られておきましょうか。
「カードを2枚捨て、2枚ドローする!」
「私も2枚捨てて2枚ドローします」
さて、ここからです。
「では手札から墓地に送られたグローアップ・ブルームの効果発動。さらにそれにチェーンして屍界のバンシーの効果を発動します」
「何!?」
「チェーンはしますか?」
「…いや、しない」
「ではバンシーを除外してフィールド魔法、アンデット・ワールドをデッキから発動します。さらにグローアップ・ブルームを除外してレベル5以上のアンデットモンスター、死霊王 ドーハスーラをアンデット・ワールドがあるので特殊召喚します」
「レベル8モンスターが俺のターンで…」
断殺がなければ良かったのですがね。まあこれでモンスター効果は一回無効にできますか。いえ、油断は禁物、アンデット・ワールドが破壊されれば無効にできるとは限りませんし何よりまだ初動の段階。何が出てくるかはわかりません。
「俺は幻影騎士団 ティアースケイルを召喚!幻影騎士団モンスターがいるとき幻影騎士団 サイレントブーツは特殊召喚できる!来い、サイレントブーツ!」
これでレベル3が2体ですか。確か、ログを確認した際に見たランク3エクシーズは…
「ティアースケイルとサイレントブーツでオーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!幻影騎士団 ブレイクソード!」
やはり出ましたか、ブレイクソード。守備表示ですが確か効果は
「ブレイクソードの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、俺のフィールドのカードと相手のフィールドのカードをそれぞれ破壊する!俺が選ぶのはブレイクソードとドーハスーラ!」
ブレイクソードの剣に光の球が吸い込まれ、ドーハスーラに向かってかけて来ます。ですが、私のフィールドにはアンデット・ワールドがあり、相手のモンスターはアンデット族となっています。
「では、ドーハスーラの効果発動!その効果を無効にします!」
ドーハスーラは発動を無効にするだけで破壊はしません。基本は無効にして破壊のほうが強いことがありますが、ブレイクソードに限っては違います。ブレイクソードは破壊された時に、墓地のモンスターをレベルを1つ上げて蘇生する効果を持っています。無効にして破壊しては意味がないのです。
「くっ…カードを2枚伏せてターンエンド…」
破壊できなかったのは痛いようですね。ランク4を出すつもりだったようですがさせません。
「私のターン。ドロー!私は手札よりハーピィの羽根箒を発動!」
「くっ…!幻影騎士団 シェード・ブリガンダインを発動!このカードは発動後、通常モンスターとして特殊召喚され、罠カードとしては扱わない!更にチェーンしてシャドーベイルを発動!ブレイクソードの攻守を300上げる!」
幻影騎士団ブレイクソード
DFE1000→1300
盾が増えましたか。ですがこれで妨げるカードは居なくなりました。
「通常魔法 隣の芝刈りを発動します!貴方と私のデッキの差分の19枚分、私はカードをデッキトップから墓地に送ります!」
「墓地を肥やすカードだと!?」
やはり芝刈りは強いですね。これで
「そして再び墓地に送られたグローアップ・ブルームの効果発動!私はデッキから黄金卿エルドリッチを特殊召喚!」
黄金に煌めく身体、紅く光る瞳、そしてこの威圧感。私のデッキのエースこと、黄金卿エルドリッチはその腕を組み、敵を睨み付けます。
「更に墓地の紅き血染めのエルドリクシルの効果発動!除外してデッキから黄金郷と名の付く罠カードをセットします!私は黄金郷のガーディアンをセット!更に白き運命のエルドリクシルの効果発動!除外してデッキから黄金郷のコンキスタドールをセットします!」
これで準備は出来ました。
「私は墓地の黄金卿エルドリッチの効果発動!フィールドの魔法罠カードを1枚墓地に送りエルドリッチを手札に加え、その後手札からアンデット族を攻守を相手ターン終了時まで1000上がった状態で特殊召喚できる!来い、2体目の黄金卿エルドリッチ!」
「攻撃力3500…!」
黄金卿エルドリッチ(2体目)
ATK2500→3500
墓地には直接攻撃を防ぐカードがあるのでこのターンに決着をつけるのは無理ですが、それでも盤面をボロボロに出来ます。
「バトルフェイズ!死霊王ドーハスーラでブレイクソードに攻撃!」
「戦闘破壊されたブレイクソードの効果発動!同じレベルの幻影騎士団モンスターを1つレベルを上げて2体特殊召喚する!」
「ドーハスーラの効果発動!その効果を無効にします!」
展開はさせません。面倒なので
「黄金卿エルドリッチでシェード・ブリガンダインを攻撃!」
「ぐぁっ!」
「2体目の黄金卿エルドリッチでダイレクトアタック!」
「させない!相手の直接攻撃宣言時!シャドーベイルは通常モンスターとして特殊召喚できる!」
「ならばシャドーベイルを攻撃!」
ダメージは与えられませんでしたがこれでいいでしょう。あとは…
「バトルフェイズは終了。メインフェイズ2です。私はカードを2枚伏せ、エンドフェイズに黄金郷のコンキスタドール、ガーディアンの効果を発動します。自身を墓地から除外しデッキからエルドリクシルをそれぞれ選んでフィールドにセットします。私は、紅き血染め、白き運命エルドリクシルをセットし、ターンエンドです」
「俺のターン!ドロー!」
相手の手札は1枚、墓地には効果を使用できるカードは複数ありますがそれはこちらも同じことです。デッキからのサーチは灰流うららが、墓地からであれば他にも妨害手段はあります。
「俺は墓地の幻影翼の効果を発動!このカードを除外して墓地の幻影騎士団 フライジャルアーマーを特殊召喚!さらに墓地の幻影騎士団 ティアースケイルの効果発動!墓地から幻影騎士団モンスター、もしくはファントムと名の付く魔法罠カードが除外されたときに特殊召喚する!」
「その効果にチェーンしてドーハスーラの効果発動、ティアースケイルを除外してもらいます」
「ならば、それにチェーンしてサイレントブーツの効果発動!墓地のこのカードを除外してデッキからファントムと名の付く魔法罠を1枚手札に加える!」
「手札の灰流うららの効果発動!デッキからカードを手札に加える効果が発動したときにこのカードを手札から捨て、その発動を無効にする!」
「くっ…だが、手札から幻影騎士団クラックヘルムを召喚!俺はレベル4のクラックヘルム、フライジャルアーマーでオーバーレイ!漆黒の闇より愚鈍なる力に抗う反逆の牙!今、降臨せよ!エクシーズ召喚!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」
ひどいドッグファイトのようなものがありましたが、彼の恐らくエースモンスターが出てきました。にしてもエクシーズの名を冠する竜とは。威圧感はエルドリッチと大差ありません。
「ダーク・リベリオンの効果発動!レベル5以上の相手のモンスターを対象に、オーバーレイユニットを1つ使いそのモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分攻撃力に加える!俺が対象にするのは攻撃力の高いほうの黄金卿エルドリッチ!」
「では、その効果の発動にチェーンしてドーハスーラの効果発動!その発動を無効にします!」
「ぐっ…クラックヘルムの効果、このカードを除外してエンドフェイズに墓地から幻影騎士団カード、もしくはファントム魔法罠を手札に加える」
「ではそれにチェーンして永続トラップ 黄金郷のワッケーロの効果を発動します。このカードをレベル5の光属性アンデット族通常モンスターとして特殊召喚し貴方の墓地のシェード・ブリガンダインを選んで除外します」
「ターンエンドだ…。墓地からクラックヘルムの効果でブレイクソードをエクストラデッキに戻す…」
「ではエンドフェイズに永続トラップ 黄金郷のコンキスタドールを発動します。このカードをレベル5の光属性アンデット族通常モンスターとして特殊召喚し、フィールドの表側表示のカードを1枚選んで破壊します。私はダーク・リベリオンを選びます」
破壊されるダーク・リベリオン。破壊耐性はなかったですし、いくらフォース内蔵モンスターとはいえそこまで怖いものではありませんでしたね。ですがもしかしたら進化形態があるのかもしれません。
「私のターン、ドロー。そのままバトルフェイズ!黄金卿エルドリッチ2体でダイレクトアタック!」
2人の黄金卿が拳を握り、止めを刺しに行き、なんの妨害もなくデュエルは終了しました。
どうやら攻撃の衝撃で気絶してしまったようです。やはりリアルソリッドビジョンを内蔵したデュエルディスクですか。こんな危ない改造ディスクを使ってまで、何をしたかったんでしょうかね?
「あ、この人はどうしましょうか」
気絶した人を放っておくのも気が引けます。とはいえ起きた瞬間に襲いかかられても…。とりあえずディスクは外して自室まで背負って行きますかね?
「部屋に拘束できるもの、ありましたかねぇ…北斗くんたちにも連絡はしないと」
結束バンド、切らしてたような…。
思っていた以上に手も足も出させてあげられなかったですね…