拉致られた男の異常生活   作:ulo-uno

5 / 5
中々思うように書けない……文才が欲しいぜ……。

それでは、「拉致られた男の異常生活」

第5話どうぞ!!


第5話

<side ???>

 

辺り一面は闇に包まれた世界。

 

「あ~……クソッ。あの野郎騙しやがって。何が開放するだ。…………そもそもここ何処だよ」

 

見回す限りかなり暗くてよく見えないが足元の感覚からしてコンクリートもしくはアスファルトか何か。

 

光源と言うものが一切ない中でしばらく行動した為かぼんやりとではあるがそこらへんに散らばっているガラクタの輪郭が見えている。

 

そのがらくたの中から手ごろなサイズの鉄パイプを引きづり出す。

 

勿論こんなものでは心もとないがないよりはましだろう……あるいは持っていないとこの暗闇に飲み込まれてしまいそうな恐怖心の為か。

 

その答えは彼自身も分からない。

 

ただ一つ間違いない事はこんなものを持っていたとしても何の手段もとれないだろう。

 

     GURLLL……

 

  ッ……」

 

ガラクタの陰に身を隠す。

 

  また来やがった……

 

いい加減にしてくれ、そう叫びたい気分である。

 

いや、叫べたらどれだけよかったか。

 

今の彼には声を出すどころか息すら恐怖でままならない。

 

ガラクタの陰からそっと覗く。

 

視線の先に居るのはクマのようなナニカ。

 

図体は大きいがやせ細っているように見えるが少し大きめのクマのように見える。

 

しかし、ナニカの頭の部分が明らかに一般的なクマと乖離していた。

 

うっすらと暗い中見えるシルエットは発達したあごの筋肉は損なわれたどころか肉までそぎ落とされているのではないかと言うほどにシャープでありクマ特有の丸みを帯びた耳さえも見受けられない。

 

まだ頭部だけが酷く腐り切った醜い死体であると言われた方が納得できるくらいである。

 

しかし、その死体のようなナニカは明確に此方に対して有効的ではないであろうことは確かだ……というかあんな見た目でチワワのようになついてくる方がかえって怖い気もするが。

 

とは言えナニカはまだこちらには気づいていない。

 

ここに来てまだそんなに時間はたっていない者のあのナニカとは幾度か出くわしている。

 

その過程で気付だことだがあのナニカは視覚と言うものがほとんどない……いや、そもそも目がないのではと思うほどに視力がないのだろう。

 

一度気付かずに近づいた時も息を殺してしのげたほどだ。

 

ならば、今の内に遠くに行ってしまうのが得策であるはずだ。

 

もう一度ガラクタの陰から先程までナニカが居た場所を覗く。

 

「……消えた……?」

 

先程までナニカが居た場所は既に何もいなかった。

 

フゥ……、と胸をなでおろす。

 

  カラン……

 

いつの間にか強く握りしめていた鉄パイプ。

 

緊張がゆるんだ一瞬、落としてしまったそれがむなしく音を立てた。

 

 

……ポタッ……ポタッ……

 

 

鼻先に落ちてくる粘り気のあるナニカ。

 

……そう言えば先程まで居たナニカは何処に行った?

 

いやな考えが脳裏に過ぎる。

 

先程まですぐそこに居たのだ、そんなに遠くまで入ってないに違いない。

 

だとしたらどこに?

 

一つの可能性が浮かぶ。

 

嫌な予感、振り向いてはいけないと思いながらも自身が隠れていたガラクタの上に振り向いてしまう。

 

目が、合った

 

いや、正確には元々目があったであろう窪みと視線が交差する。

 

  GURLLL……

 

そうそう人間は本当の意味での恐怖に出くわしたときに理性と行動が一致しない

 

「ヒィッ!?」

 

頭では逃げようとするのに強張った体はその場で凍ったように固まったまま動かない。

 

そして当然ながらそんな状況に居ようとも死神(13のタロットカード)は冷酷に命を刈り取る鎌を振りかぶる。

 

  パァン……

 

横合いから乾いた音が響くとともにナニカの体に傷が生まれる。

 

音がした方向を見ると未だ遠くてはっきりとは見えないものの人らしき何かが断っていた。

 

その右手にはこの怪物に対しては余りにも非力に見える拳銃、左手には特徴的なナイフ、背には明らかに人が担げそうにないほどに大きな銃。

今の発砲でこの怪物に付いた傷は余りにも小さい。

 

グリズリーなんかの大型のクマにピストルで挑んでいる様なものだ。

 

しかし、怪物の怒りを買う事は出来たらしく目の前の獲物に目もくれずにその人らしき何かに襲い掛かる。

 

あと一瞬、瞬きもしないうちに見るも無残な肉塊になるであろうその人らしき何かはしかしそうなならなかった。

 

怪物の突撃を右にひらりとまるで舞を舞っているかのように躱すとその流れで怪物の首にナイフの刃を水を切っているかのように振るう。

 

そのまま通り過ぎて行った怪物は最期にふらふらと覚束ない足取りで数歩歩いたのち倒れこむ。

 

本当に一瞬の出来事であった。

 

まるで、出来の悪い夢のような気がしたものの目の前にいる人らしき何か……いや、人ではないのだろう……それが怪物を倒したことは紛れもない事実でありたった今目の前で起こった非現実的事柄だ。

 

それは、怪物に幾発かの弾丸を打ち込んだのちこちらに近づいてくる。

 

お前さんがヘーゼの行ってた侵入者だな?

 

いやに耳に残る音……雑音のようなそれはしかし目の前のアンノウン(正体不明)から発せられたもの。

 

やはり人間ではなかった。

 

死神(13のタロットカード)

 

それは、平等な厄災であり祝福であると言う。

 

それが今その天秤がどちらに傾くかは分からない。

 

<side out>

 

 




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。

今日3ヶ月ぶりにジャンクフードを食べた筆者デス。

なんか久しぶりに食べるジャンクフードってめっちゃうまいですよね?

後主人公の言葉は世界が違うものには今のところ通じません。

SCP-2521-JP/●●|●●●●●|●●|●
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2521

SCP_foundationはクリエイティブ・コモンズ表示-継承3.0ライセンス作品です。(CC-BY-SA3.0)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。