転生したらなんかウマ娘に懐かれてる件について 作:和菓子甘味
あんまりトレースは宜しくないとは思うのですが、どこまで暴走させるか決めあぐねてます。
驚愕の事実を突きつけられたスペは叫び声を上げて固まっていた。そりゃそうだよな...。
「1週間みっちりトレーニングすれば、デビュー戦ぐらい何とかなるだろ」
「流石に無謀だと思いますけど...」
見る目があるからこその言葉なんだろうが、よく知らない人間からすれば、無責任かつ無謀な言葉と言わざるを得ない。なんでこうも天才肌の人間はややこしいのだろうか...。まあ、スペは前世でもG1馬だったから、感覚を取り戻した上でウマ娘の走りに落とし込めれば可能性は無いことは無いだろう。あくまで理想論だけども。
案の定、適当な事を言ったせいで顰蹙を買った西崎トレーナーはウオッカとスカーレットから蹴り飛ばされた上で何度も踏まれ、ゴルシとアイルーからは冷たい視線を向けられていて、スズカは無表情だ。唯一スぺだけが心配しているのが余計に悲壮感を引き立たせる。
丁度チャイムが鳴って夕食を知らせると、ゴルシ、ウオッカ、スカーレットの3人はそそくさと帰った。
なんとも気ままな3人である。
「って事で、これからもよろしくな」
サムズアップする西崎トレーナーだが、全然決まってない。スペは苦笑いするしかない状況だ。
「まあ、こんな感じだけど西崎さんの腕は本物だから信用してくれ。デビュー戦まで時間は無いし、今日も選抜試験あって疲れただろ?帰って明日に備えなさい」
「は、はい...あの...」
俺がスペに帰るように促すと、スペはなにか言おうとしたが、言葉に詰まっている様子だった。
別に急かすこともないので待っていると、スペは「なんでもありません」と言ってスズカと帰って行った。
「どうしたんだ?」
「さぁ?」
こればっかりは全く分からないので西崎トレーナーと首を傾げていると、アイルーから右腰にパンチを食らった。
「いってぇ!」
「ウマ娘タラシ」
そう言ってアイルーは耳を絞りながら帰っていってしまった。なんなんだ全く...。
「とりあえず、俺たちはメニュー組むとするか」
「...まあそうですよね」
1週間という限られた日数でスペをデビュー戦に持ってかなくちゃならないし、ほかの面々も同時並行で見なくちゃならない。
つまるところ残業確定なのです。
翌日、俺が午後からのトレーニング用品をリヤカーで運んでいるとスペとテイオーの2人が学園内を走っていた。何をしているのかと思ったが、よくよく思い出せばアニメ版でテイオーがスペを学園案内に連れ出していたのを思い出した。ならもうルドルフやタイキなんかとも接触しているのかな。ついでに声掛けておくか。
「おーい2人とも!」
「あ、正樹〜ってまたリヤカー引いてるじゃん...」
「いやいや、これ便利なんだぞ?」
「マックイーンもダサイって言ってたじゃん。君もそう思うよね?」
「え?えーっと...私はお母ちゃんがよく引いてたからそこまで違和感は...」
「えぇー...それなら自衛隊の車動かしてる方がいいって」
「燃料浪費出来るわけないだろクソガキ」
「言ったなこの〜!!」
テイオーは相変わらずブー垂れるが、いつも通りなので放っておく。
「学園はどうだい?スペシャルウィーク」
「あ、皆さん良くしてくれてとても良いと思います」
「そうか、それなら安心だ。因みにテイオーはクソガキだから注意しろ」
「うっさい正樹!」
「いっ!痛ッデェェ!」
こんのクソガキ!俺の左足を踏んずけやがった!!
バチクソ痛てぇ!!!
「フーンだ!もう行こ!」
「え?だ、大丈夫なんですか?」
「いーのいーの!」
テイオーとスペに放置された俺はその後数分間悶えていた。ついでにアヤベに「何してるのアナタ...」と冷たい目で見られた...泣きそう。
そんなこんなありながら午後からトレーニングは開始された訳なのだが...。
「次。右手、青」
「うぐぬぬぬ...フッ!」
「おぉ!いいぞスペシャルウィーク!」
「何?このトレーニング...」
何故か目の前で西崎トレーナーが指示係でスペとウオッカとアイルーの3人がツイスターゲームをやってます。スペの言う通り傍から見れば謎だ。
既に仰向けで反り返るウオッカの上に四つん這いのスペが十字型になるように跨っており、その端でアイルーがブリッジみたいな体勢になってる。何この面白い構図...。
「正樹ぜってぇ笑ってるだろ...覚えてろ...!」
「なんで?ねぇなんで俺だけなん?」
恨めしい目に必死で踏ん張る顔のアイルーから、なんか理不尽を押し付けられたでござるの巻。
横ではゴルシが次にやりたいと言い出し、スカーレットが意味が無いのではないかと西崎さんに聞いている。理由を知らなければそう思うだろうな。
「意味は、ある!」
「じゃあ説明しろよォ〜!!」
ウオッカ、ナイス魂の叫び。
「あと正樹は蹴っ飛ばす!」
「なんで?」
あらヤダ、ジェネリック理不尽ってか。喧しいわ。
「ハハハ...スペシャルウィーク」
「ハ、ハイ!」
「今度のデビュー戦は、昨日の入部テストとはワケが違う。レースは格闘技だと思え!相手が体当りしてくる事もある。それでもバランスを崩さないよう、体幹を強くしなければならないんだ」
「だからってこんな遊びで...」
スカーレットの言う事はわかる。自衛官としても体幹を鍛えるなら体幹トレーニングをするべきだが...まあ、これも西崎トレーナー流の工夫なのだろう。ガチガチの筋トレだけでは好まない子もいる。ゴルシみたいに、やりたいって思わせるようにトレーニングする事も重要なのだろう。
とはいえ、流石にツイスターゲームは予想の斜め上だが...。
「エル!集中!」
今まさに後ろでエルが東条トレーナーに注意されているが...集中力はそこまで持続しない。一般的には大人で50分と言われている。それを高めるには色々あるが、工夫は必ずいると言うことは一貫している。
「恥ずかしいって〜!」
確かにウオッカの言う通り公の場でこれは恥ずかしいだろう...あ、2人とも崩れた。
その後、ウオッカとアイルーから蹴りをかまされた俺はゴルシとツイスターゲームをすることになった。ウオッカとアイルーの妨害に加え、ゴルシが意図してか否か、胸のたわわなメロンを押し当ててきたりと大変だったが、そこは自衛隊で鍛えた体幹で乗り切った。クソしんどい...。
翌日。トレーニング準備を終えた俺は、スピカのチーム部屋でスポーツ新聞片手にコーヒーを飲んで休憩していた。
「スペの枠番は8枠14番の右回り1600m芝...天気は晴れ予報で良バ場予想...問題はなさそうだけど...」
1番厄介なのは13番のクイーンベレーって子かな?この子確かえらい土飛ばしたりタックル仕掛けてくる筈だよな?
「...レース後にでも13番の子に注意しておくか」
敵情解明は程々に、そろそろトレーニング開始時刻なので部屋を後にする。
その後は西崎トレーナーと共にトレーニング監督を実施した。基本基礎の筋トレは勿論だが、ラダーや駆け足のペース指摘。タックルしてきた場合の対処予行等、自衛隊の業務に通ずるものが多かったのは幸いだろう。
何故かタックル対処は俺がタックルする側でやったが、ゴルシはふざけて逆に俺を弾き飛ばしてきた。
この不沈艦め...。
そんなこんなありつつもデビュー戦前日。最終的なミーティングをするとのことで、レース場を図に起こしたホワイトボードの前で西崎トレーナーが説明を始めた。
「えー、ここからスタートして、ぐるっと回ってここがゴールだ」
「補足事項として、今回は芝でなおかつ晴れの良バ場という特性があり、他のウマ娘が蹴り上げた土が塊で飛んでくる可能性と、不慣れなウマ娘が多いが故に、接触やスタミナ管理不足で失速して前を塞ぐ可能性が、危険予測として見積もられる状況だ」
「は、はい!」
西崎トレーナーのザックリしたレース場の説明と俺の危険見積もりを聞いたスペが返事をする。それを後ろで聞いていたウオッカが作戦をどうするのかと聞き、
スカーレットが「逃げ」、ゴルシが「ゴルシワープ」、アイルーが「差し」と、各々の考えを述べ始めたのだが、西崎トレーナーははっきりと宣言した。
「いや、作戦は....無し!」
事前に聞かされてはいたが...よくよく考えても大胆不敵すぎる。
台本通りの如く、全員から「はぁ!?」という声が出てきて、無いことに驚いたウオッカに西崎トレーナーはヘッドロックを掛けられていた。
その最中にスズカは気づいたのか「無いのが作戦?」と尋ね、西崎さんが死にそうな声で「そう、それ...」と指摘した事でウオッカから開放された。
最悪首千切れる案件なのになんで無事なんだこの人。
呼吸を整えた西崎さんはスペに向き直って言う。
「スペシャルウィーク、駆け引きしようなんて思うな。好きなように走れ」
「好きなように...」
「前方だろうが後方だろうが、どこでもいい。自分が、ここだ!っていう気持ちのいいタイミングでスパートをかけて、先頭のウマ娘を抜け!」
「ここだって...場所...」
「まあ、それは経験もあるし、生まれ持ったセンスもあるし...やってみないことには、な?」
スペは不安そうな顔を続けていた。
それもそうだろう。恐らく前世を思い出しているとはいえ、ウマ娘でのレースは初めて。ましてや感覚が全く同じとは限らない。体格も、体感速度も違うだろう。その中でタイミングを見極めるのは難しい話だ。
だが...。
「大丈夫だ、スペシャルウィーク。君なら勝てるさ」
「樋野サブトレーナー...」
その日はそれで解散となり、各々の寮へ帰ることになった。
そして迎えたレース当日。朝早くから高機動車を運転してきて訪れたるは阪神競馬場...じゃなかった。阪神レース場は予報通り晴れになり、多くの観客が詰め寄っている。
1人ウマ娘が出走取り消しするなどはあったが、それでも熱気は減る様子がない。
「さぁ!スペのデビュー戦、見守ってやろうじゃねえか!」
「ワタシより先なんてズルい!」
「そう言うなよスカーレット。俺だってまだなんだからさ」
ゴルシは珍しく真面目にレースを見る気で、隣では妬むスカーレットをアイルーがなだめていた。
そんなときに西崎さんがふと呟く。
「あ、パドックでの魅せ方教えるの忘れてた」
「何やってるんですか!?」
「いや、それはオメーも同罪だろ」
ウグッ...それはそうかもしれない...。だけどゴルシにツッコまれるのだけは納得いかん。
『続いて8枠14番。スペシャルウィーク!』
アナウンスと共にカーテンが開き、緊張した面持ちのスペが出てきたが...。案の定、緊張で動きがぎこちなく、解説でもそれを心配されている。
「だはぁ!アイツ、手と足が一緒に出てやがるよ...」
「まあ、こういう場は初めてだろうし、緊張してるからなぁ...仕方ないけどどうにか緊張を解せないかなぁ?」
直接声をかけれない訳では無いんだけど、俺とかだと余計緊張しそうだしな...。どうしたもんか。
あ、羽織ってるジャージを振りはがそうとしてその場で捻りながら仰向けに倒れた。周りでは笑い声が聞こえるが...今のスペにはえらい刺さるだろうな...。
「流石に緊張しすぎじゃ?」
「んー...あ、ゼッケン!渡すの忘れてた!いや参ったなぁ」
「おいおい何やってんだよお前。正樹もちゃんとしろよなー」
「い、いやーうっかりしてたわ〜」
これは想定内。伊達にアニメ版視聴済みではないんですぜ?
「スズカ」
「はい?」
「これ、スペシャルウィークに渡しに行ってきてくれないか?」
「はい...」
西崎トレーナーからゼッケンを受け取ったスズカは、スペの方を少し見てから関係者通路の方に歩き出した。
「んじゃ、俺たちは先にいい席取りに行くか」
西崎トレーナーが先頭に皆がついて行くので俺も後を追う様に踏み出した時、肩を掴まれた振り返ればゴルシが真横に顔を近づけてきた。
「知ってんだろ正樹?トレーナーの奴がわざとゼッケン忘れてたの」
「な、何を」
「バッカ、スピカ歴はアタシの方が長いんだぜ?んじゃ先いくぜ?」
「あ、おい!なんだよもう」
相変わらず掴みどころのないやんちゃウマ娘だこと...。
俺は見失わないようにゴルシの後を追いかけた。
あの後何とか追いついた俺は観客席でスペの登場を待っていた。なんか歩いてるとヒソヒソ言われながら避けられたが、おそらく迷彩服のせいだろう。そう思いたい。
そう考えていると、スペがターフに現れた。その顔は覚悟が決まり、闘志が目に宿っていた。
「あれ?さっきと...」
「全然違うじゃねーかアイツ...」
ウオッカとゴルシも流石に驚いたようだ。あの変わりようだしな、今のスペなら勝てるはずだ。後から来たスズカも安心した様子だ。
そしていよいよレースが始まった。スタートで出遅れたスペだったが、最初後方に位置しながらも下手に掛かること無く順調に進んだ。途中あからさまに13番のクイーンベレーから土をかけられるが、それを難なく躱していた。流石だ。
そして終盤の直線で、自分のここだという場所を見つけたのかラストスパートをかける。ぐんぐん加速していき、焦ったクイーンベレーからタックルを受けるも、これも躱した。間違いなく訓練の成果が出ている。
そしてそのままゴール板を過ぎて見事1着でゴールした。
見事1着を取ったスペには観客から溢れんばかりの拍手と歓声が捧げられた。
「ふーん?あいつやるじゃねえか」
「ちょっと!私も出してよ!早く!デビュー戦!」
「俺が先だろ!?」
「わかったってば」
「まあまあ、2人とも落ち着けって」
ゴルシの言葉など聞こえてないのか、スペのレースを見て焦るスカーレットとウオッカが騒ぎ、西崎さんとアイルーが宥める。
「この調子で、チーム『スピカ』が殴り込みだ!」
「おぉ!!」
闘争心は充分、チームの士気も充分。後は各人のトレーニングのみってところか...ここから忙しくなる。
ひとまず山場は超えたので、ウイニングライブまで自由時間として、チームの面々と別れて俺と西崎さんのふたりで観客席を後にする。西崎さんは買い出し、俺はURAから急に頼まれたウイニングライブ参加ウマ娘の誘導員業務のために移動しなきゃならない。
アイルーが2人でご飯を食べたいと言っていたが、仕事なので仕方ない。クッソ拗ねていたので後日ご機嫌取りをしないと。
そんな事を考えていると、目の前に東条トレーナーがいた。
「貴方達楽しそうね?」
「あの末脚...中々の原石だろ?おハナさんも見る目ないんだから」
「ちょ、西崎トレーナー!」
「デビュー戦勝った位で...」
「ただの原石か、ダイヤモンドか...賭けてみる?」
「フッ、くだらない」
踵を返して去ろうとする東条トレーナーだったが、歩みを止めて振り返った。
「それより...サイレンススズカ。しっかり手綱を握りなさいよ」
そう言い残すと今度こそ帰って行った。西崎さんは分かってないみたいだったけど...やっぱり東条トレーナーは気づいてるんだな...スズカの「暴走」の可能性を...。
その後、俺は所定の位置についてウマ娘達を誘導していた。ターフから控え室に続く通路の奥は1着から3着、それ以外は手前の控え室でウイニングライブに備えてもらう。
誘導していると、我らがスペシャルウィークが上機嫌で鼻歌を歌いながらやってきた。
「あ、樋野サブトレーナー!」
「おう、いい走りだったぞスペシャルウィーク!この調子で今後も頑張ってくれ」
「はい、頑張ります!」
激励すると笑顔で答えてくれるスペ。何だこの可愛い生き物。癒しか?
「...そういえば樋野サブトレーナー...あの...前世って信じます?」
「唐突だな、どうした?」
「いえ、テイオーさんから聞いて...」
あんのクソガキ要らんこと言ってないだろうな...?
「信じるも何も...俺含めゴロゴロそこら辺にいるからな」
「じゃ、じゃあやっぱり『僕』の事も!」
「知ってるよスペシャルウィーク。でもあんまり人に言うなよ?と言ってもスピカのウマ娘は前世思い出してるし、その他にも思い出してるウマ娘いっぱいいるけどさ」
「そ、そうなのか...」
「ま、トレーナー達とかは知らないから言うなよ?」
「わ、わかった」
これでよし。てかテイオー...自由奔放過ぎないかアイツ...。
とりあえず片付いたし、仕事に専念するか。
「さて、スペシャルウィーク。いよいよウイニングライブだから頑張れよ。1着から3着は奥の控え室だ」
「ういにんぐ...らいぶ...あああぁぁぁ!!!」
「ど、どうした!?」
「正樹...『僕』...ダンスの練習してないよ...」
「あ゛」
わ、忘れてたぁぁぁぁぁ!!!!!!!
その後のウイニングライブは凄惨なスペの棒立ちライブとなり、俺は理事長は勿論、陸幕、陸幕広報、派遣隊長、ルドルフからお叱りの言葉を受けるのだった。
数日後、俺はトレセン学園内の一角にある自衛隊車両用駐車場、通称「パーク」で管理替え予定の車両を整備していた。
「ったく上もなんで急に管理替えするとか言い出してんだよ...普通こういうの前もって言うべきことだろ...!」
愚痴がこぼれるが、やれと言われた以上はやらなければならない。パジェロの車体下に潜り込んで破損等がないかを確認して、通常部隊でできる限りの整備を進める。
これが終われば、朝霞まで車両を持って行ってDSに点検してもらい、再来週には補給処へ持っていく手筈になっている。
該当車両はパジェロと3トン半の2両だ。ウチには他にLAVがあるが、コイツは今回該当していない。変わりに来るのが厄介ではある。
「なんで用廃予定の車再生したかね...」
どうやら防衛省は国鉄に習ったのか、「古い車両を大切に末永く使いましょう計画」を発動したらしく、車両の供給が間に合っていないところにウチの車を差し出し、変わりに用廃予定の車両を整備してこっちに持ってくる事になったらしい。
その結果、ウチには連隊でニートカーしてたジープと高機動車、旧3トン半が来ることになった。
両数増やす前に人員増やせよとは思うが、任務上多彩な車両が必要だと上が配慮してくれたと考えよう。
「傍迷惑もいいとこだ...ん?」
3トン半の方に移動して車体下に潜り込んで下を点検していると、シャシーの奥に何やら紙のようなものが見える。
「なんだこれ...なんか引っ掛けたか?」
とは言いながらも、3トン半は毎月のB整備だけじゃなくC整備やD整備にも出してるはずだ。
B整備の時に潜り込んでまで点検してないが、こんな状態にはなってないはずだが?
「面倒くさいな...なんなんだこれ」
手元のペンライトで照らしてみると、何やらそれは長方形の油紙に包まれた物のようだ。
「学生の誰かがイタズラでも仕掛けたか?全く勘弁してくれよっと...!」
何とか奥の方にある物を手に取って引っ張り出す。
なんだかやけに重いが、シャシーの下だと開けずらいので外に出て物を確認する。
「見た感じ郵送で送られる小包って感じだな」
開けるのは少々抵抗感があるが、持ち主が分からない以上返せないので仕方ない。
とりあえず表面の油紙を剥がしてみる。
剥がした油紙から出てきたのは。
『自動拳銃』だった。
「おいおい...冗談じゃねえぞ!」
全ての油紙を破いて確認する。油紙の包装から出てきたのはM1911A1...通称コルト・ガバメントと呼ばれる45口径の自動拳銃だ。大昔には自衛隊や警察も持っていたが、今じゃコイツを持ってるのは官公庁にはない。せいぜいヤのつく人たちだろう。俺だって1回海外で撃ったことがある程度だ。ご丁寧に弾倉には弾がフルロードされている。
「薬室は...弾無し。ちゃーんとライフリングもあるしこの重量...撃針も実物だな...こりゃ完全に実銃だ」
間違いなく手元にあるコイツは、弾を込めれば銃弾を発射して殺傷できる実銃だ。100歩ゆずってコイツが実物なのは分かる。だがなぜトレセン学園内...しかも自衛隊車両の車体下なんて場所に隠してあったんだ?
「...とりあえずコイツは事務所に隠しておくか」
親戚に刑事課に勤務してる人間がいるからその人に話を通せばなんとかなるだろう...そういえば最近未成年の拳銃所持が検挙されてるとかニュースで言ってたな。
「まさか...な?」
拭いきれない不安感を胸に、俺は拳銃と油紙をバッグに突っ込んで自衛隊事務所を目指した。
唐突に始まる質問返答コーナーッ!!!
『質問5』
質問なのですが
ピルサド殿下、日本に来たら何したいですかね?
麗しの女帝陛下とお会いになります?それとも正樹さんとのデートですか?
ピルサドスキー「どっちも」(迫真)
正樹「こちら非売品となっております」
ピルサドスキー「お金はあるよ?」
正樹「しまったこいつ王族だ!」
『質問6』
殿下の質問かな?
やっぱりこの世界線だったらいつかは子供は欲しい?(意味深
ファインモーション「それは勿論♡」
正樹「逃げるんだよォ!」
ファインモーション「隊長〜」
隊長「諦めて下さい正樹様」
正樹「マジかよ」(イーサン)
『質問7』
樋野さんは家族や一族とは上手くやっていますかね?
樋野「まあ、それなりには...トレーナーになったことはやいやい言われてるけど」
『質問8』
記憶持ちのウマ娘の皆さんは、前世の血縁だと知っている記憶持ちじゃないウマ娘に対しては内心どんな風に考えていますか?
例:スペシャルウィークから見たマルゼンスキー
スペシャルウィーク「おじいちゃんは...正直あんまりわからないです。今世でのおじいちゃんに会ったことないし...ただ、凄いっていうのは感じます」
『質問9』
前世の記憶を思い出しているウマ娘、特に前世がオス馬だったウマ娘達に質問
トレセン学園の中で前世が自身の産駒だったり、兄弟姉妹だったウマ娘を見つけられた?
テイオー「兄弟なら僕はアイルトン本人から言われるまで分からなかったなぁ...なんだか無関係って感じはしなかったけど。『父さん』は記憶が戻ったらパパと同じ感じがしたね」
アイルトン「右に同じく」
ビワハヤヒデ「なんというか姉妹だとか兄弟だという感じは感じるだろう?それと同じ物を感じるな。」
質問は以下からお願いします。
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