転生したらなんかウマ娘に懐かれてる件について 作:和菓子甘味
そろそろクリスマスなので特別編(デート回?)でも出そうかと考え中
「はぁ....」
拳銃のゴタゴタから数日が経過したが、相変わらず俺の多忙さは変化がない。
自衛隊の業務は逼迫しながら改善の兆しはなく、「これも経験だ」と西崎トレーナーに言われてスペの練習メニューの作成を並行して行いつつ、目の前の内線からくる苦情の処理をして一日が終わる。
これならまだマシな方で、悪い日にはウマ娘同士の喧嘩の仲裁や設備修理の支援、関係部隊との調整等をこなさなければならない。
ここ最近は真面目に家に帰った覚えは無いし、上から勤務状況を報告するようにというお達しが来てからは、タイムカード代わりの勤務時間を本管*1に報告する手間が増えた。
因みにありのままを伝えたら「自衛隊としての業務のみ」との事でトレーナー勤務は時間に含むなと激烈に怒られた。なんで?
「あ...もうタバコが...」
最近喫煙量が増えたせいか、すぐにタバコが無くなる。少々腹が立ってきたが、仕方ないので外に買いに行こうかと思った時、俺の前にタバコのピン箱が差し出された。
「久しぶりだね正樹君。君のお求めの品で合ってるかな?」
「...お久しぶりです瀧本先輩。それで合ってますよ」
目の前に立ってる黒髪ポニーテールでいかにもクールな王子様系高身長巨乳女性...瀧本鏡華が俺が愛用しているタバコを差し出していた。
属性盛りすぎと思われるかもしれないが、身長183cmでタイキ並の胸な上に、締まる所は締まって文武両道の女性ファンが多い生徒会長だった人なので、そこはもう「そういうもんだ」と納得することにした。
俺は先輩からタバコを受け取って流れるように開封してタバコを咥えて火をつけた。
そんな俺を見ながら先輩は隣に腰掛けた。
「てっきり君の方から挨拶ぐらいは来ると思っていたのに...」
「色々忙しいんですよ...自衛隊の業務にデビューしたてのウマ娘の育成補助、クレーム対処、その他諸業務の対応...ここ最近まともにゆっくりする時間ないんですよ」
俺が言葉を述べる度に先輩の顔は暗くなってくる。俺はそんな先輩を見ないように、ただただ紫煙を吸い続ける。
「最初、君が自衛官としてここに来る事を聞いた時は驚いたよ。あんなに虐められて細かった君が今やガッシリした体つきの...それも国防を担う人間になっているってね」
そういう先輩の声色は嬉しそうだった。
本当に心の底から喜んでいるのだろう...だが、その声色は長く続くことは無かった。
「でも...私の想像していた君と実際のは全然違った。色々な事に襲われながらも、責任感を持って進む君は凄いよ。でもだからこそ...今の君は休んだ方がいい」
「休んだら仕事はどうなるんです?今こうしてる間にも仕事は増える一方です。自衛官が休憩していることすらバッシングの対象になるんですよ?」
「それは...」
「瀧本先輩の仰ることは正しいでしょう。でも世の中はそんな正しい事ばかりではないんです。先輩だって見てきたはずです。この社会の黒い影の部分を」
「確かに私は見てきた。でもだからこそ!君を助けたいんだ...」
はぁ...先輩は昔からこのスパダリ行動で多くの人を惹きつけてきた。それが魅力の一つなのだろうが、先輩は周りを見切れていない。感情だけではどうにもならないのが社会だ。
「先輩の申し出は有難いです。...でも自分は自衛官です。『国民の為に身を粉にして働く』それが国民の総意です」
俺はそう言ってウマッターのツイートを見せる。
そこには俺の活動に関する否定的な意見が散見された。勿論全てがそうでは無いが、「ウマ娘とイチャつく税金泥棒」、「ウマ娘の兵士化の始まり」、「憲法違反」、「自衛隊の軍化」等の単語が羅列されていた。
「しかし...」
「先輩、僕の行動一つで全国24万人の自衛官の評価が変わります。ただでさえ人材不足や資金難に苦しんでいるのに、これ以上なにかに取りだたされれば自衛隊をよく思わない存在に付け込まれかねない。そうなれば王族も令嬢もいるこの学園の特性上、国際問題等の大事に発展しかねない。だからこそ自分はこのまま動き続けるしかないんです」
「正樹君...君は...変わったね」
「人間1日もあれば変わりますよ」
俺はタバコの火を消して椅子から立ち上がる。そしてそのまま座っている先輩の方を見た。
先輩は俯いたまま動かない。
「それよりも、先輩も担当のオルフェーヴルをしっかり見てあげないと。あの子、クラシック路線行くんでしょ?」
「ああ、オルフェーヴルの実力なら大丈夫だろうね」
「それに...先輩も結婚してるんですから。早めに帰って旦那さんと一緒に過ごした方がいいと思いますよ?」
何年か前に先輩が結婚したという話は聞いていたが、俺も演習や教育が重なって知ったのは全て終わった後だった。結局招待状も来ていなかったので当然と言えば当然だろうけども。
「旦那か...実は去年離婚したよ」
「え?離婚って...」
意外すぎる回答に俺は言葉を詰まらせた。
聞いた話ではお相手は外務省のエリートだと聞いていたが...。
「実は大学で付き合っていたんだけどね...結婚したまでは良かったんだ。その後の結婚生活でお互い家を空けることが多くてね...些細なことから大喧嘩さ。その結果、相手から言われてしまったよ『ウマ娘とイチャつく方がいいならそっちに行けよ』ってね」
「それは...」
よくある破綻理由と言われればそうだが...先輩に限ってそんなことになるとは...。
いや、良く考えればそうか。先輩は中央のトレーナー。旦那さん...元か。ともかく元旦那さんは外務省のエリート。
そんな家を空けることが多い2人だし、外務省もストレスが多い職場だ。
必然と世間でもてはやされ、ウマ娘と二人三脚で歩む先輩がそう見えるのも仕方ないと言えばそうなのだが...価値観の違いとは恐ろしいな。
「だから私も今じゃ独り身さ。別に帰りを待つ人もいない。だからこうして君と喋っていても問題は無いのさ」
自傷気味に言いながら顔を上げた先輩は、以前のようなキラキラしたオーラはなく、疲れきった社会人の顔だった。
普段の鏡に映る俺に似ているからだろうか?俺は自然と先輩に声をかけた。
「先輩、良ければ課業外に飲みに行きませんか?」
「....課業外?」
「..仕事終わりのことです」
職業病が憎い。
⏰
「うぅ〜...まだまだ呑むぞぉ!!」
「まさかの飲酒量で笑うしかねえわ。ハハッ」
という訳で仕事終わりに先輩を連れて、西崎さんに教えて貰ったバーに連れてきた訳だが...先輩は恐ろしい勢いでウイスキーのショットを飲んで、かなり酔っていた。既に2、3本はウイスキーの瓶が空いている。
俺はこんなこともあろうかと、カシスオレンジでそこまで酔わない様にしていたので、意識ははっきりしている。
「ほらほらぉ!正樹くんも呑んでェ〜」
「アッ、さては先輩酒癖悪いタイプだな?」
「誰が面倒くさい女だぁ〜」
「言ってないですよ...」
だが正直部隊の宴会に比べればそこまで面倒では無い。このぐらいの絡みなら許容範囲内だ。
にしても先輩は余程溜め込んでいたのか、ガンガン酒を煽っていく。
「大丈夫ですか?明日二日酔いとかシャレならんですよ?」
「大丈夫〜大丈夫〜明日有給だから〜オルフェも明日は練習ないし〜」
「そうですか...」
俺は明日仕事なので程々にしたいのだが...先輩の量を見れば嫌でも二日酔いになりそうだ...。
「えへへ〜正樹君が誘ってくれて嬉しいよぉ〜」
「程々にしてくださいね...?」
先輩は抱きついて来て顔を俺の肩に擦り付けてくる。
正直昔とのギャップで俺の相棒が出走準備万端だが、俺は冷静に沈める。落ち着けブ〇リー...。
「どんどん呑むぞぉ!」
「程々にしてくださいね...」
「わかってるって〜」
本当に分かってるんだろうか...?
⏰
「うぼぉぇぇぇ...」
はい、無理でした。
あの後完全に出来上がった先輩をマンションの自宅に連れ帰るまでは良かったのだが、家に着くなり「気持ち悪い」と言い出して案の定トイレでリバース。
現在は背中を擦りながら先輩が出し切るまで面倒を見ていた。
「うぅ...頭ガンガンする...」
「そりゃあれだけ飲めばそうなりますよ...」
どうやら出し切ったようなので、俺は持っていたポケットティッシュで先輩の口を拭いて先輩を連れて台所の流し台へ連れていく。
流し台でコップ1杯の水を用意して先輩に飲ませる。
ルドルフの時もそうだったが、自衛隊生活でこれが1番役に立つ経験かもしれない。
「とりあえず先輩、ちょっと服汚れてるんでお風呂入った方がいいと思うんですけど...行けます?」
「...無理」
「ですよねぇ...じゃあせめて着替えてください」
「そうする...」
そう言って先輩は部屋に向かった。
そのまま大丈夫なのかと心配していると、部屋からドタンと音がして、俺は頭を抱えながら部屋に向かった。
案の定、先輩は地面に倒れており服を脱ぐことすら困難だった。
出勤前に寝間着を準備していたのか、ベッドの上にはジャージとTシャツが置かれていた。
仕方ないので先輩を起こしてベッドに座らせる。
「先輩、脱げます?」
「うぅ...」
「無理ですね」
なるべく見ないようにして先輩の服を脱がせて、寝間着を着させる。
多分見たら本当にまずいので...いや、現状もウマ娘達に見られたら引き裂かれるのは間違いないだろう。
ともかく何とか見ないようにして先輩の着替えは完了...後は洗濯だな。
「先輩?とりあえず洗濯するのでスーツ持っていきますね?」
「うぅーん...」
「とりあえず寝てて下さい」
もう意識がほぼ無い先輩をベッドに寝かせて、俺は洗濯場に向かう。
スーツを確認し、洗濯機での洗濯が可能なので洗濯を開始する。選択している間にハンガーを用意して、スマホで連絡などを確認する。
「...なんかルドルフとかフジとかファインからLANE来てるけど、まあいいや」
見るのも恐ろしいのでとりあえずウマチューブでも見て時間を潰す。
そんなこんなしていると、洗濯終了のアラームが鳴ったので、スーツを取り出してハンガーにかけて干す準備をする。
干す場所はよく分からなかったので、とりあえずカーテンレールの所にかけておく。
「さて...帰るか」
丁度固定電話のところにメモ帳があったので、1枚拝借して書き置きをする。
後は部屋の鍵を閉めて鍵をドアのポストに投函すれば終わりだ。
「さーて、帰って仕事するか」
とりあえずトレセンに帰って仕事をしなければならないので、トレセンへと歩を進める。
先輩も先輩で辛いことを乗り越えてきたことを感じる機会になり、ふと自分が目の前の事に固執していたのでは無いかと考えた。
「俺も人の事言ってられないな...」
俺は反省しつつ、明日先輩に謝ろうと予定を立てながら帰路に着いた。
翌日、先輩に謝り倒されたあとにルドルフ達に追いかけ回され、たまたま巻き込まれたオルフェーヴルに蹴り飛ばされた。
痛い...。
こちらで質問受け付けてます。
↓
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=302500&uid=203070
唐突に始まる質問返答コーナーッ!!!
『質問10』
前世で夫婦になったことのあるウマ娘の皆さんはかつての自分の番いに出会った時、どんな感情を抱きますか?出来れば、記憶持ち同士の意見が一番に聞きたいです。まだ本編未登場ウマ娘も可能なら。
ルドルフ「...気まずい」
ラモーヌ「相変わらずつまらない人」
ルドルフ「ウグッ」
ドーベル「気まずいわよ!特に乱暴者のスペ!」
スペ「そんなこと言わなくてもいいじゃないか!僕だって頑張ったんだから!」
エル「地獄絵図デース...」
『質問11』
戯言に成るがグラスやボリクリやファイン殿下達はちゃんと正月当りにでも帰省しに行ってるんだろうか?
グラス「長期休暇で家族と予定が合えばアメリカに帰ったり、家族がこっちに来てますね〜」
ボリクリ「勿論だ。たまに家族が来る事もある」
ファイン「もちろん帰ってるよ〜今度は正樹を連れて行く予定♡」
グラス&ボリクリ「は?」(圧)
『質問12』
樋野さんが干されてしまったんならどれ位の政治的な波紋と経済的な影響が生まれるか気に成りますね
正樹「胃が潰れるから考えたくない...」
ダイヤ「呼ばれて!」
マック「飛び出て!」
正樹「▂▅▇█▓▒ (’ω’) ▒▓█▇▅▂うわぁぁぁ!!」
『質問13』
史実じゃスペとグラスは事情があったとはいえ、関係が悪かったけど
今は大丈夫?
スペ「苦手です!」(即答)
グラス「(´・ω・`)」
『質問14』
少なくとも樋野一族の皆さん方の見解として「今回の拳銃事件を仕組んだ集団が何処が其れらしいと考えてますかね」
涼太「代表して俺が話すが...正直どこがって目処はついてねぇ。事態が事態だからな。全貌が分からねえとどうしようもねえんだわ」
『質問15』
樋野さんへ「待遇改善が見込めないのなら中華の寝そべり族宜しく最低限の仕事をしてた方が得ですよ。其れか樋野さんの給料明細と労働内容をウマスタやパカチューブに掲載を認められてる範囲で全て公表し社会問題化させて世論の同情をかわせて待遇改善をさせる土壌造りに励んだ方が今後の為にすべき事だよ」
正樹「そんな事したら理事長にも迷惑かかるし、自衛隊的にも面倒なことになるから困るのよね...俺1人だけの組織じゃないし、特別職国家公務員だからってのもある。後、最低限の業務したらそれこそ職務に専念する義務から外れて懲戒処分受けるから...」
『質問16』
ルドルフ会長とマックイーンさんへ「一族の禄でも無い行動が切っ掛けで樋野さんが過労による殉職又は後遺症迄行く可能性が発生した場合少なからず自衛隊派遣法がメジロとシンボリが圧力掛けて通したから稲戸の悲劇が繰り返されたと世間から謂われる可能性が高いですが各々の一族の一人の立場として其の件に関してどう思いますかね?」
ルドルフ「一族の失態ならば私は世間の批判を甘んじて受けるつもりだ」
マック「同じくですわ。自分ではなくとも、身内がそういった事をしでかしたならばそういう目で見られる...それが社会ですわ」
『質問17』
そうだ、ふと思ったんだけど、シンボリクリスエスに質問。
ウマ娘世界にディープインパクトがいない現状を君はどう思う?
実馬時代、引退後は仲が良かったはずだから気になった。
ボリクリ「もちろん会いたい。彼ほどの友はいない...わかるな?」
作者「え?俺?」
ボリクリ「(<●><●>)」
作者「アッハイ...」