TSして人生やり直すことになったのでVtuberやる 作:減塩醤油
さて、今後の方針を決めていこうか。行き当たりばったりは危険だもの。何もせずに生きていったならば、これといった長所の無いVtuberになってしまう。一応今回の人生をすべて賭けていくつもりだ。生半可なようではおそらくウケず、バズりすらしないだろう。
まずはどんな活動をしていくかだが、初期のVtuberがよくやっていた3Dモデリングを使った動画はやってみようと思う。所謂動画勢というやつだ。まさにこれぞVtuberという感じがしたし、万が一親分や四天王たちとコラボするときは十分に役立つだろう。てかコラボしたい。あのボイスを近くで聞きたい。
そしてそれ以降の、画面に立ち絵を準備して実況していく、生配信スタイルもやってみよう。大手Vtuber企業グループである「だいさんじ」や「木口ライブ」がよくやっていたイメージだが、これは有名なスーパーチャット(スパチャ)をもらうためにやろうと思う。
だって私だってお金欲しいし。資本家のように私腹を肥やすつもりは無いが、ファンサービスをするのにもお金がかかる。配信機材とか特にそうだった。ASMRのマイクとかウン百万円はするらしい。
あとは、ある程度の人気を得るには海外のファンだって大切になってくる。ぶっちゃけチャンネル登録者100万人に到達していたVtuberたちは、海外ファンが多いことも到達の一因だったはずだ。
英語は苦手だが、やるしかない。これから少しずつ勉強していけば、元英検3級でもある程度は話せるようになるんじゃないかな。
自分でガワをデザインする力も必要だ。有名な絵師に頼んだっていいが、その分トラブルやスキャンダルの元となる。それで炎上したVtuberもいた気がする。当たり前だが、私は炎上なんてしたくない。あんなに誹謗中傷されれば、いくら精神が男の私だって泣いちゃう。
それに、自分でデザインすることができるようになれば、通常の配信や歌ってみた動画のサムネを自力で作ることができるので時短につながる。こっちも、小さい頃からデッサンとかイラストの練習をしていこう。モデリング技術も学びたいな。私は個人勢で活動していくつもりだし。
よし、これからは
①若いうちに英語のスキルをつける
②生配信のためのトーク力を磨く
③デザインとモデリングの勉強をして、将来は魅力的なガワを作る
大まかにこの三つの方針で頑張っていこう。
これらに並行して、ボイトレや物真似などの一発芸を身につけていけばいい。
あとはなるべく誰の記憶にも残らないように生きて、前世バレを防ぐことぐらいか。某掲示板では、有名なVtuberの小学時代の卒業アルバムから身元を特定していた書き込みもあった気がする。怖すぎやろ。
この中で一番最初にした方が良いのは英語かな。もちろん全部早くからの方が良いが、語学の勉強は幼年期からすると覚えやすいらしい。ネットで読んだ。
なるべく自然に、おふくろに頼み込んでみよう。
..奇妙に思われないだろうか?私だったら、生まれて三年の子供が英語を学びたいとか言いだしたらびっくりするだろうなぁ。
舌足らずな口調のふりをしてなんとか伝えた。ぶっちゃけかなり恥ずかしかったし、何か大切な物を失った気がする。私が言っている途中の、おふくろの優しい目線が一番ツラかった。
多少驚いてはいたが、割と肯定的に受け取ってもらえたようで、英語の活動をする保育園にいれてもらえた。どうやらカトリック系の保育園のようだが、シスターの何人かは外国の方のようで願ったり叶ったりだ。ここでバリバリ勉強してやる。
もし子供を持つ予定の人がいたら知っていて欲しい情報だが、第一言語すら定まりきっていないような時期に第二言語の学習を始めてしまうと、前頭葉とか何かが混乱して将来の成績が悪くなるらしい。英語教育は大切だが、そうなってしまうと本末転倒。親御さんたちは気をつけよう!
でも私の場合、元々日本語はバッチリだ。前世の30年は、日本語以外てんで駄目だったけど、これからの時期でしっかりと勉強したい。
シスター「ジャアミンナデオウタヲウタイマショウ!」
園児たち「「「はーい!」」」
だよねぇ..この年の子供に本格的な英語を教えるはずないよね..期待して損した。
仕方ない、暇そうな大人を捕まえて、英語で話してもらってみようか。幸い色々使えそうな小道具が、園内の隅々に散らばっている。まずはこれだ。
「このえほんよんでほしいの!」
いくぜ、絵本作戦!純粋な幼児のふりをするが、恥ずかしいモンは恥ずかしい。SAN値がピンチだ。もしゼロになってしまったらはずか死するので、なるべく早めにお願いしたい。
「デモコノエホンエイゴデカイテアルヨ..」
それをわかって言ってるんです!..なんて言えるはずも無い。ここは子供特有の駄々っ子を発動させよう。
「えーよんでぇ!わたしそのほんがいい!」
本当にお願いします。羞恥心がヤバいんです。
「あたしも聞きたーい!」「僕もー!」
ナイスだロリショタたちよ!絶妙なタイミングの援護射撃だ。
「ジャアイイヨ。ヨミマショウカ。」
「Long long ago...」『むかしむかし..』
おおぉ。本場の英語だ。正直早すぎて、まるでわからんぞ!でも挑戦あるのみだ。トライアンドエラーを繰り返していこう。エラーばっかりじゃだめだけど。
こうして片っ端からシスターに話しかけていき、3歳から6歳の頭脳でスポンジのように英語を身につけていくのだった。
余談になるが、園児にも外国の子供が一人だけいた。他の学年には数人いたようだが、私の学年には彼女一人だけ。ブロンドの金髪がまぶしい、とてもかわいらしいロリっ子だ。
私はその程度の感想だが、残酷な子供心を持った園児たちの目には奇妙に映ったようで、ある日を境にいじめが始まってしまった。人間は自分と異なるモノ排斥しようとするらしいからね。何かそんな研究があった気がする。
子供のいじめだからと侮ることなかれ、することはかなりエグい。物を隠すのは当たり前、男子は石とか砂をかけたりする子がいたし、女子は無視を決め込んだりする子もいた。汝、隣人を愛せよ。
終いには両親まで馬鹿にする始末。さすがにこれには耐え切れず、その子は泣き出してしまった。わかるよ、誰だって親を馬鹿にされたら悔しい。私だってそうだ。
でも、私はいじめとか、そういった類いが嫌いだ。それは正義だとか、弱い者いじめを許せないとか、そんなかっこいいモノでは無い。自分が標的にならないことだけを考えて、なるべく角が立たないように生きてきただけ。つまり、ただの自己保身。なんて情けない理由だろう。
もし前世でこうした場面に出くわしても、見て見ぬふりをしていたはず。自分が一番わかっている。私はそんな、つまらない人間のはずだ。
しかし、今回も同じことをしていていいのだろうか?ただただ周りと同じで見て見ぬふりをするつもりか?
何より、金髪ロリが泣いている。泣いてしまったロリを助けるのに、理由がいるかい?
この程度じゃ、身バレなんて起きないだろうしね。
私は金髪ロリの前でガイナ立ちして言う。
「いじめるのはよくないよ!」
こうして二人仲良くいじめの標的になるのだった。
あぁ^~ロリたちに無視されてるんじゃ^~(無敵)
金髪ロリはミドルネームまで含めると長かった。Kaycee・Sonia(ケイシー・ソニア)まで覚えたけど、ミドルネームは忘れた。元々リアルの人の名前覚えるの苦手だったしなぁ。
ケイシーマジかわいいし天使だわ。KMTだね。まったく、ロリは最高だぜ!