TSして人生やり直すことになったのでVtuberやる   作:減塩醤油

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この辺から、文字数が不安定になります。極端に少ないときもあるかも。


第六話 ハジメマシテ! 【初風サクラ】

私の初陣は、生放送ではなく動画形式にした。2015年ぐらいは、まだまだUtubeの生放送は主流じゃ無かったしね。

 

なるべく見てもらえる形式を選んで、良いスタートダッシュを決めたいところ。

 

virtual ってことを意識してもらうために、サムネイルは桜の木の下で、舞い落ちる花びらに手を添える私(3D)。

この時代のどんなメディアの3Dモデルにだって負けない出来に仕立て上げたつもりだ。

背景、小道具、そして私。すべてをハイクオリティな3Dで作っている。見る人の度肝を抜いてやろう。

 

 

 

【#01】 ハジメマシテ!! 【初風サクラ】

 

「初めましてー!!!初めましてぇぇぇ!!」

 

第一声は元気に。自分でもびっくりするくらいのアニメ声。全力で媚びていこう。

 

「バーチャル世界からこんにちは!初風サクラと言いまぁーす!」

 

印象深い挨拶は代名詞のようにもなる。なるべく覚えやすいとなお良し。

 

「今回は初配信と言うことで、自己紹介をやっていこうかな。」

 

「サクラの特技は絵、ゲーム、占い、それと歌を歌うのも好きだよ!1人カラオケで鍛えたから!」

 

 

ここで私の特技を覚えてもらうためにも、ある秘策を用意した。

小道具である、特大のペンとカンバスを目の前に出現させる。

 

「さっそくサクラの特技、披露しちゃいますね」

 

用意していたボカロ曲、千本桜のイントロが流れ出す。著作権が怖いので、一応本家のURLを概要欄に貼った。無論初投稿なので、システム的に収益化なんて出来ないが。

 

 

「大胆不敵にハイカラ革命~♪」

 

 

歌い出しながら、私は画面の中で絵を描く。二つのことを同時に進めるのは普通に難しいが、これまでの練習の中にマルチタスクも含めておいてよかった。

 

もちろんこれも、ちゃんと3Dスタジオで描いた。編集でズルをしてもつまらないからね。

 

 

 

歌い終わる頃には、大まかな色塗りまで終えたサクラ自身ができあがっていた。

 

「いかがだったでしょうか。こんなに上手な絵をこーんな短時間で描くなんて、サクラは天才ですね!」

 

「こんな風に、これから楽しく配信をしていこうと思っています!」

 

「基本的には、毎日21時から生放送をする予定です!」

 

「あとは、動画の投稿もする予定だよ。どっちもツブヤイターで告知するから、気になる人はチェックしてね。概要欄にURLを用意してるよ。」

 

「今日は見てくれてありがとう!また明日ね!バイバーイ」

 

 

 

 

投稿してから半日、なんと50人もの人が再生してくれたようだ。これは新人では多いのではなかろうか。

出だしとしては万々歳、出来ればどんどん拡散されてほしい。どっかで話題にならないかなぁ。

 

でもそれは、私がやろうと思って出来ることでは無い。

私が面白いなら、あるいは3Dとかに魅力があるなら、評価は自然とついてくるはず。

 

今できるのは、とにかく活動して行くのみ。ひとまずバイトに出かけた後、次は21時からの配信だ。

 

さあ、次は生配信でファンを増やすのを狙っていこう。




Sakura Ch. 初風サクラ

チャンネル登録者 5人




追記:楽曲使用の記載を失念しておりました。申し訳ございません。

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